幕別町議会 平成16年第4回定例会 2004年12月14日
今の状況について
2004年12月14日、幕別町議会の一般質問で、古川稔議員が「今の状況について」質問し、町長 岡田和夫が答弁しました。
- 質問者
- 古川稔 議員
- 答弁者
- 町長 岡田和夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 13番 古川稔
通告にしたがいまして、次の点について質問いたします。幕別町農業の農村振興計画について。農業を取り巻く環境は、WTO農業交渉、並びに最近は2国間自由貿易協定(FTA)という動きの中で、非常に自由化の波が近づいてきているということであります。そういった中で、国際化の波が押し寄せる中で、国の対策はもとより、町内においても早急に足腰を強くする対策が求められてきております。近年、豊作続きではありますが、天候異変で凶作に見舞われることも考えておかなければならないと思います。そういった中で、平成 12 年度に見直しされました幕別町農業の農村振興計画も本年度で終了するわけですが、新計画も策定が進んでおられると思いますので、次の点についてお伺いしたいと思います。1番、農地整備計画を含めた土地基盤撃備の進捗状況について。2番、農業生産法人育成について、今の状況についてお聞きしたいと思います。3番目、グリーンツーリズムに含まれるファームイン、農村景観保全対策、組織づくりはできたのかについてお伺いします。四つ目、農産物の付加価値化の促進を求められておりますが、現状ではあまり進められていないように思われます。問題点の掌握状況と対策について、お伺いしたいと思います。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
古川議員のご質問にお答えいたします。幕別町農業の農村振興計画についてであります。ご質問の要旨にもありますように、昨今の農業を取り巻く状況は、非常に厳しい環境にあるものと思っております。BSEの発生や度重なる食品偽装表示問題、さらには、遺伝子組み換え作物の対応など、食の安全・安心について消費者の信頼を回復することが急がれており、また、一方でWTO農業交渉における輸入関税率の引き下げ問題など、農業全体にとって大きな課題が山積しているところであります。さて、本町農業の基本的な振興方策を定めた「幕別町農業・農村21世紀への道しるべ」が平成6年に策定されて以来、10 年が経つわけでありますが、この間、国においても平成 11 年7月に新たな農業基本法となる「食料・農業・農村基本法」が制定され、これを受けまして本町といたしましても、急激な農業情勢の変化に対応するため、平成 12 年 12 月に当初計画の見直しを行い現在に至っているところであります。なお、新計画については現在検討中であり、今後の方向性など内部で調査をしている段階であることをご理解いただきたいと思います。はじめに、農地整備計画を含めた土地基盤整備の進捗状況についてのお尋ねでありますが、農業農村整備事業は、農畜産物の高品質・高生産化をはじめ、流通コストの削減や農村環境の整備など、安定した農業経営を確立するために極めて重要な要素であると考えており、事業の推進に努めているところであります。土地基盤整備の進捗状況については、平成 12 年度に見直しを行いました幕別町農業農村振興計画の中に、土地基盤の整備計画が示されているところであります。この計画に示されている数値は、平成7年度に、通称パワーアップ事業と言われております、これらの要望調査を行った時のものであります。この要望書には整備済箇所の更新要望や畑総事業等の採択基準に満たない面積も含まれておりますことから、これらの面積を精査した進捗状況について申し上げますと、平成 16 年末見込みで、暗渠排水 84%、客土 92%、石礫除去 69%、区画整理 93%、4種目全体では 86%の進捗状況となっております。また、農地整備計画の策定でありますが、畑総事業などの土地基盤整備を立ち上げるにあたっては、生産者に対する希望調査、希望生産者の後継者確保状況の確認、希望事業の仕分けなどの実態調査については十分行っており、併せて、投資効果の確保、事業の必要性、将来にわたる農地利用の確実性についても、精査いたしているところでありますが、計画としては策定には至ってはおりません。近年の厳しい財政情勢を考えますと事業の選択等の判断に必要な計画であろうというふうに認識をしているところでありますが、土地基盤整備の公平性やそれぞれの農業経営の考え方等の違いがあり、この計画を策定するのは、大変難しいものであろうというふうにも考えているところであります。次に、農業生産法人育成の状況についてであります。農業生産法人の育成については、平成 12 年に見直された「幕別町農業・農村振興計画」において、「農業労働条件の改善、経営体の社会的信用度の向上、さらには新規就農希望者の受入先の確保等を図るため、経営の熟度に応じて取り組まれる法人化への経営転換を支援する」というふうに謳われております。ご質問の農業生産法人の育成に係る今日的状況でありますが、現在、本町における農業生産法人の数は、26 法人となっております。平成6年に農業振興計画が策定されてから 10 法人が設立されており、本年度には、さらに1経営体が農業生産法人の設立に向けて準備を進めているところであります。農業経営の法人化には、設立に伴う経済的な負担や、組織体制の整備、人材の育成、就労環境の整備、自己資本の充実などといった課題はあるわけでありますけれども、経営管理の合理化や対外的な信用力の向上といった経営の内面的充実に加えて、経営規模の拡大、事業の多角化、さらには、就労環境の整備による優れた人材の育成・確保などを可能にするなど、法人化によって多くのメリットも有しているわけであります。農業生産法人の育成、設立相談にあたっては、現在、幕別町農業振興公社の業務として、位置づけて取り組んでいるところであります。法人の支援体制としては、北海道や北海道農業会議、農業改良普及センターなどと相互に連携し、その普及啓発、情報提供、支援対策に取り組んでいるところであり、農業者には、農業委員会で発行しております農業委員会だよりを通じての普及活動や、また、農業振興公社としましても、担い手を育成するまくべつ農村アカデミーにおいて、地域の中核的な担い手コースでありますリーダーを含めた研修生全体を対象として、法人のしくみやメリットなどの情報の提供に努めているところであります。今後とも本町を支える基幹産業として持続的な発展をしていくためには、基本的には家族農業経営を基本としながらも、法人化の意義や利点等を十分に理解していただくよう、情報の提供に努めますとともに、経営強化の選択肢の一つとして法人化を検討する環境づくりを、関係機関などとの連携を図りながら進めていきたいと考えているところであります。次に、いわゆる農村休暇法に基づく市町村計画・グリーンツーリズムの関係についてでありますが、過去の一般質問や決算委員会などでも議会において意見をいただいているところでありますが、本年度中にグリーンツーリズムにかかわる市町村計画を策定することで、現在、作業を進めているところであります。計画策定にあたりましては、現在の整備状況と今後の整備方針などを道から求められますことから、商工会あるいは観光物産協会からの情報収集、あるいは農協や農業改良普及センターなどとも連携し、調査検討を進めているところであります。また、組織づくりということにつきましては、幕別町グリーンツーリズム研究会がありますので、この研究会と情報交換、意見交換、さらに先進事例の研究などを行っていくことを基本とすることで考えておりまして、計画の素案がまとまり次第、ゆとりみらい 21 推進協議会においても検討をお願いし、また、庁舎内関係部局との調整も図りながら、より充実した市町村計画にすべく作業を進めてまいりたいと考えております。なお、現在、幕別町内で取り組んでおられるグリーンツーリズム関係施設としては、農家レストラン、直売所、観光農園などがありますが、ファームインを運営しているところはありません。また、農村景観保全対策につきましては、先の坂本議員にご答弁を申し上げた内容でご理解いただきたいというふうに考えております。次に、生産物の付加価値化の促進についてであります。この課題につきましては、昨今、食品偽装表示問題などを契機に安全で安心な農作物を求める消費者の意識がますます顕著になっており、そういう意味でもクリーン農業、ブランド化あるいは商品化率の向上というものが重要な要素になってきているものと思われます。本町におきましては、国の補助事業も導入しながら高付加価値化に向けた取り組みを実施しておりますが、例えば平成 15 年度に整備された札内農協の長いも洗浄選別機も付加価値を高めるための設備であり、ブランドニッポン農産物供給体制確立事業という補助事業の一つを受けているわけであります。さらに、ブランド化という意味におきましては、JA幕別町が平成 12 年に国庫補助を受けて導入した野菜真空予冷施設がありますが、この施設の活用により、野菜類、中でも特に長いもなどは関西方面や沖縄、さらには台湾へも出荷をしているということでありまして、食の安全・安心がますます求められる状況において、徐々にではありますが、幕別産の農作物が北海道内のみならず、他の都府県や海外まで出荷されておりますことは大変喜ばしいものと考えているところであります。また、3農協や農業改良普及センター、ノーサイなどと組織している「ゆとりみらい 21 推進協議会」においても、従前より農産物の付加価値を高めるための調査・研究をしているところでありますが、今後は、グリーンツーリズムにかかわる市町村計画などの環境整備を図ることや試験圃における実証試験などを通して、付加価値を高めるための手法について、さらに検討する必要があるものと思っております。今後、さらに良品質で安定的な生産量を確保できる農業施策と併せて、これら作物の付加価値を高める手法について関係機関と十分研究してまいりたいというふうに考えております。以上で、古川議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
質問 13番 古川稔
非常に細かい部分まで説明いただきまして、ありがとうございます。しかし、その中で畑総の集団、あるいは小規模の土地改良等につきましては別にされておりますけれども、畑総の集団等から漏れた地域は土地改良としてはないのか、そこら辺を再度聞きたいと思いますし、短期間の貸地等におきましては、土地改良しなければならない土地でありながら、借りてももちろんするほどの年数もないというような状況の中で、長期間の方であれば、10 年も借りるのであれば、土地改良も自分でやってということもありましょうけれども、今の時代で不在地主というと怒られるのですけれども、不在地主化されたところもあるだろうし、そういった部分のその土地改良というのがこれから求められるのでないかなというふうにも思いますが、そこら辺の対策等ありましたら、お聞きしたいと思います。それから、食の安全という中で、トレーサビリティーが昨年から開始されておりますけれども、たまたま道内にも悪い町議がおりましたけれども、クリーン農業につながる中で、今幕別ではふるさと土づくり事業という関係の中で、堆肥の購入ないし切替し等に、土地基盤といいますか、土地の肥沃に力を入れていただいているわけですけれども、ここら辺の継続ということをひとつお願いしたいというふうに思いますが、そこら辺の見通しについてお伺いしたいと思います。それから、農業生産法人の育成につきましては、非常に労働力分散とか、あるいはそういったことで非常に有効な手段の一つというふうにも自分も考えておりますが、なかなか人対人の関係があって、非常に育成が難しいというのも現況かと思います。そういった中で、今もアカデミー等で講習をしながら進めているということでございますけども、今後においてどれぐらいの法人数ができる見通しがあるのか。そこら辺をちょっとお伺いしたいと思います。それから、3番目のグリーンツーリズムにつきましては、本年度中にある程度組織化されるということでありますけれども、特にファームインにつきましては、農村地域の一つのしきたりといいますか、非常に難しい部分とすると、家庭の解放を中心にした中でともに生活する、他人さんと生活する。あるいは食事のことなど、非常にとりつきが非常に難しい部分があろうかと思います。そういったことで、講習会あるいは見学会とか、そういった部分の情報をもっとつくってはどうなのかなというふうにも考えます。そんなことで、ぜひともこれを成功させるように力を続けてもらいたいわけでありますけれども、そこら辺について何かまた変わった意見がありましたらお聞かせいただきたいと思います。それから、農村景観の保全につきましては、先ほど同僚の坂本議員も質問の中でありましたように、非常に古い農機具あるいは廃車等の自動車も最近は見当たらなくなってきたという中で、ただ、建物あるいは施設等が散見されるというようなこともありますので、ひとつそこら辺も強力な体制でもって進めていただきたいというふうに考えております。4番目の、生産物の付加価値につきましては、町長答弁にもありましたように、札内の長いも、あるいは幕別農協の長いもレタス等につきましては、本当に沖縄まで1週間かかる着荷状況が非常に良いということで喜ばれているわけですけれども、そういったことで、非常に強力なてこ入れをしていただいて喜んでいるわけですけれども、現実として、まだまだ付加価値を高めるという姿には、当分遠いのでないかなというふうに考えます。そんな中で、特に、最近も幕別産の大豆を使って豆腐をつくるとか、あるいは幕別産そば粉が販売されているというようなこともございますし、あるいは産直でもって直接冷蔵庫施設ができましたので、豆の通年販売ということの中で、本州の大福等の会社とも直接販売しているということで、有利にはなってきておりますけれども、まだまだお互いに考える部分といいますか、町としてリードしていくアイデアが出せる場といいますか、そういう組織をつくっていただきたなというふうに考えておりますが、そこら辺についてもお答えいただきたいと思います。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
何点かご質問をいただいたわけでありますけども、まず土地改良の事業に係って、畑総等などの事業についての集団的な漏れはないかということでありますが、基本的には予定された集団については実施をしている、いわゆる漏れはないというふうに押さえております。それから、貸地の場合に土地改良事業どうするのか。これは短期的に借りている人の場合は、おおむね所有者の方が申請をして基盤整備をやる。長期的になってきますと、それはお互い同士の契約の内容にもよるのでしょうけれども、借地を受けている方が申請者となって事業をやっているケースも現実にはあるように思っております。そういった意味では、あくまでも地権者の方、そしてそれを借りて耕作をされている、その辺の契約なりお話し合いの中で、申請業務もなされているのかなというふうに思っております。それから、法人の見込み数ですけれども、本年度については今のところ予定はない、新たな設立の予定はないというふうに聞いております。これも全道的にいきますと、ちょっとメモをいただいたのですけれども、日高が 486、その次が十勝で 316、そしてしかも農家の法人の多いのはやっぱり畜産関係の法人化が多いのだというような話もちょっと伺っています。ただ、畑作農業の場合、法人化することによってのメリットがどこにあるのかというところから当然スタートをしていくのだろうというふうに思いますけども、なかなかその辺メリットもあればデメリットもあって、十分進まない部分もある。私どももこれは本当に法人化を勧めることだけがいいのかどうかということにも疑問もあって、今の段階では、先ほど申し上げましたように、情報を提供しながら、法人化すればこういうようなメリットがある、しかし、一方こういうデメリットもあるというような、いわゆる情報提供を主として行っているのが実態かなというふうにも、実は思っているところであります。それから、ファームインについては、先ほど言いましたように、グリーンツーリズムの中では計画は今のところはありません。ただ、お話ありましたようにファームイン、人を泊めて食事を提供するということになると大変なこともあるのだろうと思います。いずれにしましても、グリーンツーリズムについては、今、計画策定に向けての作業、さらにこれがある程度固まってきますと、ゆとりみらい 21 推進協議会の中でもさらに検討を加えていただくというようなことでありますので、今、いただきましたご意見なども十分その中で反映できるように話をさせていただいたい。農村景観についても、同じように進めてまいりたいというふうに思っております。それから、付加価値の問題ですけれども、これはいつも話題としては出ても、なかなかそれが実現となると難しいというのは現実なのだろうというふうに思います。そばの問題、豆腐の問題も確かにそうでありますし、いろんな方が考えられていいアイデアを出し合う中で、そういう工夫を重ねながらいろいろ検討協議は進められるのでしょうけども、具現化するというところになかなか難しい面があるのだろうというふうに思います。私どもも、職員あるいは農協をはじめとする関係者の方々、いろんなところとの相談もしながら、知恵を絞りながら、また考えさせていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。