みんなの議会

南幌町議会 令和3年第2回定例会 2021年6月16日

子どもの読解力向上と読書活動について

2021年6月16日、南幌町議会の一般質問で、佐藤妙子議員が「子どもの読解力向上と読書活動について」質問し、教育長が答弁しました。

質問者
佐藤妙子 議員
答弁者
教育長

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。

質問 佐藤

それでは2問目に移らせていただきます。教育長にお伺いいたします。子どもの読解力向上と読書活動推進について。本町では「南幌町子ども読書活動推進計画のもと、乳幼児健診時に絵本を贈るブックスタートを始め、近年では小学1年生の入学時に本を贈るブックスタートプラス、朝の読み聞かせなど様々な事業を推進しております。しかし本町のみならず、全国的にも子供の活字離れが進んでおり、特に読解力の低下が顕著になっています。読解力とは、文章を読みその内容を理解する力のことで、自分の頭で考えて生活に反映させる能力のことを言います。本町でも喫緊の課題として読解力向上のため、さらなる施策の考えについて、次の3点伺います。1、読解力や深い学びを推進する上で学校図書館の役割はとても重要と考えます。読解力向上の観点から学校図書館の活用とその効果についての考えは。2、読解力向上と読書活動の関係について、日本の児童生徒は読書を肯定的にとらえる割合がOECD(経済協力開発機構)が進めている国際的な学習到達調査の平均値より高く、こうした児童生徒ほど読解力があるとされています。読書がより楽しいものとなるために、童話、絵本コンクールなど、児童生徒の主体的、対話的な創作力を養う読解力を向上させる取り組みの考えは。3、児童生徒を取り巻く情報環境はリモート学習やタブレット学習など、これまでの紙媒体とは大きく変化していますが、今後の取り組みと課題は。また、タブレットの整備による学校図書館やぽろろ図書館においての電子書籍導入の考えは。

答弁 教育長

子どもの読解力向上と読書活動推進についての御質問にお答えします。1点目の御質問については、社会生活を営む上で、読解力は大切な能力の一つであり、読解力を高めるためには、言葉の意味を正しく理解する語彙力を身につけることが大変重要と考えます。新学習指導要領においては、子どもたちに「何を教えるか」ではなく、「子どもたちが主体的に考え、判断し表現する」といった能力を育てることが重視されています。読書習慣を身に付け、自ら得た知識により判断し、表現する力を育成するためには、児童生徒が興味のある図書や、調べ学習に活用できる図書の選書などによる、蔵書の充実を図り、利用を促進することが、語彙力を身につけ、読解力の向上に繋がるものと考えます。2点目の御質問については、全国学力・学習状況調査において、本町は、読書を全くしない児童生徒の割合が多い結果となっています。現在、子どもの読書活動推進計画に基づき、ブックスタートや朝の読み聞かせ、朝読書、読書感想文コンクールなど、本に興味をもち、読書に親しんでもらう活動に取り組んでいます。読解力の向上のためには、読書習慣を身に付けることが重要であることから、これらの活動の充実を図ってまいります。3点目の御質問については、ICT環境の整備により、これからの授業における学習方法は、従前からは大きく変わろうとしています。本町では、本年1月に一人一台の情報端末を整備し、タブレットを活用した授業に向けて取り組んでいますが、小学校低学年などにおいては、円滑な操作ができないなどの課題が想定されることから、学校全体で課題を共有し、組織的に取り組んでまいります。また、電子書籍の導入については、近隣の図書館や全道の状況も勘案し、検討してまいります。

再質問 佐藤

再質問させていただきます。まず1点目の学校図書館の活用ですが、まず、私、学校司書教諭の配備が必要ではないかと思っております。それは、まず本町の小中学校の図書室でございますけれども、実に豊富な図書が整備され充実しておりました。小学校の図書室では、パソコンからぽろろ図書室にある本を検索して申し込むと小学校までその本を持って来てもらうなどをして、実に読書環境の幅が今は広がっております。中学校の図書室では、今は生徒会の図書の常任委員が中心となって、貸出しや管理、整備を一生懸命されておられるということでした。生徒が本当に利用しやすいように本の展示も工夫してございましたし、今話題の「鬼滅の刃」ですか、そのような本も蔵書しておりまして、本当に生徒が興味ある形でつくられているなとは思いました。ただ、中学校の図書室の開放時間が昼休みだけということをお聞きいたしました。今後、より多くの生徒に利用してもらうために、朝や放課後などの開放も理想と考えますけれども、学校司書教諭の配備によって、より読書推進を進めていかれるのではないかなと、そのように感じておりまして、ぜひ学校司書教諭の配備を考えていただけることに関して、まず1点お伺いいたします。それと2点目の読解力ですけれども、先ほどもお伝えしたように、この読解力というのは、文章を素早く理解して自分の考えをまとめ、また日々の生活に反映する力のことで、今一番子どもたちに求められていることではないのかというふうに思います。では、その読解力という言葉をよく聞きますけど、その読解力とは一体どういうことなんだということで、ここに5歳レベルの読解力のテストの問題がありますので、ちょっと読んでみたいと思います。「今、たかし君は外を見ています。私も外を見ています。外では雨が降っているのが見えます。次の中で最も正しいのはどれでしょうか。A『今は雨は降っていない』、B『今、たかし君は飴を食べている』、C『今、たかし君は外を見ている』。D『私は今、外を見ている』。正解は、Dの『私は今外を見ている」です。このように文章を聞いて理解するという、そういう力が読解力になるわけです。今その世界のOECD、経済協力開発機構ですか、その世界の15歳児に実施している学習到達調査が2018年に調査しました。それによると、日本は読解力に劣り自分の考えの根拠を示して説明することに課題があるということがわかりました。とりわけ日本の正解率が低かったのは、ある程度長い文章から求められた情報を探し出したり、書かれていることの信用を評価して、事実なのか、意見にすぎないのかを判断したりする問題ができなかったようでございます。専門家の意見ですけれども、その低下の原因としてはスマートフォンやSNSの普及で子どもが読み書きやコミュニケーションが短文中心となっていることである。日本の子どもがゲームやインターネット上で友人らとやり取りするチャットですか、チャットに費やす時間の長さも指摘されておりました。そこで、私がなぜ、絵本コンクールなのかということでございますけれども、幼少期からどれだけの本を読んで触れさせ、本好きな子を育てることが大きな鍵になると言われております。その中で、どうしてとか、どんな気持ちとか、なぜなどという、そういうことを考えて感性を育てて心を育む力をつける、そういうことが必要になってくるわけですけれども、それが創作絵本や童話つくりに結びついて、またそれが評価されることによって自身の喜びにもつながると、そのように感じております。それが学年が上がることで絵から文字へと進んで読解力を育む力になるということですので、いろんな形で実施するということになると大変な部分もあるかもしれませんけれども、ぜひそういう観点で、考えていただきたいなと思っております。3番目の情報環境ですけれども、今子どもたちの置かれている社会環境というのは、多くの通信機器に囲まれて、それが当たり前のようになって進んでいるというのが現実だと思うんですね。それで、従来の紙の上、こういう本ですね、紙ですね、特に絵本は感性を養う、幼少に優しい紙の体験ができるというところが良いところです。電子書籍というのは、パソコンやスマートフォンがあれば、いつでもどこでも読みたい本が借りられる便利さというのはあります。紙媒体でもデジタルであっても、多くの本に触れて読解力を身につけるためには、両方とも私は大事なものかなというふうに思っております。特に、これまで読書に消極的な児童たちが電子書籍によって少しでも読書への意欲が増すのであれば、読解力の大きな効果につながっていくのではないのかなと、そのように感じております。紙からデジタルと読書の形は変わっても、幼少期、青年期にどれだけ良い本とめぐり合うことということがすごく大事になってくると思うんですね。それで、十分に活用のできる、読んでもらえる体制を整えることが大事ではないかなというふうに感じております。その3点で、今そういうふうに思っておりますので、電子書籍についても、もう1回お伺いしたいなと思っております。以上、この3点。再質問させていただきます。

答弁 教育長

佐藤妙子議員の再質問にお答えします。まず最初の答弁でおっしゃったとおりですけれども、一つにその読解力の向上、これについて、私は語彙力をまず高めることが大切だというふうに思っております。語彙力というのは、どれだけのたくさんの単語、そして言葉の意味を知っているかいうことでございます。そして、学習と語彙力はとても密接な関係にあるといわれています。質問や問題の意味が理解できなければ答えることができないと。文章を読み解く時にも、知らない単語が出てきては正確な答えはできないと。学校においては、国語の苦手な子どもについては教科書の文章の中で知らない単語ですとか、よくわからない表現を読み飛ばしていく傾向にあると言われています。つまり、文章の中に意味のわからない単語ですとか言葉があると、文章全体の意味を理解することが難しいということです。ですので、意味のわかる語彙力というものが、読解力の向上にはとても重要だというふうに思っております。それで先ほどOECDのお話が出ました。このOECDでの調査ですけれども、2018年にOECDが高校のパソコンを使って実施した学習到達調査、これについて、翌年の12月4日に中教審の教育課程部会において、この読解力調査の結果を受けての報告がなされております。このOECD調査につきましては、義務教育終了段階の知識ですとか技能を把握するものであって、この調査の読解力も小中学校における学習が影響するものと考えられていますけれども、一方で、高校1年生を対象として行われていることから、国語科における学習環境ですとかICT活用などのデータは高校の状態を示すものと考えられ、小中学校の読解力と単純な比較はできないといわれています。そして報告では、主に小学校から高校までを通じて共通すると思われる指導上の課題を挙げております。最初に、読書へのかかわり方から読書に対する生徒の興味、関心がノンフィクションやあるいは新聞など様々なテキストに向いていないことが読解力の得点の低下に関連していると指摘されております。また、メディアの活用からネットで調べるための検索の多い、少ない、多寡がこれが読解力の得点に影響していると。それから、わからない言葉、難しすぎる文章など、語彙や文章の難易度に関して日本の生徒はより困難さを感じている。これらの面が読解力の得点に影響したこと、これが指摘されております。そのようなことから、読解力の課題を改善するポイントということで示されております。一つには、国語などの授業などを通して、児童生徒の興味、関心がノンフィクションや新聞などを含む様々なテキストに向かう読書活動、読書指導のあり方を改善すること。二つ目には、国語の授業において様々な文書を批判的に読む。適切な根拠を用いて自分の考えを表現する指導です。三つ目に、特定のテーマについて、インターネットで検索する経験をふやすこと、これが示されています。この報告で求められております語彙指導、それから原因と結果、意見と根拠など、情報の扱い方、それから読書指導の改善充実を一層進めるように示されたわけでございます。OECDについてはこういうことでございまして、私のほうとしましては、まず本町の子どもにつきましては、これまで同様に、最初に答弁を申し上げましたように、わからない言葉、あるいはわからないこと。これまで子どもたちが自ら自分たちで調べるという習慣を身につけると。そのためには、自宅での学習あるいは学校での勉強、またわからないものについては、学校図書館あるいはぽろろ図書室を使っていただくと、そういう語彙力をまずは身につける、これがイコール読解力向上につながっていくものと思います。それから、最初の質問にありました学校司書教諭につきましてでございますけれども、学校司書教諭につきましては学校図書館法第5条に基づきまして、12学級以上の学校に必置基準となっております。本町につきましては、南幌小学校がその必置基準になっておりますので、学校司書教諭については配置されております。中学校については12学級に至っておりませんが、人事の配置により、学校司書教諭の資格を持っている方を優先的に配置していただくようお願いしておりまして、こちらについても中学校には現在司書教諭はおります。以上です。

再々質問 佐藤

再々質問させていただきます。大変詳しく御説明ありがとうございました。先ほどの図書館司書教諭ですけれど、私が聞いた時にはそういう方はちょっといらっしゃらないと聞いたものですから、少し誤解させたのかなというふうに思っております。司書教諭がいるのであれば、もっとより本をたくさん読めるような体制をつくって時間を拡大していただきたいなというふうに思います。それで最後に、何度も先ほど話しましたが、今子どもたちが置かれているその背景にはスマートフォンやパソコンなどを通じて情報が手軽に得られる環境でございます。しかし、その多感な成長期である中学時代に読書から得られるものも私はすごく大きいと思っているんですね。それでその1冊の本の出会いが人生を豊かにする可能性もございます。その中で、中学時代にぜひ読んでほしいという1冊を教育長自ら選んでいただいて、中学入学時に中学生に送られてはいかがかなというふうに感じております。それが1点と。それと次期の読書活動推進計画に、ぜひそこの読解力向上を明記していただきたい、そのように、この2点お伺いします。

答弁 教育長

佐藤議員の再々質問にお答えいたします。中学校に入る時の人生にかかわる1冊の本という言葉をいただき大変ありがたい言葉だと思います。私も、いろんな子どもたちに勧める本というのは、あらゆる分野で紹介されております。その中で、教育委員会の中で検討させていただきながら、子どもたちへの本の推奨をしてまいりたいと思います。それから、2点目の読書活動推進計画、こちらにつきましては、次期第4期の社会教育推進計画が本年度で終了いたします。それで、来年度からの5カ年の計画に向けて今社会教育審議会の中で検討をいただいております。その中にも当然その辺のことは含めながら、そして読書活動推進計画の中にもの盛り込んでまいりたいと考えております。

出典:南幌町議会 令和3年第2回定例会 2021年6月16日 議事録 PDF(13ページ) 間違いを知らせる