みんなの議会

幕別町議会 令和3年第1回定例会 2021年3月10日

誰もが尊厳を持って自分らしく生きられ、ジェンダー平等のまちづくりを

2021年3月10日、幕別町議会の一般質問で、中橋友子議員が「誰もが尊厳を持って自分らしく生きられ、ジェンダー平等のまちづくりを」について質問し、町長 飯田晴義、教育長 菅野勇次が答弁しました。

質問者
中橋友子 議員
答弁者
町長 飯田晴義、教育長 菅野勇次

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 18番 中橋友子

通告に従いまして、1点質問を行わせていただきます。誰もが尊厳を持って自分らしく生きられ、ジェンダー平等のまちづくりを。国際的な人権保障の基準を土台に、女性、子ども、障がい者、少数者、移住労働者、先住民などへの差別をなくし、その尊厳を保障する国際規範が発展してきています。ジェンダー平等を求める潮流は日本でも広がり始め、経済的・社会的差別をなくすとともに、女性に対するあらゆる形態の暴力を撤廃することが社会全体の課題となっています。日本国憲法は「全て国民は、個人として尊重され、法の下に平等である」とうたい、国は 1979 年女性差別撤廃条約を批准し、1985 年男女雇用機会均等法を制定しています。2015 年国連で採択されたSDGs でもジェンダー平等を 2030 年まで達成すると位置付けています。しかし、世界経済フォーラムの男女格差を測るジェンダーギャップ指数で、日本の順位は 153 国中、過去最低の 121 位と先進国で最下位であり、歴史的につくられた「男尊女卑」や「女性蔑視」の差別思想は深く存在しており、社会全体で意識改革に取り組まなければなりません。幕別町においてもジェンダー平等の政策を強化する必要があります。特にコロナ禍で、社会の格差が弱者に集中し、女性と若者の自殺者が増えています。女性は非正規雇用が多く、雇い止めや失業、介護や育児での孤立化、DV 被害の悪化等を抱えており、実態の掌握と対策が急がれます。また、心と身体の性の認識が多様な LGBT などのセクシャルマイノリティーは該当者が約8%と言われ、多様性を認め、差別を生まない取組が全国の自治体で開始されています。男性も女性も多様な性を持つ全ての人々が、自分らしく、尊厳をもって生きられる町になるよう、以下伺います。1、ジェンダー平等に対する町の認識について。2、コロナ禍で浮き彫りになった女性の貧困、幕別町の現状と支援について。1)失業や貧困の実態2)シングルマザーの現状3)DV や虐待、性暴力などの現状4)上記の相談体制と支援策3、公共の意思決定の場に女性の登用を政府は 2020 年までに 30%としていたが、幕別町の職員管理職、諮問委員会等の女性登用の現状と将来目標は。4、多様性を受け入れ、差別・分断のない町へ。1)パートナー制度の導入2)行政文書から性別欄の削除3)啓発活動の実施4)相談体制の確立5、小・中学校でジェンダー平等の教育と実践。1)低学年からの性教育2)トランスジェンダーの対応(髪型や制服、男女の区分の在り方などです)3)教職員の研修について以上です。

答弁 町長 飯田晴義

中橋議員のご質問にお答えいたします。ご質問は、町と教育委員会にわたるものでありますので、私からはご質問の1点目から4点目につきまして、答弁をさせていただきます。「誰もが尊厳を持って自分らしく生きられ、ジェンダー平等のまちづくりを」についてであります。人間は生まれついての生物学的性別がある一方、社会通念や慣習の中には、社会によって作り上げられた「男性像」や「女性像」があり、このような社会的・文化的に形成された性別を「ジェンダー」と呼んでいます。「男性だから」「女性だから」と生き方を押しつけられることなく、誰もが正しい理解と認識を持って、ジェンダー平等を社会全体で共有していくことができるよう推進していくことが大切であると考えております。ご質問の1点目、「ジェンダー平等に対する町の認識について」であります。ジェンダー平等の実現は、2015 年に国連サミットで採択された「持続可能な開発目標 SDGs」の中でも、2030 年までに達成すべき 17 の目標の一つとして掲げられており、それぞれの国が主体的に取り組むべき世界的な共通課題でありますが、日本においては、世界経済フォーラムが公表した、経済、政治、教育、健康の分野における男女格差の平等、不平等を指数化した「ジェンダー・ギャップ指数2020」では、日本の総合スコアは 0.652、順位は 153 か国中 121 位であり、いまだに格差がある状況にあると認識しております。ご質問の2点目、「コロナ禍での女性の貧困、本町の現状と支援について」であります。1つ目の失業や貧困の実態につきましては、現状を正確に把握することは困難なため、福祉課における「よろず相談窓口」での、町民の方からのご相談件数でお答えします。北海道において独自の新型コロナウイルス緊急事態宣言が発令された令和2年2月 28 日以降、本年2月末までの間のよろず相談件数は延べ 326 件、164 人で、そのうち女性からの相談件数は延べ 149件、87 人であり、相談全体の中で、失業、離職に係るものは延べ 56 件、30 人で、そのうち女性からの相談は延べ 22 件、12 人となっておりますが、コロナに伴う女性からの相談は1件で、緊急小口資金制度の利用につなげたところであります。また、新型コロナウイルス感染症の影響による休業や失業等により、生活資金が不足する方に対し、社会福祉協議会から、緊急小口資金・総合支援資金のコロナ特例貸付けを行っており、令和3年1月末現在で、緊急小口資金が 79 件、1,470 万円、総合支援資金が 38 件、1,617 万 9,000 円となっており、そのうち女性への貸付けはそれぞれ 19 件、320 万円、4件、147 万 6,000 円であります。緊急小口資金等の申請に至った具体的な理由としては、派遣職員やパート職員で勤務日数が減った方や夜の飲食店の休業等などから収入が減少した方などが申請をしたとお聞きしております。2つ目のシングルマザーの現状につきましては、令和3年2月時点における児童扶養手当認定世帯が 291 世帯あり、そのうち 266 世帯が母子世帯となっており、よろず相談の女性からの生活相談 149件、87 人のうち 49 件、23 人がシングルマザーからの相談であり、その内訳は、体調不良による離職や休職、妊娠に伴うもの、離婚に伴うものなどとなっており、コロナに伴う相談件数はありません。3つ目の DV や虐待、性暴力などの現状につきましては、326 件のよろず相談のうち1件が DV 関連の相談であり、内容としましては、夫が生活費を渡さないという経済的暴力の相談で、生活保護につながった事例であります。4つ目の相談体制と支援策につきましては、福祉課でお受けした相談を、その内容に応じて各担当課につなげるとともに、社会福祉協議会、とかち生活あんしんセンターといった外部の関係機関とも連携して、さらなる相談や支援につなげております。また、相談内容をお聞きする中で、児童扶養手当やひとり親医療費助成といった既存の制度や新型コロナウイルス関連の緊急小口資金など、活用できる支援策について説明するなど、相談者に寄り添った対応を心掛けております。ご質問の3点目、「本町の職員管理職、諮問委員会等の女性登用の現況と将来目標は」についてであります。女性の参画につきましては、女性が自らの意思によって職業生活を営み、その個性と能力を十分に発揮し活躍することを推進するため、平成 27 年9月に「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」が施行され、本町においても、法律の規定を受け、平成 28 年3月に「女性活躍推進法に係る特定事業主行動計画」を策定し、男女を問わず、本人の意欲と能力に基づく任用に努めているところであります。はじめに、町職員の女性の管理職は、本年3月1日現在、部長職、課長職、課長補佐職 41 人中、課長職が3人で、管理職全体に占める割合は 7.3%、課長職としては 10.3%となっております。次に、女性の附属機関委員は、本年3月1日現在、幕別町行政改革推進委員会ほか 42 機関で委員全体の人数が 525 人、そのうち女性委員は 35 機関で 142 人、女性委員の占める割合は、27.0%となっております。附属機関委員の選任につきましては、定数のおおむね3割を公募としておりますが、その応募状況により、委員構成の年齢や地域、男女比を考慮しながら選任しており、今後とも、できる限り多くの女性に参加していただけるよう努めてまいりたいと考えております。なお、職員における管理職及び附属機関における女性登用の将来目標は定めておりませんが、特に、職員の管理職任用については、男性、女性の区別なく、職員の適正や能力等を総合的に勘案して行っているところであります。ご質問の4点目、「多様性を受け入れ、差別・分断のない町へ」についてであります。1つ目の「パートナー制度の導入」についてであります。パートナー制度は、戸籍上、同性であるカップルに対して、互いを人生のパートナーとして公的に認証する制度であります。本制度は、戸籍上の同性者が一定の権利を行使できるようになるといった点で意義のあるものと理解しておりますが、本町におきましては、そういった方々の思いや抱えている課題などをお聞きしたことはなく、またその実態を把握することもできないことから、本制度の導入につきましては、現時点で研究課題として捉えております。2つ目の「行政文書から性別欄の削除」につきましては、平成 17 年第1回町議会定例会において、「公的書類に於いて「性別欄」取り扱いと当事者を交えた協議機関の設置に関する陳情」が採択され、以後、印鑑登録及び証明に関する条例施行規則ほか3つの要綱について一部改正を行い、印鑑登録証明書ほか関係様式における性別欄の削除を行っております。また、平成 28 年 12 月に総務省から発出された通知に基づき、申請時に申出があれば、本町では住民票記載事項証明書における性別表記の省略を可能とする取扱いを行っているところであります。また、その他の行政文書における性別記載欄の取扱いにつきましては、今後予定しております行政手続における押印の見直しと併せて、庁内で基本的な考え方を整理した上で、対応してまいりたいと考えております。3つ目の「啓発活動の実施」についてであります。国や北海道では、シンポジウムや講演会、人権教室の開催、啓発用冊子の配布や DVD の貸出し、テレビやラジオによる放送などの啓発を行っておりますが、町におきましても、公共施設内における PRポスターの掲示やパンフレットの配置、広報紙やホームページ等への掲載、パネル展の開催などを行っているところであります。今後におきましても、誰もが自分らしく生きられる社会を目指し、人権を尊重することの重要性と、違いを認め合うことの大切さを一人ひとりの心に届けていくための啓発に努めてまいります。4つ目の「相談体制の確立」についてであります。本町では、人権に関する相談として、住民生活課がその窓口となり、相談内容に応じて、関係する部署との連携を図ることとしており、関係職員においては、研修会や講習会への参加を通じて、ジェンダー平等や LGBT に関する知識や当事者が抱える課題について、正しい知識を習得し、適切に対応できるよう努めているところであります。また、専門的な相談については、毎月1回、役場、札内コミュニティプラザ、忠類ふれあいセンター福寿において、人権擁護委員による特設人権相談を行っており、これまで LGBT に関する相談はありませんが、必要に応じて、札幌市が設置している「LGBT ホットライン」などの専門相談窓口へつなぐなど、相談支援の充実に努めてまいります。以上で、中橋議員のご質問に対する私からの答弁とさせていただきます。

答弁 教育長 菅野勇次(教育長は2024年3月まで)

中橋議員のご質問にお答えいたします。ご質問の5点目、「小中学校でジェンダー平等の教育と実践」についてであります。学校におけるジェンダー教育につきましては、平成元年の学習指導要領の改訂に伴い、小学校の道徳では「男女仲よく協力して助け合う」、中学校の道徳では、「男女は、互いに相手の人格を尊重し、健全な異性観をもつようにする」など、男女がお互いに協力し合うことに関わるもののみとされ、「性別の特性」や「男女の違い」についての記述がなくなったところであります。また、中学校の「技術・家庭」では、男女で明確に目標が異なっていたものが男女共通とされたり、「保健体育」で男子必修とされていた「格技」が「武道」に改められ、男女とも履修が可能となるなど、教育課程において、男女の区別なく全ての教科で同一のものとなりました。学校では既に日常的にジェンダー平等が浸透しており、例えば、クラス名簿は、男女混合名簿としており、運動会・体育祭など多くの学校行事が男女分け隔てなく行われているところであります。このように学校現場においては、ジェンダー平等が当たり前の空間として、日常生活はもちろんのこと、道徳や保健体育などの授業の中で、個々を尊重し認め合うという指導を行うことにより、ジェンダー平等教育が推進されております。1つ目の「低学年からの性教育」についてであります。小中学校における性を含めた健康に関する内容につきましては、学習指導要領において、児童生徒の実態や課題に応じて、教育活動全体を通じた各教科等の中で関連付けて指導することとなっており、教育課程の中では、体育科や家庭科はもとより、道徳科、総合的な学習の時間などにおいてもそれぞれの特質に応じて適切に取り組んでいるところであります。小学校における指導内容の一例を申し上げますと、低学年では、男女の体には違いがあるものの人間として共に大切な存在であることを知り、男女の別なく仲よくしようとする態度を育てることを指導の目標として生活科で学習しているほか、中学年及び高学年では、大人に近づくと起こる体つきや体の中の変化、心の発達や心と体のつながりなどについて、体育科の授業等を通じて学習しております。同様に中学校で申し上げますと、主に保健体育科の単元の中で、1年生では思春期における性意識の変化と性に関する適切な行動の選択や、思春期の心の変化への対応などについて学習しているほか、3年生ではエイズなど性感染症とその予防、地域での保健・医療の取組などについて学んでおります。また、助産師や保健師を外部講師として招き、全学年を対象に心の成長や妊娠、性感染症など「命の学習」について取り組んでいる学校もあるなど、それぞれの学校において、発達段階に応じた性教育を実施しているところであります。2つ目の「トランスジェンダーの対応」についてであります。トランスジェンダーとは、生物学的・身体的な性、出生時の戸籍上の性と性自認が一致しない人をいい、生物学的な性が男性で性自認が女性、生物学的な性が女性で性自認が男性といった場合があり、また、身体的な性に違和感を持つ人がいるとも言われております。町内の学校におけるトランスジェンダーの対応につきましては、児童生徒自身や保護者からの相談等があった場合、学校では十分に話し合いながら、自認する性別での制服やトイレの使用等、対象となる児童生徒の学校生活への配慮と、他の児童生徒などへの配慮との均衡を図りながら対応することとしており、今後もトランスジェンダーについての理解を深め、個別事情に合わせた支援を進めることが重要であると考えております。3つ目の「教職員の研修」についてであります。平成 15 年に「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が制定されて以降、学校における性同一性障害に係る児童生徒への支援について社会の関心が高まり、その対応が求められるようになってきているところであります。教職員の研修につきましては、文部科学省で作成した「性同一性障害や性的指向・性自認に係る児童生徒に対するきめ細かな対応等の実施について」などの資料や国からの通知を基に、職員会議や校内研修を通じて学校における支援の在り方や対応方法などの共通認識を図り、ジェンダーに対する理解を深めております。また、これまでにも町内小中学校において、性教育に関する公開授業や研究協議を実施しているほか、北海道教育研究所や十勝教育研修センター等が主催する講座への参加を通して、教職員の指導力の向上に努めており、性教育は、児童生徒の望ましい成長にとって大変重要であると認識しておりますことから、今後におきましても、関係機関などと連携を図りながら教職員の研修の充実を図ってまいります。以上で、中橋議員のご質問に対する私からの答弁とさせていただきます。

再質問 18番 中橋友子

それでは、再質問させていただきます。まず、1点目のジェンダー平等に関わる町の認識についてであります。ご答弁の中ではこのジェンダーについての町の認識としては、現在でも格差が非常に大きいということを認識していらっしゃるということでありますから、格差が大きいという点での思いというのは同じであるかというふうに思います。しかし、なぜこの格差が大きいのか、なぜ格差が解消されないのか。なぜ我が国はこんなに低いのかという点では、国の問題だけではなくて、一つ一つ構成されている地方自治体にとっても、しっかりと向き合わなければならない課題ではないかと思います。このジェンダー問題につきまして、このところいろいろな役職に就いていられる方の発言問題などもありまして、連日マスコミ等でも報道されることが多いのですけれども、しかし、その根にあるものは、やはり歴史的につくられたものであるということを私たちは再認識しなければならないのではないかと思います。特に、この男性である、女性であるということで、性別によって区分される違いの、しかもその区分によってもたらされる差別というものは、近年では明治時代に国の支配階層という形で持ち込まれてきたということが明らかにされています。時々の支配階層がその支配を続ける、抑制するために、差をつけて権力を行使していくというようなことがあったと。日本のジェンダーはそういった政治的、歴史的根がありますから、特に明治以降、西洋的近代化を進める中で性別分業が広がって、男性だけが社会に進出していくという構造ができてしまったということがあります。そして、女性は家族、家庭という形です。また戦後は、高度経済成長の中で、これもやはり男の人は仕事、女の人は結婚したら退職といったような企業戦略といいますか、財界主導でつくられたのも、差別構造の流れをそのまま引きずってきたということがあろうと思います。これらの差別の中で最も深刻なのは、その仕事の分業、男の人は外に、女の人は中にというような、分業そのものに固定したということもありますけれども、この分業に対する対価というものが全く違いまして、男の人は外に行って労働することによって賃金が得られた。しかし、中に残っていた女性というのは、最も育児であるとか家事であるとか、ケアを主とする仕事をするわけですが、それに対する社会的な対価というのは伴ってこなかった。つまり、収入の格差というのが大きく開いていく。そこにも男性優位の社会構造がずっと広がっていくというようなことあるというふうに示されています。よく言う家長制度、家父長制度というのがこの家庭の中で生まれて、絶対的な権力、権限を持つというような流れがあります。したがいまして、こういったものが明治時代からですから、根強く残っている中での今日を迎えているということでありまして、簡単にそれが払拭されるということは、なかなか困難があるというふうに思います。できることからやっていく、ずっと朝からの一般質問の中でも、できることからやっていくという観点で、具体的な項目についてお尋ねしたいと思いますが、まず、こういった男女の格差の背景に、歴史的な背景があってというような私の思いでありますし、町長がどう考えているのか、最初に伺っておきたいと思います。

答弁 町長 飯田晴義

まず、これからの議論にどう関係するのかちょっとよく分かりませんけれども、認識的には私は同じであろうと。日本古来のその家長制度というか、ずっとこの長い間の歴史の中で、いわゆる男尊女卑的な考え方であったり、男は外に出て働くけれども、女は家の中で育児、家事していなさいよということが根強く残ってきた。そういう伝統というか、そういう形で長い間、日本の国内、家庭の中で根づいてきたことが、大きな要因になっているのかなというふうに思っております。

再質問 18番 中橋友子

そういう認識の上で、結局そのケア労働が対価として認められなかったということは、今度はその流れが、女性が社会に出ていっても、賃金が男性と同じように保障されないという実態が生まれてきました。今、この次どうつながるのかなということで、ちょっと言われましたけれども、今回のコロナの中で、こういったことが浮き彫りになってきたのだというふうに思うのですよね。結局これまでも女性の賃金というのは男性の6割というふうに、正職員で働いていて、6割が当たり前というようなことで流れてきました。2000 年代に入ってから、非正規労働者、先ほどから保育のことでも問題になっていましたけれども、これがどんどん拡張してきたという中で、非正規労働者の賃金というのは、男の方の正職員を 100 としたら、女性は 60%ちょっとですね。しかし、非正規労働者に至っては 30%まで到達していない。直近のデータでは 27%ということでありますから、もともとコロナがなくても、女性の収入というのは少ない。そこに、今回のコロナが蔓延したということによって、ご答弁でもありますように、このコロナ禍の中の女性の失業というのが、飲食や宿泊の施設で働かれている従業員の方ほとんどが、6割以上を女性が占めているのですけれども、そういう方たちがより生活困難な状況に陥ったということになろうかと思います。私は、なかなか町で個別の実態というのは難しいということは念頭に置きながらも、可能な限りの掌握はしていくべきだと思って、設問を上げましたけれども、町の相談を通しての数字のご答弁を頂きました。それに対する対応というのは、小口融資であるとかというようなことだけなのですけれども、こういったことではやっぱり根本的な支援にはやっぱりなかなか難しいのだと思うのですよね。仕事のあっせんだとか、もっともっと幅広く応援しなければならないと思いますが、その点ではどのように認識されていますか。

答弁 町長 飯田晴義

まず、大前提として、そういった方々に対する支援というのは、どこがやるのかというふうに思うのですよ。私は、本来はこれ国の役割であって、国がもう少ししっかりやってほしいなという思いがあります。そして、私としては、これはもうコロナになってからずっと申し上げているのは、まず事業者を守ることが雇用を守るのだと、雇用を守ることがそこで働く人たちの生活を守るのだと、いわゆるこういう三段論法的な考え方の中で、経済対策も最優先してやってきたわけでありますので、そういう中で離職者がゼロということにはなりませんけれども、なるべく雇用を守って生活を守っていくのだということ、そこが町としてのある意味でのこれ限界に近いことであって、本来であれば国が雇用調整助成金をもっと充実させるとか、フリーターに対する支援をもっとやっていくだとか、そこがまず出発点であろうというふうに思っておりまして、私は、町としてやれることについては、今はもうほとんど限界に近いところまで来ているのかなというふうに思っております。

再質問 18番 中橋友子

これまでの町の頑張る応援事業も含めまして、こういったシングルの方も、下にシングルもありますけれども、確かに町の応援がその人たちの助けになったというのは、私も認めているところであります。それがなかったら、もっとこんなに陥った人たちが増えたであろうということで、ダブルワーク、スリーワークも含めまして、さらに目いっぱいやられているということで、上限ではないとは思いますけれども、しかし、可能な限りの支援はこれからも目配りも含めて、状況を掌握して行っていただきたい、このように思います。それと、結局、自宅待機だとか子どもさんがお休みになったということなんかもあって、家庭に置かれたという時間が長くなりました。そこに生まれてきたのが DV や暴力というようなこともあります。幕別町では1件だけでしたよということで、いや、そんなに多くなくてよかったなと思う反面、ここに表れない実態も相当あるのではないかなというふうに推察します。この間、帯広市がこの件でまとめたことが新聞報道に載りましたけれども、1月末時点での DV の相談は 225 件あったということなのですね。過去5年間の中では最高だったと。幕別町の人口の6割ぐらいの町でありますから、これだけで換算していくと、もう幕別と帯広というのは、生活、環境の面からはそんなに大きな違いはないのだろうというふうに思うのですよね。そうすると、1件では済まない。225 を6で割っていくと三十数件とか 40 件とかなりますけれども、そんなものではないと思いますけれどもね。そういった人たちが内在しているのだということも押さえておくことが大事ではないかと思います。下の件でも、ジェンダーのところでも相談窓口のことを設けたのですけれども、共通しているのですが、やっぱり情報をキャッチするということがすごく大事だと思うのですよね。なかなかこういうDV だとか、ジェンダーもそうですけれどもね、相談に来れないというのが背景にあります。DV はもう家族の中の暴力ですからね、公にできないということだとか、それから下のほうでは性認証なんかについても、まず他人に伝える勇気というのが相当大きいということがありまして。それで、どんな対応しているかいろいろ調べみてみましたら、やっぱり進んでいるところは女性専門の相談日などというのも設けてやっているのですね。帯広もそうです。幕別町はこういった相談については下にもありますが、人権相談とういうことで月1回やってこられていると思いますが、もうちょっと踏み込んで、女性がそういった方たちの相談窓口になれる、いわゆるハードルを下げるという意味で工夫をするべきではないかと思いますが、今の現状のままで行かれるおつもりですか。

答弁 町長 飯田晴義

これ、本当実態がなかなかはかれていない、知り得ていないというようなところでありまして、それをいかに吸い上げて、あるいは周りでいかに見てあげるか、察知するかということが必要なのだろうなと思います。そういう中で相談窓口を、女性相談の日があるようでありますけれども、それが設定ができないのかということでありますけれども、これは何ぼでもやろうと思えば可能であって、なるべく相談しやすい体制、配慮してあげることは必要だろうというふうに思います。ただ、それをどういう形でやったらいいのかは、ちょっと検討を要するのかとういふうには思っております。

再質問 18番 中橋友子

どこでもそうなのですけれども、広く基本的な体制をつくって構えたら、広くお知らせし、来ない日があったとしてもずっと続けながら迎え入れるという、寄り添うという、そういうものが、本当に結びついているというものが全国の事例だと思います。ぜひ踏み込んで、相談体制行っていただきたい、このように思います。次に、公共の意思決定の場に女性の登用についてでありますが、お答えではこれまで管理職として3名の女性が就かれて、率では 10%を超えましたということです。昨年も同じ人数でありました。ただ、昨年は管理職の方は2名多かったので、パーセントとしては昨年のほうが低かったなと思います。これは決して高い数字ではありません。国ですら 30%を目指すというところで、幕別がずっとこの状況、この状況は長いと思うのですよね。それは、目標も定めていらっしゃらないし、改善する意思があるのかどうかということをちょっと思うのですけれども。なぜ女性を登用しなければならないのかというのは、ずっと言われているように、日本が遅れている原因の一つに意思を決定する機関、公共の意思を決定する機関に国民の半分いる女性の、その参画の割合が極端に低いと、声が反映されないと。だから、例えば賃金の格差にしても、そこを決定する場に女性少ないわけですから、実態が伝えられない、そうするとそのまま行ってしまうと。こういうことを改善しようと思ったら、町も率先して引き上げて、女性を登用するのは大事だと思うのですけれども、どうでしょうか。

答弁 町長 飯田晴義

私は、登用するという言葉はそもそも差別でないのかなというふうに思っておりまして、やはり男性も女性もなく、個人としてそのものが能力があり、意欲があるのであれば、それは任用するというのが本来であって、あえて女性を引き上げるというのは、かえってマイナスそのもの、その人に対して要らぬプレッシャーがかかったり、そのことによって公務能率が落ちれば町民に迷惑がかかるわけですから、そういうことはあってはならんわけでありまして。そういう意味で、私は個人としてひとしく官職にふさわしい人になっていただくというのが、基本なのかなというふうに思っております。

再質問 18番 中橋友子

今、幕別町の女性職員の割合は何%になるのでしょうか、それも教えていただきたいのですけれども。この圧倒的男の人の多い職場の中で、ずっと続けてこられる中で、登用そのものが差別だというような見方をしていたら、改善なんか私できないのだと思うのですよね。つまり、女性がなぜ出てこなかったかというと、出られない背景もあるわけですよ。例えば、いわゆるその家庭の環境も含めまして、管理職になれば時間制限なく職務に就かなければならない面もあるでしょう。いろいろな緊急事態もあるでしょう。そのときに女性のほうに多くケアの仕事、育児や家事も含めまして背負っていたら、簡単に両立が難しいということになれば、手を上げられないですよ。さらに、いろんなそういった機会は正直少なくなります。研修の機会、研修そのものの町としてやる機会には参加できても、いわゆる日常的に積み上げる研修の、社会的な研修も含めて、阻まれてきているというのが実情だと思うのですよね。そうすると、そういう人たちを引き上げることもやりながら管理職として、町がしっかりと適任者を選んで登用していくということは、私は大事なことだと思うのです。それは、差別がなかったら今の町長のような答えでいいですけれども、現実に長い間、何年も差別されてきている中での今なわけですから、登用してこないのが、まるで何ていうのですか、手を上げてこないから、それでいいのだというようなことではないとは思いますけれども、そういうこともなきにしもあらずではないですか。

答弁 町長 飯田晴義

任用の考え方については、先ほど述べたとおりであります。これは個人として適格者を任用しているということであります。ただ、なぜでは我が町の職員、女性職員の管理職の割合が少ないのかということは、これは私なりに考える原因はありまして、これは人事、係クラスからの人事配置において、どうも決めつけがあったのかなと。ここの職、この仕事の内容は女性では無理だなみたいな、そういうのがひょっとしたらこの 30 年、私が役場へ入った頃からあったのかな。女性はこの仕事はちょっと無理なので、もう少し簡単な仕事をやってもらおうとかという考え方、人事配置の面で長らくあったというふうに私は感じておりまして。今はそれは全く考えておりませんで、女性であっても男性であっても、能力があれば非常に残業が多いところにも配置をしています。それは先ほど家庭内で出れないと言いましたけれども、そこも私はおかしいと思う。女性が働いて、男性が働いて、夫婦で女性だけが家事だとか育児を持つことが、そもそもおかしいと思っていますので、そこは女性だって働いているのであれば、社会的責任を持っているわけですから、そこはしっかり家庭内、夫婦の間で相談をして、何で女性だけがそういう犠牲になるようなことに結果的になったりするのなら、何でそういうことになるのかというのは、しっかりやっぱり話し合ってもらって、女性だから残業できないとか、研修に行けないとか、そういうことのないようにやっぱり求めていくというか、そういう考え方に立ってほしいなと。結婚するときにやっぱりそういう思いを持っていただいて、誓い合って、夫婦になってもらえればいいのかな、そんな思いも持っているわけで。研修も決して女性を行かせていないわけではないのですよ。これは派遣研修ですね、例えば長期に及ぶ研修もあります。これは声かけをしているわけですよ。声かけして、結果的に無理ですという話であって、それは家事育児ではないのですね、やっぱり意欲の問題なのかなと私は思っていて、やっぱりそれは過去からの意欲を増してくるというか、意欲的な育て方というか、そういう配置をしていない、仕事をさせてきていないという、そういうことに起因しているのだろうなという反省を持っておりますので、今はもうそういう決めつけたような人事は全くしていませんで、能力的にふさわしいところで仕事をやってもらう、そういう考え方でやっているところであります。

再質問 18番 中橋友子

改められて、女性が活躍できる、女性も活躍できるような、そしてその人材、その人で選んでいくということは私は大事だと思います。そこにならなかったというのは、町長自身もおっしゃられましたけれども、先ほど言ったような、長年かかった男尊女卑のそういった思考というのは、知らず知らずのうちに、いろんなところに入り込んできている、その結果として登用されなかった。もし、そういうものがなくてそうであれば、女性のほうが能力が低いということになってしまって、それは違うということが今いろんなところで証明されてきています。企業も女性が管理職に登用したところが売上げが伸びている、これやりますと長くなりますので、そういうことも含めて、ぜひ職員の皆さんが希望を持って、男性も女性も頑張れる職場にしていただきたい、このように思います。次、ジェンダーのほうに入ります。これ、多様な性を持つ方たちというのがどんどん、自分たちがカミングアウトをするということもありまして、認証されてきています。それで、これ民間の資料で、私先ほど1問目の質問で全国で8%と言いましたけれども、2018 年の電通のダイバーシティーラボというこの件に係ってずっと統計出しているところあるのですけれども、2018 年、8.9%、つまり 11 人に1人ということに示されています。そうなってきますとね、この2万 6,500 人の町ですから、相当そういう人たちが一緒になって、今私たち生きているということを受け止めて、そして対策を必要なところはやっていかなければならない、このように思います。それで、1問目のパートナー制度の問題なのですけれども、これも町長おっしゃられるように、まだ今すぐということではないように受け止めました。ただ、これは本当は同性婚が法律上、きちっと認められていけば必要のない制度なのです。ところが、なかなか憲法で書かれている 24 条の両性というところを、男性と女性というふうに区切るものですから、突破できないでいるのですけれども、世界はどんどん突破していて、今先進国で残っているのは日本とイタリアだけだと言われているのですよね。イタリアは国としてパートナー制度持っていますから、日本が一番遅れている。それで、各自治体がこういった 8.9%の人たちの思いに応えようということで、苦肉の策で出てきたのがこのパートナー制度なのです。札幌市、今函館とか北見も検討されているようであります。この制定されることによって、先日、関係者にお話伺う機会あったのですけれども、何が一番変わったかというと、札幌市に住んでいて、この制度ができたということによって、自分たちに自信がついたと。隠れるように生きていたわけではないけれども、そういう思いがあったけれども、この制度によってすごく心が開かれた、それは共通の思いだということを言っておられるのですよね。そういった背中を押すという意味でも、検討する必要があるのではないでしょうか。

答弁 町長 飯田晴義

さきのご答弁でも申し上げたように、なかなかそういう声が聞こえてこない、職員がここで二百何十人もいる中、そういうところからも聞こえてこないし、例えば民生委員からこういう話があるよということも聞こえてこないので、それでまだ時期的にいつなのかというところの思いを持っているわけでありまして、必要ないとは思ってはおりませんので、そこは人数がある程度確認できれば、私はこの制度については導入すべきだというふうに思っております。

再質問 18番 中橋友子

分かりました。そういう声が出ていないのを、出るようにする意味でも。有効な制度だと思います。2021 年2月1日現在で、全国 76 の自治体で踏み込みました。ぜひそういう姿勢持っておられるということでありますから、期待したいと思います。行政文書につきましては、随分ご努力されてきていますので、このご答弁を評価したいというふうに思います。次、相談体制についても先ほどトランスジェンダーの方たちも含めて、シングルマザーの方も含めて、プライバシーを守りながら、そういった特別な神経を使いながら守り抜いて相談も乗るということを、ぜひこちらの面でも求めていきたい、このように思います。それで、全体でどんどんこういった方たちが社会参加を進めていくという点では、生きやすい社会にしなければならないということでありますから、行政は行政でそういうふうに進めていただきながら、やっぱり大切なのは教育であろうなということもありまして、教育の問題についても設問をさせていただきました。教育長のお答えでは、学校教育、性教育も含めて、随分取組が進んでいられるようなお答えではありましたけれども、まだまだ町のほうにも LGBT に関わっては相談がないということだけに、学校の中でもまだまだオープンになった関係はないのかなというふうに思います。性教育につきましては、細かくお答えいただきましたが、今、国際的には包括的性教育といいまして、年齢の区分で、5歳から 18 歳まで4段階に分けて、系統的な教育が繰り返しされているということもお聞きしています。こういったこともぜひご検討いただきたいというふうに思います。そして、私、今日どうしてもきちっとお話ししておきたいなと思うことは、このトランスジェンダーに関わりまして、子どもたちが実際に学校の生活で不自由を感じていないのか、感じさせていないかと、ここが大事なところだと思いまして設問に上げました。ここでは制服のことですとか、髪型のことですとか、トイレであるとかいろいろあるのですけれども、そういうお子さんたちからの相談とかというのは、教育委員会としては、学校を通してですけれども、受けていらっしゃいますか。

答弁 教育長 菅野勇次(教育長は2024年3月まで)

トランスジェンダーの関係でありますけれども、トランスジェンダーと自認する児童生徒、それからその保護者から、学校のほうに相談があったという事例はございます。その関係で、学校で十分当該児童生徒なり保護者と、十分な協議を行いながら、その児童生徒に寄り添った形で対応するのが大事だというふうに考えております。

再質問 18番 中橋友子

寄り添うことが本当に大事だと思うのですけれども、例えば、今、卒業の時期で進学のとき、小学校から中学校へ、中学校に行けば当然制服を着なければならない。お聞きになっていらっしゃるのではないかと思うのですけれども、戸籍上と違う、戸籍上の性別と違う制服を着たいということで、声を上げた当事者が、学校からは認められないというお答えを頂いているということで、まだ解決されていないとも聞いています。私はこういうこと一つ一つが本当に、何ていうのですか、その立場に立った、相手の立場に立った対応いう点で、あってはならない対応ではないかなというふうに思います。それで、そういったことが認識されているのかどうかということと、その次の、その周りの大人が教員も含めて、そのトランスジェンダーというのをしっかりと受け止めるということがなかったら、こういう事例どんどん出てくるのだと思うのですよね。その辺の教育委員会としての、相談もあったということでありますから、どう対応されたのか。そして、教職員の間で、どういう議論や研修がされて、こういった問題について解決しようとしていっているのか。トランスジェンダーの子どもたちに、日常的に不自由なく過ごさせる対応というのは、どういうふうにやっていらっしゃるのか伺います。

答弁 教育長 菅野勇次(教育長は2024年3月まで)

まずはじめに、実際にあった相談ですけれども、これ個々具体にはこの場では詳しい内容はお話はできませんので。ただ、解決されていないというお話ですけれども、何度も学校とその保護者、当事者の児童生徒で話合いを行いまして、最終的には意向に沿った形で協議は調っておりますので、解決されたというふうに私どもは認識をしております。これはもう直近の話でございます。それと、こういった性的マイノリティーに関する関係については、基本的にやはり教職員がまず性の在り方ですとか、そういった性的マイノリティーに関して理解をして、児童生徒のありのままの姿を受け入れながら、寄り添った形で対応しているというか、対応するのが大事だというふうに思っておりますし、今後におきましてもそういう対応をしてまいりたいというふうに思っております。

再質問 18番 中橋友子

解決されていればいいのですけれども、やっぱりそういう声があるという、あったという点では、要求が出されたときに、それを認めるということにすぐにはならなかったのだろうというふうに思うのです。時間をかけてなったのかどうかは分かりませんけれども。私は、これは教育委員会にも町にも言えることなのですけれども、多様な性を理解するという点では、まず教員、職員から、本当にそのガイドラインを作って書いているところもたくさんありますけれどもね。そういう点でご努力を頂きたいということを申し上げて、終わりたいと思います。

出典:幕別町議会 令和3年第1回定例会 2021年3月10日 議事録 PDF(90ページ) 間違いを知らせる