幕別町議会 平成17年第3回定例会 2005年9月13日
児童生徒の安全確保について
2005年9月13日、幕別町議会の一般質問で、古川稔議員が「児童生徒の安全確保について」質問し、町長 岡田和夫、教育長 沢田治夫が答弁しました。
- 質問者
- 古川稔 議員
- 答弁者
- 町長 岡田和夫、教育長 沢田治夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 13番 古川稔
通告に従いまして、大きく5点の質問をさせていただきたいと思います。最初に、児童生徒の安全確保について。今年2月、大阪寝屋川市でも、卒業生が母校である小学校において教師を殺傷するというような事件、何とも予測し難い事件が起きております。また、13 年には、大阪府池田市の児童殺傷事件を景気に学校の安全確保の取り組みが全国的に進んできているところではありますけれども、非常に学校関係者のみならず、子どもを持つ親や国民に大きなショックを与えているところでございます。また、昨年の奈良市での幼児誘拐事件でも、小学校1年生の女の子の幼い命が奪われ、深い憤りを感じたのは私一人ではないと思っております。このことは、道内においても同じ傾向にあり、例えば、不審者によって児童生徒が車両への連れ込みなどの被害が発生したり、最近では、帯広市の小学校に対して、襲撃を予測する書き込みがインターネット上のホームページに掲載されたり、一応帯広の方は犯人が捕まったということでありますけれども、近郊町村の皆さん方の親たちは非常に心配したというふうに伺っております。また、近々では、藤沢市の消化器事件等も非常に困った事件の一つだと思っております。そうしたことから、子どもたちが安心して学校生活を送ることができるよう、校内の体制はもちろんのこと、登下校が最も危険といわれる中で、地域住民や関係機関、団体との一体となった地域ぐるみの安全対策が必要だと思います。そこで、次の点についてお伺いしたいと思います。1、町内におけるここ3年間の不審者等の事件、事故等の実態について。2、地域のボランティアなどによる学校内外の巡回や児童生徒の防犯訓練など安全確保の取り組み状況について。3、学校における危機管理のマニュアルの整備状況について。4、効果的な安全対策を進める上で、教育委員会はどのような対策を講じているのか、この4点についてお伺いしたいと思います。2番目に、児童生徒の問題行動について。「平成 15 年度児童生徒の問題行動等に関する調査」によりますと、不登校児童は減少したものの、暴力行為やいじめの件数は増加しているという結果が報道されました。長崎県での同級生殺害事件、北海道の中学校による銃砲店での致傷事件など、凶悪な事件が発生しております。こうしたことから、児童生徒の問題行動については憂慮すべき状況にあるのではないかと思います。そこで、本町における児童生徒の問題行動の状況と対策について、どのようになさっているのか、お尋ねしたいと思います。三つ目に、子どもの権利条例について。近年、地方自治体においても子どもの権利条例の制定が活発化されております。虐待、不登校、いじめなど、子どもの権利の障害を見られる事件が増加して、非常に深刻化されてきており、道内をもとに、昨年上半期における処理条件は 350 件と前年同期より 37 件も増加しておりますし、法律の改正もあってか、虐待の通告者は、学校などが 12 件増の 31 件と最も多く、次いで、近隣・知人が 24 件、前年同期の約2倍の通告となっているそうであります。昭和 54 年の国際児童年をきっかけに、国連審議が進められております子どもの権利条約が国連で採択され、日本でも子どもの権利保障は既に憲法で整備はされていましたが、昭和 40 年台に体罰やいじめなどの問題が多発したことから、早期批准を求める声が高まり、平成6年5月に発効され、昨年 10月で 10 年を迎えたところであります。この権利条約は、前文と本文 54 箇条で構成され、18 歳未満のすべてのものを子どもと定義し、生命、生存、発達の権利や意見表明権、プライバシーの保護、障害のある子どもの自律などの幅広い権利を保障しておりますが、残念ながら日本ではこの条約の内容が活かされておらず、国連子どもの権利委員会は、日本政府に対して、これまで2度にわたって厳しい勧告が出されたと報道されておりました。私が感じるには、権利条約か批准からの 10 年というのは、日本でバブル崩壊後の景気低迷時期と重なり、大人の余裕のなさが子どもを追いつめ、虐待も競争社会における親の緊張感の一つの捌け口となったり、あるいは、親や教員をはじめとした大人たちが、毎日が忙しすぎて、子どもの声に耳を傾けるのを忘れたのではないかとも感じるわけであります。こうした意味では、本町においては、道内に先駆け、毎月 19 日を幕別教育の日と定め、家庭、地域、学校、行政が一体となって子どもに目を向けようとしていることは、とてもよい試みであると思っております。また、全国的な動きとして、子どもの支援の NPO 組織が増えたことや、子ども電話相談、チャイルドラインができてきたこと、あるいは子ども会議など地域活動が活発したことがあります。一方、自治体においても、子どもの権利に関する総合的な条例を制定する動きが活発化してきており、北海道でも、奈井江町、あるいは幕別とかつてのパークゴルフネットワーク会議の構成町でありました富山県の小杉町でも、子ども権利条約条例が制定されているというふうに聞いております。北海道も昨年の9月の議会で、子どもの未来づくりのための少子化対策推進条例を成立させ、この中で、子どもの意見表明の条文を盛り込んでいますし、札幌市においても、平成 18 年の条例制定を目指して、策定作業を進めているとの報道もありました。子どもの権利条約という国際基準がつくられた意味を今一度かかみしめながら、子どもとじっくりと向き合う機会、あるいはまちづくりの一環、協働のまちづくり事業の一つとして、「子ども権利条例制定」について、前向きに検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。四つ目に、職業観の育成について。昨年の労働白書によりますと、日本のニート人口は約 64 万人になるというふうに言われております。近年、終身雇用の話は崩れて、高学歴イコール一生安定という状況にはなくなった今日、しっかりと将来に向けての目標を持つことができず、働かない、働けない若者が増えているという現代のフリーター、新語でありますニートという問題の増加が問題視されてきております。こうした減少は、先進国でありますイギリス、オランダ、ベルギー等でも社会問題化してきておりますが、治安の観点、社会コストの高まりとともに、この対策を進めなければならないというふうにも思っており、日本でもその対策に動き出す様相は見えておりますけれども、まだ、なかなかそこまで進んできておりません。そんな中で、昨年の労働白書によりますと、日本の先ほど言いましたニートが 64 万人と、このことを踏まえて、産業や社会の変化を背景に、若者が社会の一員として自分の人生を切り開いていく力をどのように育てるのかという視点から、キャリア教育推進の必要性が、今、注目されているところであります。そこで、児童生徒の望ましい勤労感や職業感を育むために、現状を踏まえ、どのように取り組んでいくのか、町長の考えをお伺いしたいと思います。五つ目に、河川管理と洪水対策について。最近の傾向として、局地的な豪雨が各地で発生し、1時間雨量が 100 ミリを越えるというような記録的な雨量が出ております。そういった中で、先日の台風 14 号でも、非常に雨台風と聞いて非常に心配いたしましたが、この地域 100 ミリ前後ということの中で、水位が上がらなかったということで一安心したというところであります。そういった中で、一方、公共事業の削減の中、河川管理費の削減が一番ということで、町内河川の途別川、札内市街と千住地区、そして旧途別川の相川地区の堤防が非常に心配されております。その対策といたしまして、堤防のかさ上げ、河川敷の雑木林の除去ということで、北海道管理ではありますけれども、早急な対応が必要というふうに考えておりますので、町長の取り組みに対する考え方をお伺いしたいと思います。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
最初に私の方から、古川議員のご質問にお答えをいたします。ご質問の4点目の職業観の育成についてであります。働かず、学校にも通わず、職業訓練も受けていない若者、いわゆる「ニート」が社会問題となっておりますが、これらの原因につきましては、景気の低迷により新卒者の採用を控えたことにより、就業意欲が低下し、また希望の仕事が見つからない、さらには家庭や教育、地域社会の問題等が複雑に絡み合って、こうした状況が生まれているのではないかというようなことを言われております。この「ニート」の問題については、景気への影響にとどまらず、経済社会の発展の崩壊にもつながりかねない状況にありますことから、若年者の働く意欲を喚起し若年失業者等を減少させることが必要とされております。現在、政府では「若者自立・挑戦プラン」を策定し、関係府省、内閣府ですとか、厚生労働省、文部科学省などでありますが、これらが連携して各施策の具体化を進めておりまして、この具体策の中においても、職業観や勤労観を育てるキャリア教育の施策を講じるとされておりますことから、これら具体的な支援策を踏まえ、教育委員会や関係機関との協議を進めながら対応してまいりたいというふうに考えております。次に途別川と旧途別川における河川管理と洪水対策についてであります。本町には大小あわせて 94 の河川があります。そのうち 20 河川は国又は北海道が所管する河川となっております。途別川につきましては、これまで豪雨による水害が発生したこともあり、北海道の管理区域であります JR 根室線上流側につきましては、平成 14 年度までに河床を下げるなどの河川改修整備が終わり、平成 13 年度には、町による排水機場を整備いたしましたことから、一定の整備がなされたものと考えております。国が所管いたします JR 鉄橋の下流側につきましては、今年度より築堤断面を広げ、水害に備えた整備が国によって進められているところでありますので、引き続き早期の整備に向けた要望を関係機関にしてまいりたいと考えております。また、旧途別川につきましては北海道が所管する河川でありますが、平成8年度までに河川改修と併せて築堤の造成がなされたところであり、その後、河畔林の繁茂や土砂堆積に応じて雑木の除去並びに床下げを実施していただいておりましたが、ご案内のように、昨今の財政状況などから、北海道ではこうした河川整備の対応に大変苦慮している状況にあります。そうは言いながらも、私どもにとりましては、災害の防止は重要な行政使命でありますことから、今後とも関係機関と緊密な連携を図り、引き続き強く要請をしてまいりたいというふうに考えております。以上で、古川議員のご質問に対する私からの答弁とさせていただきます。
答弁 教育長 沢田治夫(教育長は2005年9月まで)
古川議員のご質問にお答えをさせていただきます。はじめに、児童生徒の安全確保についてでありますけども、その中の1点目、幕別町における不審者等出没状況は、平成 14 年度は9件、平成 15 年度は 12 件、平成 16 年度は 15 件と年々増加傾向にあり、平成 17 年度は9月現在で4件の発生となっております。次に、2点目の安全確保の取り組みにつきましては、学校だけで対応することに限界があることから、地域の協力体制が必要不可欠であるとの考えのもと、現在、老人クラブや退職校長会などによる定期的、不定期の巡視により「声かけ」や「見守り」などのボランティア活動、あるいは住民の方々が犬の散歩や運動で地域を回りながらの「ながらパトロール」を実施していただいているところであります。また、郵便局の集配職員や地域のタクシードライバーの協力を得て、地域全体で児童生徒の保護・連絡体制を築いたところでもあります。加えて、保護者を始め地域住民や商店の協力のもと「子ども 110 番の家」が設置されており、このことは緊急時の逃げ込み場所の確保と犯罪の抑止力としての効果があり、実際に昨年 11 月には札内地区の中学生が帰宅途中、若い男に追いかけられ「子ども 110 番の家」の旗を見つけて逃げ込み、難を逃れ大事に至らなかったという事件がありました。こうした地域住民の協力活動が児童生徒の安全の確保に繋がっているものだというふうに考えております。3点目の学校の危機管理マニュアルの整備状況についてでありますけども、本町の小中学校 13 校では平成 12 年の池田小学校の児童殺傷事件以降マニュアルを見直し整備をしておりますし、毎年、学校経営案の策定時に安全についての点検を実施し、不備がないかを検証するなど改善をしているところであります。さらにこの危機管理マニュアルに基づきまして毎年防犯訓練を各校で実施し、侵入者に対する防御や実践的な避難訓練・集団下校を実施しております。そして、4点目、教育委員会での安全対策の進め方についてでありますけども、事件の発生情報はその伝達が迅速に行わなければならないため、当該校から不審者あるいは変質者の情報を受けた時は、各小中学校に FAX 等を使いながら、即時伝達をするほか、施設面では一部で防犯カメラや防犯感知器を設置したほか、全校にサスマタ、催涙スプレー、防犯ブザー、ホイッスル等を配備しておりますし、平成 15 年度には通学路や 110 番の家、危険箇所などを表示した安全マップを作成、配付するとともに、ホームページにも掲載し、情報の共有化を図っているところであります。また、昨年度からは、帯広警察署の協力で全教職員を対象とした防犯訓練の実施と、教育委員会職員による登下校時における町内パトロールを行い、安全の確保に努めているところであります。引き続き関係団体と協力連携しながら児童生徒の安全対策に努めてまいります。次に児童生徒の問題行動についてであります。幕別町におきましては、幸い児童生徒に関わる凶悪な事件の発生は起きておりませんが、問題行動の状況につきまして若干申し上げますと、はじめに、不登校の児童生徒につきましては、平成 14 年度の 23 人から平成 16 年度は6人となるなど減少傾向が続いております。しかしながら、依然として不登校傾向の生徒は数名おり、この理由も、長期休業や試験、部活動などに連動して欠席してしまうことがあるとの報告も受けているところであります。こうした不登校傾向の児童生徒への対応は、これまで同様に、各校で担任や校長・教頭・養護教諭などによる家庭訪問や子どもとの面接、親との協議で登校を促しているほか、心の教室相談員やカウンセラーのアドバイスを受けながら、少しずつ勉強を見てもらうなどして、自主的に登校ができるようになったという事例報告もあり、こうした地道なサポート活動が、今後の不登校児童生徒の減少に寄与するものだというふうに考えております。また、「いじめ」に関しましては、平成 14 年に実施した「いじめ問題等対策委員会」のアンケート調査の結果によりますと、いじめられたと感じている児童生徒は若干おり、いじめの問題が皆無でないことは報告されております。今のところ、今年は、現在のところ報告されておりません。こうしたいじめ問題の解決には、各学校において状況の把握と分析により、組織的な生徒指導の体制づくりで対応しているほか、「幕別町いじめ問題等対策委員会」による、いじめの未然防止と早期発見の対策も実施されているところであります。また、万引きや軽犯罪での補導などについての報告事例はありませんけども、深夜営業している商業施設などやお祭りなどのイベントの際には、教職員や PTA 役員によるパトロールを実施するなど、非行の芽を小さなうちに摘むなどの指導をしているところであります。さらに、生活安全推進協議会など関係機関との連携を強化し、問題行動の抑制に努力してまいりたいと考えておりますが、これも先ほどの安全対策と同様に、保護者、地域の目で子どもを守り、育てることが大事だというふうに思っております。次に、子どもの権利条例制定についてでありますけども、ご質問の中にもありましたように、未来を担う子どもたちが、心身ともに健やかに育つことを世界共通の規範として明文化するため、平成元年、「児童の権利に関する条約」が国連で可決され、日本でも平成6年に同条約が批准されたところであります。しかしながら、子どもたちを取り巻く状況を見ますと、いじめ、不登校、虐待、その他の触法行為に及んでしまうなど、子どもたちが、生き生きと育つ上で深刻な問題が多く発生しているという現状にもあります。こうした状況に鑑みまして、子どもが「権利の主体」として、大人とともに社会を形成する一員として最大限に尊重され、成長・発達していける社会を実現する取り組みの一つに「子どもの権利」について考える自治体が増えてきていることは確かであります。昨年 12 月の議会でも、佐々木議員のご質問にもお答えさせていただきましたけども、その必要性について十分認識をした上で、これまでの間、教育委員会として実施してきたことは、一つには、ジュニア教育委員会の開催、二つ目には、学校関係者に対する子ども権利に関するアンケート調査の実施、3点目には、全国の条例制定市町村等の実態把握と調査研究、そして4点目は、幕別教育の日の制定、5点目には、子どもの権利に関するフォーラムへの参加などを行ってきたところであります。こうした一連の取り組みの中から、教育委員会としては、「子ども権利条例」制定の必要性についての考え方を一定的な整理をしたところであります。その3点にお話をしたいと思いますけども、一つには「子どもを権利の侵害から守り、健やかな成長を保障する」ことであります。その理由としては、子どもの権利保障については、これまでも子どもの権利条約や児童権利宣言、児童憲章、さらには児童福祉法等で規定はされておりますけども、子どもたちを取り巻く環境は一向に改善されず、様々な問題や事件が絶えないという現実、それどころか子どもの権利が侵害されているという危機感が町民の間には募るばかりだというふうな答え方もしているところであります。現に先ほどのご質問の中にもありましたように、幕別町内においても不審者、変質者、いじめ、虐待、その他の触法行為などが発生し、これらは年々増加傾向にあることを考えますと、地域住民に密着した規範である条例を持つことによって、子どもの権利保障について町民一人一人が共通認識を持ち、共通理解することが、こうした問題解決に結びつき、真に子どもの権利が保障されるものだというふうに考えております。次に、二つ目には、「子どもの権利に対して、大人が持っている誤解や混乱をなくす」ことにあるかと思います。良く聞く言葉に「子どもに権利なんか与えると子どもが自己中心的な考えになる」とか、「義務や責任を果たさないで権利ばかり言う子どもが育つ」といった否定的な意見、批判もあることも確かであります。しかしながら、子どもに権利を認めたから自己中心的になるのではなく、むしろ現代の風潮の中では、権利について深く教えられていないため、自己中心になる恐れがあると考えるべきであろうとの見方もあるわけであります。言い換えますと、子どもの権利について誤解や混乱があるからこそ、義務と権利について町民が皆で一緒に考えるきっかけづくりが必要なのではないかと考えております。実際に、先ほどもお話ありましたパークゴルフ会議構成町村であった富山県小杉町では、子どもたちが条例制定や権利集会への参加を通して権利保障について勉強し、理解を深めた結果、「自分の権利が守られるためには、他人の権利も大切にしなければならない。もっと、他人の気持ちを考えて行動しよう」とする子どもが増えた、このことが最も大きな収穫だったと伺っているところであります。そして三つ目の選定は、「条例という法的な根拠づくりによって、その実効性を総合的、計画的に確保する」意味もあります。申し上げるまでもなく、条例は自治体がその自治権に基づいて制定する自主的な法律であり、言い換えますと、行政内部で子どもの権利の総合的な保障が促進できるよう各部・課の連携を持った体制が取ることができると思います。同時に、条例に相談・救済の取り組みの明示や、施策の計画的推進を検証する制度を明記することで、権利保障の体制について、法規としての明確な根拠を与えることができます。教育委員会としては、こうした考えのもと、今後は、町長部局、あるいは関係機関・団体と協議を深め、条例を制定するか否かを判断していこうというふうに考えているところであります。もし、仮に条例が制定できるのであれば、幕別町の大人の誰もが子どもを「一人の権利主体」として認め、同時に、子どもは自分の権利行使を通して他人の権利保障についても配慮することになるでしょうし、子ども同志の間にも自主協調の精神がみなぎり、いじめや差別、虐待が少なくなることが期待できるのではないかと感じているところであります。いずれにいたしましても、条例制定の必要性や内容はもとより、話合いを深める過程を重視することによって、町民の意識の向上と理解を深めることにつながると思いますので、引き続き研究をしてまいりたいというふうに考えております。以上で古川議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
質問 13番 古川稔
ただいま、教育長から答弁いただきました部分につきまして、まず質問したいと思います。最初の児童生徒の安全確保ということでございますが、事件はいつどこでどんな形で起きるかということが非常にわからないというのが現実でありますし、そういったことで、危機感をもって児童生徒を犯罪から守るために、不審者の情報等をいち早くキャッチされることが大事かというふうに思います。学校と通学路の周辺、大人の目の光っているということで、非常に、老人クラブあるいは退職校長会の皆さん、そして父母であり、あるいは地域の方々の目が届いたことによってのある程度安全な部分というのが進められるのかなというふうに思っておりますし、そういった行動を委員会としてもとっていただいていることには敬意を表したいと思います。今後におきまして、効果的な安全対策を進めることが必要であるとなおさら考えるわけでありますけれども、その点にもし何かありましたら追加でお聞きしたいと思います。それから、2番目の児童生徒の問題行動についてでありますけれども、非常に不登校の問題ということで、不登校を含めて親御さんも困るといいますか、手の打ちように非常に苦心される部分があるわけですけれども、非常に減少傾向にあるということは、学校をはじめ先生方、そして町で行っております情報といいますか、相談室等も非常に効果的に使われて一生懸命やっていただけているところの評価だというふうに考えております。そういうことで、今後、まだまだいろいろいじめであるとかが行われることが起こると思いますので、再度お尋ねいたしますけれども、効果的な不登校対策というのがありましたらお教えいただきたいなというふうに思います。それから、子どもの権利条約につきましては、これは非常にこれから今後、それぞれの立場、あるいは先ほど教育長から話しありましたように、子どもたちの考え方、皆さんの考え方をまとめていかなければならないということで、すぐに作るということにはならないのかもしれませんけれども、委員会としても前向きに判断していこうというような考え方を頂きました。今後に期待をしたいと思いますし、是非つくっていただきたいというふうに思います。これについて、もし何かありましたら追加いただければと思います。それから、3番目の職業感の育成ということでありますけれども、町長からお話ありましたように、時代背景あるいは環境等いろいろあるわけですけれども、そういった部分でお聞かせいただきました。実際にこれ、家庭教育あるいは教育現場等でも必要な部分があるのかなというふうに思いますので、教育長の立場で何かありましたらお話を頂きたいというふうに思います。それから、最後に河川管理の問題でありますけれども、非常に道管理という中で、国の管理もありますけれども、河川の改修については今一番予算の削られているという部分があります。そういったことで、最近、各地にアメダス地点、あるいはマメダス地点が十勝管内も相当数あるわけですけれども、そういったことで記録的な雨がある程度記録されているということの中で、過去は帯広市1カ所というような、管内も3カ所か5カ所ぐらいの地点の測量だったということもありますので、多少情報量が増えているという部分もあるのかと思いますし、先ごろ、気象庁の方でちょっとお話を聞いたのですけれども、最近この温暖化傾向によって、積乱雲の発達がものすごく発達しているのだということで、集中豪雨の可能性が非常に大きくなったという形の中で、やっぱり 100 ミリ以上の雨が各地に降るというような、1時間雨量ですけども 100 ミリ以上の雨、自分たち昔から聞いているのですけども、30 ミリ超えたら自動車のワイパーが効かないという話は聞いていたのですけども、100 ミリというのはなかなか想像がつかないのですけれども、地帯に1時間に 10 センチの水が降ったときに、その水が川に入ったらどういう形になるかと考えたときに、やはり皆さん方も想像されると思います。そんなことで、土現あたりは、堤防の高さは 100 年の一度の災害に耐えうるという条件でつくるのだということで計測されているそうですけれども、旧途別川をつくった次の年に満杯になりました。そんなことで、非常に計算と水の出る量というのは全然違うわけでありまして、非常に恐ろしさがあるので、町長中心に何とか急いでこの対策を考えてもらえるようにお話を頂きたいなというふうに思います。これは特に、相川地区もそうですけれども、非常に相川も団地がありまして、そういったところに、夜間に水が出たときには逃げようがないといいますか、連絡の方法もないし対策も立てられないというような恐ろしいことも想定されますので、ひとつ強力に推し進めていただきたいというふうに思いますのでよろしくお願いしたいと思います。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
最後のご質問でありました途別川の河川管理、先ほども申し上げましたように、特に旧途別川の雑木等の整備、あるいは新設工事、これらについては、私もそうでありますけども、地域の皆さんの協力も頂きながら、是非実施していただけるように、土木現業所への要請活動を強めてまいりたいというふうに思いますので、ご理解を頂きたいと思います。
答弁 教育長 沢田治夫(教育長は2005年9月まで)
1点目の、効果的な安全確保ということでありますけども、この効果的な安全対策、これも先ほども若干申し上げましたけども、やっぱり何と言っても基本は学校だけではできることは限られている。そんな意味では、地域と家庭、学校、行政、こういった横のつながり。これが一番大事なのだろうということで、本年度から新たに地域教育連携事業、こういったものを起こしながら、学校と地域、保護者との間の協力体制をつくろうという形のものを、今、それぞれやっているところであります。特段、学校において、今、何やっているか、先ほども若干申し上げましたけども、やっぱり教職員の危機管理意識、ここがやっぱりきちんとしなければならないだろうということで、そういった意識の高揚を図っておりますし、それから、防犯管理体制の整備、それから再点検、これはいろんな意味での広いものがありますので、それを学校の中でできるものは学校の中でやろうという形のものをやっております。それと、あとは地域と連携、先ほども言いましたし、それから、新たに道教委の作成した学校安全読本、こういったものがありますので、これらを配布しながら、それを一つの形づくりとしてやっていこうという形の中で、何回も繰り返して申し訳ないのですけども、学校は学校でできること、それから、地域は地域、家庭は家庭でできるもの、これが一つになって初めて防犯対策、効果的なものができあがるのだろうと。今、そういった意味では少しずつできあがってきているのかなというような思いでもあります。それから、2点目の問題行動ということになりますけども、特に不登校対策だなという感じでありますけども、この不登校対策、いろんなケースがあって、前にも古川議員からご質問があったと記憶していますけれども、フリースクール、そういったものはどうなのだろうかということもありましたけども、これは音更町あるいは芽室町で実施をしているところでありますけども、実際に見てみると、それほどといったらその町の人に怒られるかもしれませんけど、それほど効果があがってないのかなと。ですから、それよりも違った形のものを幕別は幕別なりにした方がいいだろう。先ほども言いましたように、不登校の理由というのは様々な形があるわけでありまして、これというものがなかなかない。それだけに、やっぱり一番いいことは、学校全体で組織的に取り組む。このことが大事なのだろうと。そのことは先ほども言いましたとおり、学校の中でチーム、組織をつくってもらって、その一人の子どもに対して対応していく。そんなような形も必要でしょうし、そのためにも教員の研修体制、これも大事だろうというふうに考えています。また、幕別はスクールカウンセラーを4年前から配置して、マック心の教室、こういったところで今やっておりまして、この効果も少しずつ表れてきているのだろうというふうに考えております。いずれにしても、これもやっぱり学校と家庭、それから行政との連携がなかったら、こういった不登校の子どもを減らしていくことはできないだろうと。今、全国的には減ってはきていますけども、いつ、またこういった不登校の子どもが増える、そういったことがありますので、十分気をつけていきたいというふうに考えております。それから、キャリア教育でありますけども、町長からも答弁があったように、教育委員会としても当然児童生徒、子どもたちが将来社会人あるいは職業人として自立するためにも、勤労意識といったものは、職業感を身につける、こういったことは計画的に進めなければならないだろうというふうに考えているところであります。今、幕別町でどんなことをやっているのか。いわゆる小中学校の実態でありますけども、これは地域性あるいは学校によっていろんな状況、違いがありますけども、特別活動の時間をつかったり、あるいは総合的な学習の時間、こういった中において、様々な職業を調べたり、自分の特性の理解を深めたり、あるいは職場見学、就業体験、こういったことをやっているのが実態であります。北海道教育委員会におきましても、昨年度からこうしたキャリア教育についてのモデル事業なんかをするための調査研究をやっておりまして、本年度からキャリア教育に対するモデル事業を北海道内で、これは文科省の事業でありますけども、これを実施する。ちなみに十勝管内でも中学校2年生を対象にして、6町村 10 校でこの事業に取り組んでいる。そこでどんな形のものが教育としてはいいのかどうか、これらが検証されていくのだろうというふうに考えております。子どもの権利条例については、特に、特にということもないのですけども、やっぱり先ほども言いましたように、これは地域の中でこの権利条約、そのもの自体がどんなふうに理解をしてもらうか。ですから、今後はそういった形の中で、条例をつくる前の条約の在り方とかいろんなものを、住民の方々に啓蒙したり普及したり、あるいは広報活動をやっていこうと。そのことが条例云々の形の中に最後は結びつくのかなというふうに考えております。