幕別町議会 平成19年第2回定例会 2007年6月19日
地域通貨の活用について
2007年6月19日、幕別町議会の一般質問で、芳滝仁議員が「地域通貨の活用について」質問し、町長 岡田和夫、民生部長 新屋敷清志が答弁しました。
- 質問者
- 芳滝仁 議員
- 答弁者
- 町長 岡田和夫、民生部長 新屋敷清志
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 13番 芳滝仁
通告に基づきまして、質問させていただきます。地域通貨の活用について。現代の日本社会は全国的に少子高齢化が進んでいます。また、急激な核家族化も進み、コミュニティの希薄化が大きな課題となっています。また、地域の活性化やゴミ問題をはじめ、環境問題への真剣な取り組みが求められています。これらのことは幕別町においても全く同じことだと言えます。このようなさまざまな課題の解決には、地方自治体を中心とした地域社会での具体的な取り組みが必要だと考えます。本町においては町民と行政がともに協力し合い、新たな地域社会をつくり上げて行くため、「協働のまちづくり支援事業」が実施され、実績が上がっていることは喜ばしいことであります。また、本定例会初日の町長の町政執行方針の中で、アダプトプログラムの実施が明記されたことにつきましては高く評価をするところでありますが、他方、公区主体の活動のほかに、個人やいろいろな団体で多くの町民がボランティア活動をされています。そういう善意の輪を広め、行政によるサービスが届かない課題や要望の解決のために、善意を交換するコミュニティ通貨、いわゆる地域通過の事業が、全国の多くの自治体や地域で、その地域に応じた形で活用されています。幕別町におきましても、町独自の地域通貨の活用を計画し、実施する必要があると思いますが、町長の考えをお伺いしたいと思います。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
芳滝議員のご質問にお答えいたします。「地域通貨の活用について」であります。町民の皆さんが、安心して幸せな生活を送るためには、地域住民がお互いに思いやりをもって、ともに支えあい助け合うというコミュニティの精神が育まれ、活かされることが必要であろうと思っております。しかしながら、昨今の社会情勢は、ご質問にもありますように、核家族化の進行や近隣住民の交流意識の低下などにより、地域におけるコミュニティの希薄化が指摘されており、少子高齢化の社会に対処する福祉行政の分野でも、地域社会における福祉活動の重要性が、ますます高まってきているところであります。財政状況が非常に厳しい今日、地域住民が持っている生活の知恵や余暇時間を活用し、人と人とのつながりを深め、地域の福祉や文化、教育を高めていくことは非常に大切であり、「してもらいたいこと」と「してあげられること」を希望者が登録し、住民同士でやり取りをする「地域通貨の活用」は、住民と行政のパートナーシップによる「協働のまちづくり」を推進するための一つの方法として、地域コミュニティの再生に大きな役割を果たすものと考えております。このような状況の中で、地域通貨を善意の対価として導入する地域が増える一方で、すでに使用している地域では、流通が一部の人に偏るなど利用の伸び悩みにより、開始から2、3年で継続を断念するところも増えているようであります。先進事例を見る限り、成功の秘訣は自主的な住民組織主導型で進めることであり、何よりも住民の皆さんが自らの意思で、地域にふさわしい方法で活用していくことが大切であると考えております。本町におきましては、平成12年度に策定いたしました「第2次幕別町行政改革大綱推進計画」の推進事項の一つに福祉通貨の発行を掲げ、先進地における導入事例やその効果等について、調査・研究を行ってまいりました。その結果、今後の取り組みにあたっては、行政主導型になることなく、あくまでも自主的な住民活動を支援する立場で推進することとし、「協働のまちづくり支援事業」との整合性を図りながら、慎重に検討を進めるとの方針を決定したところであります。このため、今後の行政の役割といたしましては、希望する住民グループの方々と一緒に調査・研究を行うなど、ボランティア団体や各公区の活動支援に努め、機運の高まりと地域のニーズを十分把握したうえで、地域通貨の活用計画に取り組んでまいりたいと考えております。以上で、芳滝議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
質問 13番 芳滝仁
今、ご答弁いただきました内容について、何点か質問をさせていただきたいと思います。1点目でありますけれども、ご答弁の最後のところが一応結果だと思うのでありますが、希望する住民グループの方々と一緒に調査研究を行うなど、ボランティア団体や各公区の活動支援に努め、気運の高まりと地域のニーズを十分把握した上でと、ご答弁いただいております。私が今回質問をさせていただきましたのは、これは地域の方々からの要望がありまして、何回かお話をお伺いいたしまして、打ち合わせをさせていただいて、質問をさせていただいたようなことであります。質問書の中にもありますように、行政の行き届かないところであります。例えば、帯広の病院に行きたいのだけれども、福祉バスが使えないだとか、ご家族で不幸があって、少し連れ合いを預かってもらいたいのだとか。先ほど、中野議員の質問にもありましたが、子どもを少し預かってもらいたいので、そういうふうなことが一つの形の中で、担保されて、善意の中でされていく。私のところにも、そういう大変困っておるという地域住民の方々からの声が届いております。この地域通貨につきましては、少し雪かきをするだとか、読み聞かせをするだとか、話し相手をするだとか、いろんな形で各効果があるわけでありまして、恐らく担当の部局の方にも、そういう町民からのたくさんのニーズが届いておろうかと思うのでありますが、そういうニーズにつきまして、どのように担当部局の方では対応していらっしゃるのか。そして、どういう思いを持っていらっしゃるのか。お答えいただければと思うことでございます。
答弁 民生部長 新屋敷清志(民生部長は2009年9月まで)
ただいま、芳滝議員のご質問でございますけれども、地域で困っている。話し相手がおられないとか、あるいは読み聞かせとかいろいろなそういう相談をしたいときにも、いらっしゃらないということでございますけれども、そのような場合につきましては、今、福祉事業の中で、さまざまな事業がございますので、そのような中で対応していって、具体的な事業については、今、持っていませんけれども、そのような福祉の中で、社会福祉あるいは生涯福祉、児童福祉の中で、それぞれの事業をもって対応しているところであります。
質問 13番 芳滝仁
その行政が行き届かないところで、この地域通貨というのが、活用されるのだろうということを一つ認識の中に入れていっていただきたい。そのところで、大変効果がある、喜んでいただける一つの形なのだということを、行政側の方で認識をいただきたいなと、こう思うわけであります。二つ目でありますが、研究調査をなさったということであります。結果としては、地域からの立ち上がりが大切だというふうなことで、結論をされたというご答弁になっておりますが、どのようなその研究調査をなさって、そういう結論を出されていたのかと。その地域通貨につきましては、いわゆるエコマネーという形の、これは本当にボランティアを主とした一つの通貨の形と、一つ、地域活性化であります。商工会の方からのいわゆるそういう地域通貨の形ということが出されてあります。これは2005年4月に施行されました政府の地域活性化に向けたその施策に基づいて、全国のたくさんのところで実施計画、そして、実証がされておることでありまして、ただ、ボランティアの善意の傍観だけでは、通貨が流通しないので、それがある意味では換金をされる。町内の商店街で、それで買い物ができるというふうな形を、いわゆる二つの枠をはめて、そうして地域通貨を活用しているところがあります。例えば、停滞をしておるところ、栗山町なんかのクリーンというふうな、これは本当にエコマネーでありますけれども、これは善意をされる方が通貨が貯まる。それが流通をしないというふうなことがあるのだということでありまして、それをどのように流通をさせていくのかという課題のところであったのだろうと思います。そういうところで、例えば、2004年に、苫前町で実施検証されました。これは商工会の方からの形であります。善意で流通しました通貨が、町内のその商店の買い物に使用できる。ボランティアが増え、まわりが活性化をしていく。そういうふうな一つの地域通貨の形があることであります。そのところでは、やはりある意味では、行政側の一つの発案であるだとか、サポートであるだとか、担保であるだとか、そういうことが必要になってきて、そして一つの形になってきておるという形があります。その辺のところを研究をなさったということでありますけども、その辺のところ、どのように踏まえられたものになったのか、お伺いしたいと思います。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
先ほども答弁で申し上げましたように、地域通貨につきましては、第2次の行政改革推進大綱の中でこれを取り上げて、調査研究に入ったわけであります。平成13年度には、福祉通貨、エコマネーの発行について、先進地の導入事例やそのあり方、効果等についての研究に着手をいたしました。さらに平成14年には、栗山町で開かれました地域通貨国際会議。これらに担当者が参加しながら研究を深め、さらに国内外前11カ所の地域における具体的な取り組みについての状況把握に努めたと。さらに、平成15年には、全道31の市町村、さらに十勝管内、帯広、芽室等の現に実施されている地域、公共団体等の実施状況の把握等に努めた。いわゆる視察研修をしたというようなことで、最終的に16年度では、やはり地域主導型と。それらに一番長続きする制度であろうというようなことで、今回の推進計画からは見送ったという経緯があります。お話ありましたように、福祉サイド、さらには経済への波及。そういった両サイドからこれは考えていく問題だろうというふうに思っておりますし、近々ですけれども、更別村が、今、商工会で取り組んでいるというような話を聞きました。NPO法人を立ち上げて、今年中にはというようなことも聞きましたので、これは身近なところでというような立ち上げ、どのような運用になってくるのか。これらも含めながら、私ども、またさらに調査研究を加えてまいりたいというふうに思います。
質問 13番 芳滝仁
この地域からの立ち上がりということもあるのだろうと思いますけれども、やはりこれからのまちづくりにつきましては、こういう夢のある一つの形であります。ということを行政側の方で、やはり研究し、取り組んでいく姿勢というものが、私は大変必要なのだろうというふうに考えております。例えば、社会福祉協議会のその中には、これはボランティア事業がありますし、そのところでボランティアセンターがあり、コーディネーター事業が行われてあります。これは、その町の中ではないですけれども、非常に深くかかわってご協力いただいておるところであります。また、今、幕別町の老連では、これは2年間の老連の事業として、道からでしたか、その事業なのですけれども、SS運動というのがされてあります。Sはこれは相互、次のSは支援ということで、いわゆる高齢者がお互いに支援をして、コミュニティを深めていくということで、読み聞かせをしたり、シーツを取り替えたり、いろんな形で多くの方々がボランティアに励んでおります。こういうその方々があまり表に出ていない。いろんなところでそれぞれがボランティア活動をされていらっしゃる。この間も手づくりの町の推進委員会からの報告もありまして、大変いいことをされているのだなというふうなことを拝見をさせていただきました。私は、いろんな形で別々に行われておりますこういう住民の運動につきまして、ある意味ではまとめ役をしていって、そうしていい形に仕上げていく。そして、夢のある、お金はないけれども、大変夢のある暖かい一つのまちづくりに取り組んでいく。そういうことにおいて、商工会の方々やいろんな方々のお知恵をいただきながら、まとめてそういうその話し合いに臨んでいくというそういう歩み寄りな姿勢が私はこれからの幕別町のまちづくりには大変必要なのだろうと、こう思うわけでありますが、その辺のところを最後にお伺いしたいと。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
先ほど来申し上げておりますように、町としては、この事業がだめだとかやらないとかということでは決してありません。今までも研究をしてきた。調査をしてきたと。そんな中で、この事業をせっかくいいものにして、より継続的に進めるためには、なんとしてもやっぱり住民の皆さんや、今お話ありましたように、社会福祉協議会、ボランティアセンター、いろんな方々のご協力をいただくことによって、さらに立派なものが、充実したものができていくのだろうということでありますので、私どもも決してこのことについて取り組まないとかやらないとかということでなく、先ほど申し上げましたように、近隣の市町村の状況や、さらに、関係団体との協議なんかも踏まえる中で対応をしてまいりたいというふうに思っております。