訓子府町議会 令和4年第2回定例会 2022年6月8日
JR石北線の存続について
2022年6月8日、訓子府町議会の一般質問で、工藤弘喜議員が「JR石北線の存続について」質問し、町長 菊池一春が答弁しました。
- 質問者
- 工藤弘喜 議員
- 答弁者
- 町長 菊池一春
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 9番 工藤弘喜
次は、JR石北線の存続に向けての質問になります。町長にお伺いをいたします。昨年3月に廃止された日高線に続き、今年になってJR北海道が廃止・バス転換を求めてきた根室本線(富良野-新得間)沿線の4市町村は存続を断念し、バス転換の議論を始めることになっています。また、北海道新幹線札幌延伸に伴い、JR北海道から経営分離される函館本線・山線(長万部-小樽間)もバス転換に同意との報道が3月にありました。鉄路の維持・存続に向けて厳しい状況が続いています。よって、次の点について、町長の見解をお伺いいたします。1、JR石北線存続の見通しと現在の状況は。2番目です。特に、現在実施している農産物の貨物輸送(タマネギ列車)についての意義とその見通しは。三つ目が、今後、鉄路の存続・維持に向けて何が必要と考えているか見解を伺います。以上です。
答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)
ただいま「JR石北線の存続について」3点のお尋ねがございました。1点目に「JR石北線存続の見通しと現在の状況」についてのお尋ねがございました。国は、財政難のJR北海道に対して平成30年7月に経営改善を求める監督命令を出しましたが、これは「徹底した意識改革と経営努力を履行させる」ことを目的としたものです。JR北海道側も命令に基づき、令和元年度および2年度を「第1期集中改革期間」さらに、令和3年度から5年度を「第2期集中改革期間」とし、より一層の経費削減や効率化などによる経営の自立化に向けた取り組みを進めることとしており、国もこの取り組みを支援するため、約1,700億円を超える財政支援を決定しております。JR北海道では、平成28年時点で「単独で維持することが困難な線区」を発表しておりましたが、その中には石北線の新旭川から網走線区も含まれております。こうした線区を対象に設備のスリム化、利用の少ない駅の廃止などによる経費節減により、経営改善を進めようとしておりますが、石北線沿線でも人口減少に伴う利用者の減少、さらに加えて、想定していなかった新型コロナウイルスの影響による減収が続いています。また、約100年を経過した老朽土木構造物も多く存在し、施設の維持管理コストの問題などの課題が山積しており、線路存続の見通しに対して明るい材料が見当たらないのが現状です。2点目に「特に、現在実施している農産物の貨物輸送についての意義とその見通しは」とのお尋ねがございました。当地域で生産される玉ネギや馬鈴しょは、通称「タマネギ列車」で都府県に運ばれております。平成21年度までは1日3便運行していたものが徐々に減便され、一時は廃止の危機にあったものの、北見市、美幌町、訓子府町、北見農業協同組合連合会、ホクレン農業協同組合連合会北見支所で平成26年に北見地域農産物輸送促進協議会を組織し、輸送用コンテナ68基を導入し、JR貨物に寄贈することで「1日1便」を維持してまいりました。都府県から遠く離れた当地域において、また、食料供給基地としての機能を果たす上で物流は最も重要であります。JR貨物北見営業所による農産物の貨物輸送実績は、ここ数年30万t前後で推移しており、輸送車両種別に見ますと、鉄道輸送が約2割、トラック代行が約8割となっております。一方、近年トラックドライバーが不足しており、鉄路による輸送は今後ますます重要になると認識しております。現在JRでは、1点目でも申し上げた「石北本線の単独維持困難路線の問題」のほか、北海道新幹線の札幌延長に伴う高速化で新幹線がトンネル内で貨物列車とすれ違う際に速度を落とさなければならない「青函トンネル共用区間の走行問題」や「新幹線化に伴う函館~長万部間の並行在来線問題」という三つの問題があり、それらの対応が求められているところであります。特に、新幹線化による函館~長万部の路線存続問題については、沿線自治体だけの課題のように認識されがちでありますが、本州と北海道を結ぶ貨物鉄道の要と言える線区として北海道全体で議論をしていく必要があると認識しております。鉄路の維持は、農産物の大量輸送を今後どう確保していくのかという問題と直結しており、オホーツク圏の農産物を安定的に輸送し遠距離コストの優位性に優れ、2050年カーボンニュートラルの実現に向け環境にもやさしい物流手段として、欠かすことができないものであります。昨年9月の自民党移動政調会をはじめとして、本町およびJAきたみらいから強く要望しており、JR貨物が維持できるような仕組みづくりを進めたいとの回答をいただいておりますが、決して楽観視できない状況であると捉えておりますので、今後においてもその動向を注視しながら対応してまいりたいと考えております。3点目に「今後、鉄路の存続・維持に向けて何が必要と考えているのかその見解」についてお尋ねがございました。巨額の累積赤字を抱える国鉄は、民営化によることでしか改革できないという結論のもと進められてきました。その時、JR北海道を支えるための「基金の運用」という仕組みが今日の低金利の中で破綻しております。また、そもそも鉄道事業は大都市圏の一部を除いては赤字であることが多いことから、欧州では赤字だけを理由に廃止することはなく、国や州がしっかり支援している点を指摘する専門家もいます。国は、国鉄が分割民営化された経過を冷静に振り返り、経済性だけでなく、鉄路のもつ公共性、環境性なども含め、鉄道事業の位置付けを再検討するべきだと思いますし、そういった視点に立ち、多様な地域公共交通の形態や運営のあり方の議論が必要な時期に入ってきたと考えております。私は令和2年11月に開催されたオホーツク活性化期成会石北本線部会の場で北海道、道議会、道内自治体が一体となって、JRの必要性を国に発信していく必要性とあわせて道民へのPRも大事であると主張しました。今後も各関係機関とともにJR石北線、JR貨物の存続・維持に向けて、こうしたことも含め、国やJRなどに要望・要請をしていきたいと考えております。以上、お尋ねのありました3点につきましてお答えいたしましたので、ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
質問 9番 工藤弘喜
それでは、何点か質問は考えていたんですが、時間の関係もありますので、一つに絞っていきたいと思います。これは貨物輸送というか、今の回答の中でも言われていましたけれども、いわゆる玉ネギ列車、農産物の輸送に当地域がどのような形で関わってきているか、特にこの点について、ちょっとJAきたみらいの方ともちょっとこういろいろお聞きしまして、その中での数字をちょっとお伝えしたいと思います。その中でやっぱりこの地域にとってJR貨物、JRの存続というか存在というのは、やっぱり意味があるんだというふうに、将来に向けて意味があるんだというふうに捉えていただければいいかなと思います。令和3年産の玉ネギで言いますが、JAきたみらいとして、JRコンテナ出荷総数量が513万2,659トン、513万2千トン、JRを使って府県にもいっています。違います。ごめんなさい間違いました。数量でいくとそんだけで、総数でいくと10万2,653トン、これは総出荷数量に対する割合が約5割だそうです。そのうち、いわゆるタマネギ列車として、北見から旭川までの分が10万2,653トンのうち、35%が昨年は貨物で行ったと。例年であれば、取扱量がもう10%ほど上がるらしいんですが、昨年は降雪の影響等で汽車が止まったとか何とかで10%ちょっとダウンしたという話は担当の方が言っていました。そして、玉ねぎだけじゃなくて、馬鈴しょもやっぱり行っているんですね一緒に。タマネギ列車というふうになってますけれども、玉ねぎのほかに馬鈴しょが北見から行くのが1万4千トン余り。総出荷量に対して約40%がやっぱり国鉄の貨物を使って行っているということらしいんですよ。そういう点からいくとJAきたみらいとしても、これからの脱炭素の問題含めて、2030年、50年問題含めて、やっぱり北見の農業の玉ネギの価値、馬鈴しょの価値がそういう努力をしながら脱炭素の方向で販売してくという、そういう部分の意味というのは計り知れないものがあるんじゃないか。それをどう支えていくかということになるとやっぱり鉄路の維持、存続、これがJAきたみらいにとっても大変大事なものだという話を伺いました。その中で、もう一つの課題としては、JRが駄目だったらトラックがあるべと言うんですけれども、トラックもやっぱり限界があると。運転手がいないんだと。そういうことが北見通運の方が言ってましたんで、こういうことも含めると、やはりJRをどうやって石北線を、鉄路を残していくかというところでは、やっぱり今大変な岐路に立たされてくるんではないかなというふうに思います。先ほど町長の答弁の中でもおっしゃられてますけれども、活性化期成会だとか、そういった中で大いに声も発揮していただきたいんですが、まずこういったことを維持をするためには、私はやっぱり自治体に負担を求めるやり方では決して駄目だと思うんですよ。やはりJR北海道、そして国、道がやっぱりしっかりとした認識を持って存在意義を認めながら真剣に取り組んでいただくことがやっぱり大事ではないかと思うんですが、その辺いかがでしょうか。
答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)
まったく同感です。この間、北見地区農業振興協議会の会議でも私は大坪組合長にJR貨物の問題について、あなたはどう考えるかという質問をさせていただいたら、今、工藤議員がおっしゃったとおり、まったく同じ同感の意見だと。しかも今回このような状況の中で、例えばウクライナの戦争です。あそこが穀物をもう可能な限り輸出してるというのは、もの凄い鉄道網が敷かれています。やっぱりヨーロッパはそういう点で言うと環境、ゼロカーボン、こういったことがもう先駆的な役割を果たしているという点から言っても、とても必要なことだというふうに考えます。あらためて、私は30年たったJR、そして1,900億円程度の資金で満足している状態では何の解決にもならないという立場で、これからも強く要請してまいります。
質問 9番 工藤弘喜
そういう方向でいかなければやっぱり解決していかないと。そこに打開策を求めていかなければ、やっぱり本当の意味での鉄路の維持ということにはなっていかないというところにやっぱり腹を据えた対応が求められるのかなというふうに思っています。特に北海道、道のことをちょっと言いますけれども、そのうち私も振興局の方でちょっといろいろな交渉があって話をしたいなと思っているんですが、道の開発予算7千億円余り、2022年度も出しているんですけども、予算化しているんですが、そこに鉄道の存続に向けた予算は一つも入っていないんですよ。7千億弱の予算の中に。ほとんどが道路と港湾、それと農業予算、当然結構比重は高いんですが入ってますけども、これだけ鉄路の問題で地方が存続に向けて大変な思いをしながら、廃線だ、バスだ、いろんな議論をしながらやっているところに北海道が関わろうとしてこない。それは全部、国なりJRの問題なようなことでやっていますが、ぜひ道の方にも開発予算7千億円のような中に、やはりJR問題もきちんとこう位置付けるような、そういうことをやっぱり町長の方からも活性化期成会の方からも具体的に示してもらうという方向で進めていただきたいなというふうに思うんですが、最後にご回答をお願いいたします。
答弁 町長 菊池一春(町長は2023年3月まで)
仰おおせのとおりというか、主張のとおりであります。私も開発予算を毎年説明を受けてますけども、JR問題については1円たりとも考えられていない。鉄路と陸路と空路、これらを一体的にやっぱり整備していくという主張はやっぱり大事なんじゃないかなというふうに思いましたので、引き続き、期成会等を通じて主張してまいりたいと考えております。
質問 9番 工藤弘喜
ちょっと不消化の部分もありますけれども、時間もありますので、これ以上進めるとまたおかしな延長にもなっていきかねませんので、これで一般質問を終わりたいと思います。