幕別町議会 平成28年第3回定例会 2016年9月7日
投票する権利の保障について
2016年9月7日、幕別町議会の一般質問で、板垣良輔議員が「投票する権利の保障について」質問し、選挙管理委員会委員長 桑原将至、選挙管理委員会事務局長 菅野勇次が答弁しました。
- 質問者
- 板垣良輔 議員
- 答弁者
- 選挙管理委員会委員長 桑原将至、選挙管理委員会事務局長 菅野勇次
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 板垣良輔
まず、このたびの台風で被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。それでは、通告に従い質問を行います。投票する権利の保障についてです。ことしの6月に選挙権が 18 歳以上に引き下げられ、翌7月には第 24 回参議院議員通常選挙が行われました。選挙権の行使、とりわけ投票は、国民が政治に対して主権者として直接的に意思表示をする大切な手段です。住民の参政権を保障するためにも、投票しやすい環境を整えることは、自治体の重要な役割だと考えます。1、知る機会の保障について。選挙公報が配布されるのが遅いという声が聞かれております。有権者は、公設掲示板のポスターやメディア報道では得ることのできない情報を各戸に配布される選挙公報によって得ることができます。公職選挙法では、国政選挙の選挙広報は、市町村の選挙管理委員会が選挙期日前2日までに配布することとなっております。居住地域によって選挙公報の配布の時期が大きく異なると、知る機会の観点から公正性が損なわれてしまいます。①選挙公報がより早く配布されるための工夫を。2、投票する機会の保障についてです。(1)体に困難を抱える高齢者の中に、投票所までの移動手段が乏しいため投票を控える方がいます。郵便等による不在者投票の対象者は、身体に重度の障害がある場合に限られています。支援が必要な有権者に対して、投票の機会を保障する自治体の工夫が必要ではないでしょうか。①投票所の箇所をふやす、投票所までの送迎バスを運行する、投票所のバリアフリー化など、利便性の向上を。②郵便等による不在者投票の対象者の拡大を国に働きかけること。(2)選挙権が 18 歳以上に引き下げられ、新しく投票権を得た若い有権者の一部に居住の実態がないために投票できないという問題が起こりました。今後、このようなことがないように対処する必要があると考えます。①選挙権が与えられない有権者をつくらない対策を。②選挙人名簿に登載されている方が、幕別町以外の指定の投票所で不在者投票をすることができる。あるいは、幕別町内の指定の投票所で他市区町村の有権者が不在者投票することができることについての周知を。3、開票ミスをなくすこと。本町において、参議院議員通常選挙で開票作業のミスがあったことが報道されました。このようなことが起こらないよう、十分な検証と再発防止の取り組みが必要です。①再発防止に向けた取り組みの検討は。以上です。
答弁 選挙管理委員会委員長 桑原将至(選挙管理委員会委員長は2016年9月まで)
板垣議員のご質問にお答えいたします。「投票する権利の保障について」であります。選挙は、国民が政治に参加し、主権者としてその意思を政治に反映させることのできる最も重要かつ基本的な機会であります。選挙権につきましては、昨年6月の公職選挙法改正において、満 20 歳以上だった選挙権年齢が満18 歳以上に引き下げられ,本年6月から施行されたところであり、国政選挙では、7月 10 日に執行された第 24 回参議院議員通常選挙において初めて適用されたところであります。世界的に見ると、18 歳までに選挙権が認められている国は、全体の約 92%であり、今回の引き下げは世界的な流れに沿ったものであると認識いたしております。また、新しく有権者となった世代は、さまざまなメディアを通じ多様な情報に接し、自分の考えを育んできた世代でありますとともに、少子高齢化の進む日本にあって、未来の日本に生きていく世代でありますことから、このような若い世代を含め、現在、また、未来の日本のあり方を決める政治に対し意思表示をする投票する権利を保障していくことは、選挙管理委員会として重要な役割であると考えているところであります。ご質問の1点目「知る機会の保障について」であります。選挙公報は、有権者が「誰に投票するか」を決める際の最も基本的な判断材料となる媒体であり、参議院の選挙区選出の議員選挙について申し上げますと、公職選挙法第 167 条において、「公職の候補者の氏名、経歴、政見等を掲載した選挙公報を、一回発行しなければならない。」と、その発行が規定されているところであります。また、同法第 170 条においては、「市町村の選挙管理委員会が、当該選挙に用うべき選挙人名簿に登録された者の属する各世帯に対して、選挙の期日前2日までに、配布するものとする。」と規定されているところであり、今回の参議院議員通常選挙においては、7月8日が期限とされていたところであります。本町における選挙公報の配布につきましては、平成 23 年4月に執行いたしました第 17 回統一地方選挙以降、それまでの各公区長による公区内全戸配布から、業者による配布に変更しており、今回は、6月 28 日に配布を開始し、7月5日に全ての配布を終えたとの報告を受けているところであります。配布方法の変更前までは、各公区長や公区の役員の皆様などにご負担をおかけしていたところですが、業者委託による配布に変更したことにより、その解消が図られ、配布業務の迅速化も進んだと認識しているところであります。今後におきましても、地域によって配布時期が大きく異なるなど、有権者の公平性を欠くことのないよう、適正な配布業務の遂行に努めてまいりたいと考えております。ご質問の2点目「投票をする機会の保障について」であります。初めに、「投票所の箇所をふやす、投票所までの送迎バスを運行する、投票所のバリアフリー化など、利便性の向上を」についてであります。本町の選挙における投票環境の向上につきましては、これまで投票所内設備の見直しや改修により努めてきたところですが、本町の投票所の設置数につきましては、現在 23 カ所で、十勝管内の他町村と比べますと多いほうであり、有権者にご不便をおかけしないような設置に努めているところであります。投票所までの送迎バスの運行につきましては、身体の不自由な方や投票所までの交通手段を持たない方々に有効な手法でありますが、デマンド対応型交通方式のバスの運行や投票所の設置数に対応した複数台、複数回の運行、バスの運行時間など、有権者の運行に関するニーズが多岐にわたると推察され、難しい面があるものと認識いたしております。こうしたことから、今後、投票所のあり方を含め、他町村の事例を参考に研究してまいりたいと考えております。また、投票所につきましては、投票所となる近隣センターの段差の解消を図りバリアフリー化を進めるなど、高齢者の方などがより利用しやすい改修を進めていただくよう、町の担当部局とも協議を進めてまいりたいと考えております。次に、「郵便等による不在者投票の対象者の拡大を国に働きかけること」についてであります。不在者投票につきましては、公職選挙法第 49 条に規定されており、国政選挙の場合、投票のできる期間中に、用務や用事で本町以外の市区町村に滞在しているときや、本町から引っ越したばかりのときは、その市区町村の選挙管理委員会で不在者投票をすることができるとともに、病院や老人ホームなどで、北海道選挙管理委員会が指定した施設に入所や入院をされている方は、その施設で投票することができる制度であります。加えて、ご質問にありますように、要介護5の認定を受けているなど、動作能力の低下や身体に重度の障害がある場合は、郵便等による投票が可能となっており、一人でも多くの方が投票できる機会の保障に努めた制度となっております。今後も、本投票制度がより充実した制度となるよう、有権者の声にしっかりと耳を傾け、機会を捉え北海道選挙管理委員会を通じ、国に伝えてまいりたいと考えております。次に、「選挙権が与えられない有権者をつくらない対策を」についてであります。先ほど申し上げましたとおり、公職選挙法の一部改正に伴い、選挙権年齢がこれまでの満 20 歳以上から満 18 歳以上に引き下げられ、このたびの参議院議員通常選挙から、年齢満 18 歳以上満 20 歳未満の方が新たに有権者となりました。選挙の投票場所につきましては、原則として住民票のある市区町村であり、3カ月以上その市区町村に居住し、選挙人名簿に登録されていることが要件となっていることから、必ず住民票を移しておく必要があります。こういった要件が相まって、マスコミ報道にもありましたとおり、このたびの参議院議員通常選挙で、特に高校生や大学生の一部において、地元に住民票を置いたまま別の町の学校に進学し、住民票のある地元には生活実態がないため、投票をすることができないという事象が発生したところであります。町選挙管理委員会では、このような事象が発生しないよう、広報4月号やホームページで、住民票の異動を忘れることがないよう注意喚起を行ったところでありますが、今回の選挙期間中に、当該事象に関する複数の問い合わせをいただいたところであります。選挙権年齢が引き下げられ、選挙に参加できる若者がふえたにもかかわらず、このようなことで権利が制限されてしまうことは、大変残念なことでありますことから、今後の選挙において、このような事象が発生することのないよう、有権者に対しましては、適切に住民票を移すよう、引き続き広報やホームページを通じ周知を図ってまいりたいと考えております。次に、「選挙人名簿に登載されている方が、幕別町以外の指定の投票所で不在者投票をすることができる。あるいは、幕別町内の指定の投票所で、他市区町村の有権者が不在者投票することができることについての周知を」についてであります。不在者投票制度につきましては、町外の方も目にすることができるよう、町のホームページに掲載しておりますとともに、国政選挙、地方選挙のいかんを問わず、選挙が近づいてまいりましたら、広報紙にも掲載し周知を図っているところであります。また、有権者にお送りする入場券にも記載しているところであります。今後もより一層の周知に努めてまいりたいと考えております。ご質問の3点目「開票ミスをなくすこと」についてであります。先般の行政報告で申し上げましたとおり、今回の参議院議員通常選挙の開票に誤りのあった可能性が高い事案が発生しましたことを、改めて深くおわび申し上げます。なお、このたびの事案につきましては、広報やホームページなどを通じ、有権者の皆様や関係各位におわび申し上げたところであります。選挙は、有権者の意思を正確に反映させなければならないものであり、開票結果の集計にミスは許されないものでありますことから、今回の事案を真摯に受けとめ、今後このようなことがないよう、襟を正し取り組んでまいりたいと考えております。再発防止に向けた取り組みといたしましては、事案の判明後、速やかに、当日の開票に従事した職員ばかりではなく、全ての職員に対し、選挙事務の適正化についての通知をしたところであります。また、開票事務に従事した各作業班の職員に、作業班の配置人数や作業場の問題点など状況確認を行い、これらを踏まえた上で、当日の作業状況の検証と改善項目の洗い出しを行ったところでもあります。今後におきましては、検証しました改善項目を踏まえ、開票の事前リハーサルや役割分担の確認をこれまで以上にしっかりと行い、チェック体制の強化を図るとともに、作業に当たる職員への選挙事務の重要性の意識づけや作業環境の改善にも意を注いでまいりたいと考えております。以上で、板垣議員のご質問への答弁とさせていただきます。
再質問 1番 板垣良輔
それでは、再質問を行いたいと思います。それでは、一番最初の知る機会の保障について再質問を行います。期日前投票がふえてきております。今、答弁の中で一番遅いところで7月の5日に配布を終えたという答弁がありました。期日前投票がふえてきている昨今、選挙公報を見ずに投票を終える有権者がいるというふうに推定できますが、それについて、いかがお考えでしょうか。
答弁 選挙管理委員会事務局長 菅野勇次(選挙管理委員会事務局長は2016年9月まで)
期日前の関係でございますけれども、選挙制度自体がそういった制度になっているということが、まず一つございます。それと、選挙公報につきましては、立候補の届け出があってから初めて作成を始めるものでございますから、どうしても、例えば今回の参議院議員選挙ですと、市町村段階まで届くのに時間がかかるということはございます。そういったことで、期日前投票の前半については、選挙公報等はないのですけれども、氏名掲示等はしてございますし、あるいは新聞等を用意して候補者がわかるようにはしておりますので、なるべく混乱が起こらないようなことで、投票環境を整えてまいりたいというふうには思います。
再質問 1番 板垣良輔
これ、制度の話といいますか、むしろ事務の話になると思いますのでこれ以上追及すること避けたいと思います。選挙公報をより早く配布されるための工夫を追求していっていただきたいなというふうに考えております。続きまして、投票する機会の保障についての中でも、利便性の向上について質問を移りたいと思います。私どものほうにも、特に送迎バスですね、コミバス等で投票所まで送迎してもらえないだろうかという声が寄せられております。先ほどの答弁の中では、ニーズが多岐にわたると推察しているとのことでありました。この利便性の向上について、実際に意向調査など行ってはどうでしょうか。お考えを伺いたいと思います。
答弁 選挙管理委員会事務局長 菅野勇次(選挙管理委員会事務局長は2016年9月まで)
ニーズの意向調査ということでございますけれども、こういった選挙事務、投票にかかわって投票所の関係については地域の皆さんのご意見というのは非常に大切になってくると思いますので、投票所のあり方等も含めまして地域の公区ですとか、公区長ですとか、そういった皆さんのご意見はお伺いしたいなというふうには思います。
再質問 1番 板垣良輔
前向きな答弁だったというふうに思います。改めて本腰を入れて利便性の向上に努めていただきたいというふうに思います。続きまして、②というのでしょうかね、郵便等による不在者投票の対象者の拡大についてなのですが、今、答弁の中にもありましたように、要介護5とか重度の身体障がいを患っている方にのみ、この郵便等による不在者投票が認められております。少し前まで、広くこの制度、誰でも行うようなことができたようなのですが、悪用されたというふうな事例もありまして、その対象者を非常に厳しくするということで不正を予防し現在に至っておりますが、高齢化社会著しい昨今、重度障害までいかなくても投票をためらってしまう程度の不自由を感じている有権者は多くなってきているというふうに思います。投票する機会の保障という観点から、対象者の要件を緩めることへの見直しが迫ってきているのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
答弁 選挙管理委員会事務局長 菅野勇次(選挙管理委員会事務局長は2016年9月まで)
板垣議員おっしゃられるように、厳しくしたということではなくて、もともと郵便による投票自体は身体障害者手帳をお持ちの方で一定の級の方、そして介護保険制度ができたときに、介護認定、要介護5の方ということで逆に要介護5が拡大されたということでございます。板垣議員おっしゃられているのは、多分、他町村にいらっしゃる方の有権者の郵便投票かなというふうに思いますので、そのことに関しては、別に厳しくなったとか、そういうことは一切ございません。以上であります。
再質問 1番 板垣良輔
一生懸命勉強したつもりでいたのですが、ちょっと僕の間違いがあったかもしれません。後半のほう、ぜひ改めて同じことを聞きたいと思います。重度障害までいかなくても、体に不自由を感じて投票をためらってしまうような不自由を感じている有権者の方、多くいらっしゃると思います。改めて見直し迫ってきていると思います。国の制度ですので、国に働きかけていくべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。
答弁 選挙管理委員会事務局長 菅野勇次(選挙管理委員会事務局長は2016年9月まで)
今、申し上げましたように、郵便による投票、介護保険制度ができて要介護5が加わったということなのですけれども、これについては身体障害者手帳をお持ちの方で、例えば、両下肢、体幹の機能障がいの方については、1級、2級の方が該当になるだとか、そういった要件がございますけれども、例えばこれを3級までに広げるですとか、要介護5を要介護4までに広げるだとか、そういったことはあろうかと思います。そういった方が要望されるということはあろうかと思いますので、答弁の中でも申し上げましたけれども、そういう声がございましたら北海道選挙管理委員会等を通じまして国のほうに声は上げていきたいというふうに思います。
再質問 1番 板垣良輔
北海道選挙管理委員会を通じ国に伝えていただきたいなというふうに思います。続きまして、(2)の①②、ちょっと煩雑なのですけれども、若い有権者、18 歳選挙権のことについて質問します。広報紙に掲載しているということでありました。不在者投票の啓発といいますか、あるいは住民票を移してくださいと、そういったこと広報紙に書いてありますというふうなことでありました。周知図っているということでしたが、その周知の活動あるいは啓発活動の工夫というのもまた大変重要になってきていると思います。ほかの自治体の事例を簡単に紹介したいと思います。愛知県の例なのですが、選挙コンシェルジュという、そういった取り組みを行っております。松山市なのですが、松山大学という大学の中に期日前投票所を設置しておりまして、その投票所の管理や運営あるいは啓発動画の作成などそういうのを行っているというのですね。周知、啓発、啓蒙活動の一部を町民とともに行うこと、特に若い有権者とともに行っていくことについて何かお考えはあるでしょうか、伺います。
答弁 選挙管理委員会事務局長 菅野勇次(選挙管理委員会事務局長は2016年9月まで)
今、お話あった愛知県の選挙コンシェルジュの話ですけれども、私は承知はしていないのですけれども、ほかの県や何かでも、今回の選挙権年齢の引き下げに伴いまして大学に期日前投票所を設置するですとか、それにかかわって、そういった職員といいましょうか、そういった人を置くというようなことは聞いたことがございます。さらに、今回の選挙権年齢の引き下げに伴いまして、北海道でいいますと北海道の選挙管理委員会が主体となりまして、出前講座を高校でやったり、そういったことも取り組んでおります。本町においても江稜高校、それから幕別高校、中札内高等養護学校、それぞれ道選管からお話ありまして、うちの選挙管理委員会も協力をいたしまして、出前講座をやったという経過がございますので、そういった学校等の協力もいただきながら、若い方の選挙に関する関心を高めていくというようなことも、どんどんやっていかなければならないというふうには思っております。
再質問 1番 板垣良輔
若い新しい有権者の啓蒙というのですか、選挙、投票活動に対する啓蒙というのをさらに進めていってほしいなと思います。今、言いましたね、選挙コンシェルジュもただの一例にすぎないと思います。特に一緒になって盛り上げていくというのですかね、出前講座も大変すばらしい取り組みだと思うのですが、何か教えるというよりか一緒につくり上げていくというようなやつだと一層の効果があるというふうに考えます。ぜひ進めていっていただきたいというふうに思います。それでは、最後です。開票ミスをなくすことについてです。今の答弁の中から、また行政報告の中からも再発防止の検証が十分行われていることは大変よく伝わりました。開票ミスが起こらないような取り組みを期待して、私の質問を全てこれで終わりたいと思います。