みんなの議会

釧路町議会 令和元年第3回定例会 2019年9月4日

アイヌ施策について

2019年9月4日、釧路町議会の一般質問で、倉井俊勝議員が「アイヌ施策について」質問し、町長 小松茂、教育長 辻川尚志、福祉課長 関向範生、社会教育課長 南條秀人、管理課長 江端邦仁が答弁しました。

質問者
倉井俊勝 議員
答弁者
町長 小松茂、教育長 辻川尚志、福祉課長 関向範生、社会教育課長 南條秀人、管理課長 江端邦仁

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 11番 倉井俊勝

11番議員倉井でございます。今期最後の質問となりました。時間も押しておりますし、省エネ型でいきたいなと思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。2件の質問させていただきますけれども、まず、1件目といたしまして、アイヌ施策についてです。正式には、アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律。非常に長い名称でございます。その以前のアイヌ文化振興法、これも長い名前なのです。それにかわりまして、ことし2月に制定されましたけれども、アイヌの方々は100%満足されていないようでございまして、権利の保障や先住民族の定義が不明確なことや先住民族の考えの相違など、まだ、解決しなければならないことがあるようです。私は専門家でございませんので、細かいところまでわかりませんけれども、ただ、せっかく一歩進んだ法律が施行されたわけでありますから、少しでも私たちと同じ国民として国民の理解が深まり、政策が推進され、アイヌの伝統文化が継承されることを願っております。そこで、①としまして、アイヌ新法と従来法との相違点は。②としまして、新法による国・道、そして、市町村の役割は、③として、当町の実態と施策はということで、学校での対応を含みまして、質問をさせていただきます。

答弁 町長 小松茂

11番、倉井議員の御質問にお答えいたします。アイヌ施策についてということで、アイヌ新法と旧法との相違点でありますが、本年5月24日から施行されたアイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律をアイヌ新法として、新法施行と同時に廃止をされ、旧法となるアイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統などに関する知識の普及及び啓発に関する法律をアイヌ文化振興法として御答弁を申し上げさせていただきます。アイヌ文化振興法におきましては、アイヌの人々を民族として規定しておりましたが、アイヌ新法では、アイヌの人々を先住民族として規定するとともに、基本理念、国民の努力、アイヌ政策を実施するための支援措置などを規定したことがアイヌ文化振興法との相違点であると認識をしているところであります。次に、新法による国や道、市町村の役割についてでありますが、アイヌ新法において、国及び地方公共団体の責務が規定されており、アイヌ文化を継承する者の育成、アイヌに関し、国民の理解を深めるなどについて努めなければならないとされているところであります。次に、当町の実態と施策についての御質問でございますが、当町におけるアイヌ関係団体の実態につきましては、釧路町アイヌ協会が設立されている旨、公益社団法人北海道アイヌ協会へ確認をしております。また、施策につきましては、昭和56年度よりアイヌの人々の住環境整備を目的としたアイヌ住宅資金等貸付を実施しているところであります。私からは以上になります。

答弁 教育長 辻川尚志

11番、倉井議員のアイヌ施策についての3問目、当町の実態と施策は、学校での対応を含むというお尋ねでございますが、学校におけるアイヌの人たちに関する学習状況についてお答えいたします。小学校におきましては、4年生の社会科で社会科郷土読本「くしろ町」などを用いて、アイヌのほうから由来している地名やアイヌの人たちの暮らし、アイヌの人たちの文化の特色などを学習しております。また、中学校におきましても、歴史の授業において、江戸時代、鎖国下にあった時代の交易や交流について、蝦夷地での独自の文化を築いていたアイヌの人たちとの交易について学習しており、一部の学校では、美術の時間に、アイヌ文様を活用したデザインの学習も行っております。以上でございます。

質問 11番 倉井俊勝

どうもありがとうございました。では、順次質問させていただきますけれども、①番については、概略的な大まかな視点からのということで、これ非常に、まだ納得されてないというような話も聞きますし、最近では紋別のほうで、ちょっとサケを取るのに、いろいろと紛争というか、係争に至るような状況になっておりまして、これはそれぞれの見解の違いなのかなと思いますし、これについては触れませんけれども、そういった意味では、お互いの理解が進んでないという認識をしております。そういった意味では、各市町村におけるそういった方々の思いというものも同じではないかなと思いますので、これについては、国との関係、道との関係含めて、それに準じた形で釧路町も進んでいくのかなということで、一応、ここについては抑えておきたいと思います。2番目の新法による国や道の市町村の役割ということですけれども、これも先ほどの答弁は非常にすごく簡略というか、簡単な答弁でございましたけれども、これもできたばかりで、国も、まだ、しっかりとした方針を打ち出し切ってないような感じですし、北海道でも、これについては、パブリックコメントが終わったばかりのような状況ですから、道としても、国としても、それらをどういう形で、具体的にやっていくのかというのは示されてないようなのです。それで、細かくは突っ込めないのかなという感じしています。もう少し進んでいるのかなと思いましたら、調べたら、そんな感じなのです。それで、とりあえず、国のアイヌ政策推進本部会議の中で、各市町村において、アイヌ施策について前向きに取り組んだ場合には補助金も出ますよというようなメニューもあるようなのです。そういった意味では、我が町での姿勢というものを明確にしていかなければならないと思うのですけれども、その辺について、調査や研究を始めたのかどうか、お伺いしたいと思います。

答弁 町長 小松茂

このアイヌ新法が施行されて、3カ月しか、まだたっておりません。正直言いまして、まだ、当町が情報収集している段階ということであります。この新法の中身を見ますと、大変、交付措置であるとか、さまざまな面では、なかなか、これまでにない内容だなという評価をしているところでありますが、まずは情報収集をしっかりして、そして、当町のアイヌ政策として、しっかり示せるような、そういう段階になるかどうかと。これから、しっかり、これらの情報収集をしていきたいというふうに思います。

質問 11番 倉井俊勝

そういうことでございますけれども、道内で、この前新聞見ましたら、40市町村が参加するということで、関心を持っているというのが出ておりまして、これは、出てきているのは、関心を持っているのではなくて、少し動き始めているのかなというふうに思いますので、当町では関心を持っているだけではなくて、一歩踏み込んだ形にしていただきたいなと思います。そのために、③番目ですけれども、当町の実態というのはどうなっているのかなというところが必要ではないかなと思っています。それで、先ほど答弁の中で、釧路町アイヌ協会が設立されているというような答弁ございました。この実態というのはどれぐらいの方々がおられるのか。その具体的なところがわかれば、教えていただきたいと思います。

答弁 福祉課長 関向範生(福祉課長は2021年3月まで)

釧路町アイヌ協会の実態でございますが、先日確認がとれました。会員は会長を含めて2名。今現在2名で会が存続しているというような状況でございます。

質問 11番 倉井俊勝

会員さんは2名ですけれども、アイヌの方々というのはおられると私は認識しているのですけれども、そこら辺は町として抑えているのかどうか、お伺いしたいと思います。

答弁 福祉課長 関向範生(福祉課長は2021年3月まで)

平成29年度に北海道アイヌ生活実態調査というものが行われてございます。この調査の中で、制度資金を活用されている方々をも対象といたしまして、当町のほうで確認いたしましたところ、8世帯20人の方々のアイヌの状況を確認しているところでございます。

質問 11番 倉井俊勝

8世帯ということでございますけれども、これは制度資金の視点からでしか調査してないということなのか、その辺、お伺いしたいと思う。

答弁 福祉課長 関向範生(福祉課長は2021年3月まで)

制度資金活用のほかに、前回平成25年度にも調査をしております。その方々の数も含めて8世帯20人ということで、御報告しているところでございます。

質問 11番 倉井俊勝

私、まだ、たくさんおられるのかなという認識していたのですけれども、この制度資金はいろいろとあると思うのですけれども、例えば、子供たちの学校に通うとか含めて、今、釧路町というか、その関係している人はどんな制度をどの程度なのか。細かいところは別にいいのですけれども、その点わかれば、教えていただきたいと思います。

答弁 福祉課長 関向範生(福祉課長は2021年3月まで)

今回の調査の中で確認させていただいた制度資金につきましては、アイヌの住宅資金、こちらのほうを御利用されている方々の数を調査の中に含めたところでございます。

質問 11番 倉井俊勝

そうすると調査の仕方というのもあろうかと思うので、いろいろな形の中で制度ありますので、それらを調べていただいて、実態としてどうなのかなということも抑える必要があるかな。それをしっかりして、全体を把握しないと、先ほど町長答弁ありました施策の推進ということにつながっていかないのではないかなと思いますので、その点お願いしておきたいなと思っています。町としては、そういった方々の接点というのは、制度を活用するときのものしかないのか。それ以外の生活相談とか、そういったものの接点があるのか、お伺いしたいと思います。

答弁 福祉課長 関向範生(福祉課長は2021年3月まで)

この釧路町アイヌ協会との接点でございますが、以前につきましては、その会の運営の補助金、そして、吉良平治郎イチャルパの事業の補助金等を出しておりました。そして、アイヌ協会の総会等にも呼ばれてはいたのですが、平成22年度以降、こちらのほうに、そういう紹介の部分、案内の部分が来てございません。私どものほうといたしましても、つい最近まで、その会の存在があるかどうかということも確認できておりませんでしたので、なかなか、そういうふうな形で把握することが難しいという状況でございます。

質問 11番 倉井俊勝

わかりました。そうすると、例えば、アイヌの文化の部分で、釧路町が接していく。先ほどの答弁の中で、アイヌ文様のこと、文化祭とかでも絵を描いたりしているのを見たことありますけれども、そんな程度で、あとはないというふうな認識をせざるを得ないのですけれども、もっと何か深いかかわりがあるのかなと思っていましたけれども。あと、チャシとか、遺跡群とか、釧路町にもありますけれども、そういったものは、社会教育課だかで抑えているのか。その辺を確認したいのですけれども。

答弁 社会教育課長 南條秀人(社会教育課長は2021年12月まで)

天寧中心に遠野の方面に向かってあるという抑えはあります。ただ、それが全てアイヌということではなくて、縄文のときからのものなので、限定してアイヌということでは、抑えはしておらないところです。

質問 11番 倉井俊勝

はい、わかりました。それで、さっき、吉良平次郎の件出ましたけれども、これは、今議会すぐ一般質問の原稿の写真出さなければならないものですから、事前に撮りに行ったのですけれども、私は数年ぶりに行ったのです。申しわけないですけれども、下は通っているのですけれども、そしたら、記念碑の周りに市内の方が花を植えていただいている。丁寧に、年間60日ぐらい通っているそうなのですよ。ところが、一所懸命、花を植えていただいているのですけれども、支柱とか、網とかが、そんなに立派な物ではないです。もう少しきれいにしてほしいなという感じで、そのおじさんには、そこまでは言えなかったのですけれども、これ、あと記念碑と、あと顕彰板みたいな説明板がありますけれども、これはどこが管理しているのか、お伺いしたいと思います。

答弁 福祉課長 関向範生(福祉課長は2021年3月まで)

町内宿徳内にございます吉良逓送人殉職記念碑でございますが、こちらのほうにつきましては、郵便局の所管であるというふうに認識してございます。この記念碑のそばに、この記念碑を建てたときの看板がございまして、その中に「釧路郵便局開局100年記念行事として、この碑を再建する」というような文言の誓いがございました。

質問 11番 倉井俊勝

以前質問の中で、そういった立派な記念碑があるので、入り口の看板ぐらいつけたらどうですかと言ったら、どちらの課長かわからないけれども、そんなに目立たないように静かにしたほうがいいのだみたいな答弁が以前あったのですけれども、私は、やっぱり、きちんとした形を残すという観点から、もう少し整備をし、そして、また、釧路町の一つの、どういう意味合いかは別にして、スポットとして、きちんとすべきではないかなというふうに思うのですけれども、郵便局が管理しているようだという話の中で、では、釧路町は何も関係ないのかという話にならないのではないかなと思うのですけれども、その点について、どう抑えているのか、お伺いしたいと思います。町長のほうがいいのではないですか。

答弁 福祉課長 関向範生(福祉課長は2021年3月まで)

この吉良逓送人の殉職記念碑の部分でございますが、過去に釧路町のアイヌにかかわる方々からお話をいただいたことがございます。この吉良平治郎さんの部分につきましては、アイヌの方であり、命と引きかえに郵便物を守ったという非常に重要なものであるというようなこともアイヌの方が言われていましたので、その気持ちを鑑みて、なかなか一歩踏み込んだことができないというようなこともあったようでございます。

質問 11番 倉井俊勝

ちょっと、今のは理解できなかった。静かにしといてくれということなのか、ちょっとわからないのですけれども、そこら辺は話し合いをして、さっき、教育長から、小学校、中学校でそれぞれの教育の中でということですけれども、以前は責任ということで、教育をされたという話も聞いたことはあるのですけれども、そこから発展的にアイヌに対する理解度を深めるとか、民族の関係を思考するとか、いろいろな形に発展していくと思うのですけれども、その辺は今先ほど答弁された範囲の中なのか。逆に、例えば、あの場所に子供たちが行ってみて、実際にこんなところだったのかということを勉強するとか、そういう実際の体験的なものはやっておられないのか、お伺いしたいと思います。

答弁 管理課長 江端邦仁(管理課長は2021年3月まで)

先ほど教育長のほうの答弁で、社会科の時間ということですけれども、これは郷土読本の中で、あくまでも、アイヌ語から由来している地名等、アイヌの人の暮らし、衣食住の部分、あとは、アイヌの人たちの文化、自然や命を大切にした考え方、そういったことで、四、五時間程度の授業の中で学習しているということになります。そのほか、学校によりましては、教科書以外の郷土読本以外の資料、「アイヌ民族:歴史と現在」等、あと、北海道教育委員会が発行しております、啓発資料であります「ピラサ」、こういったものを利用して、授業に活用している学校もございます。

質問 11番 倉井俊勝

そうすると、あそこに行くというようなことはないということですね。観光地として捉えるのがどうなのかという問題もありますけれども、私の町の方も、どれぐらいの方があそこへ実際行っておられるのか、ちょっとわからないのですけれども、そういう郷土読本と言いながらも全国的に有名な話です。他の国外にも伝わっているような話でございますので、そういった意味では、そういった、すごく、釧路町としても、ある意味誇りの持てる一つの史跡であるという観点から、もう少し力を注ぐべきではないかなと思います。時間がないので、あわせて言っちゃいますけれども、せっかく、こういう法律ができたわけですから、せめて、そういったものを突破口といった言葉失礼ですけれども、きっかけにして、ちょっと釧路町というのの、アイヌの関係、それこそ、町長の地元、特に釧路は全部そうですけれども、ほとんど、アイヌのほうから来た言葉で全部地名があるわけなので、そういった意味で、すごく関係性の高い釧路町であると思うのです。そういった意味では、先ほどの地方自治体に対する交付制度なども、そういったものをうまく組み合わせて、そして、釧路町として事業を展開して、予算をいただいて、町民の方に理解いただいて、アイヌに対する理解を深めてということで展開をさせていくこと、私、必要ではないかなと思うのですけれども、その点お伺いしたいと思います。

答弁 町長 小松茂

アイヌ新法にかかわって、当町でも積極的に取り組むべきと、かかわりも深いということであります。御指摘のとおりだと思います。難読地名の地域もそうでありますし、今、話題に出ました吉良平治郎さん。この慰霊碑につきましても、深くかかわっていて、釧路町の郷土読本ですね、これにも載って、子供たち教育現場でも、それにしっかり目を通せるような機会も与えていただいたということで、私も何回か、このイチャルパにも参加をしたことがあります。今回のこのアイヌ新法を一つの契機にして、我が町で、アイヌ政策として、先住民族として誇りの持てる、そして、法律に沿った文化など後世に継承していくという、そういう取り組みには、まず前提としては、地域計画をつくらなければなりません。その地域計画をつくる上においては、やはり、地元のアイヌ協会。皆さん方のまずは理解が必要だというふうに思います。アイヌ協会の皆さん方とも接しながら、そして、どういったことができるのか、これらをまた、しっかりと内部で検討していかなければならないというふうに思います。それから先ほど話題になりました、実は、吉良平治郎の、いわゆる木でつくられた像、木像が実は2体あります。これロビーにあるのですけれども、この2体が、実は国立アイヌ民族博物館、来年オープンしますけれども、ここに展示の依頼があります。そういう意味では大変いい機会を得られたかなというふうに思いますが、ただ、問題は、その協会の人たちの考え方、思い、こういったこともありますから、こういったことも、しっかり聞きながら丁寧に進める必要があるのだろうというふうに思いますので、御理解をいただきたいと思います。

質問 11番 倉井俊勝

よろしくお願いしたいと、それで、その政策を進むのに当たって、今、福祉課の地域福祉係がアイヌ福祉についてという職務分掌の中で決まっているのですけれども、これとは、もし、そういった事業展開をしていくとなった場合も、同じような所管課がやっていくのか、あるいは各課連携でやっていくのか、その辺もしっかりとリーダーシップとっていただかないといけないのではないかなと思いますので、その点、再度確認したいと思います。

答弁 町長 小松茂

今現在、福祉課が担当しておりますけれども、こういったことが、今、情報収集していきながら、どういう体制で臨めばいいのか、こういうのを含めて検討させていただきたいと思います。

質問 11番 倉井俊勝

ありがとうございます。次、行きます。ちょっと待ってくださいね。済みません。

出典:釧路町議会 令和元年第3回定例会 2019年9月4日 議事録 PDF(34ページ) 間違いを知らせる