上富良野町議会 平成14年第4回定例会 2002年12月16日
(1)当町の産業経済の実態と雇用について/(2)農業振興と農地流動化について
2002年12月16日、上富良野町議会の一般質問で、向山富夫議員が「当町の産業経済の実態と雇用について」「農業振興と農地流動化について」について質問し、町長 尾岸孝雄、商工観光まちづくり課長 垣脇和幸、農業委員会会長 小松博が答弁しました。
- 質問者
- 向山富夫 議員
- 答弁者
- 町長 尾岸孝雄、商工観光まちづくり課長 垣脇和幸、農業委員会会長 小松博
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 18番 向山富夫
期待に胸を膨らませて迎えました21世紀も、既に2年を過ぎようとしております。新しい世紀にかけた国民の夢は、大きなものであったことは申すまでもありません。しかしながら、今日の我が国の経済情勢は、心の問題、経済の問題等々ともに期待とは大きくかけ離れた状況と言わざるを得ません。国内産業の海外移転による産業の空洞化、金融機関の不良債権問題、一向に明るさの見えてこないデフレ不況など、これらによる地方への影響ははかり知れず、まちの根幹を揺るがす大問題であります。加えて、国では厳しい国家財政を乗り切る手段とし、行政の効率化という名のもとに、市町村の合併を半ば強制的と言えるような手法で、その推進を図ろうとしております。このような状況にあり、今まさに上富良野がこれからもしっかりと自立をしていこうとするならば、みずからの汗と力で切り開いていくしかありません。たとえ厳しくても、果敢に取り組んでいくべきだと思うものであります。しかし、我が町には、それをなし得る絶対的な可能性があります。それは、かつて十勝岳大爆発によって、多くのとうとい命と大切な田畑を泥流によって根こそぎ奪われ、いよいよ廃村かと思われたこの町を不屈の愛郷心で見事に復興を果たしてくれた先人の熱い血が、今も脈々と受け継がれているという事実であります。このことを胸にとめ、私はこの際、2項目6点について御質問させていただきたいと思います。まず初めに、当町の産業経済の実態と雇用についてであります。先ほど申し上げましたように、国、地方を問わず、極めて厳しい財政状況、一向に改善の兆しが見えないデフレ不況、加えて合併問題等々難問が山積している中、これからも自主自立を大前提とするならば、それを支える基本は、何と言っても産業基盤を強化することが絶対条件であると思います。しかし、我が町の現況を見るとき、私は商工業、農業ともに大変厳しい状況であると感じており、最初に町長は、上富良野町の経済状況をどのように認識され、仮に厳しいと認識されているとすれば、今後とりわけ平成15年度に向けて、何か具体的な活性化策を考えておられましたら、ぜひお伺いいたします。もはや、精神論や抽象論を論じている事態ではないと思いますが、いかがでしょうか。次に、高校新卒者の就職状況についてお尋ねいたしますが、町に活力を生むということは、どれだけ若い人が定着するかということだとも思います。高齢者対策を講ずるということは、若者対策をどうするかだとも言われております。若者の雇用の安定と拡大を図ることは、大変重要であると思いますが、現在我が町における高校新卒者の就職内定率と、町内への就職予定の状況についてお伺いいたします。3点目に、だたいまの就職と関連いたしますが、こんな話を聞かれると思います。成功の秘訣は失敗を恐れないことだ。頭ではわかっていても、実際となれば簡単なことではありません。一方、何もしなければ何も始まらない、これも事実であります。当町の町民がそれぞれに持っている知恵や情報は、はかり知れないものがあると思います。そこで私は、その秘めたる力を生かし、新たに起業、創業を生み出すことがぜひとも必要であると痛感しており、そのためには、だれもが新たなものにチャレンジできる力強い支援策やリスクの軽減策など、ベンチャー支援制度の創設を図るべきだと思いますが、町長のお考えをお伺いいたします。このことが将来の活力あるまちづくりの芽を育て、やがて大きな木になり、若者を受け入れる大きな力になると信ずるものであります。人の営みがあって初めて活力が生まれ、それを支える環境づくりがぜひ必要ではないでしょうか。次に、2項目の農業振興と農地の流動化について、3点お尋ねいたします。先般、12月3日に新たな米政策改革大綱が示されたことは、御案内のとおりでございます。これは、米に限らず、今後の農業のあり方を示していると言え、端的に言うなら、これからはもう国の力はあてにするな、競争に勝ち残れる強い産地、強い経営体だけを残すというような大変厳しいものであります。しかも、平成16年度から徐々に移行するということであり、早急にその備えが必要と思います。とりわけ農業を基幹産業とする当町にとって、これは町の将来をも左右する大きな問題であります。折しも第4次農業振興計画が平成15年度で終わりまして、16年度からは第5次の計画に移行するものと思われますが、その計画は、これからの上富良野の農業の方向を定める大きな意味を持つと思われますが、その策定に向け、具体的にどのように対応されるのか、町長のお考えをお伺いいたします。農業振興、2点目につていお尋ねいたします。上富良野町の営農類型におきまして、畑作、転作を問わず、小麦は安定経営を図る上で非常に重要な作物であり、現にその作物も1,300ヘクタールに及び、本町の耕地面積の実に20%を占めるに至っております。近年、大型コンバインなどの導入も図られ、生産性の向上も見られるのですが、数年前より小麦の流通が民間流通に移行し、それに伴って高品質小麦の生産が一層求められており、一方では価格は年々低下しており、大変厳しい状況にさらされている現実にあります。このような中、平成15年度より、JA上富良野支所に小麦の乾燥調整施設の建設が計画されておりますが、その事業主体について、いまさら私が申し上げるまでもありませんが、近年各地で大規模農業施設の建設がなされておりますが、そのほとんどが自治体を事業主体として建設し、運営を農協に委託している実態にあります。この趣旨は、麦の生産の中で大きなウエートを占める乾燥調整料のコストを大幅に下げることができるからと聞いておりますが、現下厳しい農業情勢の中、当町においてもこの際町が事業主体となって建設するべきではと確信し、また生産者も大いに期待しているところでもあります。町長のお考えをお伺いいたします。最後に、農業委員会会長に御質問させていただきたいと思います。近年、当町の農地の流動化が、どうもスムーズに進んでおらないように感じられるのですが、流動化の実態はどのような状況にあるのか、まずお伺いいたします。次に、流動化と密接に関係があると思われます農地価格についてでありますが、その価格の設定に対し、近年農家の間でさまざまな形で問題となっており、流動化が進まない一因にもなっているような気がいたします。この価格設定に対し、許可機関として農業委員会の基本的な考え方と、実際の流動化に当たってどのように対応なされておるのか、お伺いいたします。加えて、富良野沿線市町村における田畑の農地価格の現状についてもお聞かせ願いたいと思います。以上、2項目6点についてお伺いいたしましたが、具体的で力強い御答弁を期待申し上げ、質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
答弁 町長 尾岸孝雄(町長は2008年12月まで)
18番向山議員の1番目、産業経済の実態と雇用についての3点の御質問にお答えさせていただきます。まず、1点目の産業経済の実態と雇用の現状につきましては、長引く景気の低迷や産業構造の変化の中で、特に北海道の置かれている環境は厳しく、来年度の経済成長率もマイナス1%と、平成12年度以降4年連続のマイナス予測がされている状況下にあります。とりわけ政府の経済改革の方針を受け、地方自治体におきましても、地方交付税制度の見直し、公共事業の縮小などによって町の経済も大きな影響を受けると予想されております。さらに、市町村合併が全国的に叫ばれている中で、本町においてもさまざまな機会を通じ、合併に関する情報提供に努めるとともに、町自体の将来方向を決定づける大切な時期であると認識いたしております。このような中で、当町の基幹産業である農業、商工業の発展は最重要課題であり、現在の第4次総合計画においても、町の将来像の4本柱の一つとして、活力ある産業の町を掲げ、各種施策に取り組んでいるところであります。また、その推進に当たっては、関係各課の連携を強めるため、田園企業プロジェクト、生き生き長寿プロジェクトの二つの戦略プロジェクトにより、横断的な事業の推進を図り、産業振興による若者の職場づくり、福祉サービスの充実などを積極的に進め、現状の人口を維持していくよう努めてまいっております。しかし、農業においては、後継者不足や労働力不足により、農家戸数の減少が続くとともに、農産物の価格低迷などの厳しい経営環境から、農業生産高もこの数年79億円台で推移しており、ピーク時の平成10年度に比べて7億円ほどの減少いたしておるところであります。一方、商工業においても、小規模事業者を中心に後継者不足や町外への消費流出により売り上げの減少は続き、商業統計の販売額は、平成9年の約153億円から、平成11年度には約111億円まで大きく減少しているところであります。こうした中で、国の公共事業の削減による建設業を中心とした打撃も予想され、経営基盤の強化や技術の強化のための企業合併も進んでいく厳しい状況にあると思いますが、公共工事の地元企業への受注機会の確保に努めるとともに、町内外の事業受注者に対しまして、できるだけ町内者の雇用の配慮をされるよう要請しているところでもあり、雇用の確保、創出に一層の努力をしてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。2点目の新卒者の就職状況については、後ほど担当課長から答弁させることといたしまして、続いて3点目の御質問にお答えさせていただきます。新たに業を起こす者や、業をつくる者に対する支援策についての御質問でありますが、本町は豊かな食糧生産の町として、農業を基幹産業として商業、観光の町として発展してきましたが、国内の経済不況や急速に進む国際化により、町の産業は今や転換期に立たれさております。そのような中で、新たに業を起こしたり、業を生み出そうとする方々に対し、手厚い支援や援助策を講じることについては、議員と全く考えを同じくするものであります。現状では、特に起こす企業に限定した支援制度は設けておりませんが、企業振興措置条例に基づく企業の誘致や既存企業への支援策、また商業振興条例による小規模事業者への助成、そして農業関係においては、新しく就農を志す者や新学卒者、Uターン者をして農業に従事する者への支援策を講じており、それ相当の実績を上げているところであります。また、国や道などの融資制度も活用できることから、起こす起業家を目指す方々から御相談などを受けた際には、適切に対応するよう努めているところであります。活力あるまちづくりの柱となる産業の育成は、地域活性化や雇用の場の拡大にもつながることから、大変重要なことでありますので、現行の施策の見直しを図りながら、起業を促進するための制度創設につきましては、幅広い議論をいただきながら、今後の方向性を定めてまいりたいと考えております。次に、農業振興についての1点目の新たな米政策改革大綱に関してお答えをさせていただきます。国においては、30年余り続いた生産調整政策を新たにし、米政策見直しとなる新たな米政策改革大綱を決定して、平成20年度までに農業者、農業団体が主体的に生産調整に取り組むものとされております。平成20年から、仮に国が示す米政策改革を進めることになりますと、米の流通を市場原理にゆだねることになり、米価の下落を招くことも懸念されますが、水稲主産地として生き残るためには、コスト軽減を含めた効率的で安定的な農業経営が求められます。私といたしましては、コスト軽減を含め、効率的な農業経営を進めるために、圃場の基盤整備を行っていくことも選択肢の一つと考えておりますが、第5次の農業振興計画策定に対しては、JAや関係機関と協議し、地域の特色に沿った計画になるよう検討してまいりますので、御理解を賜りたいと思います。次に、2点目の麦の乾燥施設に関する御質問についてお答えいたします。小麦の生産については、町内で約1,280ヘクタールが耕作され、畑作物において重要な位置を占めております。麦の乾燥調整施設については、防衛庁事業として、平成15年度より平成18年までの4年計画でJAの事業主体により実施できるよう調整を進めておるところであります。この間、他市町村において、市町村が事業主体として事業を推進している事例も見受けられることから、JAから当町に、町が事業主体になることについての要望を受けた経緯がございます。要望につき種々検討してまいりましたが、この種の施設整備については、従来からJAが事業主体となって事業を推進してきた経緯と、行財政上にかかわる大きな課題を抱えていることから、住民合意を得た上でなければ難しいものと判断し、従来どおりJAが事業主体で実施するようお願いをいたしたところであります。農業者にとって、コスト軽減などにつなげていくための農業施設整備については、JAが合併したこともあって、今後は沿線5市町村が共通の課題と受けとめ、JAとも十分協議をしてまいりたいと思いますので、御理解を賜りたいと思います。
答弁 商工観光まちづくり課長 垣脇和幸
産業経済の実態と雇用についての2点目の御質問の、高校新卒者における就職内定と町内への就職予定状況についてお答えをいたします。12月9日調査の時点の数値でございます。まず、上富良野高校につきましては、卒業者43名中就職希望者が25名で、就職内定者12名、率にしまして48%でございまして、町内企業には自衛隊5名を含む9名となっております。次に、富良野高校につきましては、卒業生192名中就職希望者41名で、就職内定者29名、率にしまして71%であり、町内企業へは自衛隊15名を含め17名となっております。富良野緑峰高校につきましては、卒業生150名中、就職希望者91名でございまして、就職内定者53名、率にしまして58%でございまして、自衛隊7名を含め、町内の企業へは11名となっております。3校の全体では、就職希望者157名、内定者94名、率にしまして60%、そのうち町内企業への予定者につきましては、自衛官27名を含め37名となってございます。なお、町内企業には調査日現在で自衛隊内定者を除くと、民間には10名が内定を受けておりまして、今後もなお数人が内定を受けるというふうにお聞きをしておりますが、町内、管内の就職につきましては、現況には厳しいものがあるというふうに考えてございます。以上でございます。
答弁 農業委員会会長 小松博(農業委員会会長は2003年12月まで)
18番向山議員の農地流動化についての御質問にお答えをいたします。まず、農地流動化の現状ですが、あっせん申し出とあっせん成立概要について申し上げます。平成13年度(平成13年度の11月から14年の7月まで)につきまして、あっせん申し出願い出面積665ヘクタール、件数で112件の申し出がございました。面積665ヘクタールの70%が売買希望ということで、あと30%が賃貸借希望の内容であります。一方、あっせん成立は、面積で売買が284ヘクタールで全体の43%、賃貸借が374ヘクタールで56%、そのうち取り下げが7ヘクタールということで1%の概要であります。したがって、売買の希望があり、賃貸借の成立となった面積は183ヘクタールであります。次に、農地価格ですが、不良債権絡みの農地、いわゆる10年以上塩漬けになった農地の処理に対する価格、また最近我が町に出回っております競売物件の価格等により、少なからず優良農地価格の下落を招いている状況にございます。まことに残念な現状にあります。農業委員会といたしまても、売買実例等を参考に示し、農用地利用改善組合と協議しながら適正な価格でのあっせん、指導も心がけているところですが、低価格、低下を期待して買い控えをしている農業者もいることから、流動化に対するプラスとマイナスの両面の影響を与えているのが現状でございます。あくまでも農地におきましては、売り手、買い手納得の上、初めて成立する極めて難しさがあるところであります。今後におきましては、関係機関とあらゆる方向性を探り、価格の安定化に向けて努力してまいりたいと思いますので、御理解を賜りたいと存じます。続きまして、富良野沿線市町村の農地価格につきまして申し上げます。富良野市は、水田1ヘクタール当たり30万円から45万円、畑で10万円から25万円。隣の中富良野町においては、水田が38万円から43万円、畑については6万円から14万円。南富良野町では、水田10アール当たり21万円から22万円、畑においては3万円と聞いております。なお、本町では、田10アール当たり15万円から23万円、畑については6万円から14万円で推移をしております。なお、水田につきましては、それぞれ条件が異なるわけでございまして、隣の中富良野町あたりは、きちっと区画整理された水田でございます。その辺の見方もかなりあるのかなというふうに感じてございます。以上でございます。
再質問 18番 向山富夫
再質問させていただきたいと思いますが、まず産業の活性化について、町長も大変厳しい現状だという御認識をお持ちのようでございますが、また各種施策に取り組んでおられると述べられておりますが、どうも私にはそれらが町民に感じるように形としてあらわれてきていないような気がいたしますが、先ほど課長からの御答弁にありました、高校新卒者の就職内定率を見ましても、町内での内定者が37名で、自衛隊入隊予定者を除きますと、町内企業へはわずか10名という状況であります。一方、御答弁の中でございましたが、商工業、農業ともに後継者がいなくて大変だと申されておりましたが、何か私は矛盾を感じているわけでございます。若い人はたくさんいるのです。要するに、それを受け入れる環境ができてないということではないでしょうか。少し具体的なことでお尋ねいたします。先ほどの町長のお答えにありましたが、町内での雇用の創出を図るため、公共事業の地元企業への発注機会の確保や、また町内者への雇用の配慮などを要請したいということでございましたが、実際どのような方法をもって実効を上げられるのか。例えば、入札や発注の条件に、こういった事柄を加えると、こういうようなことも考えておられるのか、お伺いいたします。次に、起こす企業、それからつくる創業について、新たな制度の創設は、今後方向性を見定めていくということですが、起業、創業には総じて立ち上げ資金が足りないと。しかも、リスクがあるため簡単に融資も受けられないなど、非常に高いハードルがございます。町の第4次総合計画の田園企業プロジェクトにもはっきり、定住、起業家支援センター機能の整備を図ると提起されております。これだけ経済が疲弊をしている今こそ、この具現化のため早急に支援制度を創設し、1日も早い活性化への足がかりをつくるべきだと思います。早晩、上富良野町においても、町村合併についての何らかの形で町民の皆さんにも判断が求められるときが来るものと思われます。上富良野町がこれからも自立していけるのかいけないのか、その判断をする判断材料として、自分の住む町に活気や魅力があるかどうかということは、大きな判断材料になることは間違いなく、上富良野町が自立できるかどうか、そんな意味も込めて、再度お答えをいただきたいと思います。次に、農業振興と農地の流動化について、再度お尋ねいたします。米政策改革大綱が示されたことによりまして、当町においても強い体質を備えた農業への構造改革が以前にも増して急がれます。そのためにも、その重要な羅針盤となる第5次農業振興計画の策定には、相当の時間とエネルギーが必要と思われます。まして上富良野町の特色を十分に生かすとなれば、なおさらであります。計画の策定に向け、どのようにさらに具体的に取り進められようとするのか、いま一度お尋ねいたします。2点目の麦の乾燥調整施設についてでありますが、最初の質問でも申し上げましたが、町長も十分御承知と思いますが、近年設置されております大型農業施設の大半が自治体によって建設され、生産者のコスト低減に大きく寄与しております。厳しい農業情勢にあってこそ、これに寄せる生産者の期待はとても大きいものがございます。しかし、当町においては、住民合意を得なければならないとのことですが、多くの生産者の安定経営を図るため、ぜひ合意を得て実施できるように取り組んでいただきたいと思いますが、改めて町長の考えをお聞きいたします。農業委員会会長に、もう一度お尋ねさせていただきますが、先ほど御答弁いただきました沿線市町村の農地価格から比較いたしますと、当町における水田の農地価格で見ますと、中富良野町に対しては40から54%、富良野市に対しましては50から51%と、ほぼ半分であります。これは、私余りにも不自然な状態ではないかと思いますが、今後農業委員会といたしまして、この余りにも大きい価格差をどのようにしていこうとされているのか、お伺いいたしたいと思います。以上でございます。よろしくお願いいたします。
答弁 町長 尾岸孝雄(町長は2008年12月まで)
18番向山議員の再質問にお答えさせていただきます。まず、基本的に財政状況を御理解いただきたいなというふうに思うわけでありますが、15年度から始まります国営事業の償還等によります財政状況の中で、非常に厳しい財政状況の中でありますので、新たな事業の展開ということにつきましては、スクラップ・アンド・ビルドの対応を図っていかなければならないというふうに、限られた財政の運用を強いられているという基本的な中で、産業の活性化につきましても、今後十分議員と同じ考え方を持ちながら、第4次総合計画に基づく活力ある産業のまちづくりを目指した施策の展開をしていかなければならないというふうに思っております。そういったことから、基本的には我が町の総合計画の最終年度の目標人口、1万2,500という目標人口を掲げるためには、毎年82人近くの若者が定住していただかなければ、この人口の確保が目標達成ができ得ないということでありますので、そういった意味からプロジェクトチームをつくって、その対応を図っているところでございます。そういう中にありまして、雇用の促進の部分につきましては、受注業者に対しまして地元の雇用あるいは地元からの物資の購入等々につきまして指導をするということであります。これらにつきましては、その都度対応を図りながら、極力地域の振興のための施策として推進を図るようにお願いを申し上げているところであります。また、もう一つの起こす起業、これにつきましては、先ほども申し上げましたが、企業振興措置条例におきまして、これらの中で資金の利子の補てんあるいは固定資産税の減免、あるいは補助、助成策等々の対応を図ってきておりますので、今後もこの企業振興措置条例の適用の範囲の中で起こす起業に対する支援策を講じていきたいというふうに思っておりますので、御理解を賜りたいというふうに思います。それから、米政策大綱に伴います第5次の農業振興計画をどのように考えておるかということでありますが、既に私の方はJAさんの方に、今まで、従前は上富良野町と上富良野農業協同組合とで地域の農業振興計画、4次の計画までを立てたわけでありますが、これからはJAふらのとして5自治体を基本とした中での計画を立案するという方向で進めてきているところでございまして、それぞれの地域、それぞれの自治体との関連がございますので、これからは、より一層農協さんとの連携を図りながら、今私どもの地区振興会でつくっております農協さんとの調整の窓口であります幹事会を通じて、これらの調整を十分図っていきたいというふうに思っているところでありますが、現在この幹事会の機能が十分に果たされていないという面もございまして、これらにつきましては、私の方といたしましては幾度となく組合長並びに専務に、我が町は15年で終わりである、16年からの農業振興計画について、JAとしての方向性を定めて、自治体との調整を図ってほしいということでお願いを申し上げているところでございます。ただ、現状のJAさんからは、正式な回答はいただいておりませんが、これから担当を通じながら、もう1年しかございませんので、この上富良野農業というものをどうあるべきなのか、そういう上富良野農業の振興策を行政とJAとしてどのような計画を立てていくのか、これらを煮詰めていきたいなというふうに思っております。ただ、名称につきましては、我が町におきましては、第5次農業振興計画という形になりますが、基本的には、大同合併したふらのJAさんがつくる新たな計画ということで、名称はどのような形で変わってくるかということにつきましては、これからの課題かなというふうに認識いたしております。何はともあれ、16年からの我が町の農業振興計画、これは何としてもつくらなければならない課題でありますので、JAと十分調整を図っていきたいというふうに思っております。それから、次の麦の乾燥施設でありますけれども、これは長い年月かけて、JAさんが主体して防衛予算で対応していくということで、今日まで私筆頭に予算獲得のためにお願いをして、やっと採択を受けた事業でございまして、これを途中から事業主体を変更するということにつきましても、今後の防衛予算の対応等々も考えますと、なかなか難しい面もあるのかなという部分と、もう一つは、先ほどお答えさせていただきましたように、もとは上富良野農協と上富良野町でありましたけれども、JAふらのさんに合併したということで、JAふらのという形の中で、今後農協さんがつくる各施設について、事業主体を自治体がということに相なりますと、私の町だけでなくて、各5市町村に影響が及ぼすこともございまして、これは広域の中で、圏域の中で各5自治体の調整を図るべきであるというようなことから、そういう調整をさせていただいたというようなことで御理解を賜りたいなというふうに思っております。ただ、このことにつきましては、私としてはまことに残念だなというふうに思うわけでありますが、これらの自治体が事業主体になると、そのために浮くJAさんのプラスの部分を、麦作付農家の皆さん方に100%還元をしていただけるものであるならば、私も前向きに検討をいたすつもりでおりました。しかし、一部分は麦作付者に対して還元はするけれども、大半は農協の経営上においてプラスになる。全体のふらの農協、JAさんの中でプラスになると。例えば、減価償却をしなくて済むようになるとか、いろいろな部分のプラスの部分は農協経営自体のもの、全体的なものであって、上富良野の農家の皆さん方の麦つくっている方々に還元されていないというあたりが、私としてはいささか町がリスクを背負って対応して、町の農業者がプラスにならないと、そういう部分があるということについては、いささが疑問を感じたという部分も、調整がつかなかったという部分もあったということで御理解を賜りたいと思います。
答弁 農業委員会会長 小松博(農業委員会会長は2003年12月まで)
18番向山議員の再質問にお答えをいたします。価格低下につきます富良野沿線と比較して、かなり上富は低いということでございますけれども、議員御承知のとおり、昨年ふらの農協の合併によりまして、不良債権処理というようなことで、いつもの年の倍以上の農地が出てきたわけでございまして、それにプラス昨年、当然年齢、高齢等々でリタイヤする農業者も当然いるわけでございまして、それぞれプラスということで、非常に大きな面積が出てきたという状況もありまして、それに一方では公庫によります競売というような形で、非常に安い農地が平場で出現したというような状況にもございまして、それらが大きく足を引っ張りまして、かなり農地の下落を見たわけでございます。その流れの中で、私ども大変組合長さんには、るるお願いをしながら進んで、流動化に対しては進んできたわけなのですけれども、今の農業の置かれた状況、農産物価格の状況等々、若い人たちはもうすぐ原価計算しますので、これでは買えないというようなことで、なかなか流動化しないのが現状でございます。過去の50年来のような右肩上がりのときであれば、それぞれ思惑で買い求めてくれた農地も、ここへ来て、もうすっかり流動化しないというようなことで、ではどうするのかということになるのですけれども、価格を下げざるを得ない。農協さんは、不良債権でありますから、今の国のシステムによりまして、絶対その資産を処分しなさいというような状況の中で、私ども板挟みで動いてきたわけなのですけれども、なかなか思うようにいかない。私どもも、現実的にはもとになるべく戻すべく、皆様方にはお願いをしている状況でございます。個人個人で話しすればわかってもらえるのですけれども、いざその人が求めるとなりますと、なかなかそうはいかないというような難しい状況でございます。その辺、私どもも何とかそれに対して、この農地は最低これくらい、これ以上は絶対下げないのだよという受け皿的なものがあれば、価格維持はできるのだろうと思いますけれども、なかなかそういうシステムもない。町で公社等々も考えたわけなのですけれども、町で公社をつくっても、何年か後に求める人がいなければ、その公社は破たんするわけでございまして、その辺の非常に難しさがあるわけで、これから農業関係者、また議員の皆様方にもお知恵をかりながら、我が町の農業、優良農地をどうしていくのかというようなことをこれから本当にじっくり考えていかなければならない時代に来たのかなというふうに感じているわけでございます。はっきりした答弁にはならないわけでございますけれども、現実に塩漬けの農地、まだ半分近く過去の農地が不良債権というようなことで残っているわけで、それも今後においても大きく足を引っ張るのでないかというふうに危惧をしているわけでございます。そのようなことで、はっきりこうという答弁もできませんけれども、いずれにいたしましても、求めてくれる人が、農地を求めて3年、5年でリタイヤするような価格ではいかがなものかなという考えも私個人にもあるわけでございまして、これからの農業情勢を見ながら、その辺判断をし、どの辺が適正価格なのかなということも委員会、また関係機関等々で検討していきたいものだなと思っております。
再々質問 18番 向山富夫
再々質問させていただきます。何点かお尋ねいたします。まず、1点目でございますが、町長にお尋ねいたしますが、公共工事の入札、発注に際しまして、極力地元で資材を調達する、あるいは雇用を図っていただくというようなことを指導していきたいという御答弁でございましたけれども、指導でとどまるのか、あるいは入札、発注の条件としてそれらを加味していくのか、まずその点、もう一度お尋ねさせていただきたいと思います。それから、農業振興の麦の乾燥調整施設の事業主体についてでございますが、何かお聞きしますと農協が、私も実態はよくわかりませんが、乾燥調整料の料金収入を農協の経営の中にそれを流用していると申しますか、そういうような感じに受けとめたわけでございますが、上富良野町においては、まだ今計画されている施設は形としてありませんし、そういう料金体系でもございませんので、その辺はちょっと私は理解できないのでございます。これは一考に値するかどうか、町長いかように受けとめていただけるかわかりませんが、お聞きしている現状で申し上げますと、約10億円程度の事業費で計画がなされているというふうに伺っておりますが、私が見聞きする近隣の町村の料金体系なんかを見ますと、おおむね現況で申し上げますと、麦について申し上げますと、ふらの農協におきましては、大体今1,800円から900円ぐらいの1俵当たりの利用料金になっているかと思います。これらをそのまま当てはめますと、大体麦ですと1,000円か1,000円ちょっとぐらいに低減できるというような料金体系で既に操業されている施設がもう方々にございます。そういうようなこと、すごく乱暴な試算になりますが、御容赦いただきたいと思いますが、仮に上富良野で七、八万俵の生産があるとすれば、その現在の料金体系と比較いたしまして、七、八百円のコストが低減できると。金額に計算しますと、おおむね1年で6,000万円程度のコストが下がるのかなというような気がいたしております。さらに、当然汎用性のある施設でございますから、米にも使えるということになりますと、10万俵を超える実績でございますので、1億近い農業生産者のコスト低減に毎年つながるというようなことも試算できるということでございます。しかし、町長の御答弁にありましたように、非常に何か私農協と不協和音があるような印象を持って聞いてしまったのですが、そんなことはないかと思いますけれども、例えばこれは本当に乱暴な言い方になりますが、今これから上富良野町では、財政から申し上げますと国営事業、これと一緒に論ずることはどうかと思いますが、国営事業との負担がありまして、またそれがその町の重い負担となってくるというようなことから、例えば町が事業主体になって建設して、農協に施設の運営等お任せして、施設の利用料という形で町に利用料を納めていただくと。例えば、先ほど申し上げました1年に1億円の中の、例えば30%でも40%でも利用料ということで町に納めていただくということになりますと、年間4,000万円、試算で3,000万円、4,000万円という数字になり、これらを上富良野町の農業者全員が、上富良野農業が強くなっていくために使ってくださいということでしたら協力してもくれますでしょうし、国営の負担を軽減する財源にでも充てるというような手法が、もしですよ、考えられるものでしたら、農業者全員が上富良野の農業を支え合っていくという本来の姿にもなろうかと、そんなような考えもするわけでございます。そういうようなことから考えまして、一方では固定資産税が入らないというようなこともあります。しかし、仮に10億円と試算いたしましても、補助率3分の2、受益者負担3分の1ということになりますと、当然圧縮記帳しますと三億数千万円の基礎数字になりますから、何ぼになりますか、1,000分の14ということになりますと四百五、六十万円になりますか、それらもその施設の貸付料のような形で御協力を願えれば、それらも解消できるのでないかなというふうに考えております。いずれにいたしましても、なるべくといいますか、もう必ず町が事業主体になってコストが低減されるということを生産者は願っておりますので、ぜひ町長に再考をしていただくよう、改めてお尋ねいたします。それから、農業委員会の会長さん、申しわけありませんが、もう一度お尋ねいたしますが、現況は私もそのように認識しております。しかしながら、こういう現象があらわれておりまして、例えば現在の転作の配分におきましては、属人主義がとられておりまして、たとえ上富良野の農地でありましても、他町村から通ってつくられている方がおりますと、その人が属する町村でカウントするということになりまして、農協でお聞きしますと、二十数ヘクタールが上富良野から他の市町村へ耕作者が移られているという状況だそうでございます。また、上富良野の方が他町村へ行ってつくっておられる面積は、もうごくごく1ヘクタール以下だそうでございます。ということになりますと、当然今後転作がポジ配分になりますので、その米のつくれる面積が示される段階で、その面積が除外されるというようなことになります。そういうことから考えまして、ぜひ沿線、そういう現象があらわれる一因として、農地の価格差があるのでないかと思いますので、そういう面からおきましても、ぜひとも富良野沿線が、条件が違う分はさておきまして、なるべく均衡はとれる価格に、なるべく御指導賜りたいということでもう一度お尋ねして、以上お尋ねして再々質問とさせていただきます。
答弁 町長 尾岸孝雄(町長は2008年12月まで)
18番向山議員の再々質問にお答えさせていただきます。まず、1点目の公共事業に対します受注事業者に対する対応でありますが、これは受注条件として対処することは法的に不可能でありまして、やはり受注業者に対します行政指導という範囲内で指導するという、お願いをするということに相なろうということでございます。それから麦の乾燥施設、向山議員からお話聞いておりますと、なぜ私はやらなかったのかなというふうに思います。向山議員と同じように農協さんが思っていただいているなら、私は自治体が事業主体になるということに対しては、いろいろ先ほど申し上げましたように、沿線に大きな影響を及ぼす。四十何億で今つくろうとしているライスセンターの問題等々抱えた町村もございますし、富良野市もまた抱えたものもございます。ですから、一番先に上富良野町がそれをやれば、他の自治体に波及していくというようなことから、5市町村共通の課題として、自治体としてのどう方向を定めるかということは、対応しなければならないなというような5市町村の話し合いはあるわけでありますが、議員のおっしゃるように、本当に受益農家のために農協さんがそういう形で私に提案してくれたのなら、私はいろいろとしろがね問題等々の絡みもありましたけれども、了解しただろう。私が冒頭でお答えさせていただいたように、JAさんが得る、事業主体が自治体がやることによってJAさんが得る分の100%も上富良野町の農家のために還元するのであればいいですよと。しかし、それは一部の部分が還元されるのであって、他の部分は還元され得ないというところに、私はノーという回答を出させていただいたと。議員のおっしゃるようなことを農協さんが考えていただくとするならば、私は理解しただろうというふうに思っておりますので、その点ちょっと違うということを御理解いただきたいと思います。
答弁 農業委員会会長 小松博(農業委員会会長は2003年12月まで)
向山議員の再々質問にお答えをいたします。確かにいろいろな問題が出てくるわけでございますけれども、私ども農協の常勤、また理事さんと懇談する機会がございまして、その中で農協さんとともに流動化等々について検討しているわけですけれども、その中で向山議員と反対の御意見が農協から出てくるわけなのですよね。農地は富良野沿線広域化、委員会の本当の広域化の中で、富良野盆地の中で動かすような手法をとれないのかという御意見がございまして、それも一つの方法である。情報公開等々もしながらいい方法だろうなと思っているのですけれども、現実には富良野から上富へ、中富から上富の方にという形、美瑛との関係もあるわけなのですけれども、そういう各町村の出入りはあります。富良野から来たから、農地価格維持するのに、これでなかったらだめだよという形になってくれればいいのですけれども、必ずしもそうはならないという状況でございます。地元の人は、条件が悪くてさわらない農地等々、よそから来てわからない人は意外と買ってくれるというような状況もありますので、安いから求めようか、また、それ以上たたいて求めようかという方が入ってきているような状況でございまして、なかなか価格的な均平というのは、なかなかその辺で難しさがあるのかなというふうに感じております。私どもも同じ水準に向けて頑張っているわけですけれども、いかんせんかな需要と供給のバランスが非常に崩れている、大きく崩れているというような状況の中で、なかなか買い手が見つからない。最後は、もう賃貸でという形になるわけで、その辺、私どもも今後本当に関係機関と協力しながら鋭意努力してまいりますので、またその辺御理解、御協力等よろしくお願いしたいと思います。