清里町議会 令和7年第4回定例会 2025年6月20日
町民の「生活の質」の確保における行政の役割について
2025年6月20日、清里町議会の一般質問で、柏木繁延議員が「町民の「生活の質」の確保における行政の役割について」質問し、町長 古谷一夫が答弁しました。
- 質問者
- 柏木繁延 議員
- 答弁者
- 町長 古谷一夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 柏木繁延
さきに通告の町民の「生活の質」の確保における行政の役割について一般質問させていただきます。既に河口議員の一般質問の中においても地域交通の関係ですとか経済の地域内の循環ですとか重複する部分が多々出てまいります。町長にはその辺は省いて答弁していただいて構いませんのでよろしくお願いしたいと思います。6月に入ってもまだアメリカ合衆国の大統領の関税対応について世界中が振り回されている状況にありますが、国内経済や私たちの生活への影響は必至であると考えます。昨今の私たちを取り巻く社会・経済状況は燃油価格の高止まり、特に冬季間の暖房費については家庭経済に大きく影響しており、非課税世帯の臨時特別給付金だけでこれだけでは到底賄えるものではありません。また、昨今の飲料・食料品の値上げについてはとどまるところを知らないほどの値上げラッシュともなっております。さらに米不足、価格の高騰は「令和の米騒動」とも言われているところでもあります。私も家計にはあまり頓着しないほうでありますが、この機会に米の価格について見てみると、ある新聞には令和6年2月にコシヒカリ以外の5キロの価格が2,300円から令和7年2月では4千2百数十円と、約2倍の価格になったとのことであります。この地に暮らす私たちのところに安価な政府備蓄米が届くのはいつのことになるのでしょう。また、私も古希を過ぎ、過日、運転免許の高齢者講習の案内があり受講してまいりました。そう日を置かずして免許返納の時期が来るのかと思うところでもあります。地方に住む私たちにとって重要な交通手段である自家用車が使えなくなるということが現実味を帯びてまいりました。現在、実証実験中の地域交通システムがさらに充実したものとなるよう期待をするものであります。今回、私は生活の質の確保における行政の役割について考えてみました。望む方々がいつまでも安心してこの地で生活を送るため、医療、福祉、教育をはじめ、自分の住む地域内において日常生活を完結できる、この条件整備は行政の大きな役割であると考えております。今回の一般質問では、衣、食や移動手段という生活の質の重要な点について町長の考え方、哲学を確認したいとの思いで質問をするところであります。町長は令和5年4月統一地方選挙において以降、ドラッグストアチェーン店、生活雑貨チェーン店のオープンに関わってまいりました。ドラッグストアについては地域交流拠点施設整備に総額4億600万超の資金を投入しており。起債を含む町費は2億1,300万超の金額を投入しております。また、生活雑貨チェーンについては無償譲渡を受けた空き店舗の貸与及び1,200万円の財政支援を行ってまいりました。これまで当町にはなく町外へ行かなければならなかった不便さの解消にはつながったのかなと思います。ある意味、町民の選択肢が増える、このことが生活の質につながるとも考えられます。1点目の質問であります。第2期清里町商工振興計画においては新規店と既存店との相互連携について表現されておりますが、町内に32事業所あるとされる既存卸売・小売事業所との有機的な関係性についてどのようにお考えなのか、考察されているのか、お聞かせください。新規店舗と既存店舗を周遊し、両者がウインウインの関係を保つ必要があり、共存共栄の関係に果たす行政の役割は大きなものがあると考えますが、その考え方をお聞かせください。2点目は、令和6年度から実証実験が始まった地域交通、デマンドワゴンについては本年10月から本格稼働の予定でありますが、買物ワゴンとして町内循環の交通の足としてその活用の考え方についてお聞かせください。ドラックストア、生活雑貨チェーン店、既存店、これをデマンドワゴンでつなぎ有機的な関係をつくる。また、生鮮食料品を扱う既存店舗も含め人の流れを構築する仕掛けを早急につくり出す必要があると思われますが、いかがお考えかお聞かせください。地域内において町民の日常生活が完結できる環境を保障することは行政が主導すべき重要な政策であると考えます。医療、福祉、教育もしかりであります。時に広域で処理することが合理的で効率的なものということもありますが、生活の基本的な事項は域内で、地域内で完結することが理想であります。いわゆる昨年度の重点施策として挙げられたまちなか再生、まちづくり活動の推進、これの重要な要素でもあると考えられますが、町長の所感をお聞かせください。以上2点について質問をさせていただきます。
答弁 町長 古谷一夫
それでは、柏木議員の町民の「生活の質」の確保における行政における役割について御答弁を申し上げたいと存じます。まず1点目の新規店と既存店との有機的な関係性についてお答えを申し上げたいと思います。特に既存の小売・卸等を含めた事業者の方々と新規に出店したドラッグストアやホームセンターとの関係についての御質問の趣旨を踏まえ、まず初めに当町の現状と今後の展望についてお答えを申し上げたいと存じます。御指摘のとおり、当町には82件の卸・小売事業者が存在し、その多くは地域に根差した小規模な事業者であるというふうに認識してございます。しかしながら、これらの事業者の皆様は長年にわたり地域の住民の皆様の日常生活をしっかりと支えてきていただいたところでございます。一方、新規のチェーン店の進出などによる環境の変化について、当然、一部の事業者の皆様からは売っているものの品目が同じである、かぶっている、そしてやはり価格競争への懸念も寄せられていると承知をいたしてございます。しかしながら、これらの新規店舗の出店は直ちに町民の皆様の既存店、既存事業者離れを生じさせるものではなく、議員から御質問があった町民の皆様の生活の質の向上という観点からすれば、町民の皆様に多様な選択肢を提供し、結果としては地域経済全体の活性化につながっていっている。このように考えるものでございます。特に高齢化率が40%に迫ろうとしている本町においては、自分の家から比較的近い場所で日常的な買物ができる環境を整備することは移動手段が限られる中では非常に重要なものと認識をいたしているところでございます。次に、新規店と既存店との有機的な関係性についてでございますが、議員御指摘のとおり、町民の選択肢が増えることによる生活の質向上につなげていくためには新規の出店にとどまることなく、新規店と既存店との協働や連携を促進していくことも非常に重要と考えてございます。競合対立だけではなく、お互いに協働や連携の仕組みをどのようにつくっていくか。しっかり意図して関係機関等を含めながら進めていくことが今後さらに重要性を増してくるこのように考えるところでございます。具体的には、既存事業者と新規の出店者の間において情報共有や協働の企画、マーケットの調査などを行うなどして、それぞれが補完し合う関係性を築き上げていくことが必要と考えるものです。具体的に申し上げれば新規店側がこれまで町内では入手することができなかった商品などを取り扱うことで差別化を図る一方、既存店においても新しい商品を提供するだけではなく、新規店では難しい地域に根差したサービスを提供することによって顧客からの信頼を確保することが可能であり、こうした商品やサービスの選択肢が多い状況によって町民の生活の質の向上が図られるものと考えてございます。過日も商工会関係者と懇談をさせていただきましたが、共存共栄の形の中で進めていきたいと。これが商工会の基本的な考え方と確認をいたしております。一定の町外への消費の流出の歯止めが、大きく、この2年間でかかったことについては、事実として商工会でも評価を頂いているところでございます。続きまして、地域公共交通のデマンドワゴンを活用した高齢者等の移動手段として当然、新・旧間をつなぐだけではなく多世代・多格的な連携体制の構築にも今後力を入れていくことが必要ではないかこのように考えてございます。いずれにいたしましても、商圏形成の強化や店舗間の連携には町民皆様の御理解と御協力が必要であり、町としましても引き続き既存事業者と新規出店者が互いにメリットを享受できる環境、それを行政の立場でしっかりとつないでまいりたい、このように考えてございます。議員御指摘のとおり、商工振興計画にもありますように、地域を支え、住民を支え続ける清里町の商工業を目指し、そのためにも今後とも関係方面と各方面との対話、協議を重ねながら、河口議員からの一般質問の中でもお答えしたとおり、地域内の経済の循環、外の経済を取り込む活動、これを活性化しながら住民福祉の向上に資する商工振興の在り方、こういった観点で施策展開を図ってまいりたい、このように考えているところでございます。続いて、2点目の地域公共交通デマンドワゴンについて御答弁を申し上げます。令和6年6月から開始したデマンドワゴンは現時点で121名の方の御登録を頂いております。5月末現在で延べ300名弱の方に御利用を頂いているところでございます。様々な御意見がありますが、町としては一定程度、順調な利用拡大が図られつつあるという認識に立ってございます。今年6月からは、これまでの小清水への通院ワゴンに加え、斜里町への医療機関への路線を拡大するとともに買物ワゴンも当初は月曜日だけの運行だったものを月曜・水曜の週2回に拡大したところでございます。さらにドラッグストアやホームセンターの出店があり、既存のスーパーや既存店、コンビニストアと組み合わせることにより日常生活を賄うには大きな支障が生じない買物環境が整ったと考えているところでございまして、議員がおっしゃるとおり、買物などの町民の日常生活における基礎的な部分は町内で完結できることが経済的にも町の活躍においても地域雇用においても望ましいものであると私は考えております。しかしながら、店舗等の利用に当たって自分自身や家族の車などで移動することができない方もいらっしゃるのも事実でございます。特に高齢者、障害を持った方など、移動手段を持たない方がいらっしゃる。この現状にしっかり目を向けて施策事業を展開していきたいこのように考えております。町長就任以来、先ほども述べさせていただきますとおり、私の目指すまちづくりの将来像は、町民の誰もが安心して生活できる町であり、その手段として地域公共交通のスピーディーな仕組みづくりを掲げてまいりました。就任前までの移動手段としては、鉄道とタクシーがありましたが、便数や台数などに課題があったことから、就任後は速やかにデマンドワゴンの仕組みづくりに着手し、皆様の御理解と御協力を頂きながら現在に至ってございます。活力ある持続可能な地域を形成していくためには、集う人と集う手段と集う場所がそろわなければ成り立っていかないと考えており、特に今後、町なか再生、まちづくり活動、商店街振興に結びつけながら進めていき、町内においてある程度普段の生活を行う上で必要な環境が完結する取組をさらに進めてまいりたい、このように考えてございます。今ある町内の限りある有効な資源を工夫しながら効果的に活用していくことによって人口減少社会に適応した新たなまちづくりの方向性を加速化できるのではないか、このように考えるところでございます。今後とも、町民の皆様の需要に応じた地域資源利用のすみ分けと活用を模索しながらデマンドワゴンの拡充を図りつつ、町民誰もが安心して生活できる町の形成に邁進してまいりたい、このように考えております。以上、答弁とさせていただきます。
質問 3番 柏木繁延
町長は一般行政報告でも述べられておりましたが、6月9日に観光協会、16日に商工会、18日に地域経済懇話会、これらを開催して町内の商工観光について意見交換をされたというふうに理解しております。その中で、共存共栄を望んでいるという商工会の御意見等もあったということで新規店と既存店の考え方の乖離はないということで理解しております。非常に安心しているところであります。が、しかし、先ほど商工振興計画ということで申しましたが、その中でこの計画の中にも新規店と既存店の相互連携の仕組みを検討する必要があります。これは行政計画ですからある一定の責任といいますか、計画に表現する部分においてはある一定の責任があるということで、職員は自覚していると思いますが、そこは行政言語といいますか、行政用語を検討するというのは、しないということだという理解もありますので、ここの仕組みづくりをするのは行政への責任かなと思います。その連携の仕組みづくりをここは早急に行っていただきたい。さすがにここは、ここまでまちづくり会社に任せるということはないと思いますので、その仕組みづくりと早急な立ち上げについて今の考えでよろしいですのでお聞かせ願いたいと思います。
答弁 町長 古谷一夫
再答弁させていただきたいと思います。その前に先ほど御答弁申し上げたとき、事業所の数が私は82というふうに申し上げましたけれども、柏木議員のほうから御質問いただいたところで32というふうに御質問いただいた。それが正しい数字でございますので修正をさせていただきたい、このように思います。それから、御質問にあったとおり、商工関係者等々、最近非常に活発に意見交換とかそういったことをさせていただきながら、やはり共存共栄の方向性をしっかり商工会でも担っていきたいというふうにおっしゃっていただいてございます。そして、今、議員から御指摘あったとおり、今回、ここにあります第2期の商工振興計画、これはもうあくまでも行政計画でございます。当然、商工会の皆さんの様々な御意見も反映しつつ、ここで5か年間の計画を作り上げてきた。これを担保する責任は間違いなく町にある、このように理解をしてございます。したがいまして、一つ一つ、この中でうたわれた方向性、施策、事業の展開、アクションプランの展開については町の責任において一つ一つ前に具体的に進めていきたい、このように考えてございますし、なかなかまだ着手してございませんが、既存店の皆さんと、特に商工会の役員の皆さんと既存店から新しいチェーンストアで入ってこられた方たちの店長ですとかまた、年に何回か役員の方がいらっしゃいます。そういった橋渡しをしながら、しっかりそこでコミュニケーションが取れる、お互いの課題をしっかり共有できる。そして、できれば共同的な事業に、既に一部の地元店ではきよポン、地域エコマネーを含めながら御活用いただいている形もありますので今後のそういった新しい取組等も含めながら模索していく、具体化していく、それをこの場でお約束を申し上げたいと思います。
質問 3番 柏木繁延
本町の既存店については、中小が多くて資本力や資金力があるとは思えませんが、しかし、これはやはり共存共栄でいつまでも持続可能な形でこの町に残って営業していただく、そういうような仕組みづくりを、今、町長が約束されたので鋭意行っていただきたいなと思っているところであります。次に、デマンドワゴンの関係でございます。これは地域公共交通の関係でありますが、利用者は報告を受ける都度上がっている、増えているということで理解しております。必要性があって利用者がいてということなんで、これが事業として継続されることを望むところであります。それにつけては、先ほど町長も河口議員とのやり取りの中でAIの話も出ていました。また、GPSですか、これを活用したGPSとAIを活用した利便性のあるデマンドワゴンなり何なりはこれは将来的に必要性は出てくるのかなと。私世代でいくとパーソナルコンピューターを使いこなしてるというような世代、私からしたらそういう世代になってきますんで、GPSを搭載したデマンドワゴンが町内を回ってますよと。今、どこを走ってますよと。それをパソコン上で見て私が必要なときにそれをクリックすると。すると、ドアツードアで今走っているということなんで私のところに迎えに来るというようなことでいけば、これはもっと利用価値が深まって、高まって将来的に有望な交通機関になるのかなと思います。釧網線もなかなか将来的に見通せないような状況の中でこれは自助努力で交通機関を確保していく。これは行政の非常に大きな役割かなと思いますが。その辺の新たな形でのデマンドワゴンの将来性について所感があればお聞かせ願いたいと思います。
答弁 町長 古谷一夫
デマンド交通の関係でございますが。順調、いろいろ御意見があろうかと思いますが、今のところ町としては少しずつしっかりと定着する方向に向かっているというふうに考えてございます。御指摘のとおり、現在は電話での事前予約というふうになっておりますが、実証段階ではAIを使ったりGPSを使って、特にスマホから予約ができるシステムまでは至っていないというのは実態でございます。全国的な事例、近隣町村の事例でも極めてスピーディーにそういった形での取組が進んでございます。当然、当町においても近い将来においてそういった方向性を一つの前提としながら検討させていただきたい。先ほど、検討は行政用語としてしないという御指摘もありましたけれども、それは可能性として前向きに取り組んでいくというふうに御理解いただきたいというふうに考えてございます。既に御存じのとおり、今回、いろんな部分で町としてはGXに取り組むわけでございますが、住民サービスにどのようにつながっていくかが極めて重要であって行政の効率化、こういったことも非常に重要ですが、最終的には町民の皆さんのサービスにどうつながっていくかが最大のやはり我々のGXの目標だというふうに認識してございます。今年度は防災関係ですとか除雪の関係、こういったものは国の、先ほど河口議員からあった地方創生2.0の新しい国の交付金等を入れながら国の補正等を活用し、当初予算で計上し、既に事業に着手する方向で準備を進めさせていただきますが、今後、新しい経済、地方創生、そういった流れの中で国の有利的な交付金、それからしっかりと先進地の具体的、効率的な取組の内容、こういったものをしっかり研修、勉強させていただいた上で今後前向きな方向性として検討させていただきたい、このように考えておるところでございます。
質問 3番 柏木繁延
デマンドワゴン、デマンドハイヤーを利用して16号の舗道も整備しつつあります。道道の沿線については歩道がきっちり整備されております。あそこのドラックストアから整備された舗道を使って町なかに出てくる。それは子供でも高齢者でも沿線を利用して買物ができると。そういう条件はそろっておるので、町長が言われた、誰もが安心して生活できる町、安心して子供を産み育てられる町、元気な町の産業と経済という理念をこの町は共有しておりますので、それに向けて元気な人もそうでない人も町の中を周遊して買物をするというような姿を、今、私は思い描いているところであります。この辺に向けて町長の思いを最後にお聞かせ願って私の質問を終わりたいと思います。
答弁 町長 古谷一夫
先ほど来、河口議員の一般質問、それから柏木議員からの一般質問、小さな子供から高齢者の皆さんまで明るい笑顔、明るい声が聴こえる元気な町、それが私の安全安心の町の原点だというふうに考えてございます。そういった中においてしっかりと今ある町の資源を有効に活用しながら、まだまだ手つかずの仕組みづくり、さらにはこれから若い次の世代にどのような形の中で活力を持った中において持続可能な町としてバトンタッチできるか。これが非常に大きな課題だというふうに考えてございます。そのためには必要な生活インフラはインフラとしてしっかり公共交通も含め、それから商店街も然り、買物環境も然り、基幹となる農業振興も然り、しっかり一つ一つ今ある課題の中でその方向性というものを広く、議会はもちろんでございますけれども、関係者、町民の方々と共有していく。それから見える化する。そういった形の中で進めさせていただきたいこのように考えてございます。中には、完全にまだまだ見えないんじゃないかという御指摘も頂く。それは正面からしっかりと受け止めていきたいと思いますし、逆に言えば完成形でなければ事業がスタートできない。これであれば10年20年かかっても何もできないと逆に思っております。ある意味、少しリスクを負いながらもチャレンジしなければいけない。課題を先送りしないというそういった姿勢が今こそ当町に求められている。これを考えてございます。議会、町民の皆様の御理解いただきながら職員とともにその方向性をしっかりと探って具体的な展開を図ってまいりたい。このように考えておりますのでよろしくお願い申し上げたいと存じます。
質問 3番 柏木繁延
以上、私の質問を終わります。