みんなの議会

上富良野町議会 令和3年第3回定例会 2021年9月15日

(1)農業者支援について/(2)ヤングケアラーについて

2021年9月15日、上富良野町議会の一般質問で、荒生博一議員が「農業者支援について」「ヤングケアラーについて」について質問し、町長 斉藤繁が答弁しました。

質問者
荒生博一 議員
答弁者
町長 斉藤繁

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。

質問 8番 荒生博一

私は、さきに通告しております2項目について、町長にお伺いいたします。まず、1項目め、農業者支援についてお伺いいたします。本年7月から8月上旬にかけて続いた記録的な高温・小雨の影響で、北海道内の農畜産業に多大な影響が出ております。札幌管区気象台によると、7月の主な22観測地点の平均気温は平年より2.8度高く、降水量は平年の23%で、いずれも7月としての記録を更新いたしました。そして、日照時間は平年の151%に達しました。そのため、夏に生長し、秋に収穫を迎えるタマネギやジャガイモなどの野菜や酪農で飼料― 20 ―に使う牧草が枯れる被害が相次いでおり、過去にない異常な干ばつの影響による収穫量の激減や品質低下が避けられないと生産者が悲鳴を上げております。このことを受けて、道農連は8月23日、損失を補塡する農業共済金の早期支払いなど、経営安定策強化、酪農経営安定に向けた対策の強化、かんがいシステムの整備などを道に要請し、さらには、新型コロナウイルス感染拡大で消費や価格が低迷する農畜産物の消費拡大策なども併せて求めております。要請を受けた道は、「今年の気候は例年にないレベルであり、地域の声を聞き、関係団体と連携を取り、農業共済金の早期支払いや低金利の資金融通を関係機関に要請するなどの対策を講じ、さらなる対策を検討する方針である」と、道農連の要請に回答しております。上富良野町の基幹産業であります農業にも大きな影響が出ていると考えますが、国や道、JAからの支援策だけではなく、100年に一度の最大級の干ばつで危機感を募らせている当町の農業者の来年以降の営農をしっかりとサポートできるよう、上富良野町独自の手厚い農業支援策が強く求められております。当町におけるこの干ばつに伴う農作物への被害状況について及び想定される農業所得への影響はどのようになるのか。そして、農業者に対しての支援についてどうお考えか、町長の見解をお伺いいたします。次に、2項目め、ヤングケアラーについてお伺いいたします。ヤングケアラーとは、通学や仕事の傍ら、障がいや病気のある親や祖父母、年下の兄弟などの介護や世話をしている18歳未満の子どものことを指します。介護のために学業に遅れが出たり、進学や就職を諦めたりするケースもあるといい、この家族の介護や世話に追われる子どもたち、ヤングケアラーについて、2020年12月から今年の1月にかけて、国は、厚生労働省と文部科学省、両省で初めての実態調査を行っております。両省による共同プロジェクトチームが行った調査結果が4月に公表され、公立の中学校1,000校と全日制高校350校を抽出し、インターネットで、2年生1万3,000人からの回答によりますと、公立中学生2年生の5.7%、すなわち17人に1人、公立の全日制高校2年生の4.1%、約24人に1人が世話をしている家族がいると回答しております。また、1日平均約4時間がケアに割かれておりました。共同プロジェクトチームは、5月にヤングケアラーの支援策をまとめ、公表し、政府が6月に閣議決定した経済財政運営指針、骨太の方針には、ヤングケアラーへの支援が初めて明記され、家事に追われる子どもたちの家庭への家事支援サービスなどの新制度や、子どもが利用しやすいオンラインでの相談体制の整備などが施策に盛り込まれております。今後は、こうした活動を行う民間の支援団体と自治体の連携に補助金を出すことなどを想定しており、民間の力も活用して相談体制の充実を図り、また、家族の世話は当然だと考え、負担の重さを自覚できず、SOSを出しにくいことから、ヤングケアラーの早期発見に向け、ケアマネジャーや相談支援専門員、医療ソーシャルワーカー、スクールソーシャルワーカーといった各分野の専門職への研修など、人材養成の強化も施策の柱としております。ヤングケアラーは、役割や責任がその年齢にとって負担が大きく、ケアのしんどさは自分では気づけず、不登校ぎみになったり、同世代と過ごす時間が少なく、対人スキルに欠け、孤立し、勉強やクラブ活動、就職活動など、その年代ですべき経験ができないことで、心身の発達や人間関係、社会生活、家庭生活、人生設計に甚大な影響を及ぼすことになり、大きな社会問題であると考えます。ヤングケアラーについて、町長はどのように受け止め、今後、町ではどのような対応・対策を講じていく考えか、お伺いいたします。以上です。

答弁 町長 斉藤繁

8番荒生議員の2項目の御質問にお答えさせていただきます。まず、1項目めの農業者支援についての御質問にお答えいたします。本年は、雪解けが順調に進んだものの、5月は雨天が続き、耕起作業を初め播種・移植など、春作業がやや遅れたことから、畑作物については生育に数日程度の遅れが見られたものの、6月には生育が順調に進み、出来秋を期待していたところでございますが、その後、7月中旬から8月上旬にかけての高温・小雨の影響により、本町の主要作物である馬鈴薯や豆類、てん菜など多くの農作物で収量の落ち込みが見込まれることから、非常に厳しい状況にあると認識しております。最終的な農業所得への影響については、現時点では、農作物の価格と経費、共済収入保険等の兼ね合いもあり、不確定な状況であります。次に、農業者に対する支援策につきましては、既に収穫を終えた麦類については、平年より収量がやや減少しておりますが、これから収穫期を迎える主― 21 ―要作物の水稲、てん菜、豆類、馬鈴薯などの収穫実態を踏まえ、農業改良普及センター、農業共済組合、JA等関係機関と十分に情報共有を図り、共済制度における対応状況などを把握した上で、支援が必要な場合は、来年の営農活動に支障を来さないよう関係機関と連携し、支援を行えるように準備を進めてまいりますので、御理解を賜りたいと存じます。次に、2項目めのヤングケアラーについての御質問にお答えさせていただきます。年齢や成長の度合いに見合わない重い責任や負担を負って、本来大人が担うような家族介護、障がい、病気、精神疾患のある保護者や祖父母への介護などや世話、年下の兄弟などの世話などをすることで、自らの育ちや教育に影響を及ぼしている18歳未満の子どもをヤングケアラーと定義されております。町では、本年6月に開催しました要保護児童対策地域協議会代表者会議において、北海道旭川児童相談所所長から、ヤングケアラーの対応について、国による実態調査の結果を含め、情報提供をいただきました。その中で、ヤングケアラーは、一クラスに1人ないし2人の割合であり、本人にヤングケアラーという自覚がないまま、家族への世話をほぼ毎日対応しているという実態について、関係機関の代表者の皆様と情報共有させていただいたところであります。また、北海道においても、中学2年生と高校2年生全員を対象とした実態調査が8月に実施され、その調査結果の概要については、報道を通じて目にしたところでありますが、近く正式な調査結果について報告いただけるものと理解しているところであります。町においては、現在のところ該当する児童・生徒がいるという認識を持ち合わせている状況にはありませんが、家庭内の問題は表面化しにくく、お手伝いなどと区別しにくいなど、幼少の頃から当たり前なこととして生活していく過程で、他の家庭とは違うことに気づいたとき、誰にも話せず、孤立化するということもあり得ることから、早期発見、早期対応が重要と理解しているところであります。今後においても、国、道からの通知に基づき、要保護児童対策地域協議会を主軸に、児童福祉・教育等関係機関と情報連携してまいりますので、御理解を賜りたいと思います。

再質問 8番 荒生博一

農業者支援について再質問をさせていただきます。先般、9月7日になりますが、農業委員会委員の8か所の作柄調査ということで、町長も副町長も、それから我々議員のほうも、午後からになりますが、順に、ビートであるとか豆類、それからジャガイモ等の現状を確認させていただきました。自身、非常に、もっと大きな影響が出ているのかなと心配していたところもあるのですけれども、一方では、場所の関係なのか、意外に心配とは裏腹に非常にいい生育状況の作物、また、銘柄もあったと記憶しておりますが、まず、町長が率直に受けた当町の作況調査に伴う現状をどのように受け止めたのか確認させていただきます。

答弁 町長 斉藤繁

8番荒生議員の御質問にお答えいたします。作況調査から受けた印象といいますか、率直に申し上げると、やはり夏の高温・小雨の影響は、先ほど議員おっしゃったとおり、影響が多く出ている作物なんか、いろいろ波はありますが、影響は出ていると感じました。また、水稲につきましては、特に、収穫というよりは価格が心配だなと、このように、水稲に関しては作況と関係ありませんが、このように感じております。以上です。

再質問 8番 荒生博一

今回の質問に関しましては、まだ9月の段階ということで、この後まだまだ収穫が続きまして、最終的な収量であるとか、また、それぞれの作柄の単価等々も、多分記憶によると11月の中旬とか終わりぐらいにはっきりとした状況が見えてくるのではないかと思っております。そのような中、御答弁では、しっかりとそういった最終結果を受けて、関係機関との連携、また、情報の共有を図り、支援に努めてまいりたいということでしたので、私からこの件に関しましては、先の収量、それから単価等もありますので、お願いをさせていただきますと、1点だけです。世界農林業センサス2015年の統計では、当町の農家戸数は257戸であります。過去に遡りますと、平成7年になりますが、594戸の農家戸数があり、25年で約250戸、農家の戸数が減少しております。また、この間、何度か議会でも言わせていただいておりますけれども、当町の農家戸数は、10年後には150戸になるであろうということも、非常に後継者の問題であったり、高齢化に伴うもので、これ本当に致し方ないということで、ある種諦めではあるのですけれども、こういった干ばつ、それから― 22 ―小雨、そして冷害など、自然現象に伴って次年度以降営業ができず、営農を諦めるということだけにはなってほしくありませんので、R2年の数字で申し上げますと、当町の農家戸数は251戸ということで記憶しておりますが、町長、251戸の農家の皆さんをぜひ守ってください。そういった形で、今後想定される農業被害に際して、強い意思で対応していただくというお声を聞かせてください。

答弁 町長 斉藤繁

8番荒生議員の御質問にお答えいたします。まだ9月の段階で不確定な要素が多々ありますが、今後に向けて想定されるあらゆることといいますか、考えられることは想定して、農家の皆さんの営農に影響が出ないような準備は進めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

再質問 8番 荒生博一

それでは、しっかりと準備をしていただき、来たる収穫期に合わせて様々な対策、支援を講じていただくことをお願いし、2項目めの再質問に入らせていただきます。御答弁では、やはりヤングケアラーに関しては、早期の対応であるとか、発見が重要であるということで理解されているということでございました。この早期発見には、しっかりとした裏づけがありまして、アメリカの研究機関によりますと、早期支援が重要な裏づけとして、子ども時代の家族との関係や家庭に関する10項目の小児期逆境体験、これは、Adverse Childhood Experiences と申しまして、ACEという略で言われております。また、大人になってからの健康状態や仕事でのパフォーマンスなどと相関関係を調べた研究の事例を申し上げますと、ACE、今申し上げました小児期の逆境体験が多いほど、大人になってから抗鬱剤を処方されている割合やアルコール依存症になる例が多く、そしてまた、自殺願望を抱き、そういった自殺自体を機とする経験割合などが非常に高いという研究結果が出ております。また逆の、逆境体験ではなく、ポジティブな事例の P C E と い う の も あ り ま し て 、 PositiveChildhood Experiences ですけれども、こちらによります調査では、子ども時代のポジティブな体験により、家族との良好な関係や地域コミュニティーへの所属感覚、教師や周りの大人、友達とのよい関係など、7項目のPCEの数が多いほど、大人になってから精神的な健康状態がよくなり、社会的、情緒的に支えられていると感じる割合が非常に多いという回答の結果からも、やはりこういった事例は速やかに早期発見、そして対処が重要であるということは研究結果で出ております。まず、こういった結果を含め、町長の受け止めとして、このヤングケアラー問題に対する早期発見の重要性に関して確認させていただきます。

答弁 町長 斉藤繁

8番荒生議員の御質問にお答えさせていただきます。早期発見、早期対応というのが、私の答弁でも答えさせていただいたとおり、早いうちにそういうものを発見していくということが非常に重要なことだろうと私も思っています。そのためには、やはり関係機関、特に児童相談所などと連携を密にして、なかなかお手伝いなのかどうなのか見分けが、一見分からないところも多々あると思います。専門家の方と関係を密にして、早期発見、早期対応に努めていきたいと考えております。以上です。

再質問 8番 荒生博一

さきに申し上げました厚生労働省と文部科学省、両省によるプロジェクトチームのお話はさせていただきましたが、プロジェクトチームの報告によりますと、国では、来年度から3か年を集中の取組期間としており、今から申し上げます五つの点を実施するということで報告がございます。まず1点目、自治体による独自の実態調査を推進。そして2点目、介護、福祉、医療、教育など各分野の専門職に研修を実施し、他関連機関連携の支援マニュアルを策定する。3点目、SNSなどを活用した相談体制の整備、充実を図る。4点目、幼い兄弟のケアを担う子どもがいる家庭の家事支援サービスを検討すること。そして、最後の5点目として、ヤングケアラーに対する理解を促すため、学校にリーフレットを配布するなどし、対象児童である中学生、高校生の認知度5割を目標とすると掲げております。御答弁でもありました、町長のおっしゃいます要保護児童対策地域協議会を主軸に、児童福祉・教育等関係機関と情報連携し、取り組んでいくという理解で、再度確認しますが、よろしかったでしょうか。

答弁 町長 斉藤繁

8番荒生議員の御質問にお答えいたしたいと思います。御質問にありましたとおり、今後においても国、道、特に道は、昨今、新聞報道等にありまして、間もなくいろいろ通知等が発せられるのかなと思っております。それらに基づいて、要保護児童対策地域― 23 ―協議会を主軸に、児童福祉・教育等関係機関と連携して、この問題に当たっていきたいと思っております。以上です。

再質問 8番 荒生博一

まだ本当にこれから国でも次年度以降、3年間かけて集中的に取り組むという事例でございまして、また、御答弁にありました、道内の8月の調査、報道で知り得たということで、町長の御答弁の報道というのが、9月10日の北海道新聞によるものかと思われますが、道内の対象児童、高校2年生、中学2年生の全体の3%を超える数がヤングケアラーと思われる児童であるという数字が実際に出されております。本当に現段階では、私も課題提起として捉えておりますので、しっかりと次年度以降、道からの施策指示なのか、国によるものかは別ですけれども、こういった諸問題、我々の幼少期には余り耳にすることもなく、正直、ヤングケアラーという言葉は、恥ずかしながら私も去年の夏に初めて聞いたワードで、人を介護、また、お世話をするケアにERをつけて、ケアラーという言葉は10年ほど前から耳にしておりましたが、本当にヤングケアラーという言葉、最近、自身も知りまして、ちょっと奥深いところまで勉強した結果、やはり国も同様に、こういった課題を認識しておりまして、今年の6月の厚生労働副大臣の記事を見ましたら、やはりこういった社会問題を解決すべく対策、また、施策を実施できなかったことを非常に、2年前から課題を認識していたけれども、できなかったことを悔やんでいるという記事も新聞報道で読んだことがあります。本当にこれからしっかりとこういったケアが必要かと思いますので、最後に、もう一度町長に、このヤングケアラー問題、どのように町でしっかりと対応、対策を講じていくか、今後の実態調査も含めて、段階的なお話になりますけれども、最後、御意見を聞かせていただきまして、質問に代えさせていただきます。

答弁 町長 斉藤繁

8番荒生議員の御質問にお答えいたします。先ほどの繰り返しになるかと思いますが、国、道から通知があれば、実態調査等の要請があれば、もちろん町でもそういうことをいたしますし、関係機関とともに、専門家とともに、この問題に取り組んでいきたいと思っております。以上です。

出典:上富良野町議会 令和3年第3回定例会 2021年9月15日 議事録 PDF(25ページ) 間違いを知らせる