みんなの議会

栗山町議会 平成29年第4回定例会 2017年9月6日

がん教育の取り組みは

2017年9月6日、栗山町議会の一般質問で、佐藤則男議員が「がん教育の取り組みは」について質問し、教育長 南條宏が答弁しました。

質問者
佐藤則男 議員
答弁者
教育長 南條宏

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 4番 佐藤則男

通告に従い、1点質問をさせていただきます。がん教育の取り組みは。厚生労働省では、がんは1981年、昭和56年より死因の第1位であり、2010年には年間約35万人以上の方が亡くなり、生涯のうちに国民の約2人に1人ががんにかかり、3人に1人が死亡すると推計しています。日本最大の国民病とも言われるがんについて国ではがん検診受診率50%以上の早期実現が目指されており、その達成はがんに対する正しい知識が広まれば可能であると思います。平成24年6月、新たに作成されたがん対策推進基本計画にがん教育の推進が盛り込まれたため、がんの予防や治療に対する正しい知識を子供たちに教える取り組みが全国で広がりつつあり、このことは将来にわたる大きな健康問題であると考えます。がんに関する教育の先進的な取り組みを行っている教育委員会では、小中学校で健康教育の一環として独自のがん教育プログラムを開発し、小学6年生、中学3年生を対象に保健体育の授業の中で年に1こま以上実施されているようです。その結果、がん検診の受診率が上昇したとも聞いております。そこで、お伺いします。町民の健康を守る観点から、子供たちへのがん教育は重要であると思いますので、本町としても独自にがん教育に取り組んではどうかと考えますが、見解をお伺いいたします。

答弁 教育長 南條宏(教育長は2021年9月まで)

佐藤議員のがん教育の取り組みはについてのご質問であります。議員ご指摘のとおり、昭和56年よりがんは日本人の死因の第1位になっており、政府は平成18年6月にがん対策基本法を制定し、その後改定を行いながら、平成24年、がん対策基本法の一部を改定を行いました。がん対策基本法では、がん対策推進基本計画の策定が明示され、平成24年度に改定されたがん対策推進基本計画の中に、国及び地方公共団体は、国民ががんに関する知識及びがん患者に関する理解を深めることができるよう、学校教育及び社会教育におけるがん教育の必要な施策を講ずることとされております。現在栗山町内の小学校では、薬物乱用防止教室などにおいてたばこが肺がんを誘発する危険性について指導したり、中学校では3年生の保健などの指導でがんの死亡率と食生活、肥満、運動とがんの関係を学習し、バランスのとれた食事の重要性などについて指導しているところでございます。平成33年度より実施されます中学校の学習指導要領には、がんについても取り扱うものとするという項目がつけ加えられ、学校教育においてがんを指導することが求められております。今後も各学校に対し、がん教育を教育課程に位置づけ、指導の徹底が図られる体制を整えるよう指導してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願い申し上げます。

質問 4番 佐藤則男

学校教育においてがん教育を積極的に推進すべきではないかと思います。近年医学の進歩によりまして、乳がん、胃がん、大腸がん、子宮がんなどの一部のがんでは、早期発見、早期治療が可能となってきております。また、がんの予防ワクチンなども開発され、昔はがんになると助からないと思われていましたが、今は治る病気になり、治る人と治らない人や情報の格差などの問題が起きております。こうした事態を防ぐためにも、子供のころにがんの正しい知識を得ることの必要性が課題となってきております。がん対策推進基本法に基づき、文科省ではがんの教育に関する検討委員会を中心に検討を進めた結果、がんに関して正しく理解できるようにする。2点目、命の大切さについて考える態度を育成する。命の大切さを育み、考える上から学校単独ではなく、栗山にも日赤病院がありますが、医師、看護師、保健師、がん体験者等の協力を得ながら外部講師を招き、またさらに外部講師との交流を通じて生徒たちが命の大切さを考える教育効果も大いに期待できると思います。そこで、学校での取り組みを支援するよう体制の構築に取り組んではいかがでしょうか。再質問いたします。

答弁 教育長 南條宏(教育長は2021年9月まで)

佐藤議員の再質問にお答えを申し上げます。ご指摘のとおり、がん教育というものは非常に重要であり、がんは以前のような不治の病ではなく、治療し、回復することができる、そういった病気になりつつあるというふうに考えております。当然のことながら、それを現実に進めていくためには、小さいころからがんについての正しい知識というものをしっかりと身につけること、またがん予防に向けて自分たちが何を気をつけて、どのような取り組みをしていかなければならないのかというようなことについて学校としても指導していくことは、当然のことであるというふうに考えております。命の大切さをしっかりと理解する態度、あるいはそういった知識を含めてがん患者の方々に対する理解というものを深める意味も含めまして、今後とも学校においてそういったがん教育については進めてまいりたいというふうに考えております。先ほど大まかな学校での取り組みについてお話をさせていただきましたけれども、具体的な取り組みにつきましては、例えば小学校であれば授業の中で、先ほど申し上げた薬物乱用防止教室の中で禁煙教育というものもしておりまして、こういったものが肺がんに対する知識を得ることができるように、さらには各学校長がいろいろな集会の中で行います講話の中にがん教育を取り入れて、規則正しい生活、正しい食生活というものを指導している事例もございます。また、中学校においては、3年生の当然のことながら保健という教科の中で生活習慣病と予防ということでがん教育を取り扱っておりますし、家庭科でも食生活と栄養の単元でバランスのとれた食事から生活習慣病やがんを未然に防ぐ学習をとり行うなどの取り組みを行っております。佐藤議員からご指摘のありました外部講師を招いてのそういった授業展開も教育委員会として実施していけるような環境整備をしてはどうかというご意見につきましては、可能な限りそういった方々のご協力も得ながら、先生方の工夫改善というのは当然なのですけれども、さらに先生方をサポートしていただく意味においてそういった方々に学校においでをいただきながら、そういった授業を展開していくということは今後とも実施できるような体制を整えてまいりたいというふうに思います。ご理解をいただきたいと思います。

質問 4番 佐藤則男

大変前向きなご意見ありがとうございます。最近のデータでは、東京大学医学部附属病院の中川恵一准教授によりますと、年間101万人の方が毎年がんと診断され、そのうち37万人が命を落として、その101万人の3割が65歳以下の働く世代です。診断技術や治療方法は飛躍的に進み、がん治癒率に相当する5年生存率は全体で70%、早期がんに限れば95%に達しています。先ほど教育長も言われたように、今はもうがんは不治の病とは言えなくなってきました。ただ、残念なことにがんと診断された3人に1人が離職し、そのうち約4割の方が治療する前に職をやめてしまう。自営業の場合は、17%の方が廃業しております。それと、がんと診断されると、1年以内の自殺率はがん患者以外と比べて20倍になると報告が出されております。離職者のうち、がんは治らない、仕事と治療の両立は無理と考えている人が多いのが現状です。また、子供たちの将来のためにも、日本対がん協会ではがんに関する知識が乏しいのが実情で、基本的な知識の不足ががんを必要以上に怖がることやがん検診の受診率の低さにつながっていることを指摘されてきました。子供のころからがんについての正しい知識を伝えることが大切と考え、がん教育の普及のために小学校や中学校での出張授業やがん教育の教材づくりに取り組んできた結果、多忙をきわめる学校教育現場の負担を減らす上でもすぐに活用できる教材が必要とのことで、2016年4月にがん教育推進のための教材を公表し、「よくわかる!がんの授業」ということで、内容はがんとはどのような病気でしょうか、国におけるがんの現状、がんの種類、がんの予防などなど9つにわたりクイズ形式で学べるようにしたアニメ動画がございます。学ぶべきポイントをまとめ、子供たちが正しい知識を持てるように制作してあるそうです。また、東京都の世田谷区池之上小学校では、先進地の事例として、「友だち~ぼくとゆう君~」をスクリーンに投影し、趣旨説明、その後「よくわかる!がんの授業」の2つの話を見せて、がんの基礎知識を学んだ結果、どうしたらがんにならないの、どうしたらがんになるのなどなど質問が次から次へと発せられたそうです。また、生徒たちの感想として、病気の人が差別されているということに気づいたとか、健康でありふれた毎日が大事なのだと改めて感じたそうです。本町でも子供たちががんについてどこまで認識あるか実態調査を行い、先進地の事例などに倣い、がんという重いテーマではありますが、アニメ教材、DVDなどを活用することで楽しく学ぶことができると思います。このDVDのアニメは、日本対がん協会で小学校、中学校に無償提供ということでありますので、ぜひ活用できればと思います。また、我が町の図書館、学校図書にもがん予防の観点から、誰でもがんの知識を得られるように例えばがんを克服した人たちの了解を得れればがん闘病記などに特化した児童書などのコーナーをつくることも必要かと思いますが、これらの件について教育長はどのようにお考えでしょうか。再質問いたします。

答弁 教育長 南條宏(教育長は2021年9月まで)

ご指摘のとおり、がん検診の受診率等々のことも含め、あるいは先ほどから何度も述べさせていただいているとおり、がんに対する正しい知識を早い段階から子供たちに伝えて、がんに対して正しい対処法を学んでいくということは実に必要なことであるということは、ご指摘のとおりだというふうに考えております。今お話をいただきました対がん協会が作成しておりますアニメ動画並びにDVD等々の活用については、これは授業の内容にもよりますので、必ずここで活用しますよという形ではお話しいたしませんが、積極的に活用できるような環境を整えていきたいというふうに思いますし、その機関以外にも例えば北海道の道立教育研究所であるとか、そういったところにもそういったものの資料というものがございますので、そういったものの紹介等も学校に対して行ってまいりたいというふうに考えております。いずれにしても、当たり前だと考えがちな健康というものが本当に大切なものであるということを子供たちにわかってもらう、認識してもらうという観点も含めて、今後とも進めてまいりたいというふうに思っております。図書館の蔵書にがんにかかわるそういったコーナーみたいなものを設けてはどうかということについては、今後の検討課題ということで図書館のほうとも相談させていただきながら、進めてまいりたいと思いますので、ご理解いただきたいと思います。

質問 4番 佐藤則男

また前向きなご検討ありがとうございます。今回私ががん教育の重要性を訴えたかった点なのですけれども、がん教育の中でも特に気になることは心理面の問題だと思います。がんの親を持つ子供には自分のせいで病気になったと自分を責める子供とか、また抗がん剤の副作用で脱毛した姿を見て、もしかすると自分もうつるのではないだろうと考えたり、がんの捉え方が年齢で異なっていると思います。特に思春期になるほど感情を表に出さないで、うちに秘めていろいろ悩んでいるという調査もありました。私の家庭でも、20年ほど前になりますが、私の妻も乳がんになりまして、ステージ4になったのですけれども、自分も病院に一緒に行って、やっぱり直接面と向かって言われたときに頭の中が真っ白になりまして、それを家へ帰ってきてから我が家の子供にも話すべきか、話さぬべきか悩みましたけれども、一応話しして、そのときに子供がやっぱりショックを受けまして、その姿を見て、いつかはこういう議員となった機会を通じて子供たちにそういうようなことをもっと早くに、がん教育という部分ではもっともっと早くにわかって、がんとはこういうものだよということをわかっていただければ、そういう苦しみも悩みも少しは解決できるのではないかということで、今回一般質問させていただきました。また、がん教育をすることによって、がんの受診率とか特定健診の受診率とかそういうのも、先ほど教育長も言われましたけれども、上がるのではないかなと。この辺の南幌、長沼、由仁、栗山という4カ町村の中では検診率が余りにも低いものですから、その辺のことも加味して一般質問させていただきました。また、逆世代教育という部分では、がん教育を受けた子供たちが家庭へ帰って、親に、自分たちの家族に検診を受けていただきたいということを強く要望すれば、親も自分の子供に言われれば検診を受けるということ、そういう期待ができるのではないかなということで今回一般質問させていただきました。これで私の質問を終わらせていただきます。今日はありがとうございました。

出典:栗山町議会 平成29年第4回定例会 2017年9月6日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる