みんなの議会

幕別町議会 令和2年第2回定例会 2020年6月22日

本年の事業内容としている「アイヌ施策推進地域計画の策定」について

2020年6月22日、幕別町議会の一般質問で、芳滝仁議員が「本年の事業内容としている「アイヌ施策推進地域計画の策定」について」質問し、町長 飯田晴義、教育長 菅野勇次が答弁しました。

質問者
芳滝仁 議員
答弁者
町長 飯田晴義、教育長 菅野勇次

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 13番 芳滝仁

質問の前に訂正がありますので先に、申し上げます。下から6行目、「アイヌ施策推進交付金」となっていますが、これは「アイヌ政策推進交付金」が正しい名前でございますので、訂正し改めさせていただきたいと思います。では、通告に従いまして、質問をさせていただきます。幕別町におけるアイヌの人々の誇りが尊重される伝統的生活空間(イオル)の再生事業の推進をであります。平成 31 年に「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」が成立し、今回、北海道町村議会議長会より幕別町議会に「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現し、民族共生の未来を切り開く決議」が要請されているところであります。1899 年(明治 32 年)制定されたアイヌの人々に関する法律が 1997 年(平成9年)に廃止され、「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律」、いわゆる「アイヌ文化振興法」が、当時の北海道ウタリ協会様等の尽力によりまして制定されたところであります。その後、この法律の課題について議論される中、2008 年(平成 20 年)に「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が国会において採択されたのを受け、有識者等の議論を経て、2019 年(平成 31 年)に「アイヌ文化振興法」が廃止され、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」、いわゆる「アイヌ施策推進法」が成立をしました。この法律に基づき、アイヌ施策の総合的かつ効果的な推進を図るための基本的な方針が定められ、白老町に開設される民族共生象徴空間(ウポポイ)をはじめ、アイヌ政策推進交付金については、その地域計画の申請認定に伴い、2019 年に 14 市町に計約7億 3,600 万円、本年は 24 市町に計約 15 億6,400 万円の交付の決定がなされたところであり、十勝では帯広市の 385 万 2,000 円、上士幌町の 65万 6,000 円で、幕別町には交付されないこととなっています。この現状の中で、第6期幕別町総合計画の3か年実施計画に「郷土文化資料館(仮称)建設事業」が明記され、本年の事業内容に「アイヌ施策推進地域計画策定の検討」とあり、令和4年には工事予定とされているが、以下お伺いをいたします。①「アイヌ施策推進法」の施行に伴い、町はこの間アイヌ施策推進地域計画を国に申請したのでしょうか。また本年の事業内容としている「アイヌ施策推進地域計画の策定」については、国の交付金を申請するための計画策定なのか、町独自の事業なのか、また財源はどういうことになっているのでしょうか。②郷土文化資料館について、その構想の方向性はどういうことでありますでしょうか。③資料の整理については、郷土文化研究員や郷土文化特別相談員の協力をいただいてはおりますが、アイヌ民族文化研究センター等からの専門員の登用は考えていらっしゃいますでしょうか。④老朽化した千住生活館についての今後の方向性について。⑤幕別町公営住宅等長寿命化計画では、千住の公営住宅について入居する2戸のほかは用途廃止となっているが、今度の方向性についてお伺いをしたいと思います。⑥幕別町における「アイヌの人々の伝統的生活空間(イオル)」の再生事業として、観光や雇用等も視野に入れた総合的な計画の策定を、幕別アイヌ協会、学識経験者、関係機関等と協力し行うべきだと考えるが、どうでしょうか。以上でございます。

答弁 町長 飯田晴義

芳滝議員のご質問にお答えいたします。ご質問は、町と教育委員会にわたるものでありますので、私からはご質問の1点目と、4点目から6点目につきまして答弁させていただきます。「幕別町におけるアイヌの人々の誇りが尊重される伝統的生活空間(イオル)の再生事業の推進を」についてであります。アイヌ文化の総合的な伝承を図るための伝統的生活空間(イオル)の再生に向けた取組につきましては、平成8年4月に内閣官房長官からの要請を受けて、「ウタリ対策のあり方に関する有識者懇談会」がウタリ対策の4つの新しい施策の一つとして提言したものでありますが、その後、具体的な施策として実現するに至らなかったことから、平成 17 年7月に国のアイヌ文化振興等施策推進会議において、「アイヌの伝統的生活空間の再生に関する基本構想」が取りまとめられました。この基本構想は、自然と共生してきたアイヌの人々の伝統的な生活の場(イオル)をイメージし、アイヌ文化の保存・伝承活動に必要な自然素材、すなわち衣・食・住や伝統的儀式で使われる道具等を製作する自然素材が確保され、それらを活用した工芸技術等の文化の伝承や体験、あるいは交流等の活動ができる空間を形成しようとするものであります。道内では、平成 18 年度から白老町、平取町などの先行実施地域において、イオル再生に向け具体的な施策が展開されており、国においても新型コロナウイルス感染症の影響で開業が延期となっておりますが、アイヌ文化の振興を図るための拠点として「民族共生象徴空間ウポポイ」が整備されたところであります。ご質問の1点目、「「アイヌ施策推進法」の施行に伴い、町はアイヌ施策推進地域計画を国に申請したのか、また本年の事業内容としている「アイヌ施策推進地域計画」の策定については、国の交付金を申請するための計画策定か、町独自の事業なのか、また財源は」についてであります。昨年5月に施行された「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」、いわゆるアイヌ施策推進法により、市町村は、政府が定めるアイヌ施策の総合的かつ効果的な推進を図るための基本方針に基づいたアイヌ施策推進地域計画を作成することにより、計画に基づく事業の実施に対して、アイヌ政策推進交付金の交付を受けることができるとされており、交付金の交付率は 10 分の8、市町村負担分については、起債もしくは特別交付税による地方財政措置があり、実質的な負担率は 10%となっております。このアイヌ政策推進交付金については、令和元年度からの2年間で帯広市と上士幌町を含む 25 市町に対し、23 億 8,000 万円の交付が決定されております。「第6期幕別町総合計画3カ年実施計画」に掲載しました「郷土文化資料館(仮称)建設事業」の本年度事業内容にあります「アイヌ施策推進地域計画策定の検討」につきましては、この交付金を受けるために、アイヌ施策推進地域計画を作成しようとするものであり、計画には、アイヌ文化の保存及び継承、アイヌの伝統等の理解促進、観光振興・産業振興や地域内外の交流促進に関する事業などを盛り込むことになるものと考えております。作成に当たりましては、アイヌの方々や専門家など関係者のご意見を伺わなければならないところでありますが、新型コロナウイルス感染症の影響により、計画作成業務が停止した状況にありますことから、今後収束状況を見ながら業務に着手してまいりたいと考えております。ご質問の4点目、「千住生活館についての今後の方向性は」についてであります。千住生活館については、地域住民の生活文化の向上を図るため昭和 38 年に建築し、平成 17 年には老朽化が進んでいたことから大規模改修を行い、現在は、主にアイヌ文化保存会の活動や共同入浴事業、さらには地域住民のコミュニティ活動の場としての近隣センターとしても、ご利用いただいております。現在、この生活館を拠点としたアイヌ文化の保存伝承活動としては、週1回のアイヌ刺繍の会やオオウバユリとヒシの実の採取・加工、ガマを材料としたゴザ編み等が行われております。伝統や文化を受け継いできた人々の高齢化が進む中で、活動を拡大していくのは難しい状況にありますが、本町にとってかけがえのない財産であるアイヌ文化を保存し、正しく後世に伝えていくための拠点として、アイヌ政策推進交付金を活用し、複合的な機能を持った施設を新たに整備してまいりたいと考えております。ご質問の5点目、「千住の公営住宅についての今後の方向性は」についてであります。公営住宅の千住団地につきましては、昭和 43 年に建設された2棟8戸からなる団地であります。千住団地は、この地区における唯一の賃貸住宅であることから、かつてはその大半が入居済みとなっておりましたが、平成 29 年からは2世帯のみの入居となっており、新たな入居に関する問合せもない状況となっております。平成 30 年に策定いたしました「幕別町公営住宅等長寿命化計画」におきましては、公営住宅の需要動向や将来における必要戸数のほか、改善検討による建替えを含めた整備計画等を総合的に判断した結果、計画期間の最終年である令和9年度において、現在ある8戸のうち6戸を用途廃止とする将来的な計画の位置付けをしたところであります。このようなことから、当面の間はこれまでどおりの維持管理を行うことと考えており、今後においては入居世帯の居住動向や新たな需要等を十分に把握し、おおむね5年ごとに見直しを行う新たな長寿命化計画の策定の中で、改めて用途廃止を含めた住宅の在り方を検討してまいりたいと考えております。ご質問の6点目、「幕別町における「アイヌの人々の伝統的生活空間(イオル)」の再生事業として、観光や雇用等も視野に入れた総合的な計画の策定を幕別アイヌ協会、学識経験者、関係機関等と協力し行うべきだと考えるがどうか」についてであります。アイヌ民族の文化は、北海道を中心にアイヌの人の長い歴史の中で育んできた大切な文化であり、雄大なスケールで語られるユーカラに代表される口承文芸、躍動感あふれる舞踊、また民族固有の文様が繊細にあしらわれた衣装や工芸品など、いずれもアイヌ民族の誇りが込められたすばらしいものであり、今日の北海道の生活文化にも多くの影響を与えたものであります。十勝圏においては、こういったアイヌ文化振興のため、平成 12 年に「伝統的生活空間の再生」十勝圏誘致促進期成会が設立され、当初は本町相川・千住地区をイオルの候補地とした「十勝圏地域イオル構想(アイヌ民族のトカプチミュージアム)」が十勝圏イオル基本計画に盛り込まれておりましたが、国が平成 17 年に策定した基本構想において、イオルの再生はアイヌ文化の保存、伝承に必要な自然素材の確保が可能となる空間の再生と整備を柱とするものとなり、ハードからソフトに転換されました。このため、期成会としては、候補地を自然環境に恵まれ隣接地で既にアイヌ植物園が開設され、伝統の保存に努められていた上士幌町上音更地区に計画変更したところであり、その時点で本町におけるイオルの再生については消滅したものと認識いたしております。しかしながら、本町には、アイヌの指導者吉田菊太郎氏が収集した、アイヌ民族の収蔵品など貴重な資料が蝦夷文化考古館に収蔵されており、この吉田菊太郎氏の功績も含め、アイヌ民族の歴史や文化、生活館を拠点とするアイヌ文化保存会等の方々の文化伝承活動を後世に引き継いでいくための、複合的な機能を有した施設が必要であると考えております。このため、繰り返しになりますが、施設整備に当たっては、アイヌ政策推進交付金の活用が不可欠でありますので、前提となる地域計画案には、アイヌの方々や専門家など関係者のご意見を十分反映してまいりたいと考えております。以上で、芳滝議員のご質問に対する私からの答弁とさせていただきます。

答弁 教育長 菅野勇次(教育長は2024年3月まで)

芳滝議員のご質問にお答えいたします。ご質問の2点目、「郷土文化資料館について、その構想の方向性は」についてであります。平成 27 年3月に策定しました「(仮称)幕別町郷土文化資料館整備等基本構想(案)」では、新たな郷土文化資料館として、蝦夷文化考古館とふるさと館の機能を合わせた施設を、現在の蝦夷文化考古館敷地に新築、または蝦夷文化考古館を現在の敷地で新築し、ふるさと館を別の場所に新築することも併せて検討することとしておりました。施設の整備に当たっては、本基本構想(案)を踏まえ、検討を行ってまいりましたが、収蔵資料台帳の整備や収蔵資料の確認作業のほか、未整理資料の調査研究に時間を要していることや、大きな課題として財源のめどが立たないため、現在に至っているところであります。そうした中で、昨年5月にアイヌ施策推進法が制定され、アイヌ政策推進交付金が創設されたことから、これを機に当該交付金を活用し、アイヌ文化の保存や伝承事業の拠点施設として、千住生活館の機能にアイヌ民族資料等の展示スペースも併せた新たな複合施設を整備してまいりたいと考えております。また、新たな施設の整備に当たりましては、幕別アイヌ協会やマクンベツアイヌ文化伝承保存会のほか、千住生活館の利用団体などと協議を行い、新たな施設がアイヌの人々と地域住民との交流の場にもなりますように、町福祉課と連携を図り、施設の整備及びソフト事業の内容についても検討してまいります。ご質問の3点目、「資料の整理について、アイヌ民族文化研究センター等からの専門員を登用する考えは」についてであります。自然環境や歴史の背景の中で培われてきた歴史資料や文化財は、先人の暮らしや精神文化を知る歴史的、民族的な価値があるだけではなく、郷土への誇りや愛着を育てるための重要なふるさと資源であり、町民の共有財産、知的資源であります。教育委員会では、町民の郷土文化に対する理解を深めることを目的として、平成 18 年度から郷土文化研究員を配置し、郷土の歴史や民族、芸術、文化、産業並びにアイヌ民族に関する資料の収集や整理を行っているところでありますが、今後におきましては、国の交付金を活用した新たな施設の整備に向け、資料の展示や保管方法のほか施設の活用など、より専門的な知識を有する職員の配置が必要になるものと認識いたしております。加えて、昨年度実施いたしました、忠類ナウマン象化石骨発見 50 周年記念事業の発掘調査におきまして、新たな足跡化石や本年度の発掘調査につながる発見があり、今後の事業展開や展示方法など当面する課題がありますことから、高い専門性を有する学芸員の配置につきまして、検討してまいりたいと考えております。以上で、芳滝議員のご質問に対する私からの答弁とさせていただきます。

質問 13番 芳滝仁

町長並びに教育長からご答弁をいただきまして、ほぼ意を共にさせていただくご答弁だったと確認をさせていただいたところであります。今回、北海道町村議会議長会から要請されています決議文につきましては、最終日に議論をされるところでありますが、このことに関しましては、幕別アイヌ協会様の確認を得ての決議文になっているところであります。この文言の中に、十勝総合振興局管内においては、帯広市、上士幌町、芽室町、幕別町、本別町及び浦幌町のアイヌ協会支部や自治体関係団体が中心となって、アイヌの伝統的生活空間(イオル)の再生事業に取り組んでいるという文言があることでありまして、この決議をするに当たって、その再生事業に取り組むということにつきまして、これに基づいて質問事項として挙げさせていただいたところであります。幕別町史、百年史を読ませていただきましたら、アイヌ民族の、幕別町のその歴史も触れられてありまして、古くからその活動が示されてあるところであります。明治政府になりましてから、開拓史が置かれて、本州のほうから多くの方々が開拓に入られていく中で、やはり伝統的な生活の形や、そして民族のその文化だとか、様々な形で規制をかけられていくというふうな歴史の中で、大変ご苦労なさったり歴史があったのだろうなとご拝察をしているところであります。その百年史のところに、明治4年の幕別町の古潭は5つの古潭があって、そして 153 人いらっしゃるという、そういう資料がございました。明治 43 年には 286 人、そして昭和 10 年には 216 人、ちょうど吉田菊太郎氏が村議会議員として活躍していらっしゃったときでありますが、それぐらいの多くの方々が幕別にいらっしゃったのだということでありまして、今思いますときに、本当にその方々の人数が本当に減った、寂しいことだなと思っているところであります。この施策を推進するに当たりましてのその基本的な考え方につきましては、その法律の中に示されてあります「アイヌの人々が民族として誇りを持って生活することができ、及びその誇りが尊重される社会の実現を図り、もって全ての国民が相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを目的とする」とされておりまして、施策の推進につきましては、アイヌの人々の自発的な意思の尊重に配慮しつつ行われなければならないと規定されているところでありまして、「何人も、アイヌの人々に対して、アイヌであることを理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない」、その人権のところについても触れられてあるところでありまして、これが新しい法律の基本的な中身だろうと確認をさせていただいているところでありますが、思いといたしまして、私どもが、こう受け止めさせていただかないとならないということにつきまして、確認をさせていただきたいと思うのでありますが、これは考古館のところでなのですけれども、全体的な思いとして受け止めていかなければならないことがあろうかと思います。このアイヌ文化考古館建設についてお願いということで、北海道アイヌ文化保存協会会長吉田菊太郎ほか会員一同というところでの文章なのでありますが、鎌倉時代から本道開拓のために移入する内地人の奴僕となって、深いいばらを分けて道しるべとなり、あるいは河川に丸木舟を操って荷役を務め、開拓移民の先駆者として文字どおり犬馬の労に身命をさらす。その報いとして与えられた品々及び物々交換によって求めたもろもろのものが宝物として先祖は大切に保存をし、子孫に残したのではありますが、これらの古俗品も滅亡する者とともに果て、あえなく消え失せつつあることは誠に悲惨な状態にあります。先住民アイヌの先祖に対するはなむけとして、はたまた考古資料にも役立てようとすることから、白人古潭のウタリが中心となり北海道アイヌ文化保存協会を組織し、古俗品を収集して一堂に収め永久に保存するために、この考古館を建てるのだと、そういう内容でありまして、やはりこのところに、これは吉田氏だけではなくて、多くのアイヌの方々が共通にして思っていらっしゃる思いであろうと確認をするところでありまして、そういう思いというものを深く受け止めさせていただき、そのところに立って施策について進めていくべきであろうと、こう思うところでありますが、町長のお考えをお伺いしたいと思います。

答弁 町長 飯田晴義

芳滝議員が今おっしゃったように、私たちはアイヌの人たちが苦労して今日まで至ってきた、迫害という言葉が適当かどうか分かりませんけれども、自分たちは狩猟民族として生活を立てていたのが、それを奪われる形になって、その結果、苦労されて日々の生活もままならない中で今日に至っているという、そういうご苦労と、それとアイヌの人たちが築いてきた様々な文化、活動、そういったものをしっかりと私たちは受け止めて、それを後世に残していかなければならない、そんな思いでいるわけであります。

質問 13番 芳滝仁

意を同じくするところであります。質問の1番目の「「アイヌ施策推進法」の施行に伴い」というところで、その申請をされたのかどうかということでお尋ねをしたのでありますが、これから申請をされるということだと受け取らせていただきたいと思います。2018 年 12 月の同僚議員の、小島議員の質問につきまして、新たな交付金の活用についてというところで質問がありました。そこで、国でのアイヌ政策の在り方について、新法の制定を含めて検討が進められているところで、その検討の中では、新たな交付金、地域振興、産業振興含めた交付金の創設を検討していること、その中で各市町村において、どのような支援が必要だということの意見を求められたところであります。町といたしましては、生活館の老朽化も進んでいるということでありますので、生活館の整備に関する支援、また考古館含めた文化伝承・保存を含めて、そういった建設の支援、もう一点はアイヌ文化の専門家登用に係る財政支援ということでありました。この3点を町の必要な支援として国に提出をされたので、その時点で申請をされたのかどうか、その辺のところの確認と、あと教育長もこのときに、また国においてアイヌ民族の文化伝承に基づいた地域振興、産業振興に取り組む自治体を対象とした新たな交付金を措置する方針を固めたとの報道があったところであり、新交付金の、従来の福祉関連を中心としたものから、地域振興や産業振興、総合的な支援を目指すところであります。現在、その詳細について国から正式な通知はありませんが、今後も情報収集に努め、施設の整備が対象となる交付金が創設されましたら、有効に活用していただきたいところであります。今、所蔵物の答弁をいただいているところであります。この答弁をされた後の対応につきまして、どう対応をされたのかお伺いをしたいと思います。

答弁 町長 飯田晴義

今の芳滝議員がおっしゃった内容については、アイヌ新法が制定され、そしてそれを実現するための推進交付金が創設されると、そういったときにどういったことに使う、使ったらいいのか、使いたいのかという要望調査がありまして、その中でお答えしたことであります。それで、今日もお答えしていますように、やはりそのときから、アイヌ文化をいかにして町民に理解してもらって後世に伝えていくのか、そのための拠点施設というのは必要だろうと、そんな思いが当時からありましたので、そういった要望調査の結果により応募させていただいたということであります。ただ、やはり難しいのは、考古館というアイヌ文化でいうと拠点、核施設が今あります。それともう一つは、ふるさと館という古代からの発掘調査をやったものだとかの展示、あるいはその後の町民の暮らしぶりで使った道具なども収蔵してあるわけでありまして、これをいかに調整していくかということが非常に難しい課題でありましたので、そこはやはり一番はアイヌの人たちのお話を聞いて、どういうふうに思っておられるかということを聞いた上で、計画に反映させていかなければならないということがありましたので、その点で時間がかかっているということで、ましてや今年、この4月から3か年実施計画に位置付けさせていただいて、そして計画をつくるという思いでおりましたけれども、このコロナ禍の影響で、全く外部と接触ができていないということで、この後ようやく行き来ができるようになってきましたので、アイヌの人はもちろんのことで、専門家など様々な方とお話をさせてもらって、計画策定に向けた取組を進めてまいりたいというふうに思っております。

質問 13番 芳滝仁

ふるさと館のことも触れられましたので、今回の答弁を聞かせていただきましたら、生活館の中に資料館等を併設して、恐らく作業もするところもあるのでしょう、そういう形の方向性を出されていらっしゃいますので、私はそれでいいのだろうと思っておりまして、建物はやはり保存をして、あとは資料館として生活館と併設するという方向が正しいのだろうと。やはりそのところではアイヌ民族の文化、そしてそれこそ具体的な活動、そういうものが含まされておりますから、基本的にはふるさと館と別な形で、そこのところにはアイヌ民族の一つの資料館として併設をしていくという方向が、選択されるべきだなと思うのでありますが、町長がおっしゃられたように、アイヌ民族の方々の思いはやはり一番先に聞かなければならないことが先決でありますから、そのところを含めて慎重に進めていただければなと思うところであります。この事業につきまして、4月の交付決定が終わりました。あと7月の中旬に交付決定がされる2弾目があります。これはまだ具体的に明らかになっていないわけでありますが、ここには全体的に 20億円ぐらいの交付金の予定がされていると、今、報道がありまして、今までの 15 億 6,000 万円でありますか、15 億円ぐらいの交付金のほかに 20 億円ではなくて、最大限7億円ぐらいの幅があるのだろうというふうな報道があることでありまして、国から出ましたその説明書によりますと、10 月以降のことにつきましては、問合せをしてくださいというふうなこととして示されてあります。結局7月のにつきましては、6月4日から末でありますけれども、締め切られておりますので、恐らく 10 月以降の事業として考えているのか、また来年も引き続きそういう事業が継続されるのかどうか、その辺のところの町としてどういう情報を得られているのか、お伺いしたいと思います。

答弁 町長 飯田晴義

今年については恐らくあと6億円程度予算が残っていると、そんなことをお聞きしているわけでありますけれども、先ほどご説明申し上げましたように、非常に今、業務が止まっているということで、できることならば今年の計画策定に、いろんな人に来てもらってアドバイスをもらうということが出てきましょうから、そういう人たちの経費、旅費といいますか、そういう策定経費について、できることなら交付金を申請できればというふうに思っております。ただ、これもやはり一番は、アイヌの人たちの気持ちを確認するところから始まらなければいけないので、そこを一番はじめに確認した上で、どれだけのスピード感を持ってやれるかっていうことで、非常に課題でもあるわけでありまして、この事業については、アイヌ交付金抜きではもう成し遂げられないというふうに思っておりますので、最終的にはこの推進計画の認定権者は内閣総理大臣でありますので、内閣総理大臣に認めていただけるような、そういう計画、アイヌ交付金を 100%、自己負担は 10%ありますけれども、100%予定している事業について対象にすると、そんなことで進めていきたいなというふうに思っております。

質問 13番 芳滝仁

来年がどうなるか分からない、明記されていないものですから、今年については10 月以降は相談をしてくださいということでありましたので、その辺も見極めながら、スピード感を持って調整をしていただかないと、なかなか間に合わなかったらまた変なことになりますので、ご期待を申し上げているところであります。2番目の郷土文化資料館については、先ほど答弁をいただきました。これはやっぱりその方向で私は意を同じくするところでありまして、そういう方向で努力をしていただければなと思うところであります。3番目の専門員の登用につきましても前向きな回答をいただいておりまして、やはりもう今の段階でお願いをして整理にかからないと、事業に間に合わないのでないのかと。やはり専門の人に早く来ていただいて、そして整理に取りかかっていただく。置く順番だとか、中身だとか、その性質につきましても、やっぱり専門の方がいらっしゃらないとなかなか進まないので、早くそういう、これも交付金ということであるのでありますが、準備を進めていただきたいと思いますが、どうでしょう。

答弁 教育長 菅野勇次(教育長は2024年3月まで)

専門員の採用といいましょうか、配置の関係でございますけれども、議員がおっしゃられますように、今後の複合施設の在り方、展示の方法等も含めて、そういったことにも携われるように、できるだけ早い段階で配置をということで考えてございます。

質問 13番 芳滝仁

昨年の6月の同僚議員の藤原議員の質問にもありまして、大変詳しい方が調べられて、すばらしい文化財があったということで報告がありました。やはり専門の方でないと分からないことが多かろうと思いますので、早急にそういう手だてを前もってしていただく必要があるのだろうと思うことでありまして、そのこともご期待を申し上げたいなと思うことであります。あと、老朽化した千住生活館の今後の方向性につきましてご答弁をいただきました。これもほぼ意を同じくするところでありまして、その方向で計画を立てて申請をしていただければなと思うところであります。大変古い、平成 17 年に改修をされていらっしゃいますけれども、結構古くて、冬は外の戸が1枚なものですから中が寒くて、そしてトイレのその水が凍るというふうな話も聞いておりますし、町長もご存じだと思いますけれども、廊下がちょっと傾いているのですね。そういう今現状で生活館を利用されて、毎週金曜日でありますか、保存会の活動がされていらっしゃって。以前は大勢いらっしゃったのですけれども、今はちょっと数が少なくなっているようでありますが、着実にそうして活動を続けていらっしゃるということでありますから、このことにつきましてもきちっと計画を立てて、またお示しいただきながら進めていただければなと思うことであります。5番目の千住の住宅の件でありますが、なかなかここで住んでいらっしゃったのですけれども、帯広に出られたり亡くなられたりしまして、今、2戸、2人でありますか、3名でありますか、お住まいいただいているわけであります。やはりアイヌ民族の方々が住めるところ、やはりその地域、古潭という考え方は、1人でも住んでおりましたら古潭だと言われてあります。そういう考え方のところで、やはり空間のところに住む場所というのは、やはり確保していく方向が大事なのではないかというふうに考えるところでありまして、今、これは個人的なことでありますけれども、お住まいいただいておりますお一人の方とは長い間お付き合いをさせていただいて大変お世話になっているお方でいらっしゃいますから、いろんな事情を聞かせていただいておりますけれども、ここでは申し上げませんけれども、やはりこの場所を離れたくない、ここを離れたら私はどうなるか分からない、そこで生活をされていらっしゃることが本当にその方の安心になっており、そしてそのことが支えになっている、そういう思いで生活をしていらっしゃるという話は以前から聞かせていただいているところでありまして、そういう思いも受け止めながら、長寿命化のことがありますけれども、全体のこともありますけれども、そういうことも受け止めながら考えていただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。

答弁 町長 飯田晴義

現に今2世帯の方が住んでおられるわけでありまして、次回の見直し、今の計画は9年までということになっていますので、その間、中間見直しもあるわけで、やはり住んでおられる方の意向はどうであるかということが一番大切でありますので、十分にお話をお伺いしながら、最終的には計画に反映するということになりますけれども、そういった手続、慎重に手続を進めてまいりたいというふうに思います。

質問 13番 芳滝仁

ぜひ住んでいる方の思いを受け止めていただければなと。そしてやはりそこをふるさととされて、結構機会がありましたら皆さん帰ってこられて、そしてそこで皆さん集まっていらっしゃるというところがあります。だから、そういう方向性で、やっぱりふるさとでありますから、大切な思いでそこにいる方もいらっしゃるんだと含めてお考えいただきたいなと、こう思うところであります。最後の質問でありますが、全体的な計画の進め方ということで、これはもう今まで町長もご答弁いただいたそのとおりでありますが、結局ハードからソフトの事業になったということで、一つそこにハードルがあるんだろうと思いますけれども、今回2か年で事業を申請された中で、生活館の改修を9か所、9の自治体が出されておりまして、それが認定の方向か認定されたのか、ともかく9か所がされております。あと、そういう申請される中身、釧路だとか、平取だとか、白老だとか、具体的なソフト事業につきましても書かれてあります。そういうことも参考にされまして、中身のある、そしてソフト、ハード含めた形で計画を立てていただきたい。やはりこれはアイヌ民族の方々、そして専門のその知識を持った方々、そういうことを含めてお進めいただきたいなと思うことであります。ここに「十勝川中流域かわまちづくり」という構想があって、サイクリングロードがつくられて、それが考古館のところに下りるのだという、そういう計画があるようで、進んでいないようでありますけれども、こういうことも観光の中身でありますから、こういうことも広く含めて検討をいただければなと思うところであります。質問につきまして、おおむね前向きな回答をいただきました。思いも受け取られて、本当に腹を据えてスピード感を持って取り組んでいただきたいと申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

出典:幕別町議会 令和2年第2回定例会 2020年6月22日 議事録 PDF(31ページ) 間違いを知らせる