みんなの議会

釧路町議会 令和7年第2回定例会 2025年6月3日

釧路湿原国立公園とその周辺湿地の保全について

2025年6月3日、釧路町議会の一般質問で、大谷哲也議員が「釧路湿原国立公園とその周辺湿地の保全について」質問し、町長 小松茂、商工観光課長 田河智、副町長 佐々木喜代孝、環境生活課長 大中公史が答弁しました。

質問者
大谷哲也 議員
答弁者
町長 小松茂、商工観光課長 田河智、副町長 佐々木喜代孝、環境生活課長 大中公史

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 12番 大谷哲也

12番、大谷です。通告に従い、1点、釧路湿原国立公園とその周辺地域の保全について。①保護地域と普通地域の現状と課題について。②脱炭素政策との連動について。③自然環境を活用した地域創生の視点について。以上よろしく答弁をお願いいたします。

答弁 町長 小松茂

12番、大谷議員の一般質問にお答えさせていただきます。釧路湿原国立公園とその周辺湿地の保全についてということで、①保全地域と普通地域の現状と課題についての御質問です。釧路湿原国立公園の特別保護地区では、人の立ち入りが厳しく制限され、貴重な生態系や自然環境が原型のまま保たれている一方、普通地域は自然公園区域外との調和を図り文化や産業など地域社会との共生を図る地域と捉えており、自然保護と持続可能な利活用の両立が課題と捉えております。次に②の脱炭素政策との連動についてということで、湿原周辺における脱炭素政策を進める上で、保全と利活用のバランスが重要と考えております。国や北海道との連携に加え、発電事業者や地域住民、自然保護団体などとの意見交換を重ね、二酸化炭素排出量実質ゼロの目標達成に向け取り組んでまいります。次に、③の自然環境を活用した地域創生の視点についてということで、環境省では、地域循環共生圏の取組の中で、地域の特性を生かした持続可能な循環共生型の社会の構築が掲げられており、自然環境との共生による地域創生の視点として捉えております。以上であります。

再質問 12番 大谷哲也

再質問させていただきます。保護地域と普通地域の現状と課題についてお伺いいたします。現在日本には、34の国立公園があります。自然をベースに社会や経済が成り立っていることを実感できる場所と認識しております。自然が豊かで美しい景観であることが選定の理由の一つです。原生的な自然が残る森や川、海だけではなく、集落や農耕地といった人の営みによってつくられた場所も含まれています。国立公園の目的は、このような自然と風景を未来に残していくと考えます。改めて釧路湿原国立公園の役割をお伺いいたします。

答弁 商工観光課長 田河智

釧路湿原国立公園におきましては、基本的には自然保護法の中で保護されるべきものと認識してございます。また、先ほど町長の答弁もありました文化や産業など地域社会との共生を図る地域として自然保護と持続的可能な利活用、この両立が望まれるというふうに考えてございます。

再質問 12番 大谷哲也

先ほど質問の中で訂正する部分がございますので、改めて訂正させていただきます。「日本には、34の国立公園があります」と言いましたけれど、「35」の間違いです。改めて訂正させていただきます。続けます。釧路湿原には多様な生物が生息しております。湿原の中央部や丘陵地で絶滅危惧種で天然記念物のタンチョウやキタサンショウウオ、猛禽類のチュウヒなど生息しております。また、釧路湿原東部には、達古武湖沼、塘路湖、シラルトロ湖の3つの湖礁があり、日本の湖礁の水性植物群落でありました。その達古武湖付近の小沼で2022年秋に絶滅危惧植物ヒンジモの生育が確認されております。1968年に日本最大のヒンジモ群落として報告され、その以後2005年には確認できなくなった沈水性の青浮草に属する植物で、北海道レッドリスト2021年で絶滅危惧、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いものとされ釧路湿原国立公園の指定植物2022年に選定されております。原生的な自然を残していく、またそれは生物多様性を守っていく、生物多様性という絶滅危惧種を守ることのように捉えがちですが、それだけではなく、国立公園は区域を指定して保護多様な生物が生きていくために必要な生態系を守るというとても重要な役割を果たしていると思います。保護というのは端的に言えば、開発など、自然の改変を国の法律で定めたものであります。お伺いします。保護と保全の考えを伺います。

答弁 町長 小松茂

申し訳ございません。先ほど大谷議員の私の答弁の中で、①の質問要旨で、「保護地域と普通地域」というのが正解なのですが私、「保全地域と普通地域」と何か言い間違えたので、改めて訂正をしておわびを申し上げさせていただきたいと思います。

再質問 12番 大谷哲也

先ほどの質問の中で、「絶滅危惧種」という言葉を訂正させていただきます。ということで保護と保全の違いをお伺いしたいと思います、改めて。

答弁 商工観光課長 田河智

保護と保全の違いでございます。どちらも自然を大事にするというところでは共通点がございます。保護は自然をそのままの状態に保つことを指し、保全とは自然の環境を維持、改善するために積極的に対策を行うことと認識してございます。

再質問 12番 大谷哲也

ありがとうございます。原生的な自然を残していく、または生物多様性を守っていく、生物多様というと絶滅危惧種を守るとのように捉えがちですが、それだけではないということで、たまたま私この質問したのは、30by30ロードマップの目標として、2030年までに陸と海の30%以上を保全とあることから、質問をさせていただきました。質問に移ります。地域社会や将来世代に対して何を引き継いでいくのか、その目標によって国立公園の取組は変わってきます。特に、人為的な介入を行う場合は、地域や研究者の方々の意見を聞いて、議論してみんなで方向性を決めていくという形でこれまで取り組んでこられたと思います。協力体制がしっかりできている場所もあれば、十分でない場所もあります。遠隔な施策の施行の障害となっております。協力体制が整わない原因の一つとして、例えば風景や絶滅危惧種を守ることが地域にとってどんなメリットがあるのか、なぜ私たちがやらなければならないのかと地域の方々が疑問を抱くことがあります。自然を守って価値をきちんと説明していくことが重要と考えられます。改めて質問いたします。希少動物の生息状況の共有と利用者への情報の提供をお伺いいたします。

答弁 副町長 佐々木喜代孝

釧路国立公園の関係で申し上げますと、特別地域と緩衝帯があって、そして普通地域とあります。うちの場合は農地のところが普通地域になって現在に至っています。ここに物を建てるというのは、あとは建築基準法、開発行為及びそれらのるる環境省と打ち合わせた結果進めます。次に、絶対的に環境アセスメント、これを行った中で、1年も2年もかけて問題なかったらクリアされるということですのでお答えにならないと思いますけれど、現状としてこういうことで御理解願いたいと。

再質問 12番 大谷哲也

分かりました。国立公園に係る指摘課題によりますと、情報収集と提供は国立公園区域内の自然環境風景の現状に係る情報や利用者動向は利用者への提供が求められているとともに国立公園に関する施策を検討実施する際の重要な情報であるにもかかわらず、十分把握されておらず、円滑な施策の障害となっていることから確認をさせていただきました。続きまして2番の脱炭素政策との連動についてお伺いいたします。地域の暮らしや産業は地域の自然や生物多様性に支えられてきました。その価値を見直すことは地域の持つ資源や新たな地域づくりを進めていくことにつながります。自然や生物多様性の保全は今後ますます重要視されていくと思います。地域の社会や経済の目指す姿と重ねながら、地域の方々と一緒に取り組んでいくことが大事と考えます。お尋ねいたします。資源循環、環境政策の取組についてお伺いをいたします。

答弁 環境生活課長 大中公史

国立公園周辺の自然環境に配慮した上で脱炭素政策は進めていくべきというふうに捉えております。

再質問 12番 大谷哲也

分かりました。では、3番目に質問いたします。自然環境を活用した地域創生の視点についてお伺いいたします。国立公園は美しい風景や生物多様性を守っていますが、それを多くの方々が見てそのすばらしさに感動し、それを引き継いで守っていくことの意味を感じてもらうことを目的としています。ですから観光はぱっと見て泊まって帰るような物見遊山のようなものではなく、国立公園の魅力を十分に体験できないパッと見ているようでは体験ができないと。このような観光は、滞在時間が短く、地域経済の貢献も限定ですし、時代のニーズには合わなくなっております。観光がうまく回らなくなっていく中で、地域社会や国立公園にとってよい観光の形を一緒につくっていかなければなりません。そこで、風景を見るだけの観光から、自然を体験し、歴史や文化に触れて感動が得られる観光が最も大切に思われてなりません。国立公園の多様な魅力を感じてもらうことで、その地域に滞在する時間が伸びたり、訪れる場所が増えて、地域経済が潤うことが期待もされております。国立公園が地域に果たす役割がないと、ただ自然を守っても仕方がないという考えになってしまいがちです。ですから観光を1つの切り口にどのように地域の経済を持続可能なものにしていくかが大きな課題と考えております。また、サステーナブル、持続可能なカーボンニュートラルという点では、電気を再生エネルギーで賄ったり、プラスチックやペットボトルを極力減らし、飲食店などで使う食材を地元で取れたものにして、地産地消を進めることも大事だと考えております。また、そうすることでお金が地域に循環して地域にとって効果の高い経済活動になっていきます。これまで環境は経済と対立的に捉えられてきました。しかし、今では環境を契機に経済社会を変えていく時代です。それがSDGsが目指しているところだと考えております。地域経済と国立公園、そして生物多様性の保全をセットで取り組んでいくことが重要と考えます。お尋ねいたします。サステーナブルに経済を循環させていく、ローカルSDGs循環共生圏のお考えを伺います。

答弁 環境生活課長 大中公史

今議員のほうでおっしゃっていただいた取組事例等につきましては、まさに町長答弁で冒頭回答させていただきましたけれども、地域循環共生圏の環境省の掲げている思いに通じるところがありますので、そういった形で今後もそういった考え方を取り入れながら、脱炭素施策に推進してまいりたいと考えております。

再質問 12番 大谷哲也

ありがとうございます。大変申し訳なく私の質問の趣旨が伝わらなくて、申し訳ございません。最後になりますけれども、釧路国立公園もかつては開発候補地として開発の圧力にさらされていた時代がありました。しかしSDGsという考え方も広がり、環境、自然が大事だという理解が深まり、国立公園もただ保護だけではなく、うまく活用するというスタンスで取り組んでいます。これからも環境価値をより高めていく、自然環境と地域社会をよくしていくことが不可欠です。保護と利用の好循環が、釧路湿原国立公園を訪れていただくことによって、地域がよくなり、環境がよくなり、それによって感動が大きくなるそのような好循環をつくっていくことを期待して、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

出典:釧路町議会 令和7年第2回定例会 2025年6月3日 議事録 PDF(54ページ) 間違いを知らせる