みんなの議会

上富良野町議会 平成17年第4回定例会 2005年12月20日

農業行政について

2005年12月20日、上富良野町議会の一般質問で、岩田浩志議員が「農業行政について」質問し、町長 尾岸孝雄が答弁しました。

質問者
岩田浩志 議員
答弁者
町長 尾岸孝雄

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 7番 岩田浩志

私は、さきに通告してありました農業行政について2点、町長に御質問させていただきたいと思います。1点目に、農地の保全について。我が町の農業情勢は、米価においては豊作のため価格の下落、野菜においても価格の低迷と、ますます厳しさが増すところであります。さて、我が町は、平成12年度、国で示されました中山間地等直接支払制度の導入が図られていない状況にあります。この制度は平成12年度から16年度までの5カ年実施され、国はさらなる支援が必要と判断し、さらに17年度から21年度までの5年間の延長を示されたところであります。この制度は、国が各自治体に対し条件不利地に対しての支援策として整備された事業であり、上川管内24市町村のうち、20市町村がこの事業に取り組んでいる状況にあります。このように、ほとんどの自治体が取り組んでいる事業であり、どうして我が町が取り組んでいないのかが理解できないところであります。この制度の利用があれば当然遊休農地の出現はなく、農地を保全していく上では極めて重要な役割を果たしていたと考えられます。そこで、我が町の農地の状況は、既に遊休農地が95ヘクタールにも及ぶと報告を受けておりますが、この面積は中山間地域等直接支払制度の対象面積の約4分の1に相当する大変な面積であります。遊休農地は今後ますますふえる傾向にある中で、今後、制度の導入も含めて早急に対策を講ずるべきと考えますが、町長の所見を求めるものであります。続きまして、2点目に、町の施設に地元農産物の積極的な導入を。地産地消、食育というテーマのもとに、現在、町の施設では給食センターで地元農産物加工品や地元― 34 ―農産物が利用されており、食育の上で大きな成果を上げております。施設の方々からも非常に高い評価を受けている状況にあります。また、まちづくりにおいても大変重要な部分であると考えます。しかし、町長の意思が強く反映しているようには余り感じられないのですが、町長はこの点についてどのように考えておられるのか、お伺いいたします。また、町の施設である町立病院やラベンダーハイツにおいても、今後積極的な導入を図るお考えがあるのか、お伺いいたします。以上、2点についてよろしくお願いします。

答弁 町長 尾岸孝雄(町長は2008年12月まで)

7番岩田議員の農業行政に関する2点の御質問にお答えさせていただきます。まず、1点目の農地の保全についてでありますが、御承知のとおり、平成16年度までの5年間として実施された中山間地域等直接支払制度は、引き続き平成17年度から平成21年度まで延長が示されたところであります。制度の趣旨につきましては、農業生産の維持を通じて耕作放棄地の発生を防止することや、農業の多面的機能を確保する観点から、平地地域との生産条件の格差を農業者に支払うものとなっておるところであります。私は、これまで何度も申し上げておりますが、制度の導入に当たっては、本町の6,000ヘクタール弱の耕地面積に対しまして、制度の対象となる面積は6%程度の370ヘクタールほどと少なく、一方で、傾斜地等を測定するための多額な費用がかかることから、また、農業者の平等性が保たれないなどといった総合的な点で判断し、制度の導入を断念した経緯がございます。御質問のように、遊休農地は増加する傾向にありますことから、今後どのように復元していくことがよいのかなど、諸対策については今後も農業委員会と連携を密にしながら十分検討を重ねてまいりたいというふうに考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。次に、2点目の地元農産物の利用に関する御質問にお答えさせていただきます。消費者は豊富な食材を一年を通じて簡単に手に入れることが可能になってまいりましたが、一方で、旬や地域性、食の安全、食の文化など、多くのものが失われたものも確かであります。消費者の食の安全・安心志向の高まりを背景に、近年、各地で質のよい食べ物や食文化を大切にしようという考え方が起こり、いわゆる地産地消、食育といった取り組みが行われていることは共感をいたしているところでありますので、十分承知をいたしているところであります。御質問の町の施設においては、地元農産物を積極的に導入することについては、これまでも地元の米や野菜などを、学校給食センターを初め、病院やラベンダーハイツで食材として利用することに努力してまいりました。今後においても、限られた経費の可能な範囲で取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。

再質問 7番 岩田浩志

再質問させていただきたいと思います。この中山間地域等直接支払制度につきましては、以前同僚議員の質問にもあり、経緯は理解しているところでおりますが、この点について、どの自治体も測量に対しては相当の経費がかかっており、大きな差があるとは思えません。また、過疎指定の自治体との負担差の額も承知しているところであります。それ以上にまた重要な制度であると私は考えます。ただ、町長の答弁の中に、農業者間の平等性が保たれないとの御発言がありましたが、これは国の制度を否定するものであります。この制度は国が中山間地を含む傾斜地で耕作に苦慮している農業者に対しての支援策であり、この制度をなくしては条件不立地の荒廃を食いとめることはできないものと思われます。また、町全体で取り組めば広く利用できる多様な制度でもあり、上川支庁の担当職員並びにこの制度を取り組んでいる自治体の担当職員においても、この制度の一番よい点は、この要件の中で集落的な営農集団をつくりなさいと、この点が皆さん口をそろえて大変いいと、高く評価しているものであります。そのことが集団の中で、地域農業について何度も協議しなければならず、そのことが地域農業を保全する上で大きな役割を果たしていると思われます。また、行政を中心に農業者とのまちづくりが、このことによって強くはぐくまれているのは言うまでもありません。今日、WTO問題、さらには平成19年度より品目横断的経営安定対策が施行されますが、この制度により、ますます条件不立地を中心に耕作放棄地が進むことを危惧するところであります。町長の答弁の中で、農業委員会等にお願いしているとのことでありますが、農地の流動化においては、行政、農業委員会並びにJAと集積事業の中― 35 ―で、農地の保全、価格の保全に日々苦慮されていることは私もよく承知しているところであります。その中でも、このように荒廃が進み、既にヤナギやシラカバの生い茂っている農地も少なくない状況にあります。町長申されましたけれども、復元どころか、今後耕作放棄地をふやさないために何らかの施策が急がれると思います。ただいまの答弁では、町長の思い、また具体的な施策が述べられていませんが、改めてお聞きしたいと思います。続きまして、2点目の質問に対しては、大変前向きな回答を得たと認識しておりますけれども、給食センターにおいては、地場産農産物が担当職員並びに栄養士さんの協力のもと、何とか子供たちに安全で新鮮な野菜を食べさせたいという思いから、地元農業者と、また町内の商店とも協力しながら、年々充実していることはよく承知していると思いますが、他の施設、ラベンダーハイツ並びに町立病院においても、町民に見える形で農業者と町内の商店と協力しながら取り進められているものと受けとめましたが、もう一度確認をしておきたいと思います。以上です。

答弁 町長 尾岸孝雄(町長は2008年12月まで)

7番岩田議員の再質問にお答えさせていただきます。平成12年に制定されました中山間地域等直接支払制度の問題でありますが、このことにつきましては、当時、議員の皆さん方にも説明を重ねながら、対応を図らない方向で進めてきたところでございます。以前にも議員から御質問、他の議員からも御質問ありまして、お答えさせていただきましたが、平等性に欠くということにつきましては、当時、十分に議員の皆さん方とも議論を重ね、また地域の皆さん方とも議論を重ねてまいりました。その中におきまして、先ほど申し上げましたように、全面積の6%相当しか適用にならないと。それから団地形成のいろいろな問題等々もあったと、それからそのための適用を受けるために航空写真を撮らなければならないというような、非常に多額の経費をかけていかなければならないということと、それからもう一つ、図面で線引きも想定しながら線引きもさせていただきました。ところが同じ平たん地の中で、隣の土地までは対象になるけれども、その隣のこっちの土地は対象にならないと。では、中山間地としての比較の中で作付が不便であるというのはどういう判断になるのかと。隣の家は不便だということで対応になるのに、自分の家がならないというような線引きされてしまう、そこが極端に山間地の差のあるところであればいいけれども、平たん地において差が出てくるというようなことも非常に大きな問題を抱えまして、そういったことの対応を図ることにつきまして、議員の皆さん方と議論を重ねながら、上富良野町におきましては、制度の適用を外してきたと、してこなかったとということであります。そういったことで十分御理解を賜りたいなというふうに思いますが、その後の対応につきましては、町といたしましても、その農業振興施策の中で、いろいろな面で取り組みながら、その推進を図ってまいりましたし、議員が御心配しております農地の荒廃化のためには、何といっても農地の流動化の促進を図っていかなければならないということを前提にしながら、農地の流動化策につきまして、農業委員会とも綿密な連携を図りながら今日まで進めさせていただいておりますし、これからも、何としても農地の荒廃化をなくすためにも、農地の流動化策を推進していかなければならないというふうに思っておりますので、御理解を賜りたいと思います。また、次の2点目の地産地消の問題、地元の農畜産物の公共施設への利用の問題でありますが、何とか、私就任して以来、徐々にではありますが、地元の農畜産物の利用がそれぞれの施設で少しずつ促進がなされて今日に至っているなというふうに認識しておりますし、それぞれの施設に対しましては、その奨励を図っているところでありますが、町立病院及びラベンダーハイツ等々につきましては、これは他の給食センター等とは違って、財政の収支パターン、財政の健全化、経営の健全化を進めていかなければならない。例えば、町立病院におきましては大幅な赤字が続いているというようなことも含めまして、単価の問題でいろいろなことがあるというようなお話も耳にいたしておりますけれども、そういったことを含めながら解消をするように努めていき、地元農畜産物の使用の奨励を図っていきたいと。今後もそういった部分を十分調整をさせていただきながら、それぞれの施設の利用促進を図るように対処していきたいというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。

再質問 7番 岩田浩志

1点目の質問に対してもう一度、具体的な策が町長にあるのかないのか。ただいま、今後そういうことに対策を講じていかなければいけないと言われましたけれども、現時点でそういった策があるのかないのか、もう一度お伺いしたいと思います。

答弁 町長 尾岸孝雄(町長は2008年12月まで)

7番岩田議員の再々質問にお答えさせていただきます。今後の事業として具体的なものがあるのかという御質問でありますが、現在まで進めております農地の流動化策等々も推進を図ってきておるところでありますが、これからもそれらの対応の中で土地改良事業だとか、奨励作物の振興対策事業だとか、そういったものを今後も、現在進めております第5次農業振興計画に基づいた推進を図っていきたいというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。

出典:上富良野町議会 平成17年第4回定例会 2005年12月20日 議事録 PDF(41ページ) 間違いを知らせる