幕別町議会 令和7年第2回定例会 2025年6月18日
幕別町農業・農村振興計画の具体的な取組について
2025年6月18日、幕別町議会の一般質問で、中橋友子議員が「幕別町農業・農村振興計画の具体的な取組について」質問し、町長 飯田晴義、教育長 笹原敏文が答弁しました。
- 質問者
- 中橋友子 議員
- 答弁者
- 町長 飯田晴義、教育長 笹原敏文
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 18番 中橋友子
通告に従いまして、2点の質問を行います。1、幕別町農業・農村振興計画の具体的な取組について。昨年夏以降、主食である米が不足し、価格が2倍以上の異常事態となっている。ただでさえ物価高騰と長期にわたる実質賃金・年金が引き下がる中で、町民の暮らしは、より厳しさを増している。そもそも日本の食料の自給率は、カロリーベースで 38 パーセントでしかなく、肥料・飼料・種子などの大半も海外に依存であることを考慮すると実質 10 パーセント以下という指摘もある。自給率の向上は待ったなしの課題であるが、昨年改定された「食料・農業・農村基本法」では、食料の自給率の向上の概念はなく、規模拡大と輸出の推進が中心となっている。安全な食料を安定的に供給することは命を守る上で欠かせず、十勝においては食料の自給率で1,300 パーセントを超え、その中でも幕別町は生産額で第1位を占め、大きな役割を果たしてきた。しかし、農家戸数は 1979 年の 1,325 戸から 2020 年には 514 戸まで減少し、高齢化や担い手不足の上、生産資材の高騰が続き、離農に歯止めがかかっていない。昨年、「幕別町農業・農村振興計画 2018」の後期見直しが行われたが、今後も基幹産業として農業が維持発展するよう、次の点を伺う。(1)食料・農業・農村基本法に対する見解は。(2)幕別町農業・農村振興計画の推進に向けた具体策は。特に、自然環境やエネルギー対策を重視した循環型農業の推進で、持続可能な農業の確立を。2、教員の働き方改革を推進し、成り手不足の解消を。全国の学校で教員不足が深刻化している。文科省の 2022 年「「教師不足」に関する実態調査」では、始業日時点で小学校は 4.9 パーセント、中学校は 7.0 パーセント、特別支援学校は 13.1 パーセントに及び、なお加速している。また、「成り手不足」も生じ、改善の兆しは見えていない。背景には、教員の深刻な長時間労働が長期に続いていることがあると考えられる。過密なカリキュラムや競争教育、増え続けるいじめや不登校の対応等で多忙を極め、北海道教職員組合の調査では、過労死ライン(月 80 時間)を超える実態が、今なお小学校で 14.5 パーセント、中学校で 29.3 パーセントに上っている。早期の改善が必要であるが、文科省が今国会に提案した「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」の改正案は、さらに長時間労働につながり、働き方改革に逆行する内容である。幕別町においては、教員の働き方を改善するために、2018 年から学校における働き方改革「幕別町アクション・プラン」を実施してきている。教員がゆとりを持ち、「成り手不足」が解消される教育行政になるよう、次の点を伺う。(1)学校における働き方改革「幕別町アクション・プラン」の達成状況と今後の課題は。(2)さらなる長時間労働につながる「給特法」の改正は行わないよう、関係機関に働きかけを。(3)特に教員にも子どもたちにも過度な負担となっている「全国学力・学習状況調査」を中止するよう、関係機関に働きかけを。以上です。
答弁 町長 飯田晴義
中橋議員のご質問にお答えいたします。ご質問は町と教育委員会にわたるものでありますので、私からは、ご質問の1点目につきまして答弁をさせていただきます。「幕別町農業・農村振興計画の具体的な取組について」であります。本町の農業は、畑作をはじめ、野菜、酪農、肉牛など地域の特色を生かした多様な農業経営が展開され、安全・安心で良質な農畜産物を安定的に供給する機能とともに、農業の基本である「土づくり」を通じた資源循環の促進や美しい農村景観の形成など多面にわたる機能を有しており、本町の経済社会を支える基幹産業として発展を続けております。これら本町における農業の振興は、平成6年に策定した「幕別町農業・農村 21 世紀への道しるべ」、12 年に策定した「農業新時代 幕別町農業・農村振興計画」、旧忠類村との合併に伴い 20 年に策定した「幕別町農業・農村振興計画~農業をとりまく環境の変化をみつめて~」に基づき、農業者の皆さんや関係機関の協力の下、農業施策を総合的かつ計画的に行ってきたところであります。しかしながら、平成 21 年をピークとした認定農業者数の減少、農業就業者の高齢化や後継者不足などが課題となっており、また、31 年に「幕別町農業・農村振興計画 2018~チャレンジングな農業への支援~」を策定してからの5年間においても、新型コロナウイルス感染症の蔓延、ロシアのウクライナ侵攻の長期化や原材料価格の高騰、急激な円安を要因とした物価高騰により、農業を取り巻く情勢は急速に変化しております。こうした変化を踏まえ、「地域農業の持続的な発展を目指して」及び「競争力のある力強い農業を目指して」の2本の柱を基本方針として維持しつつ、諸課題への対応策を新たに位置づけるため、令和6年3月に本計画の見直しを行ったところであります。ご質問の1点目、「食料・農業・農村基本法に対する見解は」についてであります。国の農業政策の基本理念や方向性を示す食料・農業・農村基本法は、平成 11 年の制定から四半世紀が経過する中で、制定時には想定していなかった、または想定を超えた食料安全保障に関わる情勢の変化や課題を受け、昨年5月に改正されました。世界の食料需給の状況を見ると、人口が増加して食料需要も増加する一方、気候変動による異常気象の頻発化や地政学的リスクの高まりにより不安定化する中、長期にわたるデフレにより日本経済の成長が鈍化したことに対して、新興国の経済が急成長した結果、世界における日本の経済的地位は低下し、必要な食料や生産資材の安定的な輸入に懸念が生じている状況にあります。また、近年、持続可能な開発目標(SDGs)の達成やカーボンニュートラルの実現に向けた取組が求められており、自然資本に立脚した農業においても、環境や生物多様性などへの配慮と対応が求められております。これらの情勢変化に対応するため、改正基本法で掲げた「食料安全保障の確保」「環境と調和のとれた食料システムの確立」「多面的機能の発揮」「農業の持続的な発展」「農村の振興」の五つの基本理念に基づいた施策の方向性を具現化するため、国は本年4月、新たに食料・農業・農村基本計画を閣議決定したところであります。食料・農業・農村基本計画の中では、北海道が主要穀物等の主産地として明記され、食料安全保障の確保に重要な役割を果たしていることが認められたものと認識しておりますが、G7 の中で断然低い食料自給率の目標値の設定や、海外への依存度が高く急激に価格上昇している農業資機材の安定的な確保に対する支援など、法や基本計画に位置づけられた内容が着実に実現されるよう、大胆な予算づけを期待するところであります。ご質問の2点目、「幕別町農業・農村振興計画の推進に向けた具体策は。特に、自然環境やエネルギー対策を重視した循環型農業の推進で、持続可能な農業の確立を」についてであります。令和6年3月に見直しを行った「幕別町農業・農村振興計画 2018 後期見直し 2023~2027」の推進に向けては、ゆとりみらい 21 推進協議会において、関係機関の皆さんとともに具体的な施策を検討しながら、基本方針である地域農業の持続的な発展と競争力のある力強い農業を目指しているところであります。具体的には、「担い手の育成・確保」「農業基盤の整備」などの 10 分野にテーマを分け、各種施策に取り組んでいるところであり、「担い手の育成・確保」については、公益財団法人幕別町農業振興公社と連携し、まくべつ農村アカデミーやグリーンパートナー事業などを通じて、後継者の育成・確保に努めているところであります。「農業基盤の整備」については、計画的に道営農地整備事業などを活用し、本年度は町内 11 地区で農地等の基盤整備事業を進めており、「農業支援システムの充実」については、農作業の効率化を図るため、町内7地区に気象観測機器を設置し、地域に即した気象情報の提供等を行っております。「農地の集積と集約化」については、公益財団法人幕別町農業振興公社と連携し、農地流動化事業などを通じて、効率的な土地利用を推進するために農地の利用集積を図っているところであり、「農業経営の安定化」については、町独自の貸付事業である幕別町農業ゆとりみらい総合資金を活用し、農業者が新たにチャレンジする取組等の支援に努めているところであります。「農業・農村が持つ多面的機能の維持と発揮」については、幕別・札内地域においては多面的機能支払制度、忠類地域においては中山間地域等直接支払制度の交付金を活用した農村地域資源の保全管理等に取り組んでいるところであり、「農業に対する理解の促進」については、本年度、新たに農産物の地産地消を推進するため、町内スーパーに幕別産野菜コーナーの設置や飲食店等の協力を得て「幕別やさい月イチ菜」と題して、アスパラをはじめとした地場産野菜の提供を行っております。「都市と農村との交流」については、農村地域での生活や農業体験、農業者とその家族との交流、食の大切さや農業と日常生活のつながりを学ぶことを目的とした農村ホームステイ事業や、札幌・東京など大都市で開催されている産直フェアにおける対面での農畜産物の販売等を通じて、都市と農村との交流を実施しており、「高付加価値化の促進」については、農業者が所得を確保できるよう、特産品開発に対する支援等に努めてまいります。「農畜産物の安定生産・生産性の向上」については、持続可能な形で生産性の向上を達成していくため、有機資源を活用した土づくり等のバイオマス資源の有効活用を推進する必要があることから、ふるさと土づくり支援事業による堆肥の購入、切り返しに対する補助を通じて、地域内での有機産物の循環システム構築を目指しております。中でも、家畜ふん尿を原料とするバイオマスの利用は、再生可能エネルギーとしての活用はもとより、規模拡大を目指す酪農家等における労働力軽減や、ふん尿の適正処理による環境負荷軽減を図るために重要な施設でありますことから、現在、集中型のバイオガスプラントの設置について、その規模や採算性、食物残渣等の活用も含め、事業手法等について検討しているところであります。本計画の推進に当たっては、引き続き国や道の施策を見据えつつ、ゆとりみらい 21 推進協議会、農協と連携を図りながら施策の検討を進めてまいります。以上で、中橋議員のご質問への私からの答弁とさせていただきます。
答弁 教育長 笹原敏文
中橋議員のご質問にお答えいたします。「教員の働き方改革を推進し、成り手不足の解消を」についてであります。社会の急激な変化が進む中で、子ども達が予測困難な未来社会を自立的に生き、社会の形成に参画するための資質・能力を育成するため、学校教育の改善・充実が求められております。しかしながら、学習指導のみならず学校が抱える課題は、より複雑化・困難化しており、こうしたことを背景として生じている教職員の長時間労働の解消が求められております。このため、国では学校における業務改善及び勤務時間管理等に関する取組の徹底を図るため、各教育委員会に対して業務改善の方針と計画の策定を求めたことを受け、北海道教育委員会が平成 30 年3月に「学校における働き方改革「北海道アクション・プラン」」を策定し、その中で市町村立学校における働き方改革を進めるための計画策定を求める内容が盛り込まれたものであります。こうした状況から、本町においては平成 30 年9月に「学校における働き方改革「幕別町アクション・プラン」」を策定し、令和3年6月には第2期、昨年8月には第3期の計画として見直しを行ってまいりました。現在の第3期アクション・プランでは、教職員の時間外在校等時間を1か月で 45 時間以内、1年間で 360 時間以内とすることを目標とし、これまでの取組を継承しつつ、さらなる改善・充実を図り、各学校と緊密に連携しながら取組を進めているところであります。ご質問の1点目、「学校における働き方改革「幕別町アクション・プラン」の達成状況と今後の課題は」についてであります。初めに、「幕別町アクション・プラン」の達成状況については、第3期アクション・プラン策定の際に第2期までの取組成果をまとめておりますので、第2期で掲げていた四つの柱に分けて申し上げます。一つ目に、「本来担うべき業務に専念できる環境の整備」では、ICT 機器を活用した指導力の向上を図るため、授業支援ソフトの研修に取り組んだほか、令和4年度に導入した校務支援システムにより、児童生徒に関する学籍、出欠状況、成績等の情報をデジタル化し、これらを教職員間で共有化を図ることにより事務負担の軽減を図っております。二つ目に、「部活動指導に関わる負担の軽減」では、全ての部活動における休養日について、学校閉庁日をはじめ学期中は週2日以上設定することや、1日の活動時間を平日で2時間程度、休日で3時間程度とすることと併せて、部活動ごとに可能な限り複数顧問を配置して技術指導や安全管理を交代で行うなど、負担の軽減につながる取組を進めてまいりました。三つ目に、「勤務時間を意識した働き方の推進と学校運営体制の充実」では、令和2年5月に導入した出退勤管理システムにより在校等時間を計測した結果を踏まえ、教職員の健康に配慮するとともに、一部の教職員に業務が集中しないよう、業務の平準化や効率化に取り組むとともに、月2回以上の定時退勤日や、長期休業中に学校閉庁日を設定するなどの取組を進めてまいりました。四つ目に、「教育委員会による学校サポート体制の充実」では、ストレスチェックの実施によるメンタルヘルス対策の推進や、教育委員会が学校を対象として行う各種調査について、可能な限り廃止や縮小、他の調査と統合するなど精選を図っているほか、トラブル等に直面した際のサポートとして、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを派遣するなど、教職員の負担軽減に努めております。また、この間の時間外在校等時間を申し上げますと、1人当たりの1か月平均が令和4年度で 23時間 49 分、5年度で 23 時間 23 分、6年度で 23 時間 39 分、45 時間を超えた教職員の割合が、4年度で 13.0 パーセント、5年度で 12.4 パーセント、6年度で 12.2 パーセントとなっており、少しずつではありますが改善の傾向にあるとともに、働き方改革に対する意識が高まってきているものと認識をしております。今後の課題につきましては、依然として長時間勤務となっている教職員が見受けられることから、時間外在校等時間の縮減に努めなければならないと考えております。このことから、第3期における重点的な取組として、ICT の活用による校務効率化の推進や教頭の業務縮減、メンタルヘルス対策の推進など、校長会・教頭会などと連携しながら教育委員会として一層の推進に取り組んでまいりたいと考えております。ご質問の2点目、「さらなる長時間労働につながる「給特法」の改正は行わないよう、関係機関に働きかけを」についてであります。国は、本年2月、教員に優れた人材を確保する必要性に鑑み、公立の義務教育諸学校等における働き方改革の一層の推進と、組織的な学校運営及び指導の促進並びに教員の処遇改善を図ることを目的として、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」、いわゆる「給特法」の改正を中心とした法案を国会に提出し、5月 15 日に衆議院、今月 11 日に参議院で可決、成立したものであります。この改正法の主な内容については、教育委員会に対して教員の業務量の適切な管理と健康及び福祉の確保を図るため、「業務量管理・健康確保措置実施計画」の策定が義務づけられたほか、学校の教育活動に関して教職員間の総合的な調整を担う「主務教諭」を新たに設けること、さらには教職調整額の基準となる額を給料月額の4パーセントから 10 パーセントまで段階的に引き上げるとしております。これらは、国として「学校における働き方改革の更なる加速化」「学校の組織・運営体制の充実」「教員の処遇改善」を一体的に推進し、教職の魅力を向上させ、質の高い教員を確保することで、全ての子どもたちへのよりよい教育の充実を目指した取組とされております。町といたしましては、今後の国の動向や、具体に取り組む制度の内容などについて注視し、対応をしてまいりたいと考えております。ご質問の3点目、「特に教員にも子どもたちにも過度な負担となっている「全国学力・学習状況調査」を中止するよう、関係機関に働きかけを」についてであります。全国学力・学習状況調査については、義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証した上で、学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立て、さらにこうした取組を通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立することを目的として、平成 19 年度から実施をされております。小中学校で行われる義務教育については、学校教育法で定められている学習指導要領に基づいて実施されておりますが、学習指導要領に準拠した全国学力・学習状況調査は、全国的な視点で各学校における児童生徒の学力の定着状況等を検証することを通して、義務教育の機会均等とその水準の維持向上に資しているところであります。また、各学校では、児童生徒の学習状況を把握するため、自校採点を通して学習状況の点検を行い、調査結果を学校改善プランや学力向上に向けた取組に活用してきたところであり、授業改善やカリキュラムマネジメントの推進に努めているところであります。本年度の調査は、4月 14 日、16 日、17 日を実施日として、小学6年生が国語、算数、理科を、中学3年生が国語、数学、理科を、町内の全小中学校で実施したところであります。また、令和6年度までは全ての教科が紙媒体での実施でありましたが、本年度は中学校の理科が学習用端末を用いた調査、CBT(コンピューター使用型調査:Computer Based Testing)方式により実施しており、8年度は中学校の英語を、9年度からは小中学校の全ての教科を CBT 方式に全面移行するとしております。これにより、調査問題の保管や配布、回収が不要となり、採点も自動化されることから大幅な負担の軽減が図られるものと考えております。これまでも、全国学力・学習状況調査の結果を用いて、小学校と中学校の担当者が協働で、国語と算数・数学について学園ごとの学力傾向を分析し、弱点の克服や優れた点の伸長に向け、9年間を通した指導の焦点化などに取り組んでおり、本町が進める小中一貫教育の推進においても必要なものと考えておりますことから、引き続き効果的な活用を図ってまいります。以上で、中橋議員のご質問への答弁とさせていただきます。
再質問 18番 中橋友子
再質問を行います。幕別町農業・農村振興計画の具体的な取組から入りたいと思います。初めに、今回改定されました基本法の見解をお伺いしたところでありますが、町長の見解は、さまざまな五つの目標に対する評価と、それから一方では食料の自給率の問題や、あるいは農業資材の安定的な確保などを考えると、やはり大胆な予算づけがないと実現されていかないというところは思いを同じにするところであります。国民の安全の一番は食料でありますし、自給率が 100 パーセント確保されるというのは当然のことだと思います。それは政治の責任だと思うのですけれども、残念ながらここ5年、6年、38 パーセント、37 パーセントが続いてきています。幕別町でも、遠く遡ればお米を作っていたときがありまして、明治 30 年に晩成社、依田勉三が試作に成功してから 1970 年に至るまで、減反政策が始まるまで作られておりました。国の減反政策の下でほとんどが作らなくなってきているわけですけれども、同時に国の農業政策に基づいて、ここまで作物の転換などもしながら来たのではありますが、残念なことに農家従事者、農家戸数は減少の一途をたどってきました。この新しく見直された計画書を見ましても、農家戸数は昭和 45 年 1,325 戸から令和2年 514 戸まで、これは 50 年間のスパンがあるのですけれども、その中で 811 戸減少しているのですね。結局、いろんな努力をなされて、規模の拡大、機械化をやってくる中でも維持ができなかった農家が後を絶たなかったということが現実であります。町長が今ご説明いただいた中で、幕別町もこれまで、令和に入ってから、平成に入ってから、繰り返しいろいろな計画を立ててこられましたけれども、1年間に 10 戸以上を超える離農というのは防げないでここまで来ています。この傾向はこれからも、ここで歯止めがかかるのだという保証はどこにもないと思うのです。したがって、自給率の向上というのを法の中でしっかり位置づけられなかったものですから、そこは注意をして見ていっていただきたい。さらに、農業予算に期待されるということでありましたけれども、これも 30 年以上のスパンでありますが、当時は3兆 5,000 億円を超えていた3兆 5,800 億円というときもあるのですが、その予算が今は2兆 6,000 億円にしかならない。物価が上がっていって、当然、予算規模も増えていますから、農業予算は増えていって当たり前なのですけれども、1兆円以上も減ってきている、これが今の実態です。そのことが困難を招いているということであります。こういう時期でありますから、基幹産業の農業が本当に維持、発展されるように、経営をされている方はもとより、町も強力な支援を行いながら取り組んでいただきたいと思います。具体的な取組のことについては、るる述べていただきました。そこで、1点だけお尋ねしたいのは、私は、ずっと循環型の農業が幕別の中で定着することを願ってきております。土づくりなど取り組んではこられたのですが、どうもずっと遅れてきました、答弁の一番最後にあります畜産物の活用、特にバイオガスプラントの設置ということについては、十勝の中で 58 基建っている中で、幕別町はありません。それで、町長のお答えでありますと、「現在、集中型のバイオガスプラントの設置について、その規模や採算性、食物残渣等の活用も含め、事業手法等について検討」ということでありますが、もっと具体的に教えていただけますか。要するに、いつ先につながるのかというところを知りたいです。
答弁 町長 飯田晴義
これは循環型農業の推進ということもありますし、ゼロカーボンに向けた取組でもあるわけでありまして、どちらかというと今はゼロカーボンに向けた取組、バイオガスプラントから出ます液化バイオメタンの活用によって、それを発電ではなくてエネルギーとして活用できないかという観点で、今、検討しているわけでありまして、これは事業者もいます。一緒に取り組む事業者もいますし、場所もどこにするかということがありまして、これ、今、明らかにすると非常に事業の推進に支障を来します。これは本当に、今後、ゼロカーボンに向けた大きな武器になるというふうに思っていますので、そこは今、事業者との間で精力的に詰めている、事業者のほうもかなり腹構えができてきているという状況にありますので、そこはぜひ実現をさせていきたいというふうに思います。ただ、多大な事業費がかかるので、その費用負担をどこまで事業者が出していただけるのかということももちろんあります。これはやっぱり1基造ると 30 億円、40 億円のお金がかかるわけでありますから、それをどうしていくのか。それと、その後の管理をどうするのかというところで、今まだ妥協ができていないところがありますので、そこはしっかりと詰めてまいりたいというふうに思っております。
再質問 18番 中橋友子
微妙なところがあるのでしょうから、お答えできる範囲で結構なのですけれども、着地点、いつ頃その事業、完成といいますか、実施に向けて町長は相手の方たちと今詰めていらっしゃるのか。それと、循環型の経済と、エタノールになっていってもそうだとは思うのですけれども、ここの幕別の中で自然に生み出されたものを活用してエネルギーに変えていくのは本当に大事なことだと思います。そのことによって経済効果も期待するわけですから、そこは例えば雇用がどのぐらい期待されるのかとか、それから町民のメリット、それはどのぐらいあるのか伺いたいと思います。
答弁 町長 飯田晴義
年数のめどというのは非常に難しい。というのは、相手があることですので、はっきり何年後と言えればいいのですけれども、おおむね3年程度を目指したいという、供用開始を目指したいというふうに思っています。それと、食物残渣もそこで処理をすることによって、言ってみれば、今は食物残渣は燃えるごみとして出していますので、ここは費用負担をしているわけなのですが、そこらあたりは食物残渣を入れることによって燃焼効率がいいというか、ガス発生効率が高まるということがありますので、ぜひそこも含めて取り組んでいきたいというふうに思います。
再質問 18番 中橋友子
大きく期待をしていきたいと思います。時間の関係がありますので、教育のことについてお尋ねをいたします。教員の成り手不足、その背景にあるのは教職員の苛酷な労働の実態があるというふうに押さえております。働き方改革の中で重点項目について取り組んだお答えをいただきましたけれども、私は、幕別町の教職員の皆さんがこのアクション・プランの下で、まずは実際の職務に当たっている時間、学校の中、これは在校ということでお示しいただきましたけれども、昨日からも同僚議員の質問の中でもありましたが、休み時間であるとか、それから持ち帰り残業とか、これについてはお示しがありませんでした。なぜこのプランに取り組みながら、そこは手がけられなかったのか、まず伺います。
答弁 教育長 笹原敏文
今現在、入れております勤怠管理システムの運用の中では、そうした取組がなされておりません。あらかじめ休憩時間なりは取っているという前提の中でそうしたシステムの運用を行っておりますので、そうした把握には至っていないというものであります。具体的には、これは各学校の中で、学校長のほうで、管理職のほうでそうした実態がどの程度あるのかというようなことを聞き取る以外に、具体的に在校等時間という、はっきりとしたこの時間で示していくということはなかなか難しいのかなというふうに感じております。
再質問 18番 中橋友子
実際に持ち帰り時間の調査がなされているところがあります。北海道教職員組合では、北海道の教職員の労働時間を、今、教育長がお答えいただいたのは在校だけの労働時間でありましたけれども、持ち帰りも含めた勤務時間、残業というのを出されています。それによりますと、全道の平均でありますが、小学校は 51 時間 45 分、中学校は 58 時間 45 分という数字が出ております。これを在校の勤務時間平均、小学校であれば 41 時間 23 分というのが出ているのですけれども、差引きしますと、持ち帰りは1か月 10 時間前後というのが明らかになっているわけです。もちろん一人一人のアンケート調査も含めてやっていらっしゃると思うのですけれども、なぜ町はできないのでしょうか。
答弁 教育長 笹原敏文
具体的に持ち帰り、国もこれは言っておりますけれども、基本的には持ち帰らないことを前提にして取り組んでいるというものでありまして、ただ、実態として、今、中橋議員がおっしゃったような調査結果があるというお話は私自身も聞いております。当然のことながら、そうしたものを解消する、これは長時間労働もさることながら、そうした勤務実態にあることを解消しなければならないというところでの認識は持っておりますけれども、そうしたことも含めて今回の給特法の改正、こういった国の取組も含めて取り組んでいくべきものだというふうに考えております。
再質問 18番 中橋友子
働き方改革でありますから、労働時間がどのぐらいそこに費やされているかということを正確に掌握しないで改革というのは、私は無理だと思うのです。といいますのは、今の教職員の現場、皆さんのお話を伺うと、長時間働かなかったらやっていけない仕組みになっていると。だから、7時間 45 分の労働時間の中で全部終われる、そういう業務の実態ではないのだということが口々に語られるわけです。例えば事例としてお聞きした中身は、出勤、毎日午前8時頃、6時間の授業が今日はあると。この6時間の授業の日なら、給食や清掃の時間を含めて午後3時頃までは休憩はほとんど取れない。ということは、これはもう、ここで休憩がないということですよね。さらに、児童の下校後は翌日の授業の準備に取りかかる。理科の実験、音楽の実技では1時間どころか2時間、3時間かかることがあると。そういう教員の皆さんの現場なのです。つまり、明日の授業の準備は子どもさんが帰らないとできないと。7時間 45 分の中でどうやっていくのだということです。そして、その間にも子どもさんの親から、あるいは子どもさん自身からも長時間にわたる相談などを受けることも多々あり、気がついたら9時になるということも、これは連日ではないですけれども、あるのだという、こういう実態がちりばめられていて教職員の成り手というのに、なることに躊躇する、そうは思われませんか。
答弁 教育長 笹原敏文
確かにこの長時間労働の問題が叫ばれるようになって、国も本腰を入れて取組を始めて 10 年ぐらいたっているかなというふうに思います。そういった中で、なかなか決定的な改善に向かわない状況にあるというのは十分理解をしているところであります。ただ、今回の給特法の改正の国会審議の中でも衆議院の中で修正案が出されまして、1人1か月当たり 45 時間といわず 30 時間を目標とするべきだと。そのためには、教職員1人当たりの授業時数を削減、もっともっと削減するべきなのではないかというようなことですとか、教職員定数そのものをもっと見直して、そして多くの教職員を採用するべきなのではないかというようなことと併せて、この後のご質問にもありますけれども、教職調整額を 10 パーセントに引き上げて処遇改善を図るべきだというような修正がされておりますので、今後こうした内容に基づいた国の取組がなされていく、そうしたことによって今おっしゃられたような労働環境の改善につなげていかなければならないというふうに考えております。
再質問 18番 中橋友子
給特法に入りましたので関連して質問いたしますけれども、確かに全体の労働時間を 35 時間に、あるいは教職員の定数を増やすと。これも附帯決議ですよね。だから、本筋ではなかったのですよ。私は、一番これの今回の改定に一番いただけない、駄目だと思うのは、4パーセントから 10 パーセントにしたということは、これは要するに教職員については調整額として残業代の代わりに一律に4パーセントのお金を出しますよ、そこを 10 パーセントにしましたよということは、残業ということを認めない、調整額ということで片づけるということではないですか。これ、厳密に言ったら、労働基準法からいったら問題だと思います。なぜ教員だけがそこを適用されないのだと。聖職だ聖職だというふうに言っていても、生身の体は一つですよ。先ほど言ったように朝の8時から9時までのような労働が続くと、これはもう疲弊しますよ。そういうことをやっぱり教育委員会としては、私は真剣に向き合うべきだと思うのです。もっと言いますと、これも実態調査の中で分かったのですけれども、例えば中堅の教員の方で、教職調整額4パーセントとなると1万 5,000 円から2万円ぐらいになるのだそうです。それが 10 パーセントになるということは 2.5 倍ですよね。だから、4万円とかになっていく。ところが、その人の実際の 50 時間勤務、超えてしまうからそうなるのですけれども、そうすると1か月 17 万円ぐらいになると。お金の問題だけではないですけれども、こういうことを給特法という言葉に包んで、いわゆる残業代を払わないで長時間の仕事をしていただいている、そういう現場にあるということですね。ここは私、やはり本当に委員会としては、教育長としてはしっかりと今後の推移も含めて見ていただいて、本当の意味の教員のゆとりや働き方の改革につながる取組をしていただきたい。そして、必要なところには意見も出していただきたい。こう思いますが、どうですか。
答弁 教育長 笹原敏文
教職調整額の引上げにつきましては、教員の方々の働き方自体が、自らの創造性ですとか独自性を生かしながら授業に当たるですとか、そうした自主・自律的な判断による業務と、管理職の命令による業務というのが混然一体となって日常的に働いていただいている。そうした教員の特殊性があるがために、国はですけれども、時間外手当の対象とするべきではなくて、そうした特殊性を鑑みると教職調整額によるものであるというふうな説明をされているようであります。私自身は、そうであれば、この制度が導入されたのが昭和 46 年でありますけれども、その当時に制定されたこの4パーセントが今日に至るまで改正されてこなかった、このことが一番の問題だというふうに感じています。実際、長時間労働ということが問題視されて議論されておりますので、実態として、当時4パーセントというのは月平均にすると8時間ぐらいの時間外勤務だというようなことが根拠になって4パーセントというふうになったようでありますけれども、そのことから考えますと到底現状には合っていないということでありましたので、それを適宜見直しをする、現状に合った考え方にする、そうした取組をする、そういった処遇改善をするというのは必要なことなのではないかと、私自身は考えております。
再質問 18番 中橋友子
やはり法治国家でありますから、教職員だからと、労基法は全く関わらないよということではない。実際に判決も出ているのもありますから、やはり仕事に見合った、そして労働時間に見合った賃金をきちっと保障する、そしてその労働時間は過労死を超えない、ここはもう大原則だと思います。それが揺るがされてしまうのが、この 10 パーセントの枠を広げたからいいのではないかということになり得るではないですか。ここはやっぱり私は、評価してはならない、真剣に押さえていく必要があると思います。私は、やはり今回の質問のテーマはなり手不足ということで、全国的な大問題になってきましたよね。本当にそこに至るまで、なぜここまで放置されたのかというじくじたる思いもありますし、やっぱり今の時点で改善するべきことは改善して、北海道も、この幕別も十分に先生が保障されて、そして子どもたちも楽しく、ぎすぎす追われる時間ではなくて、先生との関係も十分取れるというような、そういう学校であってほしいと思うのです。それで、しつこいようですけれども、休み時間を取れているのかどうか、それから持ち帰り残業というのはやっぱりどのぐらいなのかというのは、難しいということで片づけないで調査していただきたいと思います。アクション・プランの第3期の令和6年8月の「学校における働き方改革の推進に当たっての留意事項」の4番目、「本来、業務の持ち帰りは行わないことが原則であり、上限時間を遵守することのみを目的として自宅等に持ち帰って業務を行う時間が増加することは、厳に避けなければならないものである」、教育長のお答えもそうですよね。その次です。「町教委及び校長は、業務の持ち帰りが行われている実態がある場合には、その実態把握に努めるとともに、業務の持ち帰りの縮減に向けた取組を進めること」というふうに明記されているのですよ。これは、私は明記されている以上、アクション・プランの実現に向けられるわけですから、しっかり取り組んでいただきたい。どうでしょうか。
答弁 教育長 笹原敏文
中橋議員のおっしゃるとおりでありまして、これは管理職の方々が十分先生方の働き方を見ていただいて実態を把握していただく、それがまず何より一番だというふうに思います。教職員の方々の働き方改革にかかわらず、成り手不足等々の対策につきましては、これは国においてしっかりと予算を措置する、そしてまた、任命権者である都道府県もその立場にあってしっかりとした取組をする、そして服務監督者である市町村の教育委員会が教育委員会としての取組を行っていく、それぞれが一体となって取組を進めていくということが必要であるというふうに考えておりますので、町にあってはアクション・プラン、これの取組を今後とも進めてまいりたいというふうに考えております。
再質問 18番 中橋友子
成り手不足は深刻で、マスコミの情報でありますが、北海道は 2025 年度採用試験は倍率としては過去最低であったということであります。それどころか、高知県、2025 年度の小学校採用、280 人を採用したところ 204 人が辞退されたと。また、熊本県では、採用予定者 314 人に対して合格者が 262 人にとどまったと。こういう状況であります。先生方の中からは、4月から担任が不在で教員が交代で対応しているため、子どもが落ち着かない、目が届かない、トラブルに対応できないという、これは北海道ではないですけれども、出ております。こういう事態を食い止めて、魅力ある職場に、先生方がどんどん、学生さんたちが教員になっていくよという、そういう町に、北海道になるよう働きかけを求めます。次に、学力テストのことで最後お伺いいたします。いろいろもうこれは実施されて長くなりましたから、先生方の負担という点では、教育長お話しされたように、いろんなアイテムを使っての改善とかということも言われました。私は、やはりこの学力テストの目的、目標自体が、教育という視点から考えて、今後実施していくべきではないものというふうに思って質問を行いました。弊害についてはこれまでもいろいろ言われてきましたが、子ども同士の競争の、全国のランクづけになっていくわけですから、競争にいかざるを得ないという中で、そのランクを高めるためにさまざまな問題が、同じような、似たようなテストを事前にやっていくとか、あるいは成績の悪い子どもさんに当日のテストを受けること自体をちゅうちょするような、秋田県、石川県、福井県で事件もありました。これはなくなっていないです。その上に、これは私もびっくりしたのですけれども、結局、学力テストの結果が子どもたちの評価にもなれば先生方の評価にもなっている。これはあるところの知事の発言なのですけれども、全国学力テストが政令市で最下位の状況が続いている。結果に対して責任を負う制度に変えていく。全国学力テストの目標数値を教育委員会で決め、達成しない学校は校長も教員もマイナス評価をする。勤勉手当を減額したり、校長戦略予算を減額したりしていくなどということをまことしやかに話されて、こうやって新聞報道にもなっているのです。したがって、教育の本当の目的というのは、教育長、私は競争ではないと思うのです。人として生きるための力、学ぶこと、それは一生の人生の中で受けた教育によって培われ、豊かなものにつなげていくという大事なものがあるのではないですか。それをこんな競争の中でゆがめられるということは、私はやっぱり正されていくべきと思います。どうぞ、まだ 51 秒ありますから。
答弁 教育長 笹原敏文
中橋議員がおっしゃられたような事件といいますか、そのようなことがあったというのは私も目にしたことはあります。町内においてはそういったことはないというふうに考えておりますけれども、この学力調査自体がどのような捉え方で行っているかというのは答弁の中で触れたとおりでありまして、実際に子どもたちの正答率の高い部分はどういったところだったのか、低いところはどういったところで、それは基礎的な問題なのか、応用的な問題なのか、文章が具体に読み取れなかったのか、そうした分析をした上で、それらを踏まえてその後の授業の中での課題として取り組んでいく。そのような活用をしておりますので、今後ともそういった活用を図りながら取り組んでまいりたいというふうに考えております。(「終わります」の声あり)