上富良野町議会 平成17年第4回定例会 2005年12月21日
まちづくりと次世代育成について
2005年12月21日、上富良野町議会の一般質問で、清水茂雄議員が「まちづくりと次世代育成について」質問し、町長 尾岸孝雄が答弁しました。
- 質問者
- 清水茂雄 議員
- 答弁者
- 町長 尾岸孝雄
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の目次の表記です。
質問 1番 清水茂雄
私は、さきに通告してあります、まちづくりと次世代育成について質問をさせていただきますが、さきの同僚議員の質問と重複する面もありますけれども、御了承いただきたいと思います。質問は簡潔にということではありますが、今回はさまざまな角度から質問させていただきますので、ひとつ御高察の上、実のある御答弁をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。私は、過去に何度となく真のまちづくりは青少年・子供の育成にあると思い、理事者に一般質問を行っているところであります。この問題が、今こそ最重要課題として取り組まなければならないと考えますが、子供たちが感動し、みずからその行動を示し、他の町の範となるようなまちづくりに邁進していただきたく、再度、町長の見解を示していただきたいと思います。地方自治体の財政状況は、近年悪化の一途をたどり、地域の公共事業のぶんどり合戦はもはや完全に終息し、今はいかに予算の削減を行うかが問われる時代となっております。しかし、いつの世になっても変わらぬもの、それは次世代を担う青少年の育成がいかにあるべきかを地域全員が考え、実行することではないでしょうか。町では、上富良野町次世代育成支援行動計画、上富良野町エンゼルプランの作成、公民館講座事業実施計画など、詳細な計画書の作成をつくって取り組みいただいていることは一定の評価をしたく思いますが、その効果が出ているかと問われると、必ずしも一致した評価は難しく、どこにその問題があるかを検証しなければなりません。言葉より行動ではないでしょうか。昨年、群馬県高崎市で小学1年生、浜名愛ちゃんが惨殺され、12月には奈良市における小学1年生女児誘拐殺害事件、先月は広島市で木下あいりちゃんが絞殺され、ダンボール箱詰めで遺棄され、今月2日には栃木県大宮市の山林で吉田有希ちゃんが刃物による惨殺死体で発見、この1年生女児誘拐殺害事件は社会を震撼させ、各地で緊急に対策を模索している最中に、― 63 ―宇治市で今度は児童の安全を守るべき立場にある学習塾講師が、塾生の小学6年生の堀本沙也乃さんを出刃包丁で惨殺、高校1年生女子による母親毒殺未遂事件、高校1年男子による同級生女子刺殺事件、家庭内暴力、虐待、また、親が子を殺害、親が子の養育を放棄するなどなど、かつての日本社会で想像することすらできなかった事象が日常茶飯事、平然とごく当たり前の社会になっていることに私は戦慄し、空恐ろしく、これからの日本はどのようになっていくのか、不安感でいっぱいです。これらの記事を町長はどのように感じ、現在、どのような解決策をお持ちか、また、将来にわたってどのような解決策をお持ちか、所信を述べていただきたいと思います。まちづくりとは何か。立派な各施設ができました。道路網も舗装され、完備いたしました。行政サイドで住民向けの施策・事業を展開しているが、まちづくりはこれでよいのか、何か基本的に違うのでないかと私は思うのです。まちづくりの基本は、次世代育成にあると考えますが、行政も各機関において種々施策を行ってはいるが、これでよいのか、ありきたりの施策に過ぎないのではないかと私は思うのです。私は、過去に何度となく町長にこの姿勢をただしてきたのは、まさにこの課題の解決策を探り、これからの日本の、皆この町の子供たちが伸び伸びとした環境で育つことが、町長の言う「だれもが住んでいてよかったと思えるまちづくり」と考えますが、町長の考えはいかがなものでしょうか。再度確認したいと思いますので、見解をお示しください。想像豊かな子を育て、だれしもが年老いていく過程で、幼少期の思い出は鮮明に残り、若いときは町の外へ出て種々経験を持ちますが、後年はその町に帰って永住したいと思う気持ちが高ぶるのは、多くの人が持つ感情ではないでしょうか。教育とは、「心に灯をつけることだ」と、東北大前学長の西澤潤一先生は述べておられる。まさしく行政がその思い出を具現化する使命があると考えますが、いかがでしょうか。子供たちが自分の両親を見て、将来は私たちは、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんみたいな人になりたい。そしてこの地、上富良野町を自分の故郷として当然に思われるような、誇り高いまちづくりをしていただきたく思いますが、町長の考えをお聞かせいただきたいと思います。私は、よりよいまちづくりは、子づくり、子育て育成の次世代施策がすべてであると考えます。事件の背景に、現在の社会環境があるということを深く認識しなければならない。それには行政ばかりだけでなく、私たち住民一人一人がその重要性を認識して次世代育成に取り組むべきであり、行政はみずから率先してその施策を講じていただきたい。ただいま申し上げました課題の示すものは、一刻も猶予することもできない最悪の状況下にあり、最優先重要課題として取り組むべきと考えるが、町長の対応・対策についての施策指針についての考えを伺いたい。最後に、一言加えさせていただきますが、だれでもが住んでてよかったと思えるまちづくり、これは政府を初め日本全国すべての首長が目指すことであり、全国民が切望することであります。以上申し上げまして、私の質問といたします。終わります。
答弁 町長 尾岸孝雄(町長は2008年12月まで)
1番清水議員の御質問にお答えさせていただきます。議員からの御質問につきましては、御発言のとおり、幾度もちょうだいをいたしておりまして、答弁させていただいておりました。国内の子供を取り巻く環境が悪化しているか否かは別といたしまして、痛ましい事件が各地で発生していることは、議員と同じように、怒りさえも感じているのが正直な心境であります。立ち返りまして、本町の状況は、幸いにも大きな事件や事故が発生していないことは、喜ばしいことと受けとめておりますし、関係いただいております多くの町民の皆様の御協力に、改めて感謝と御礼を申し上げるところであります。町といたしましては、御承知のとおり、平成16年度より組織的にも子育て支援班を保健福祉課内に設置いたしまして、核家族化が進む家庭の子育てに積極的に対処するとともに、子供センターの整備により、子育て情報の交換や不安解消なども対処できるよう、恒常的な支援体制を整えたところであります。また、乳児期から学齢期に至る発達段階に応じた健診や相談には、保健師はもとより医師などの専門的な立場からの支援を継続的に整えており、必要によっては、より専門の機関への連携も行っているところであります。さらに、就学児童に対しましては、児童館での活動や少年団活動などに参加の機会を大きく開いている状況にあります。しかし、これらの事業を行政で進めることだけですべてが足りるとは考えておりません。何に増しても地域の皆さん方が、次の世代を担う子供を育てる役割を担うこととともに、力を尽くしていただかなければならないと強く感じているところであります。そこに、地域の教育力・福祉力が備わっていくものと信じております。今後とも必要な手だての構― 64 ―築に努力を傾注してまいりたいと思いますので、御理解を賜りたいと思います。
再質問 1番 清水茂雄
再質問させていただきますが、この一連の事件に関する北海道新聞の11月14日から今日までの膨大な記事ですね、このような記事が報道されましたが、町長は当然に目を通されたことと思いますが、ちょっと中を振り返ってみたいと思います。まず、11月26日の新聞に出ておりましたが、私はこの記事を読むたび、またテレビでニュースを見るたびに、ちょっと私事ですが病院におりまして、ベッドの上で何度となく泣かされました。木下あいりちゃんの父、建一さんが葬儀のあいさつの中で述べたことですが、生きている娘あいりと最後になったのは、当日11月22日の朝、職場に行くときに「あいりちゃん行ってきます」、「行ってらっしゃい」と、お互いに言って手を振って見送られたのが最後になりました。また、これは昨年のことなのですが、12月9日の道新に載っておりましたが、群馬県高崎市で浜名愛ちゃんが惨殺された事件について、お父さんは今までの事件当日を鮮明に覚えていますと。朝、娘が好きな服を選び、「お母さんきのう買った靴はどこ」、「名前を書いて玄関に出してあるわ」、新品の靴を履いて「行ってきます」と元気に登校しました。しかし、娘さんは冷たいむくろとなって帰宅したのです。お母さんは、顔を押し当てると、冷たいほおに涙が凍りつくようでした。私は、娘を授かって本当に幸せでした。殺されるなら、私がかわってあげたかったと、このような記事が載っております。町長は、今回の質問の答弁につきまして、当然、こうした記事を十分お読みになって、質問の要旨を御理解の上、御答弁いただいたものと私は思いましたが、内容は余りにも乏しく、当を得てないと感じます。町長は、怒りを感じていると言われたが、私は怒りではありません。なぜこのような事件が連続して起きるのか、一体日本の社会は今どうなっている、この背景は何なのか、私はそのことが非常に心配であります。この一連の事件について、対応策が道内を初め各地で模索されております。その記事も、このようにたくさん道新に載っております。中には通学路を外れると警告がなる、または防犯ブザーとPS携帯は決定打ではないと立ち上がる保護者ら、幼い命地域が盾に、ねらわれる子供通学の安全模索、親付き添い住民監視も限界、バス送迎も財政厳しくというような記事まで載っております。そして、これは12月13日の新聞の一部に、住民同士のあいさつが基本だということがうたわれております。住民があいさつを交わし合うことが基本だという、住民同士が顔見知りになる機会がふえ、罪を犯そうとする人に思いとどまらせる効果も大きい。さらに、放置されたごみや不法ビラなどを処分し、環境を整備することが大切と指摘しています。また、子供に積極的にあいさつをしている地域もある。12月8日の新聞ですが、これは本当に身近、旭川も幾つか新聞に出ていますけれども、富良野で家庭と学校、手携え子供の安全確保、富良野っ子見送り・見守りたいを結成、声かけ・不審者情報を共有という見出しの最後のマップに、上富良野町にも1人で通学する子供の情報把握を急ぐ、安全確保のため地域住民にも協力を求めていきたいと語るとされております。先ほど、教育長が同僚議員の質問に対し同じことを述べておられますが、私はたしかこの一連の事件につきましては非常に大変なことだと、そうした中でその対応策を、今後、町長は、本町の状況は幸いにも大きな事件や事故が発生しないことは喜ばしいことと受けとめております。確かに喜ばしいですよ。だけれども、今後、このような事件が起きないとはだれも保障できないわけです。先ほど教育長も言っておられましたね、そうした中でその対応策を今後どうしていくのかということを私お聞きしたいのです。それと同時に、もう1点、先ほど申し上げました住民の協力、これを得るのにはどうしなければならないのか。自発的に協力を求めても、私は一向に進歩しないと思う。やはり行政が率先して住民に呼びかけ、次世代を継ぐ子供たちが伸び伸びと安心して生活できような環境づくりをぜひ構築していただきたい。この2点が私の今回の質問の趣旨であります。そうした点を踏まえて、いま一度、実のある御答弁をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
答弁 町長 尾岸孝雄(町長は2008年12月まで)
1番清水議員の再質問にお答えさせていただきます。議員おっしゃるように、私自身も就任以来、まちづくりは人づくりが基本であるという信念のもとに行政執行をさせていただいておるところでありまして、議員が御心配いただいておりますような地域づくりの中で大変重要な課題であり、昨今の報道等々を見ますと、非常に残念に思うわけでありますし、本当に憤りを感ずるわけでありますが、残念ながら現在はその予防対策というものについて、十分にこの予防対策、これを講じれば大丈夫であるぞという― 65 ―ような決定的な予防対策は組めないというのが現状であります。しかしながら、子供たちの安全を守るための防衛対策は進めていかなければならないということでございます。おかげさまで、ありがたいことでありますが、先ほどお話申し上げましたように、子供たちを育てるためには、何といっても地域と父母と、それと学校との三者が一体となって連携をとりながら対応を図っていかなければならないというふうに思っているところでありますが、地域におきますボランティア活動の中で、それぞれの地域でボランティア活動を始めていただいたということが、これが一つの起爆剤となって大きく地域こぞって子供たちを守るというような体制づくりを促進していかなければならないというふうに思っております。町といたしましても、そういったことを考えながら、ボランティア対策の対応のために事業を展開し、コーディネーターを置いて進めているところであります。そういったことを進めながら、今後、教育委員会との連携を図りつつ、子供の安全対策、今まで各議員から御質問いただきました諸施策の展開を図りつつ、促進を図り、安全で安心して住めるまちづくりを目指していきたいというふうに思っておりますので、御理解を賜りたいと思います。
再質問 1番 清水茂雄
いつも町長の御答弁は当たらずさわらずで納得がいかないのですが、きょうの新聞に政府も動き出しました。「子供の安全対策に重点」ということで、次年度予算財務省原案ができております。それから、その内容として、子供を守る緊急6対策、通学路の点検など閣僚会議で打ち出すと。緊急対策の内容ですが、先ほど御答弁の中にもいろいろ出てきたことですが、全小学校区で通学路の点検実施、安全マップ作成、全児童・生徒対象の防犯教室開催、1.不審者情報を共有するネットワーク構築、1.安全ボランティアへの参加呼びかけ、以上は2006年3月までに実施と。1.路線バスをスクールバスとして活用する方策を早急に検討、1.国民へ協力の呼びかけ。重点項目、1.危険場所での防犯カメラの設置促進、1.ICタグ電子荷札を用いた見守りシステムの開発の普及などを上げております。私がこの問題について、こうまでしつこく心配して申し上げることは、町長どうですかね、私の考えることは過剰なのですかね、心配しすぎですか。町長はどのように受け取っていただいているのですか。私、やはりこれは行政だけで何とかといっても非常に難しい問題です。子供さん一人一人に、だれかボディーガードつけるというわけにもいかないし、これは私たち住民すべてが、隣りの子供だ、いや知らない子供だということではなくて、すべて私たちの子供だと。私たちの地域を、次の世代につないでいくための次世代の子供たちなのだということをもっと強く認識して、我が子と思って一人一人が子供たちを見守っていく、そういう社会環境をつくらなければだめなのです。町長、前にもお聞きしたことありますけれども、今はどうですかね。知らない子供さんに会ってあいさつしますか。御返事がないところをみると、あいさつはなしと受け取ってよろしいですね。そういうことではだめなのです。これは、町長だけに申し上げているのではないですよ、議場の皆さんに申し上げているのです。やはり子供さんを見たら声をかけてあげてください。また、大人同士でも声をかけ、そのことが住民間のコミュニケーションを応戦することなのです。そういうことが町長が言われる、だれもが住んでいてよかった、いい町だなと思える上富良野町のまちづくりでないでしょうか。こうしたことをひとつ行政が先頭に立って、あらゆる機関を通じて住民に呼びかけるような活動をしていただきたいと思います。そういう考えがあるかどうか、もう一度お願いいたします。
答弁 町長 尾岸孝雄(町長は2008年12月まで)
1番清水議員の再々質問にお答えさせていただきます。この現状、痛ましい事件・事故等々の現状につきましては、私も議員と同じような考えを持っているということをまずお答えさせていただきたいと思います。そういったこと含めながら、先ほど来お話させていただいておりますように、まちづくりは人づくりという信念のもとで、いろいろな施策の展開をさせていただいております。議員御質問にありましたように、今、私ども町がこの種の事業展開をしている事業が全く地についていないという御指摘を受けておりますが、私といたしましては、今取り組んでいる施策を実直に進めていくことによって地域づくりがなされていき、子供たちの安全につきましても、先ほど来、他の議員の皆さん方から御質問いただいている中で、教育長の方からもお答えさせていただいているような施策の展開を進めつつ、子供たちの安全・安心を図れるような地域づくりを目指していかなければならないというふうに思っているところでありまして、そういう信念のもとに、この種の事業展開を数多く展開させていただいておりますので、それらの事業に、例えばこういうふうにこの事業は是正した方がいいよというような提言がありましたら提言をいただきた― 66 ―いなというふうに思います。現在の痛ましい、厳しい状況につきましては、議員と同じような考えを持っているということを御理解をいただきたいと思います。