みんなの議会

上富良野町議会 令和2年第1回定例会 2020年3月10日

上富良野町立病院建替の財源について

2020年3月10日、上富良野町議会の一般質問で、元井晴奈議員が「上富良野町立病院建替の財源について」質問し、町長 向山富夫が答弁しました。

質問者
元井晴奈 議員
答弁者
町長 向山富夫

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 1番 元井晴奈

新型コロナウイルスが中富良野町、美瑛町の両隣町で確認され、次は我が町かと日々不安な生活を送っている中で、やはり何かあったとき頼りにしているのは病院であり、地域の病院の存在は必須であると感じているところであります。上富良野町立病院に関しましては、スプリンクラー設置の問題もあり、5年後、2025年、令和7年の6月までに建てかえをする予定と聞いており― 78 ―ます。新病院建設に向け、昨年より病院施設整備室を設置し、関係機関と協議を進めていると思いますが、新病院建設にかかわる事業費の財源について3点、町長にお伺いいたします。1点目、北海道防衛局の現病院建設時の補助金の返還及び新病院の補助金等の協議の進捗状況についてお伺いいたします。2点目、公共施設整備基金に準拠する形で、新病院整備のための基金の立ち上げ等の検討はなされているのか、お考えをお伺いいたします。3点目、クラウドファンディングやふるさと納税を利用し、幅広く新病院建てかえの資金調達を図ってみてはと考えますが、町長の見解をお伺いいたします。

答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)

1番元井議員の町立病院改築に伴う財源に関する三つの御質問にお答えさせていただきます。上富良野町立病院の改築につきましては、現在、令和7年の竣工に向けて準備を進めており、財源等に関しましても、関係機関などと協議を進めているところであります。1点目の現病院建設時におきます北海道防衛局の補助金返還と新病院建設時の補助金等の協議状況につきましては、まず、現病院につきましては、昭和54年に総事業費7億4,200万円で建築し、その財源としまして、防衛局より騒音防止対策事業補助金約2億7,600万円の交付を受けたところであります。当該補助金の返還につきましては、北海道防衛局と協議を行ったところ、防衛施設庁長官通知、補助事業等により取得した財産の処分制限期間についてに基づき、病院施設に係る鉄筋コンクリートづくりの構造物については、処分制限期間60年が適用されると示されており、新病院の竣工年度である令和7年に財産処分を行うとしましたら、残存期間14年分の補助金の返還が生じることになります。ただし、補助金の返還が生じない特例措置といたしまして、1点目は、構造上危険な状態にある施設等の取り壊し、2点目は、新病院に対し補助金は受けず、かつ防音機能を有した病院の建設となっております。1点目の構造上危険な状態を示す場合につきましては、耐震診断等を行った上で、耐力度不足が明らかであり、かつ耐震改修工事等による補強が実質不可能であることの証明が必須となっております。2点目の防音機能を有した病院の建設につきましては、防音仕様とした場合の建設コストと補助金の返還額について比較する必要もあり、補助金の返還につきましては、いずれも課題があることから、これらに対し最善の対応が図られるよう現在、北海道防衛局と協議を継続している状況にあります。次に、2点目の新病院建設のための基金の創設についてでありますが、病院建設については多額な経費を要することから、補助金、企業債の財源のほか、町の一般財源により建設することを想定しており、その財源として、基金の活用が考えられるところであります。現在、町におきましては、その処分要件として、多額な経費を必要とする公共施設の建設財源に充当するときと規定されております、公共施設整備基金が設けられており、病院建設時においては、当該基金を活用することを検討していることから、新たに新病院建てかえのための基金の創設は想定していないところであります。次に、3点目の病院建設のための資金調達の方法として、クラウドファンディングやふるさと納税の活用を図ってはとの御質問についてでありますが、まず、クラウドファンディングにつきましては、インターネットを通じ、自分の活動や事業達成のための資金調達の手法であり、目標額を設定し、その目的を達成するために、共感された方に対しまして支援を募る制度となっております。病院建設につきましては多額の経費を要することから、本制度を活用しての目標額を設定することや、その達成目標等を示すことは困難と思われ、クラウドファンディングを活用しての資金調達については、本事業にはなじまないものと考えております。また、ふるさと納税につきましては、これまでも病院に対する一般的な御寄附として御支援いただいたものにつきましては、病院事業運営のための積み立てなどを行い、活用させていただいておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

質問 1番 元井晴奈

まず、1点目の現在の病院の補助金の返還についてですが、まず、基本的には、北海道防衛局の補助金の残り14年間分、約6,500万円は、基本的には返還しなければならないという状態で、ただし、返還しなくてもよい特例措置が2パターンある。一つ目に、耐震強度に関して、補強もできない、補強改修もできないほど構造上危険な状態で取り壊す場合と、新病院建設時において補助金は受け取らず、かつ防音機能を有する病院を建設する場合のどちらかであれば、残りの14年間分の約6,500― 79 ―万円は返還しなくてよいということで、このどちらが最善か、北海道防衛局と引き続き協議をしていくという御理解でよろしいでしょうか。

答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)

1番元井議員の御質問にお答えさせていただきます。適化法の理解につきましては、現在、防衛局と細部を詰めております。いずれにいたしましても、適化法に基づく返還が生じるということになれば、これは、それを証明しなければ、それを免除を求めるということであれば、しなければならないというハードルもございまして、そのあたりの解釈というのは、非常に時々の国の解釈も大きく影響するものでございますから、協議をする余地が残されておりますので、最終的にどういうふうに、私どもは高度な判断を期待して協議を継続させていただいております。私もみずから出向いて思いをお伝えしておりますが、なかなか局もみずから判断がつかないという、今そういう段階かなと私は理解しておりまして、今後、本省と多分そのあたりを詰めていただけるものと思っております。願わくば、返還をせずに、さらに、新しく改築を予定している事業についても、防対事業が使えられればベストだなということで、非常に私どもとしては、負担を軽減になるように努力しているところでございます。

質問 1番 元井晴奈

1パターン目の返還しなくてもよい特例措置のときに、耐震強度の問題がありますけれども、現在の病院の耐震に関して、今回の補助金に関連するからという理由以外でも、現在までに耐震診断等を行った事実はあるのか、お伺いいたします。

答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)

1番元井議員の御質問にお答えさせていただきます。現在まで耐震診断は行っておりません。行わなければならない施設に該当していないということで、行っていないということでございます。

質問 1番 元井晴奈

耐震の診断はまだ行っていないということなのですけれども、返還が生じない措置では、耐震診断等で耐力度不足、耐震改修補強も不可能であることの証明が必須ということですけれども、いつごろ、補強が実質不可能なのかという耐震診断を行う予定なのか、お伺いいたします。

答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)

1番元井議員の御質問にお答えさせていただきますが、まず、先ほど冒頭で申し上げました2パターン、お示しさせていただいておりますが、耐震診断をすること自体に、既に1,000万円以上多分かかると思います。そういったコストも考えますと、何とかそういう手法によらない返還を猶予していただく措置がないものかということに現在、今、力を注いでいる状況でございます。

質問 1番 元井晴奈

課題がある2パターンの返還特例措置についてはわかりましたけれども、今後、北海道防衛局との補助金の残り14年間分の約6,500万円は返還するとして、防音機能を有した病院を建設する場合、改めて北海道防衛局から財政的な補助や、また、支援の可能性はないのか、お伺いいたします。

答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)

純粋に法律を読んで、法律のとおり、2パターン示しておりますが、いずれのパターンかを選択した後は、返還金が生じますが、新たなリスタートをして、補助金申請をするということは、それは可能でございますので、ただ、俗っぽい言い方をすれば、損得勘定をしなければならないという状況でございます。

質問 1番 元井晴奈

2025年、令和7年とすると、残りあと5年しかありません。北海道防衛局とは、補助金の返還の件と新病院建設の補助金の両面から早急に、また、貪欲的に協議を進めていっていただきたいと思います。次に、2点目の新病院建設のための基金の創設について再質問させていただきます。病院建設時においての基金は、多額な経費を必要とする公共施設の建設財源に充当するときと規定されている公共施設整備基金の活用を検討されているということですけれども、この公共施設整備基金は、例年、クリーンセンターの設備改修や管理に係る費用に充当されています。町民が地域で安心して暮らし続けるための医療のとりでである病院の新築においては、設備改修とは明らかに額も、また性格も違う事業だと思います。町民の皆様に、町立病院建てかえという一大事業をしっかり理解していただくためにも、公共施設整備基金に含まれているというよりは、改めて基金を創設すべきだと考えますけれども、その点についてお伺いいたします。― 80 ―

答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)

1番元井議員の資金についての御質問にお答えさせていただきます。事業資金を調達する手法として幾つかあるわけでございますが、現在、こういった基金を活用して建設するということは、当初から想定もしておりまして、病院のみならず、町の大きな投資を必要とする公共施設等の整備につきましては、公共施設整備基金を活用するということは、私は方法としては一番ふさわしい活用の仕方というふうに理解もしておりますし、各事業事業に応じ、その事業の規模にもよりますが、事業事業に応じて基金を積み立てるということにつきましては、発想したからすぐ必要な資金が積み上がるというものでもございませんし、仮に今からそういう目的基金を設けたにいたしましても、1年に、年間に積み立てできる額というのは、おのずと、これまでの行政運営の姿を見ていただければわかりますが、数千万から億に届くことというのは、ほとんど私も経験をしたことのないことから考えると、今から新たな基金を設けるということについての実効性を考えますと、これは、やはり既存の公共施設整備基金を活用することが一番理にかなっていることだというような理解をしているところでございます。

質問 1番 元井晴奈

毎年設備改修をしているクリーセンターもですけれども、ラベンダーハイツや子どもセンター、公民館、この役場庁舎も含め、老朽化が進んでいる公共施設はたくさんあります。その中でも病院は、生命にかかわる、なくてはならない最優先の公共施設であり、新病院建設への、病院なら寄附したいという多くの町民の声も聞いておりますが、現在の体制では、それは公共施設整備基金に含まれているということですけれども、間接的には積み立てられて、行く行くは新病院建設のための財源に充当されることとは思いますけれども、町民からすると、直接的な窓口ではないため、病院以外の公共施設の設備改修に使われている感じを受けます。それでも、新たに新病院建設基金の創設は行わないのか、再度お伺いいたします。

答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)

1番元井議員の御質問にお答えさせていただきます。改めて御説明するまでもございませんが、それぞれ町には幾つかの基金が設けられております。その基金を積み立てていく要素といたしまして、年間を通じて、町の予算執行で不用額となった千万円単位の額を積み立ての原資とする積み立て、この公共施設整備基金等はまさしく、あるいは財政調整基金等については、そういった代表格でございます。一方、子どもの支援だとか、そういったものについては、町民の皆さん方からの御寄附、あるいは福祉施設の基金等については、町民からの温かい御寄附等をそこに積み立てていくという手法で選択をしていただいております。とりわけ、財調だとか公共施設整備基金につきましては、やはり目標としている、あるいは積み立てておかなければならない額から想定いたしますと、やはりこれは町の財政運営の中で計画的に、あるいは優先的に積み立てていく、そういう性格を持っているものと解しておりますので、受け皿としての公共施設整備基金等が、御寄附等の受け皿ということであることは否定しませんが、非常にそういったことに過度に頼ることによって、期待することは非常に困難であろうと考えるところでございます。

質問 1番 元井晴奈

次に、3点目のクラウドファンディングについてですけれども、多額の経費を要するということ、目標設定が難しいなどの理由で、本事業にはなじまないという御答弁でしたが、病院本体の建設事業費という大きな目標ではなくて、例えばですけれども、ドクターヘリのヘリポートを設置する事業の一部ですとか、あるいはバリアフリーに係る手すりの設置など、テーマを絞って設定することによって、わずかな金額かもしれませんけれども、莫大な建設費に充当することができるのではないかと思われますし、御寄附を考えている町民の受け皿にもなるかと思われて、やってみる価値は十分にあると思いますけれども、町長のお考えをお伺いいたします。

答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)

1番元井議員の御質問にお答えさせていただきます。まず、クラウドファンディングに対します御質問にお答えさせていただきますが、冒頭お答えさせていただいておりますように、クラウドファンディングそのものについての、クラウドファンディングが起きてきた経緯、歴史的背景を考えますと、クラウドファンディングにつきましては、特定の方々が新たな事業展開をしたり、新たな目的に向かって動きをするときの資金集めのために起きてきた事業というふうに理解をしているところでございます。これには、それによってもたらされるであろう事業の成果だとか、その事業を通じて期待できる効果だとか、そういったものを広くインターネットを通じて、共感される方にお示しをして、そして共感さ― 81 ―れる方がファンディングに、資金提供に応じていただくという仕組みでございまして、病院事業のような、そういう専門性のある、特に公共性の高い分野につきましては、目標額を設定したり、あるいはそれによってさまざまな事業効果、あるいは経済効果等をこういうふうにお示ししていけますと、期待していただきますというようなことをあらわすというのは非常に難しい分野であろうということから考えますと、クラウドファンディング事業になじむような、病院建設の一部であっても、なかなかなじみにくいものだというふうに理解しているところでございます。さらに、御寄附についても少しお触れいただいたと思いますが、通常、町民の方々あるいは他の方々から御寄附を頂戴する場合には、病院のためにという受け皿を既に設けておりまして、そういった方々に対する自分の思いを病院に向けていただける仕組みは既に持っておりまして、その中からいろいろな器具、什器等の整備に活用させていただいておりますので、そういったお気持ちをお持ちの方に対する受け皿もできているのかなと、そんなふうに理解をしているところでございます。

質問 1番 元井晴奈

クラウドファンディングに関してですけれども、近年では医療分野でも、また、自治体関係でもクラウドファンディングを取り入れているところもふえてきています。さらに、現在はプロジェクトの目標額に達成しなくても、集まっただけの寄附金がいただけるものや、インターネットでのクレジット決済のみならず、銀行振り込みやコンビニ決済に対応しているクラウドファンディングのサイトもあるとお聞きしております。柔軟にクラウドファンディングのほうも検討していっていただきたいと考えています。最後に、ふるさと納税についてですけれども、本町も登録しているふるさと納税のサイト、ふるさとチョイスなどを見てみると、返礼品の種類から検索するか、目的、使い道から検索するのが近年の主流となってきております。現在、本町のふるさと応援モニター事業の寄附目的の項目は5項目と、その他となっており、幅広く捉えられてはいるのですけれども、どれも具体的な記述がなく、目的別の検索カテゴリーでは該当されにくい設定であると思います。現に、医療、福祉や公共施設のカテゴリーでは、本町は該当がありません。また、十勝岳魅力再発見事業やラベンダーのまちづくり事業ですら、環境、景観、観光のカテゴリーでは該当しない現状にあります。ふるさと応援モニター事業の寄附目的の1項目として、病院建設事業を明記し、目的をはっきりとさせることで、より的確に寄附を募ることができると考えますけれども、その点についてはいかがでしょうか。

答弁 町長 向山富夫(町長は2020年12月まで)

1番元井議員のふるさと納税を病院建設の資金調達の一つに位置づけてはというような御質問かと思いますが、これまでもお答えの中に、そういった要素はお答えさせていただいていると思いますが、病院という性格上、非常に専門性が高い、あるいは公益性が高い事業でございまして、そういったものと、これまで町が取り組んできておりますふるさと納税、ふるさと納税というのは、今さら申し上げるまでもなく、その地域に思いを寄せていただく方々の思いを納税という形で表現する制度となっておりまして、それには、それぞれ各地域が趣向を凝らした町のPRも兼ねて、特に、各自治体においては、非常に経済の活性化に結びつけるというようなことに非常に多くのウエートを置いている実態にあるというふうに思います。確かに医療、福祉だとか、そういった分野も選択肢に含めているところもあるのは理解もしておりますが、特にこういった病院建設等について、選択肢の一つとして、ふるさと納税の選択肢として置くということについての、やはりこれについては、ある程度戦略的な意味合いがございますので、その辺は、やはりそういった選択メニューが多ければいいという、必ずしも効果と比例していくものではございませんので、その辺は慎重であるべきだというふうに理解をしているところでございます。

出典:上富良野町議会 令和2年第1回定例会 2020年3月10日 議事録 PDF(89ページ) 間違いを知らせる