小樽市議会 令和8年第2回定例会 2026年6月16日
市立病院の医療費未納について
2026年6月16日、小樽市議会の一般質問で、小池二郎議員が「市立病院の医療費未納について」質問し、病院局長 有村佳昭が答弁しました。
- 質問者
- 小池二郎 議員
- 答弁者
- 病院局長 有村佳昭
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 19番 小池二郎
最後に、小樽市立病院における医療費未納問題、そして近年増加する外国人患者による医療現場への影響について質問いたします。まず、本市は北海道を代表する観光都市として、国内外から多くの観光客を受け入れております。特に、近年は円安や国際線の回復などを背景に外国人観光客が急増しており、市内の宿泊施設、飲食店、観光施設は活気を取り戻しております。一方で、その影響は観光分野だけではなく、医療現場にも及んでいると考えます。急病や事故、体調不良などで医療機関を受診するケースは増加しており、小樽市立病院においても救急搬送や外来受診など、外国人患者への対応機会は確実に増えているのではないかと推察いたします。しかしながら、言語の壁、保険制度の違い、支払い意識の差異などから、医療費未納が発生しているのではないかとの声も聞かれております。小樽市立病院は、市民の命と健康を守る最後のとりででありますが、経営面においては厳しい状況が続いております。その中で、本来回収されるべき医療費が未納となれば、病院経営への影響は決して小さくありません。また、医療費未納が増加すれば、その負担は最終的に市民負担や税金による補塡につながる可能性もあり、公平性の観点からも大きな課題であると考えます。そこで、小樽市立病院の対応について質問いたしますが、初めに、小樽市立病院における医療費未納の現状についてであります。過去3年間における医療費未納額及び未納者数について、年度別に伺います。また、そのうち、外国人観光客と思われる患者の未納額はどの程度あるのか、把握している範囲でお示しください。次に、未納となる主な要因について、どのように分析しているのかについてですが、経済的困窮によるものなのか、制度理解不足によるものなのか、あるいは連絡不能や所在不明などによるものなのか、現状の認識をお聞かせください。次に、未納をできるだけ防止する対策についてですが、現在、小樽市立病院では未納防止のためにどのような取組を行っているのか、お示しください。例えば、保険資格確認の徹底、保証金の取扱い、クレジットカード決済、支払誓約書など、具体的な対応についてお示しください。また、外国人患者に関しては、短期滞在で帰国してしまうことにより、請求そのものが困難となるケースもあるのではないかと考えますが、多言語対応やパスポートによる本人確認はされているのかなど、実態についてお示しください。また、外国人患者が加入している海外旅行保険の活用状況についてもお示しください。海外では、日本の医療費を補償する旅行保険に加入しているケースも多いと聞いておりますが、保険会社との連携や請求支援体制はどのようにされているのかなど、対応についてお示しください。外国人患者は、言語だけでなく医療制度の違いも考えられます。例えば、医療の受診の仕方に関する常識に大きなギャップがあり、未払いにつながるケースも考えられます。特に会計について、海外では日本のように後払いではなく、診察、検査、処方は事前に会計しなければ受診できない国もあります。そのような医療制度の違いについて、しっかり説明することや病院内の多言語表示も必要ではないかと考えますが、見解をお示しください。次に、救急医療への影響について伺います。外国人患者の増加に伴い、救急搬送件数や夜間救急受診件数に変化はあるのか伺います。また、言語対応に時間を要することで、医療従事者への負担増加や診療時間の長期化などは発生していないのか、お聞かせください。医療費の未納は、外国人だけではありませんが、未払いの患者が再度受診することで、未納金が増えてしまうおそれもあります。しかしながら、医師や看護師は、未払いの患者ということが共有されていないため、その患者が急を要さない計画的な入院や手術、検査入院等を決める際、その患者自身が判断する材料の一つとして大変重要であり、未収金を抑制するためにも必要と考えますが、未払いの患者が入院等をする際、どのような対応をされているのか、現状についてお示しください。今後も観光客増加による医療現場への影響や未払い患者への対応については、小樽市立病院が安心して適切な医療を継続できる体制を守るためにも必要であり、医療費未納への対策強化や外国人患者対応の整備など、未払いを抑える取組や回収の強化が必要と考えます。2024年度の日本の外国人患者数は約14万4,000人と増加傾向にあり、全国的にも医療費の未払いについては議論されております。厚生労働省には、訪日外国人に20万円以上の未払いがあった場合、出入国在留管理庁に情報共有され、次に入国する際の審査が厳格化される仕組みがあり、さらに、今年度からその金額が1万円以上に引き下げられるなど、国においても取組が強化されていることは大変ありがたいと思いますが、本市においても、未払いをできる限り減らす取組について強化していただきたいと思います。以上、再質問を留保して、質問を終わります。
答弁 病院局長 有村佳昭
小池議員の質問にお答えします。ただいま、小樽市立病院の医療費未納について御質問がありました。初めに、当院における過去3年の医療費未収納金額及び未納者数につきましては、令和5年度は2,252万2,035円で1,136人、うち外国人観光客と思われる分は27万1,975円で3人でした。令和6年度は2,343万5,660円で1,221人、外国人観光客と思われる分はありませんでした。令和7年度は2,761万9,220円で1,374人、うち外国人観光客と思われる分は75万9,890円で7人でした。次に、未納となる主な要因につきましては、経済的困窮によるものと把握しております。次に、未納防止対策についての具体的な対応につきましては、当院では、健康保険証の資格確認を徹底するとともに、入院においては、成年者でかつ保証能力のある方を保証人とする入院保証書を提供していただくこととしております。このほか、夜間や休日における救急外来では、受診時に連絡先等を確認するほか、支払い方法や支払予定日を記載してもらう項目を設け、未納防止対策を行っております。次に、外国人患者に対する多言語対応につきましては、当院では13か国語と手話に対応した多言語通訳サービスを活用しております。また、本人確認の方法につきましては、必ずパスポートを確認し、その写しを保管しております。次に、海外の旅行保険会社との連携や請求支援体制につきましては、外国人観光客と思われる患者の場合は、まず、病院で御自身が医療費を支払います。帰国後、自ら保険会社に請求されているものと考えられます。したがいまして、当院が直接海外の保険会社と連絡を取るということはありません。次に、医療制度の違う国からの観光客患者への説明や院内の多言語表示の必要性につきましては、当院では、現時点では多言語表示はしておりませんが、今後、必要に応じて対応してまいります。現在は、外国人観光客と思われる患者の診察受付をする際には、多言語通訳サービスを活用しながら、英語表記の書面により医療費や支払い方法についての説明の上、同意のサインをいただいております。まずは、外国人患者には職員側から声がけを行い、スムーズに総合案内や受付に導ける体制を徹底することで対応してまいりたいと考えております。次に、外国人観光客の増加に伴う救急搬送件数及び夜間救急受診件数の変化につきましては、直近3年間では、当院全体の合計件数は4,000件台後半で推移しておりますが、外国人観光客と思われる患者におけるこれらの合計件数は、令和5年度が57件、令和6年度が65件、令和7年度が73件であり、件数全体に対する大きな変動要因にはなっておりません。また、言語対応等による職員の負担増加や診察時間の長期化は見られますが、先ほど申し上げました多言語通訳サービスの活用により軽減が図られているものと認識しております。次に、未払い患者が入院等をする際の未収納金を抑制するための対応につきましては、当院では、入院前に医療事務職員が入退院受付において高額療養費制度などの説明を行います。その際、高額療養費の自己負担分であっても支払いが困難な患者がいた場合には、無理のない範囲で医療費をお支払いいただけるよう、分納などの個別相談に柔軟に対応しながら未収金の抑制に努めております。(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
再質問 19番 小池二郎
1点だけ再質問させていただきたいと思います。小樽市立病院の医療費未納についての最初の質問で、過去3年間の未納額をお示しいただきまして、毎年約2,000万円以上あるということで驚きました。この金額は単年度の未納額であって、累積の金額ではないという認識でよいのか、また、2,000万円以上の未納金が毎年積み上がっているという認識でよいのかだけ確認させてください。
答弁 病院局長 有村佳昭
小池議員の再質問にお答えいたします。この数字は単年度のものでございます。それが積み上がって現在に至っているかといいますと、実際にはそうではなくて、特に支払いが滞る悪質な場合の総額は、開院以来、現在までに3,200万円ほどの未納がありますが、弁護士に依頼して回収作業を進めて、そのうちの約49%、半分程度は回収しているというのが現状でございます。