幕別町議会 平成31年第1回定例会 2019年3月7日
実態と支援の取組について
2019年3月7日、幕別町議会の一般質問で、板垣良輔議員が「実態と支援の取組について」質問し、町長 飯田晴義、商工観光課長 亀田貴仁が答弁しました。
- 質問者
- 板垣良輔 議員
- 答弁者
- 町長 飯田晴義、商工観光課長 亀田貴仁
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 板垣良輔
通告にしたがいまして質問を行います。「幕別町の外国人労働者の実態把握と支援の取組を」についてであります。改定入国管理法が本年4月1日から施行されます。既に全国で 146 万人の外国人労働者が登録されており、北海道にはおよそ2万人(どちらも 2018年 10 月)、その半数が途上国への技術移転を目的とした技能実習生であります。外国人労働者がその国籍に関わらず、雇用契約に基づき、技術の習得や生活が保障され、仕事に従事できるようにならなければいけませんが、最低時給が支払われなかったり、暴力を振るわれたりするという理不尽な扱いを受け、技術習得とはほど遠い現状が告発されております。全国的に外国人労働者の失踪者が多数出ていることに対して、何の改善策もないまま、新たな受入れを拡大することは、さらなる人権侵害を助長することにつながります。本町でも既に外国人技能実習生が活躍していることから、実態と支援の取組について伺います。①外国人労働者の受入れ事業所数と労働者数、技能実習生の人数と職種別の人数は。②健康保険や失業保険の加入状況、労働時間や福利厚生が順守されているか。③町として語学指導や相談窓口開設などの支援を行う考えは。以上です。
答弁 町長 飯田晴義
板垣議員のご質問にお答えいたします。「幕別町の外国人労働者の実態把握と支援の取組を」についてであります。経済社会の国際化・グローバル化の進展に伴い、我が国における外国人労働者は年々増加しており、厚生労働省が公表した平成 30 年 10 月末現在の「外国人雇用状況の届出状況」では、外国人労働者数は 146 万人を超え、5年前の平成 25 年同月と比較して2倍に、また、外国人を雇用する事業所数は21 万 6,348 事業所となり、同じく 1.7 倍に急増している状況にあります。特に、平成 21 年の改正出入国管理及び難民認定法により、開発途上地域等の経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的として、在留資格に「技能実習」が創設されたことから、この在留資格による実習生の受入れが進み、本年度初めて 30 万人を超えたところであります。こうした中で、国では平成 28 年に「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」を制定し、技能実習の基本理念や関係者の責務を定め、管理監督体制を強化するとともに、技能実習生に対する人権侵害行為等の禁止や罰則規定を設けるほか、相談・情報共有体制を強化するなど技能実習生の保護等に関する措置を講じたところであります。さらには、中小・小規模事業者をはじめとした深刻化する人手不足に対応するため、昨年 12 月の改正出入国管理及び難民認定法により、新たな在留資格「特定技能」が創設され、即戦力となる外国人を受入れていく仕組みが構築されたところであります。ご質問の1点目、「外国人労働者の受入れ事業所数と労働者数、技能実習生の人数と職種別の人数は」についてであります。外国人の雇用につきましては、全ての事業者に、外国人労働者の雇い入れや離職時に管轄の公共職業安定所(ハローワーク)に届け出ることが義務付けられております。北海道労働局が公表した平成 30 年 10 月末現在の「外国人雇用状況の届出状況」では、帯広管轄であります十勝 19 市町村で、受入れ事業所数は 370 事業所、労働者数は 1,344 人となっており、市町村別の内訳については公表されておりません。また、本町の平成 30 年 10 月末現在における在留資格別登録者 106 人のうち、技能実習生は 76 人であり、町が独自に聞き取り調査等で把握した職種別の人数は、農業で 60 人、製造業で 16 人となっております。ご質問の2点目、「健康保険や失業保険の加入状況、労働時間や福利厚生が順守されているか」についてであります。国民健康保険を除く健康保険や失業保険の加入状況等については、外国人に限らず日本人の加入状況も市町村が正確に把握することは困難でありますが、労働基準法や健康保険法などの労働関係法令及び社会保険関係法令は、国籍を問わず外国人にも日本人と同様に適用されるものであることから、労働者の雇用管理は事業者の責任において、適切に行われているものと認識しているところでありますなお、国では「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」を定めるとともに、公共職業安定所には専門のアドバイザーを配置しておりますことから、町といたしましては、ホームページや SNS のほか、商工会等を通じて、事業者に対する情報提供に努めてまいりたいと考えております。ご質問の3点目、「町として語学指導や相談窓口開設などの支援を行う考えは」についてであります。語学指導につきましては、外国人労働者が日本社会へ対応し、日本の生活習慣や文化等を理解していく上で大切なものと認識いたしております。実態といたしましては、技能実習1年目における講習において、日本語や日本での生活一般に関する知識などを履修するほか、日常生活の中でも事業者からの指導が行われており、業務を遂行する上での問題や日常会話における支障は特にないとのお話をお聞きしているところでありますが、引き続き商工会や農協との情報交換、事業所雇用実態調査などを通して現場のニーズや課題などの把握に努めてまいりたいと考えております。また、相談窓口の開設につきましては、国では公共職業安定所での相談窓口に加え、技能実習法に基づく認可法人として「外国人技能実習機構」を新設し、技能実習生に対する相談や情報の提供、援助をはじめ、事業者等に対する指導、助言を行うこととしていることから、町といたしましては、こういった情報を事業者に提供してまいりたいと考えております。以上で、板垣議員のご質問への答弁とさせていただきます。
再質問 1番 板垣良輔
それでは、再質問をさせていただきたいと思います。本当に二、三日ぐらい前に新聞記事の報道とかで全国ニュースになったので、企業の名前を出していいと思いますけれども、日立製作所で外国人労働者の取り扱いの違反があったということで、是正勧告が出されたというふうなホットなニュースがありました。最初に取り決めをしたときとは全く異なった技術、技能習得とはもうかけ離れた事務にそういった仕事をさせたりだとか、あるいは最低賃金が支払われなかったとかといったことのようでした。念のためお聞きしたいと思いますが、先ほど調べましたら、2017 年には全国で 7,000 人を越える外国人労働者の失踪者が出ているというのですね。念のためお聞きしますが、本町において、外国人労働者が失踪したなどと、あるいはそういった問題が起きたとかといった、そういった事例はあったでしょうか。念のため伺います。
答弁 商工観光課長 亀田貴仁(商工観光課長は2019年3月まで)
ただいまご質問の外国人労働者の失踪者のお話でありますけれども、町としまして、今回、事業者に対する調査として聞き取りの調査を行ったところでありますけれども、その中でそういった実態はございませんでした。
再質問 1番 板垣良輔
一つ安心したところであります。外国人労働者の受けとめについて、少しお話ししていきたいと思います。私自身としまして、外国人労働者は絶対に必要ないのだとかというふうに考えているわけでもありませんし、どんどんどんどん受入れを拡大すべきだというふうに思っているわけでもありません。慎重な活用というのが求められるものかなというふうに思っております。現在、日本国内の失業率は、2019 年1月時点で 2.5%、北海道で言いますと 3.3%。非正規雇用率は、ちょっと古いデータ、2017 年ですが 37%ということで、労働力が足りないと、外国から労働力を引っ張ってこなくてはもう到底労働力が足りないのだというふうな事態になっているというふうには、客観的な事実から見て考えられないなというふうに思います。しかしながら、個々の、別々の事業所において、雇用の条件をどれだけ工夫しても、求人に応募がないということはあり得るかなというふうに思います。その限りにおいて、慎重に外国人労働者を雇用していくということは考えられるかなというふうに思います。幕別町内においては、そういった失踪者であったり、そういった問題というのがなかったというふうに聞きました。本町における多くの事業所で、外国人労働者を慎重に活用するといいましょうか、そのように受けとめているのであろうというふうに思いますが、全国的には、一部の事業所におきまして、安い、廉価な単純労働力で、外国人労働者は使用者の利潤を大きくする経営のテクニックなのだみたいな、言語道断の誤った認識が一部の事業者にあるということを否めません。少々、町長に一般的なことを聞いてしまいますが、このような状況のもと、抜本的な改善策を講じることのないまま外国人労働者を受入れ拡大するということについて、町長、どうお考えでしょうか。
答弁 町長 飯田晴義
技能実習法の基本理念の中にも、外国人労働者をただの労働の調整力としてはならないというふうにうたわれているわけでありまして、そこはやはり国の指導のもと、しっかり事業者が責任を持ってこの基本理念を果たしていただければというふうに思っておりますし、町内には単なる労働力というふうに考えているところは私はないのではないかと、そう信じて疑わないわけであります。
再質問 1番 板垣良輔
全く同じ思いでいることに非常にうれしく思っております。今、言いました外国人労働者の受入れ体制が不十分といった状況を放置したままでいると、今、外国人労働者のことについて話しましたが、外国人労働者自身のみならず、国民にとっても、また地方自治体にとっても健全でない影響を及ぼすことになります。いわゆる 3K というのでしょうかね、きつい、くさい、汚いといった、そういった仕事、なかなか人が集まらない。本来で言ったら、そういったことを何とか阻却していこうということで、労働環境をよくしていこうというふうに事業主は考えるはずなのですが、外国人労働者がそういった 3K の仕事を担ってくれるということで、労働環境を改善しようというふうな意欲がそがれていく、賃金は安いままだというふうなことで、これが今現在、全体的に広がって、私たち国民の労働者の賃金を低いまま押しとどめようとするというような、そういった動きになっております。また、もう一つ、自治体財政についても影響があります。現在、全国で 40%ぐらいがどうも中国からの外国人労働者らしいのですが、その多くは母国に賃金の一部を送金することが多いということで、そのために手持ちのお金が非常に少なくて、いわゆる年金であったり国民健康保険料であったりとかというような、そういった社会保障のお金を納めない、納めることができないというふうなことが多発しているというふうに聞いております。先ほどの答弁の中では、十勝では外国人労働者 1,344 人というふうなことなので大きな話にはなりませんが、国は改定入管法ということで受入れ拡大しようというふうな話になっておりますので、これが、5年後、10 年後もっともっと増える、そういった可能性は大いにあります。今言いました、国民の賃金を低くしようとしているという圧力につながるということと、税金を納めないというふうなこと、重く今後のしかかってくることでしょう。またちょっと一般的なことになってしまいますが、町長は、外国人労働者が国民に今与える、その賃金的な問題であったり自治体財政に与える影響についてどのようにお考えでしょうか。よろしくお願いします。
答弁 町長 飯田晴義
全国的なお話は、今、議員がおっしゃったこと、そんな風潮があることは認識をしておりますけれども、我が町においては少なくともそんなことはないわけでありますし、日本人も外国人も分け隔てなく労働者として等しく扱いがなされているというふうに思っております。
再質問 1番 板垣良輔
はい、そうですか。ちょっと済みませんね。もっとこんなふうな答弁が来るかなというのが、少しちょっと違ったので。そうですか。1,344 人というふうなことだったら、あまりここでこねこねする気はないのですけれども、1,344人だったら、個々の事業所で一人ひとり、目が届いて、人間的な扱い、雇用の管理がすることできるかなというふうに思いますが、これが5年後、10 年後、倍になってさらにその倍になっていくみたいなことがあった場合、僕は予想する、全国的な風潮がこの十勝にやってこないのだというふうには、ちょっと思えないかなというふうに思っているところであります。幕別町の外国人労働者の方、それぞれおのおの、幕別町とそれなりのゆかりがあり、幕別町に住民票を移して、幕別町で生活し働いております。彼らには特段の事情、外国人労働者であるという特段の事情、国をまたいで日本に働きに来ているという特段の事情があることから、私たちにはちょっと想像できないような悩みであったり、生活の大変さみたいなものがあるであろうということが容易に想像できます。外国人労働者の問題が、先ほど言ったように、社会不安になっていく、繰り返しになりますが、失踪者が1年間に 7,000 人出るとかというふうなことが、さらに大きくなってしまうというはるか手前で、外国人労働者の生活上の悩み、労働においての不満とかというのを早期にくみ取っていくということが欠かせないのではないか、求められているのではないかというふうに思います。質問通告書に言いましたが、町として相談窓口開設などの支援する考えはということについて、自治体がそういうことを用意するという考えについて、改めて伺いたいと思います。
答弁 町長 飯田晴義
現状のところは、外国人労働者は町内で 76 人、しかも農業と製造業、2業種ということでありますので、事業者の責任においてしっかりやられているので、とりたてて問題も起きていないわけでありますから、そのことは継続して私はやっていただけるというふうにも思っております。ですから、今は専門的な機関である国における相談窓口がありますので、そこがより専門的な、言葉も含めて解決していただけるというふうに思っておりますので、当面は、町が単独の窓口を設けるということは考えてはおりません。
再質問 1番 板垣良輔
国において専門的な窓口というお話でありました。そこが本来的にそういった専門的な機関ですので、ふさわしいであろうというふうな話であったと思いますが、今後、受入れ拡大するに当たって、現在の体制では不十分であろうというふうなことを国自身も把握しているようで、ちょっと期間を忘れましたけれども、何年間の間でというのをちょっと忘れましたけれども、全国で100 か所程度、外国人労働者の相談窓口、名前「ワンストップサービスセンター」とかというふうにいいましたが、それを、全国で 100 か所ですので広域になろうと思いますが、自治体に設置していくというふうな計画がございます。これを幕別町にというとちょっと話が大きいですので、少し広域で、十勝全体で設置するというふうな考えはないでしょうか。改めて伺います。
答弁 町長 飯田晴義
今のところ、そういう話は全く出ておりません。ただ、そこはやはりそういうことが懸念されれば、やはり広域連携の中で取り組んでいこうなんていうことも出てくるのだろうというふうに思います。そこは状況を見ながら、どうしていくかは対応しなければならないというふうに思っております。
再質問 1番 板垣良輔
分かりました。状況を鑑みて、ぜひ状況に即してやっていただきたいと思います。こういった問題は全国的な課題でありますので、本来で言ったら、国が理念を明確にして、不十分さを議論を行って克服して、きちんと立法化していく課題なのであろうというふうに思いますが、国の政治の不十分さを、不十分さが克服される間において補完していくというのも自治体の役割の一つかなというふうに考えております。外国人労働者、これから大きく課題の一つになっていくと思います。ぜひ幕別町におきましても慎重に活用そして検討を求めまして、私の質問を終わります。