みんなの議会

中札内村議会 平成29年12月定例会 2017年12月15日

農業用ドローンを活用したスマート農業の実現について

2017年12月15日、中札内村議会の一般質問で、宮部修一議員が「農業用ドローンを活用したスマート農業の実現について」質問し、村長 森田匡彦、産業課長 尾野悟里、副村長 山崎恵司が答弁しました。

質問者
宮部修一 議員
答弁者
村長 森田匡彦、産業課長 尾野悟里、副村長 山崎恵司

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 6番 宮部修一

それでは最後の質問をさせていただきます。農業用ドローンを活用したスマート農業の実現について。ドローンを活用した様々な取り組みが、各地で報道されております。被災地の調査、インフラ設備の点検、測量整備、警備、在庫管理、ドローン宅配など進化を遂げております。ドローンによる空の産業革命は、農業分野にも革命を起こす勢いで、様々な取り組みが現在研究中であり、今後はドローンを利用したICT(情報通信技術)農業は、大規模農業地帯にも必要なものとなりつつあります。今までの農業は、農家がもつノウハウや経験、勘によって培われている部分が非常に多く、生産性を上げたり、後継者に技術を伝えるのに多くの時間を要しておりました。今後は、ICTとドローンの融合による、精密農業や超省力生産、高品質生産を実現するスマート農業を目指してゆく流れにあるように思います。今後、村といたしましてもドローンを活用したスマート農業の確立に、農業者、JAと共に取り組みを支援、協力して行く考えがないのか伺います。

答弁 村長 森田匡彦(村長は2025年6月まで)

農業用ドローンを活用したスマート農業の実現についてですが、近年、農業者人口の減少や高齢化の進行により、農業後継者不足や熟練農業者の経験等に基づく生産技術が失われてしまう恐れが危惧されている一方で、農業生産基盤は拡大の動きをみせております。こうした農業が抱える様々な課題を解決し、変革をもたらすものとして期待されているのが、ICTを活用したロボットやドローンなどに代表されるスマート農業であります。村内におけるドローンの導入、活用については、詳細な調査を実施しておりませんが、あまり進んでいない状況にあります。しかし、ドローン以外では、畑作業で大きな役割を果たすトラクターやコンバイン等の農作業機械には、GPSを活用した自動操舵システムの導入が進められているほか、トラクターにセンサーを取り付けることで肥料を自動的に調整する機械も数台導入されております。さらに畜産の分野では、搾乳ロボットや餌寄せロボットの導入が進んでいるほか、村においても大規模草地育成牧場において、発情検知システムの導入を検討しております。また、今年2月には、村内農業関係者で構成する中札内村地域担い手育成総合支援協議会において、帯広畜産大学の佐藤禎稔教授を招き、「農業機械のスマート化について」と題した営農セミナーを開催しております。こうしたICTを活用した技術は日々進歩し、農業の中にも新しい技術として取り入れられておりますので、村としましては、新年度から、地域担い手育成総合支援協議会と連携して、ドローンの活用を含めたスマート農業の導入について、調査や研究に取り組むとともに、農業者等に対してどのような支援ができるかを検討してまいります。また、現在、更別村ではドローン等を活用したスマート農業の研究を行うため、「スマート一次産業特区」の申請を行っていることから、こうした状況にも注視する必要があると考えております。

質問 6番 宮部修一

最近の技術でドローンの開発もかなり進んできているわけでございますけれども、トラクターへのGPSの取付けについても、これについては農協の方で村内に4カ所の基地局を設置していただいて、GPSの導入にあたってもかなり割安な価格で設置できたということで、今村内の農家のトラクター台数の中で150台以上のトラクターにGPSが取付けられて稼働していると。本当に不慣れな方でも操作できて、まだ農業経験の浅い方でもこれを使うことによって本当に真っすぐ畝(うね)が切れたり、そしてまた、オペレーターの作業軽減が図れたり、そしてまたその後の管理作業が非常に楽になるというような、やっぱりそういった優れたメリットもあります。本当に最近のこういった先進技術というのはやっぱりすごいものだなというふうに私も感心しております。ただ、ドローンについては、まだかなりの課題もあるようでございまして、これからまだいろいろと研究をされていくものなのかなというふうに思っております。来年2018年、帯広市で4年に1回、国際農業機械展というのが開催されております。北愛国広場でやっているのですけれども、来年そこでまた機械展がやるわけですけれども、それについても、やっぱり今回130社ほどの出店企業が応募されているみたいですけれども、その中でICTに関する企業が130社のうち30社ほどが今回出店希望しているということで、テーマもICTとともにさらなる未来へということで、そういったICT関連の企業の参加が非常に多いということでございます。私も今まで何回かその展示会、見には行っているのですけれども、こんなに高価で大きなものが本当に十勝で使われるのかなというふうに思っておりましたけれども、やはりそこで出店されたものについては、数年後には十勝の農業の中で活躍するような状態になってきております。そういうことからも、やっぱりドローン等についても、今後数年後にはそういう農業現場の中で使われるようなものになっていくのかなというふうに思います。それで、答弁の中でも、今後、調査や研究に取り組んで、また、農業者等に対して支援ができるか検討してまいりますということで、大変前向きな答弁をいただいておりますので、村としてもそういった先進技術について考えていっていただければなというふうに思います。今まで農業の中で、小麦の収穫前に、小麦の収穫状況を把握するのに人工衛星を使って、それで写真マップを撮っていただいて、それをもとにしてかなり収穫の順番を決めたりですとか、そういった方法が取られてきております。これは十勝農協連の方でやっていると思うのですけれども、人工衛星からのマップですので、ちょうど回ってきたときに天候がよければかなり精度の高いものが取れるのですけれども、雲多かったりするとなかなか精度の高いものにならないということで、何回か撮りなおしたりしてコストが上がるようなこともございます。そういうところに、生育調査やら生育の進み具合を見るのに、やっぱり今後はこういったドローンあたりを活用することによって、低い位置からも撮影もできますので、そういったものに非常に有効的に使っていけるのではないかなというふうに思います。それで、ぜひ村としても、そういったところ、農協とか一緒になって研究を進めていくために、本当は村で1台買っていただいて、一緒にそういう先進的なものに使えるような状態をつくることができないか、ちょっとその辺、どういうふうにお考えがあるかをお聞きしたいと思います。

答弁 産業課長 尾野悟里(産業課長は2025年6月まで)

村におけるドローンの調査研究についてですけれども、先ほど答弁の中でも述べさせていただいたとおり、次年度、村あるいは農協、普及センター、農業委員会などで構成します中札内村地域担い手育成総合支援協議会の取り組みの一つとして、そこで調査研究の方を進めていきたいというふうに考えております。現段階では、宮部議員もおっしゃったように、ドローンあるいはICT技術を活用した業者というのが何社もありますし、帯広等での農機具店等にも出品しておりますので、そういった業者の方に働きかけを行いまして、可能であれば村内でのデモ飛行、あるいは、モニタリングのシステムですとか、そういったシステムのデモなどを実際に例えば村内の中で行ってもらいまして、協議会としてそのデモ飛行等を見た上で、様々な点を検討していければなというふうに現段階では考えております。

質問 6番 宮部修一

ぜひ、そういったデモ飛行等も開催していただきたいなというふうに思います。村内の農業者の中でも小さなドローンを持っている方も何人かおられるかと思いますけれども、多分生育調査やらそういったものに活用されているのかなというふうに思います。なかなかこのドローンによる農薬散布ですか、これについては、水田地帯ですとかなり普及も進んでいくのかなと思いますけれども、こういった大規模地帯においてはなかなか難しい面もあるのかなということも考えております。ただ、今の段階ですと使える農薬が限られているですとか、バッテリーの持ちが悪いですとか、あと、自動操縦に認可が下りないですとか、いろいろ許可を取らなければ運行できないということで、なかなか農薬散布については今のところかなり難しい問題もあるのかなというふうに思います。それで、答弁の中でも出ていましたけれども、隣の更別村さんあたりでは、特区の申請を行っているということで、このことについては、私もやっぱり更別村の農家の方の1戸当たりの経営面積というのは、確か管内でも一番多いと思うのですけど、管内で一番多いということは、国内で一番多いと思うのですけれども、中札内村もそれに次ぐぐらいの大きな1戸当たりの経営面積になってきていると思います。段々農家戸数も減少傾向にある中において、やっぱり1戸当たりの経営面積というのは徐々に増えていくことになっていくと思います。そういう中において、やっぱり人手不足ですとか省力化ですとか、そういったことでドローンの活用というのは将来的には考えていくことになるのかなというふうに思うのですけれども、なかなかいろんな問題点もあったり、そういった許可取得あたりに手間がかかるとか、そういうこともありますので、ぜひ、私、更別さんあたりと一緒になって、この特区申請あたりも一緒にやるといいますか、十勝全体が町村会の中で話し合っていただいて、この特区申請をやっていただいても私はいいのではないのかなというふうに思うのですけれども、その辺どのようなお考えでしょうか。

答弁 副村長 山崎恵司(副村長は2025年6月まで)

宮部議員のご意見の中で、特に更別村さんの特区の申請の関係含めて、十勝として町村会あたりでそういったことを行ってはどうかというお話でした。新聞報道の中で、更別さんが特区申請している内容については、報道もされていますし、実際うちの担当課の方も更別さんの方に伺って、その特区申請している概要についてお話も聞いてまいりました。その中で、今現在のところ特区申請として更別村さんでしている内容は、あくまで研究するにあたり、村と大学が提携してなのでしょうか、そういう研究するにあたって、その様々な申請を何回も何回も繰り返さなければならないと。それでは研究が進まないということがあって、そのことで規制緩和の特区申請を行うと。もともと特区申請というのは、一地域にその特区を認定して、それが全国展開されるかどうかというところはこれからの判断ということもございます。ですから、そのことを考えますと、十勝全体で今町村会の中で特区申請を行うとか、そういったところまでまだ一切話がされていない案件ですので、そういったところに踏み込むような状況が出てくれば、町村会の手前、副長会も含めてありますし、そんな中でも他町村の状況などもお聞きしながら、意見反映はしてみたいなというふうに思います。ただ、特区を申請して町村会としてというところまで至るかというのはちょっとあるかどうかなという感じはしているところでございます。そのことも含めて、ドローンの研究、いろんな規制がございますので、村としても宮部議員がおっしゃられたように、このICT活用したスマート農業というのは、出てきた当初からほんのちょっと経っただけですごい拡大の方向を見せるというのは、私たちも本当にそういうふうに思ってございますので、後手を踏むという意味ではありませんけれども、なかなか先行することも難しい部分もあるかと思いますけれども、当然情報も収集しながら、遅れないように検討を進めていく考えでございます。

質問 6番 宮部修一

更別さんの場合はドローンだけではなくて、トラクターの自動走行ですとか、また、人口知能を活用した生産管理ですとか、そういった幅広い分野での申請かというふうに思います。ぜひ、今後こういった先進技術について、やっぱり町村会の中でもちょっとぜひ話題にしていただいて、考えていっていただきたいなというふうに思います。最近のドローン技術もかなり進歩してまいりまして、農業団体の上部組織あたりもこういったベンチャー企業等に出資をして、技術開発がかなり進められてきております。東京のナイルワークスというようなベンチャー企業なのですけれども、ここではドローンを活用して作物の上空30センチメートル上を時速20キロメートルで飛びながら、カメラで撮影した映像から、人口知能AIが作物の生育状況を一株ごと診断すると。そして最適な肥料、農薬を自動的に判断し散布するものを今開発中だと。そこで農薬の飛散率、ドリフトというのですけれども、ドリフト率については1%以下だということでかなり精度も上がってきているようなものを開発中だということでございます。2018年には試験販売、19年には本格的販売の予定ということで、徐々に稲作地帯の方からもそういったものが使われていくのではないかなというふうに思います。また、数日前の新聞報道等で、酪農家の方でも最近、これは帯広のIT企業ですけれども、牛の首に端末を付けて、そこで活動情報を集めて人口知能で分析し、発情や病気の兆候を知らせるファームノートカラーというものを開発販売していると。これについても、ホクレンも出資をし、業務定検を結んだということで、どんどんとやっぱり、農業関係もこういった企業に出資をしながら、今進めている状態だと思います。そこで、答弁の中にもありましたように、大規模牧場、発情検知システムの導入を検討しているということで答弁の中にあったのですけれども、このシステムについては、今言ったこの帯広のベンチャー企業のものなのかなというふうに思うのですけれども、中札内村の酪農もかなり進んだ経営をされておりますので、そういったものももう入ってきているのかなと思いますけど、その辺は何か情報を得ておられるのでしょうか。

答弁 産業課長 尾野悟里(産業課長は2025年6月まで)

ご質問にありました牛の発情検知システムの導入につきましては、村内の多くの農家において、今現在、発情発見器ということで、牛の首にセンサーを付けまして、牛の動作で、発情の動きをある程度検知するということが、かなりの農家で進んでいるというふうに伺っております。今回、村におきましても、牧場運営審議会、あるいは酪農家さんとの意見交換会を開催する中で、酪農家さんからも、大規模草地育成牧場にもこういった発情検知システムというのは必要ではないかという意見もいただきましたので、次年度導入に向けて、今検討を行っているというところでございます。

質問 6番 宮部修一

かなり村内の中でも普及が進んでいるということが分かりました。この企業ですと、最近道内の1,000戸ほどの酪農家の中で10万頭あたりに導入されているということで、数年後には本当に、今の倍の利用を目指すということで、かなり今後も活用が広がっていくのかなというふうに思います。こういったAIを使った先進技術等について、畑作だけでなくて、こういった酪農関係の方にも、これどのぐらいの費用がかかっているかちょっと分かりませんけれども、そういった支援等も考えていってはどうなのかなというふうに思います。あと、昨年2月ですか、担い手育成総合支援協議会の方で、農業機械のスマート化ということで、畜大の先生のお話、セミナーを行ったのですけれども、やっぱりこういった最近のこういう先進技術についての講演とかそういったものが、管外や道内でも結構行われていると思うのですけれども、そういった研修会等があれば、ぜひ農業者の皆さん方にも紹介をしていただいて、やはりそういった先進スマート農業について、どんどんと若い人たちに勉強する場を与えていただきたいなというふうに思います。あと、ドローンあたりについは、免許の取得ですとか機体の購入等について、やっぱり今後、もしそういった話が進んでいったときには、ぜひ村としても支援をしていただきたいなというふうに思うわけです。GPSですとあまり生産性に結び付くようなものではあまりないのかなというふうに思いますけれども、こういったドローンあたり、今かなり高精度のカメラを搭載して、本当に人工知能で分析しながらやっていけるようなものになってきていることでございますので、かなり生産性については、少し品質の向上ですとか、多種化ですとか、そういったものに貢献できるものになっていくのではないのかなというふうに私は考えますので、ぜひ今後、こういうドローンが活用できるような状態になっていった場合には、行政としてもそういった機体の購入ですとか、免許の取得等について、少し支援をしていただければ大変助かるなというふうに思います。答弁でもかなり前向きな答弁をいただいておりますので、本当にさらに新しい情報を村の方でも取り入れていただいて、そしてまた、農業者等に対しての支援をぜひ検討していただきたいということをお願いいたしまして、終わらせていただきます。

答弁 村長 森田匡彦(村長は2025年6月まで)

先ほどから宮部議員の方からもご指摘ありますとおり、非常にこのICT、スマート農業についての技術は本当に日進月歩、瞬く間に進化して普及しております。先ほど答弁でも触れさせていただきましたが、GPSについては、2年前までは本当にごく一部の農業者しか導入していなかったのが、この2年であっという間に、もうほとんど導入されているというような状況にありますし、実際ドローンについても、ある民間の組織の調査によると、2年前は112億円だったドローン産業なのですけれども、今はその2倍の221億円になっていて、さらに5年後にはその7倍、1,400億円規模のドローン産業ということで拡大するというふうに予想されております。そういった面で、非常に国も、今農業を産業化するということで、非常にそこのところを推進しようというふうに考えているようですし、このスマート農業については、農水省の方も何年も前から研究を進めていて、まさに先ほど宮部議員がご質問のあったとおり、省力化であったり、大規模な生産の推進であったり、また、作物の能力の最大限を発揮するようなそういった精密農業ですか、そういったものを進める。または、消費者と農業者、生産者の連動というのでしょうか、そういった情報のやり取りといったものについても力を注ぎたいという方の方針をされておりますので、ドローンの普及、先ほどドローンの講習会であったり機体の購入であったりの補助をということでお話ありましたけれども、そういったことも、現実的に可能かどうかはちょっと研究させていただきたいのですけれども、視野に入れながら、ドローンを含めたスマート農業全体の普及、進めていきたいなというふうに思っております。本当にこれが人口減少社会で、生産者についても人手不足というのはこれからますます進展するというのは避けられない状況にあると思いますので、そういった面で、しっかりと情報収集をして、関係機関と連携しながら、取り組みしっかり進めてまいりたいというふうに考えております。

出典:中札内村議会 平成29年12月定例会 2017年12月15日 議事録 PDF(28ページ) 間違いを知らせる