みんなの議会

幕別町議会 平成17年第3回定例会 2005年9月13日

幕別町子どもの権利条例制定について

2005年9月13日、幕別町議会の一般質問で、豊島善江議員が「幕別町子どもの権利条例制定について」質問し、町長 岡田和夫、教育長 沢田治夫が答弁しました。

質問者
豊島善江 議員
答弁者
町長 岡田和夫、教育長 沢田治夫

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 1番 豊島善江

先ほどの古川議員の質問と重複いたしますが、さらにお尋ねしたいこともありますので、通告どおり質問させていただきます。1番目、幕別町子どもの権利条例制定について。子どもの権利条約が日本で批准され 11 年が経過いたしました。全 54 条からなるこの条例は、教育のみならず、保健、医療、福祉、文化など、子どもの人権の全ての分野にわたり、人類の英知を結集してつくられたものです。また、子どもの基本的人権を尊重し、人格の全面的かつ、調和のとれた発達のために家庭、社会、教育の場に置いて取り組むべき課題についても述べられています。この間、学校では生徒や保護者の意見表明を保障するシステムづくりや自治体では独自に子どもの権利条例をつくるなどの取り組みが進められています。子どもへの虐待や競争教育、不登校など、子どもを取り巻く状況はますます厳しく、子どもの権利条例が実現されることが求められています。しかし、54 条なる権利条約が、子どもたちをはじめ、多くの町民にはなかなか知られていません。より一層、身近なものとなるよう、町民参加で幕別町子どもの権利条例を策定してはどうでしょうか。2番目、天下りの見直しを。景気低迷が長引き、雇用情勢が厳しい中、役場を退職した管理職が、町が出資する関与団体等に再就職をしています。町内では、定年退職後、職を探す人や、また、毎日のように職安に通っている若者もいます。長年続けられてきたこのような天下りに、町民から批判の声が出てきており、退職された管理職の方の再就職の在り方を見直すべきではないでしょうか。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

最初に私から、豊島議員のご質問にお答えをさせていただきます。ご質問の2点目の「天下りの見直し」についてであります。毎年退職する職員の内、数名が再就職していることについては、お話のあったとおりであります。ただ、私は国などで言われている天下りというようなこととは本質的には異なるものだろうというふうに考えているところであります。公務員の再就職の在り方については、憲法上の職業選択の自由にも関係する問題であり、権限等を背景とした押し付け的な再就職のあっせんは、これは当然否定されるべきであるというふうに考えておりますが、個人の能力を活用した再就職は、社会全体における人材の有効活用という側面もあり、否定されるものではないというふうに基本的には考えております。本年3月末に退職された職員の方の中から4名の方が再就職をしておりますが、決してこれは私ども町の権限で再就職のあっせんをしたものではありません。逆に相手側から求められて就職を決められたというのが実態でありますので、ご理解を頂きたいと思います。以上で、豊島議員のご質問に対する私からの答弁とさせていただきます。

答弁 教育長 沢田治夫(教育長は2005年9月まで)

豊島議員のご質問にお答えをさせていただきます。詳しくは、先ほども古川議員に、私どもの考え方、これについては述べさせていただきましたけども、今、全国の自治体で、子ども権利条例、これをつくる背景には、平成6年の「児童の権利に関する条約」、これを日本が批准したにもかかわらず、子どもを取り巻く環境が一向によくならないという現実問題があって、全国各地で条例制定に向けて動き出しているのだというふうに理解をしているところであります。ご承知のとおり、子どもが育つ家庭や学校はこれまで地域が中心になって支えてきた経緯があると思います。しかしながら、今はどうかと言いますと、こうした地域社会の中で子どもを見守り、育てるという環境は薄れ、危なくなってきているという事実認識に立ったとき、私は、やはり家庭や学校、地域社会の各分野から見直し、どうすれば子どもたちを伸びやかに、健やかに育てることができるかについて、今一度、幕別町に住む方々が一緒になって考え、子どもを地域で育てる気運を盛り上げることが大事だと考えているわけであります。そのための一つの手段として、子どもたちが実際に生活している自治体・幕別町として、その実態に即した条例をつくり総合的に推進していくのも、まちづくりの一つあるいは教育行政推進策の一環でもあるのだというふうに感じたところであります。古川議員のご質問にもお答えをさせていただきましたけども、「子ども権利条例」制定の必要性につきましては、教育委員会の立場としては、一つには、子どもを権利の侵害から守り、健やかな成長を保障すること。二つ目には、子どもの権利に対して大人が持っている誤解や混乱をなくすため。そして、3点目は、法的な根拠づけによって、町民にわかりやすく、権利の保障意識を喚起する意味からも大事なことだというふうに感じております。しかしながら、これはあくまでも、くどいようですけども、教育委員会事務局による現段階の考えでありまして、今後は町長部局との協議はもちろんのこと、「子ども権利条例」制定に向けては、これまでのような行政主導型で策定するという手法から、条例の内容はもとより、条例づくりの過程を重視、町民や子どもたちが一緒になって条例づくりに参画する。いわば、住民参加型の条例づくりを目指すことが町民の意識向上と理解を深めることにつながるものだと考えました。したがいまして、こうした条例制定につきましては、若干時間はかかりますけども、引き続き多くの方々の協力と連携のもとに進めていきたいというふうに考えていますので、ご理解を賜りたいと思います。以上で、豊島議員に対する答弁とさせていただきます。

再質問 1番 豊島善江

それでは、1点目の子どもの権利条約のことから再質問します。教育長から答弁がありましたが、本当にこの3点の条例が必要だというこの教育委員会の事務局の見解ですが、これはそのとおりだというふうに私も思っています。実は、札幌の方の資料なのですけども、札幌で子どもの権利条約がどのぐらい知られているかというアンケートをとったところ、ほとんど知られていないという結果になったそうです。子どもも大人も、また高校生も含めて、約8割の方が名前は何となく聞いたことあるけども中身は知らない。また、全く知らない。こういう結果があったそうです。権利条約が批准されてもう 11 年ですから、批准された当時は結構広報や何かでもお知らせして、多くの方が知っていたのですけども、やっぱり 10 年経ちますと、ほとんど知られてないという現状にあります。そういう中で、やはり子どもの権利条約そのものもきちんと知らせていくということでは、私はこの町独自の条例をつくっていくということがものすごく大事なことだなというふうに思っています。それは、教育長の答弁の中にも、小杉町の例を挙げていましたけども、条例制定の中で、たくさんの考え方の変化だとか、そこで学ぶことが多いというのが、これはそのとおりだと思います。それから、条例の策定をすることと、その過程をものすごく大事にして、これは取り組まなければならないと思います。それから、教育長のおっしゃるたくさんの住民参加型で行うということは、私は本当にそのとおり進めていただきたいと思います。そして、そのためにもやはりある程度の年次目標を持って進めていく、これが大事なことだと思うのですが、その辺、もう一度お聞かせいただきたいと思います。それから、天下りの問題です。町長の答弁では、これは天下りではないということで、押しつけてこういうふうにしているのではないというようなこともおっしゃいましたし、望まれてこういうふうな就職をしている、こういうお話もありました。町民の側から見たら、決して違うということは、私はやはり理解をしなくてはいけないことではないかなと思うのですね。先ほどの堀川議員の質問の中でも、退職した後の就職の問題も出ました。実際に町民の皆さんは、60 で退職しても、すぐ年金が当たらない。非常に苦しい状況にあります。しかし、今回も4名の方とおっしゃいましたけども、そういう方は、その四つの場所がポストのように定着をしている。こういう言い方をしていいのかちょっとわからないのですけども、もうここは退職をした部長さんたちが入る場所として定着をして、そのことに対して非常に怒り、不満の声が出ているというのが事実なのですね。そして、理事者の側から見れば、これは団体が望んでいるのだからと言うのですが、それはまた逆の立場から見たら決してそうではないということも、私は押さえるべきだと思います。それと、この能力を活用するということもおっしゃいましたけども、それであるならば、もっと別な活用の仕方が私はあるのではないかと思いますし、以前には、コストも安くというようなこともおっしゃっていましたけども、その団体の中で、今、再雇用されている管理職の方々が入らなくてもやれるような体制をきちんと組んでいくという方が、もっと町民に理解していただけるのではないかなと思うのですね。若い人の就職先も余りありませんし、そういうことを改善していけば、若い人の職も幾らか増えるのでないかと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

町民側から見たらそうは思わないということですので、それはご意見として承っておきまして。ただ、これは私どもだけがでは解決できないわけでありまして、当然、相手方がいるわけですから、相手方との話合いをしなければならないわけですけども、ただ、私は、誤解されているのは、例えば、名前を挙げますけども、パークゴルフ国際協会がうちの退職者に任用したと。これは会長さんが来られて、退職する職員を何とか今までの経緯もあって、パークゴルフの普及発展に尽くしてくれた人だから、これからも協会のためにやってもらいたいから任用したいけどもどうですかと言われたら、私はそれを役場の職員は天下りと言われるから任用しては駄目だと、そういうことを私は言える立場ではない。逆にそれを言って、本人から訴えられたら私はきっと裁判で負けると思います。あくまでも必要なところと、いいよという人の合意の中でそれが決まれば、私はそれを住民の皆さんから天下りだから、ましてや役場を退職したらそのポストへ行くのだと決まっているなんていうことは一つもないわけですから、それは、私はちょっと、逆に議員の皆さんから町民の皆さんに理解していただくようにお話ししていただける方が有り難いなというふうに思いますし、社会福祉協議会なんかはまさにそうだと思います。今、帯広市を含めて 20 の社会福祉協議会ありますけども、いわゆるプロパーというか、社会福祉協議会が任用して、局長までなったというのは 20 のうち4カ町村。あとは、町職員が、あるいは村の職員が直接事務局長でいっているところが4カ所、残りは全部元助役から始まって、職員 OB が社会福祉協議会の事務局長に就いているのですけども。これはその今言うように、プロパーで任用すると、毎年 500 万、600 万という人件費が現実にかかるわけですから、それを役場と密接な仕事である社会福祉協議会の事務局長を町職員の退職者であれば、うちでいえば、今 17 万ぐらいの給与で任用してやっていける。現に支障なくすぐ実践として仕事ができる。これが例えば、民間の人を公募して任用すると、これはできないわけではないでしょうけども、少なくとも何年かの時間を要するというようなこともあって、今回も社会福祉協議会の会長さんが来られて、今の局長の体調が悪くて今度辞めるということなので、何とか役場から紹介してくれないかというようなことがあったということで、私の方から社会福祉協議会へ行って、この人が再就職するからこの人を雇ってくれというようなことでは、決してないということなので、少なくても議員の皆さんには理解していただければというふうには思っております。ただ、そういうことが町民の声としてあるとするならば、これは相手側にもそういう話はこれからも機会があればさせていただきたいというふうにも思います。

答弁 教育長 沢田治夫(教育長は2005年9月まで)

子ども権利条例の関係。お話にあったように、権利条約、このこと自体、先ほど古川議員にも答弁させていただきましたけども、まずは町民の方々にどんなものかという理解、これはやっぱりあらゆる機会を通しながらやることが大事なのだろうというふうに考えています。また、考え方につきましては、久しぶりに豊島議員に褒められて嬉しい気持ちなのですけども、確かに年次がどのぐらいかかるのか、これは結構年数かかると思うのですよ。というのは、今、幕別町でもジュニア教育委員会というのをやりながら、子どもたちの意見を聞き出すというのは相当時間がかかる。大人であればすぐ戻ってくるのですけど、子どもは子どもという形で時間がかかってくるのだろうというふうに考えています。したがいまして、子どもを参加させながら、自分たちが将来この条例を使っていくのだということになれば、相当時間がかかるのだろうと。いずれにしても、大人の人たちがいくら子どもの目線で条例をつくったからといって、やっぱりずれがあるということでありますから、そういった多くの人たちを参加させながらやっていくということについては、私は年数を言っていいのかどうかわかりませんけども、2、3年はかかるのでないかというような。小杉町の事例をいくと大体3年をかけてそういう下地をつくりながら条例を制定したと。多治見市もほぼそれに近い年数かかっているということでありますから、そのぐらいだというふうに考えております。

再質問 1番 豊島善江

子どもの権利条例のことについては理解をいたしました。是非町民の子どもだけではなく、大人も含めて、たくさんの方が参加してつくられることを望んでいます。それから、天下りについては、他町村でやっているからそれでいいというふうには、私はならないと思うのですね。それで、経費の問題とかもお話になりましたけども、その団体の中できちんと育てて、事務局だとかできる人をきちんと育てて中でやっていくということはできないのでしょうかね。その中で、経費を削減も含めてきちんとやっていくということが私は一番、その町が関与している団体としてはふさわしいと思うのですよね。ポストだけを空けておいて、安くすむからということで空けておいて、これまで町の部長さんや何かで頑張ってきた方がそこにぽっと入るというのは、私は両方が望まれてやっているというふうにおっしゃっていますけども、それは、私はやはり改善すべきだと思うのです。それが町民にとっても、もっと風通しのいいそういうものになるのではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。

答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)

今のご意見については、先ほど言いましたように、それぞれの団体、それぞれの会社、それぞれの法人が、今言ったようなことがやれるのであれば、その方向でやっていただけるように努力をしていただくように、そういうお話はさせていただきたいというふうに思いますけども、例えば、NPO 法人に町が行って、自分たちで使ってください、公募して職員を採用してくださいというようなことを我々が指導するというようなことにはならないわけでありますし、社会福祉協議会も、どうぞひとつ公募した中から職員を育ててくださいと言っても、わかりました。その代わりお金は町から補助金で下さいというようなことになっていくわけですから、それがいいとするならば、それも一つの手法ですから、今、言ったようなことについては、十分お話をさせていただきたいというふうに思います。

出典:幕別町議会 平成17年第3回定例会 2005年9月13日 議事録 PDF(51ページ) 間違いを知らせる