みんなの議会

訓子府町議会 平成27年第4回定例会 2015年12月8日

TPP交渉について

2015年12月8日、訓子府町議会の一般質問で、工藤弘喜議員が「TPP交渉について」質問し、町長 菊池一春が答弁しました。

質問者
工藤弘喜 議員
答弁者
町長 菊池一春

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 5番 工藤弘喜

5番、工藤です。それでは、ただいまから一般質問を行いたいと思います。通告書に従いまして質問をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。今回は、2点質問することになりますけれども、まず1点目です。TPP交渉についてであります。町長に回答をお願いしたいと思います。10月5日、アメリカのアトランタで開催されたTPP閣僚会議が「大筋合意」に達したことを表明してこの会議は終了いたしました。しかし、この交渉から見えてくるのは、国民にも、そして国会にも内容を示すことなく進められ、国会決議にも反する譲歩を行い、農業や地域経済、さらには食の安全など国民の暮らしに深刻な影響を与えることが、この発表された「大筋合意」からも明らかであります。次の項目について町長の見解を伺います。①、これまでの一連のTPP交渉過程や今回発表された「大筋合意」について町長の見解はいかがかお伺いをいたします。②、これまでのTPPに対しての町長の発言や本町の取り組みから、今後、批准阻止に向けた取り組みなどが求められないか。これについてもお伺いをいたします。以上であります。

答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)

ただいま「TPP交渉について」2点のお尋ねをいただきましたのでお答えをいたします。まず、1点目の「これまでの一連のTPP交渉過程や今回の大筋合意に関する町長の見解について」のお尋ねでありますが、交渉内容は原則非公開で非常に不満であり、私どもが知り得る情報もマスコミによる報道が主で、それを補うためにJA北海道中央会が主催する「TPP交渉に係る拡大研究会」に私自身、担当職員と共に定期的に参加させていただき情報収集に努めてまいりました。また、この間、国や代議士等に対して交渉反対の働きかけを行ってまいりました。難航分野の調整が進まず交渉自体が迷走するのではとの見方もありましたが、9月に入り急展開を見せ大筋合意に至っております。合意内容について、原則関税撤廃の中で、政府は農産物の重要5品目を守ったとの成果を主張しましたが、長期的に見てもその影響は否めないものであり、重要5品目以外の野菜類等を見ましても即時撤廃や数年後に撤廃という厳しい内容であると受け止めております。本町において、重要5品目等の影響は輪作や複合経営を展開している農業全体に及ぶものであり、基幹産業である農業が衰退すれば関連産業、町全体に影響が及ぶものと考えております。次に、2点目の「これまでのTPPに対しての町長の発言や本町の取り組みから、今後、批准阻止に向けた取り組みなどが求められないか」についてのお尋ねでありますが、先般の自民党移動政調会において、大筋合意による影響は大きいと受け止めており、代議士には国会議決に際しては反対の立場に立っていただきたいとの申し出をさせていただきました。また、このままでは担い手が農業を職業として選択しない。国内農業をどのように位置づけするのか、食料自給を踏まえた上で農業者が安心して経営できるような施策を講じていただきたい旨を要望しております。今後におきましても、北海道、関係市町村、JAきたみらいとも連携し、反対の取り組みを展開してまいりたいと考えております。以上、2点についてお答えをしましたので、ご理解賜りたいと存じます。

質問 5番 工藤弘喜

今、回答していただいたわけでありますけれども、この関係につきまして再質問というか、若干気になることもありますので、再質問というかたちでお考えを聞かさせていただきたいと思います。まず、はじめに、今回このTPP交渉の大筋合意をめぐる問題について、質問する中では、はっきり言いまして、これは政府、国が進めている中身の問題でありますから、訓子府町長がこのTPP交渉の大筋合意をしたということについての責任を問うとか、あるいはこれに対する対策の問題等と、これは後半の方でちょっとやりたいんですけれども、これに対してどうなんだと。何かあるのかという、そういうふうな質問をする意味合いではありませんけれども、自治体の、いわゆる一つの町のよくいわれています今後のまちづくり、あるいは産業の振興を含め、農業の振興を含めて、やはりこの問題はそう簡単に脇には置いておけないし、やはり言うべきことをきちんと言わなきゃいけない。そういう質の問題であるのではないかなというふうに思いますので、そういう観点で町長に何点か質問させていただきます。まず、はじめに、この答弁の中でも触れられておりますけれども、この合意内容の問題、原則関税撤廃の中でのうんぬんの話なんでありますけれども、国会決議に違反したかどうかということは、やはりこの問題が国会で最終的には調印をして批准をし発行ということになります。当然その中では国会で大いに議論をしながら国民の意見、考え等を加味しながら、さまざまな議論がこれから進んでいくんだとは思いますけれども、その大前提である、この問題については国会決議というのがされておりました。これはもう町長も当然ご存じだと思うんでありますが、ここで改めて一般のマスコミも含めて、なかなか国会決議に対して、私は大幅にもうこれは完全に違反しているというふうに捉えておりますし、町長も先ほどの答弁の中でもはっきりとした違反とか反しているとかという言葉ではありませんでしたが、やはり若干ちょっとその点でのものの言いとしては、もの足りないなというふうには思ったわけです。それでこの国会決議というものを改めてちょっとおさらいといいますか、してみたいんでありますけれども、この国会決議は大まかに5点ほどありまして、いわゆる重要品目の問題、これについては、これが議題になることに対しては再協議、あるいは除外をするというふうな問題、あるいは10年を超えて、そういう期間をかけた段階的な関税撤廃、これについては認めない。あるいは残留農薬とか食の安全の問題に対しての、それに反するようなことについては、そういうものは損なわないようにしなさいという、国会決議の二つ目です。それからISD条項の問題ですね。それからちょっと大事になるなと思っていますのは、今回交渉によって収集した情報については国会に速やかに報告し、国民への十分な開示義務というか、そういうものを行いなさいということまで国会決議の中でされていたわけでありますけれども、こういったものがことごとく無視された中で、そして大筋合意というものが唐突にというか、急遽発表されたということに対して、これは本当に怒っていいことではないかなというふうに思っております。こういったものを向こうに置いといて、批准の手続き、あるいは調印なんていうのは当然あり得ないのではないかなというふうに私は思っているわけであります。そういう意味からしましても、この問題については、まず第一にいわゆる国会決議に反するということは、どれほど重いものかというものをやはり自治体の長としても声を上げていかなきゃいけないのではないかというふうに思います。やはりそういうことを経ないで、この問題が論じられて行くと、先ほど言いましたように、さまざまな政策大綱、いわゆる対策のようなものが出されてきて、それにすり替わる論議になっていくと。これはやはり大幅に問題があるというふうに私は考えております。その点についての見解なんかも簡単でよろしいので、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。

答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)

私が見ても明らかに違反ですよ。これはよく検討して5項目、農業品の例えば八百数十品目を見て実際に守られているのはいくらかとか、そんなことだけ見てもものすごいやはり問題点を抱えているという点では、私は国会決議に違反していると町長としては、そういうふうに思っております。

質問 5番 工藤弘喜

まさに違反している内容であります。やはりそういったものをしっかり捉えた中で、あるいは向き合っていく中で、そういうことというのはやはり大事、まず第一に前提として必要になってくるだろうなというふうに思います。それともう1点なんですが、合意内容については、さまざまに今、違反している中身も含めて、ここではちょっと時間がありませんので、ちょっと触れることにはなりませんけれども、いずれにしてももう1点どうしても気になることがあります。これはあえて言わさせていただきたいんですけれども、先ほどといいますか、今回の議会の始まりの挨拶の中でも自民党の移動政調会といいますか、そういう集まりがあったと。その中で町長もお話をさせていただいたと。ここ選出の自民党の代議士の方にそういうお話もされたんだと思いますけれども、その点にどう向き合うのかということも非常に今回やはり問われてくるのではないかなというふうに私は思っています。これは支持政党がどうだとか、政権与党がどうだとかという問題とはまた別に、先ほど今言った国会決議の問題含めて、政府自民党も含めて、この国会決議には賛成をして衆参農林水産委員会の中で決められたことでありますし、もう一つは今回のこのTPPに対しては2012年、あの当時ちょっと思い出していただきたいんでありますけれども、自民党の総選挙がありました。その時の町の中、ありとあらゆるところにあの大きな黄色いポスターで「うそつかない、TPP反対、ぶれない」こういうポスターで総選挙を自民党が戦って、大きな議席を得ていきました。そのとき、彼らがというか、自民党が出した公約というのはTPP反対だったはずです。この地域の中では。それに向けて今どうなんだというのは、国会決議の問題含め、そして次の年、総選挙がありましたから2013年の3月に、そのときにはTPP参加に舵を切ったわけなんですが、そういうことも含めて、やはり今回のこの事態、一連の流れの中ではっきりと、そういうところに自治体の長としてももっともっと強く当たってもいいんじゃないかというふうな思いはしているんでありますけれども、この点についてはいかがでしょうか。これはこれからのこと、いろんなさまざまなこれから起きてくることに対しても大いに関係してくるのではないかなというふうに思いますけれどもいかがでしょうか。

答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)

時期は忘れましたけれども民主党政権で菅さんがTPP参加は第三の改革だというか、そういう中で堂々とTPPに参加するという民主党政権下で行われました。私はそのときに、表現の仕方は悪いんですけども「殿ご乱心」と言いました。すなわちそんなことが第三の改革が本当に日本の農業や我々の地域社会が発展するのだろうかと。どう考えてもおかしいということで、そういう発言をしましたし、最近発行した本にも私は一筆書いておりますので、紛れもない事実だと思うわけです。その後で自民党政権が再び誕生して、その際のキャッチフレーズに、今、工藤議員がおっしゃった看板を掲げて、そして自由化を前提とするTPP交渉には断固反対し、参加しないという言い方をしていますから、これもある意味では、まともに文章を読めば公約違反ではないのかなというふうに思います。あと、この間の自民党の移動政調会で武部代議士が中心になって両サイドに道議会議員が座って、あとは秘書等が座ったり、右側に開発局、左側に北海道庁の幹部の人たちが座って、それぞれの市町村長が一言ずつ懸案事項について申し上げるという機会が毎年ございますけども、冒頭に高規格道路のお礼も含めて言いましたけれども、TPPについては、願わくば国会の批准のときには、あなたに反対していただきたいとはっきり申し上げました。他の町村長は言っていないと思います。農協も言っていないと思います。そういう状況の中でも町長として一貫した考え方をやはり代議士に主張するということを私なりに貫いております。ただしこれは後からまた出ると思いますけども、じゃあそれだけでいいのかという問題がありますので、それは次の質問を受けてから答弁させていただきます。

質問 5番 工藤弘喜

あえてこの問題でちょっと強く言わざるを得ないというのは、やはりこの問題がこの大筋合意の内容を含めて、このTPPは農業だけの問題ではないですし、食の安全等を含めて、いわゆる非関税障壁というもっとさらに多くの国民の人たちに直接関わることもありますから、それはまた別な機会に話はしたいなというふうに思いますけれども、とりあえずこの農業の問題、私たちの町の基幹産業である農業の問題だけみても、やはり地域を崩壊させかねないような、そういう内容になっているということに対して、もっともっと今町長が言われたように一貫して言われていることは本当に大変なことだろうなとは思いながら、やはりそういった姿勢を貫いていただきたいなというふうに思います。それは例えば今回の合意の内容で若干触れさせてもらいますけども、コメの問題にいたしましても、本来であれば、これは除外すべき内容の、交渉の中では除外すべき内容の項目であります。少なくともコメが、今言ったように、そういう状況でありながら現在でもミニマムアクセス米というかたちで77万t輸入していると。そして今回新たに7万8,400tをこのTPP枠として無税で入れていくということに合意をしているわけですね。そしてさらにはアメリカから77万tのミニマムアクセス米の内枠で6万tをアメリカのために中粒種加工用のコメを輸入しますよと。そういう内容になっていると。これはやはり今の米農家が大変な思いをしながら、いわゆる消費も減ったなんだということで、コメを作ってもまかたせんという中でこういう状況を一方でつくるということはやはり許される問題ではないなというふうに思います。さらには麦の問題でいきましても、今、麦の国内での生産量というのは約80万tぐらいでないかなと思います。輸入されている麦というのはなんだかんだ言って今570万t前後輸入していますから、自給率でいくと12%ぐらいですけれども、そこにTPP枠として新たに25万t弱の輸入を認めたと。日本として認めるということになっています。さらにはこの574万tに対するマークアップ(売買差益)、これは45%に削減するということになっています。さらには小麦の調製品の類、これは自由化、いわゆる関税をかけないですぐ発行と同時に調製品、加工品については対応するという中身になっているということになりますと、本当にこの麦作りそのものだけでも本当に厳しい状況になっていかないかと思います。そういう意味からしてみても本当にこの地域の農業の存続に関わるようなことに対しては、やはり今先ほど町長言われたような毅然とした一貫性の持った対応というのが求められるんだなという、そういうことの大事な部分だなというふうに捉えていただければいいなというふうに思っています。次に、どうしても気になるのは、今回のこのTPPに関わってあるのは、いわゆる対策というかたちで11月25日に政府、自民党が対策を立てております。いわゆるTPP関連政策大綱。これは非常に今マスコミも含めて、これ一色で、TPP前提で一色で、これはJA中央会ものっちゃってるところがありますけれども、これはやはりこれに対する向き合い方というのは考えていただきたいなというふうに思います。その関係でまず先に町長にちょっとお伺いしたいんですけれども、このTPP関連政策大綱というのは、北海道新聞の記事でいきますけれども、その一番の農業分野での一番の何て言いますか特色というか特徴といいますか、それは輸出で攻めの産業にすると。そして、そこでもって農業の体質強化を図っていくというのが、この政策大綱のメーンだと思っています。これがどうなのかというのは、ちょっと後ほど触れていきたいんでありますけれども、このTPP以前に農業がこれだけ大変になっていると。訓子府もそうなんですが、あるいは酪農家の離農も含めて大変になっているこの状況をつくった原因はどこにあるというふうに町長は考えておられるのか、ちょっとお聞きしたいと思います。

答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)

何度もお答えしていると思いますけども、戦後一貫した農基法農業と言われているものから第一次農業構造改善事業、それから農産物自由化等を含めて、今日こんにちの農業に対する政策的な責任というのは、やはり国の政府に私はあるというふうに思っておりますので、ここは何も否定するものではございません。それから、もう1点、これからの状況の中で毅然とした態度で物事を言っていかなきゃならないのではないのかというご指摘がございました。全くそのとおりだと思いますけども、私だけが一人舞台でやるわけにはいかないというのも状況であります。例えばこのバッジです。ホクレンの農協の職員も着けてましたけど、1日のJA中央会の飛田会長の発言で、定例記者会見でやめると言っているわけでしょ。断固反対だと言っていたのが、もう参加しているだから現実的にあった中身の問題で、プラカードを作るのか何を作るのかわからないという飛田さんらしくないもののくだけ方というか、私はちょっと立腹でございました。さらに12月4日の日本農業新聞でJA全中の対策を見てましたら、全く対応策にどうするかということで、生乳や、あるいは液状乳製品をどうするか、補助金つけるのかとかいうことの、それで一辺倒という状況でありますから、周りがそういう状況で自民党も農林予算で攻めの転換ということを掲げておりますから、その点でいきますと実をとりながらも言うべきことは言うということをやはり大事にしなきゃいけないんじゃないかなと。その点でいうと断固反対ということだけを言っているだけでいいのかどうかという問題も町長としてはやはりあります。中身的には今やろうとしているさまざまな農業政策に対していただくものは積極的主張してもらってくるという考え方にたっておりますので、そういう意味での町長としての一つの訴えなければならない立場と中身をいただいてくるという問題と両方の二刀流でいかなきゃならないんじゃないかなというふうに思っています。

質問 5番 工藤弘喜

確かに町長としての立場として現実の大変な状況の中で、あるいはさまざまな要求に、要望といいますか、今、現実どうするんだという問題にどう向き合うかという点では非常に大変な選択もあり得るかと思いますけれども、しかし今回のTPPとの関連で言いますと、やはりTPP前提の要求というのは、やはり駄目だと思います。これはそこに依拠した中でのさまざまな要求実現をお願いしてみても、やはりこれはそういう向き合い方ではいろんな意味で現場にいる農家の人たちが、将来的に5年後10年後を考えたときにはどうなのかなと思います。例えば今回の政策大綱の中でメーンにする、いわゆる目玉となっている、先ほど言いましたけれども1兆円を輸出で元気づけると。これらがやっぱり目玉です。いわゆるお互いに関税を取っ払って日本のものだって向こうで税金がかからない、だから売れるんだというふうな話がされておりますけれども、この問題1点だけでもちょっと自分なりに見てきたこと、聞いたことも含めてご紹介したいんですけれども、今、政府、自民党はよく輸出1兆円ということ、これは当然政府の中でも、農水省の中でもこの問題について目標を立てて政府は2020年に農林水産物の輸出、食品輸出目標というのを立てております。これをこの間、安倍首相は前倒しで進めたいということで頑張っていくと発信しています。その中身をちょっとご紹介したいんですけれども、この農林水産物食品の輸出目標1兆円の内訳なんですが、これは農水省で出しているものです。昨年の農林水産物のさまざまなデータを基礎に作っているものですけれども、その1兆円の内訳でみますと、例えば即席麺、いわゆるインスタントラーメンだとか、味噌とか醤油、それから清涼飲料水とかお菓子類、いわゆる農産物等々を使った、いわゆる小麦粉などを使った菓子類などが約半分を占めております。全体の1兆円の中の。そしてよくよく考えてみますと、このお菓子だとか即席麺だとか味噌、醤油というのはほとんどが日本の原料を使っているものじゃないんです。今多くは輸入されている原料を使ったいわゆる加工品です。これを輸出していこうというのが約半分ちょっとあるんです。そして、元気をつけようと言っている中身です。そういう一つの言葉のマジックといいますか、トリックがあるのではないかなというふうに私はみました。そのほかに確かに水産物とか林産物で約3割強あります。これはそのものは国内のものだと思います。それともう一方で、純粋な国産農産物という観点でいいますと牛肉とか野菜、果物、コメ、花、お茶、これがあげられています。農水省の目標の中に、これでいくんだと。そこでの合計で約835億円ということになっています。これは全体の、いわゆる1兆円の中の約8%にすぎない。純粋な日本の国産の私たちが作る、あるいは仲間が作る原料を輸出するということでの生産額から換算しますと約8%にすぎないということです。そして日本の農業の総産出額約8兆4千億円、昨年で8兆4千億円と言っていますが、その中身でいきますと835億円というのは、そのうちの0.99%にしかなっていかないと。それをもってして日本の農業の輝ける将来を語るということには決してならないのではないかなと。そういう言葉のマジックには絶対のっちゃいけないというふうに私はみています。何が1兆円なんだと。そこの1兆円の多くは、そこに携わる大きな企業、いわゆる食品産業含めて加工品を扱って、輸入品を扱って、輸入原料でもって安く仕上げて海外にうって出ると。それのさらに拡大版というかたちが今回の政策大綱の裏にはないかということをやはり見る必要があるんじゃないかなというふうに思っています。やはりそういう部分が抜け落ちてては批判にもならないし、今後のこれからの日本農業をどうするんだという議論にもならない。やはりTPP前提で聞くとそういう土俵に乗ってしまうということになりかねないという問題があるんじゃないかなというふうに思っています。それともう一つ、基盤整備等のことも含めて、若干時間もないのでちょっとこちらで一方的にしゃべるかたちになりますけれども、これもいわゆる農業の本当に不向きな部分、大変困難、あるいは大変な思いをしながらやっているところには、おそらく金は使ってこないんじゃないかと。これは政府の関係者も使っていかないんじゃなくて使えないと。やはり便利なところ、まとまったところ、そこのいわゆる農地の集積にかけていく方向というのは、基盤整備も含めて当然出てくるという話であります。こういったことも含めてやはりちゃんと向き合っていかないと、TPP前提の対策になるとやはりどうしてもそうなっていくということをぜひ理解していかなきゃいけないのではないかなというふうに思いますけれども、先ほど町長が言われた現実的な対応もしなきゃいけないですけれども、一方でTPPは絶対だめなんだと。撤回しないとだめだ。あるいは調印、批准したらだめだと。そういうところを常に堅持しながら本当の日本の農業のあり方、いわゆる多様な農業のあり方って必要だと思います。そういう部分も含めた真の振興策というのを訴えていかなきゃいけないのではないかなと思いますけれども、そういう観点についていかがでしょうか。

答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)

あまり時間がありませんから、改めて全体的な議論をさせていただかなければならないというふうに私は思っています。原則的に今言った攻めの農業の中身の問題の以前に、TPP全体の中身も明らかにされていないということもございますので、軽々に全てがどうだとかということについては、私は控えておりますけれども、いずれにしてもこれからの対応策についても、出てくるものを実際の大事なところをちゃんと見抜きながらやはり言うべきことは言っていくということが一層求められてくるのではないのかなと思います。私自身がつかまえているTPPの日本経済の影響の全体の指数とかですね、あるいは一層の自由化に伴いまして、自給率がかなり下がってくるという問題はもう既に出ています。これはもう作目別に出ておりますから、その辺のところの情報はつかまえておりますし、何よりも今、農村の人口減少社会と言われて、農家の人口が減っていくということも最近の報道はされておりますけども、TPPは一層拍車をかけるんじゃないのかというふうに思っておりますので、逆に言うと確かな理論を持ちながら、やはり国に対しても政治家に対しても言うべきことはきちんと言って、やっていただくことはちゃんとやっていただくということを一層強く前へ出していかなきゃならないなと考えているところです。

質問 5番 工藤弘喜

ぜひ、そういう方向で今後も引き続いて大変ではあるかと思いますけれども奮闘していただきたいなと思います。まさに今回のこのTPPの問題というのは、日本の農業、あるいはもっともっと自分の足元を見ても訓子府の地域のありよう、あるいは農業のこれからに向けても本当に正念場ではないかなというふうに思っています。そういう捉え方はやっぱり必要ではないかなというふうに思っています。そういう中で言ってみれば大筋合意でまだ決定はしていませんから、全てはやっぱりこれからだと。きちんとした情報を国民のものにしながら、それを基にしっかりとした選択をしなきゃいけないなというふうに思います。そういう中では本当に大事なのは先ほどもちょっと言いましたけれども、この地域で頑張っているこの家族経営といいますか、さまざまな形態の農業、大きい農家も小さい農家も含めてあることがどれだけ意味があるのかというところをしっかり捉えながら、そこに対する手厚い農業政策というのがやはり欠かせないんだという、そういう観点でぜひ関係省庁とのお話の中でもあたっていただきたいなというふうに思います。これまでやられて、これまで駄目だったのは、私なりに思うのは、やらなくてもいいことをして、本当に必要なやらなきゃいけないことをやってこなかったと。これがやはり一番の問題ではなかったのかなというふうに思います。このTPPだって本来はやらなくてもいいことだと思います。本当のやるべきことは何なのかというところをきちんと取捨選択をして、あたるべきではないかなというふうに私は思います。これは自治体としては、やはり今後の、今やっています総合計画の問題もありますから、こういった問題とも直に結びついてくる問題でもあろうかと思いますので、ぜひそういう観点でこの問題については、対応していただきたいなというふうに思っております。

答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)

今、予想では来年のアメリカの大統領選挙がおそらく11月になるでしょうということですから、その後にTPPの批准を12か国は、うちの国でいいますと国会の議決がこれから出てくるでしょう。そのときにTPPの参加合意形成をされたと言いながらもそれぞれの国の自治権といいましょうか、主体性、ISD条項等々も含めた問題点たくさんありますから、これらも含めてやはり各農業団体、それぞれの議会、町村会も含めて一体になってやはりこのことが本当に日本の地域社会を守ることができるのかどうかということも含めた議論と、何よりもやはり情報をきちんと公開していただきながら、その上で建設的な議論の上で、あるべき方向をきちんと主張していくということが求められていると私は思っておりますので、またご理解を賜りたいと思います。

質問 5番 工藤弘喜

ぜひ、町長、やはり町長でありますから、この町のトップとして、この問題については、町民を励ますということも含めてご努力をお願いしたいなと思います。そして、この場であえて言うことではありませんけれども、先ほどJAのことも言われておりましたけれども、やはりこれはちゃんとしたスケジュールというか、段取りでやはり政権側はきているんですよ。昨年は農協改革、いわゆるそういう問題でちゃんと向こうは向こうなりにやってきて、いわゆる農協を骨抜きのようなかたち、運動体としての意味合いを骨抜きにするようなかたちでJA全中の会長も変わったという中で、やはり反対が言えなくなってくると。その狙いがまさに当たったのではないかなと。政権としてはJA全中に反対されるのが一番つらいということを常々思っていたようでありますから、その点ではやはり一貫して農業委員会の中身の問題、それも含めて着々とやはり進めてきた、その成果として、向こう側としてみれば、あるのかなというふに思いますので、そういう観点もどこかでいれながら各JAきたみらいなり、関係機関との話し合いもしていかなきゃいけないのかなというふうに思っているところです。

出典:訓子府町議会 平成27年第4回定例会 2015年12月8日 議事録 PDF(22ページ) 間違いを知らせる