広尾町議会 令和7年第2回定例会 2025年6月18日
公営住宅の有効活用について
2025年6月18日、広尾町議会の一般質問で、尾矢利昭議員が「公営住宅の有効活用について」質問し、町長 田中が答弁しました。
- 質問者
- 尾矢利昭 議員
- 答弁者
- 町長 田中
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 2番 尾矢利昭
私からは、公営住宅の有効活用についてお伺いします。現在、本町が管理している公営住宅は609戸あります。公営住宅とは、住宅に困窮する低額所得者などに対して低額な家賃にて供給するために整備された住宅のことで、入居条件等は公営住宅法で定められております。本町で生活する町民にとって低額な家賃での住居の提供は大変ありがたい一方で、結婚したばかりの若い世代やお金がかかる子育て世代の人にとっては、公営住宅法で定められた家賃算定方法では逆に家賃が高く、利用したくても利用できない場合があります。また、人口減少が加速する本町では、現在609戸のうち243戸空いており、率にすると約4割、政策空き家を除いても125戸が空き家となっております。今の現状でこの数字ですので、今後、人口減少が進む中、さらに空き家が増加していくと考えるのが自然だと思います。この公営住宅の空き家の状況から、何かしらの対策が必要だと私は思っております。そこで、次の点についてお伺いします。1点目、今の物価高騰などの環境を踏まえ、公営住宅の入居条件の緩和や家賃の見直しを図ることはできないのでしょうか。2点目、空いている公営住宅の目的外使用など、新たな活用方法の考えはありますでしょうか。以上の2点について、町長の考えをお伺いいたします。
答弁 町長 田中
尾矢議員のご質問にお答えいたします。公営住宅の有効活用についてであります。現在、本町の公営住宅は、政策空き家を除いた空き家率が25.5%と高く、空き家の有効活用は喫緊の課題であります。ご質問の1点目にあります公営住宅の入居条件の緩和や家賃の見直しについてでありますが、議員もご存じのとおり、公営住宅は住宅に困窮する方に低廉な家賃で住宅を提供することを目的とした社会福祉政策という側面もあり、家賃の設定につきましては政令で定められた一定の要件がございます。そのような理由からも、自治体の裁量で家賃を設定することは非常に困難であります。次に、2点目の空いている公営住宅の目的外使用や新たな活用方法についてでありますが、一例を挙げますと、若い世代の入居促進を図るために新婚夫婦あるいは婚姻予定者に一定の年齢制限を設けるなど、所得に関係なく安価に入居できるよう条件を変更している事例などがあります。また、昨今、国内でも外国人の働き手が増えている中にあって、一部町内でも技能実習生の居住先確保に事業主が苦慮されているというお話も伺っております。全国的に見ましても、公営住宅を外国人労働者向け住宅に目的外使用する自治体も増えており、本町といたしましても、空いている公営住宅の有効活用の一つとして今後検討してまいりたいと考えております。以上、答弁とさせていただきます。
質問 2番 尾矢利昭
1点目ですが、家賃の算定方法については、今、町長のご答弁あったように、公営住宅法で定められた算定方法で計算されていると思いますが、今、本町では世帯の収入が15万8,000円を超えた時点で、本来入居者から収入超過者もしくは高額所得者ということになります。仮の話ですが、例えばご夫婦で500万円近くの収入があった場合、本町の公営住宅に入った場合、年数によりますが、ケースによっては10万円近く、最高では17万8,300円の家賃という計算方法になります。法で定められた計算方法というのはよく分かるのですが、これでは本町の一般的な賃貸家賃の実態とかけ離れていると私は思っております。この公営住宅法では第28条第2項で、この収入超過者もしくは高額所得者というのは、収入超過者の家賃は「入居者の収入を勘案し、かつ、近傍同種の住宅の家賃以下で、政令で定めるところにより、事業主体が定める。」とあります。この近傍同種ということなのですけれども、これはほかの町の資料になりますが、近傍同種の家賃とは、民間の賃貸住宅と同程度になるよう国が定めた方法によって計算された、これが近傍同種家賃ということになっております。そこで本町なのですが、もちろんこの計算方法でされているとは思いますが、民間の家賃と今述べた近傍同種家賃が私は大分かけ離れているのではないかと思うのですが、再度この辺検討できないか、お伺いいたします。
答弁 町長 田中
ご質問にありました近傍同種の家賃という部分でありまして、議員もおっしゃっていたとおりでありますけれども、実際には政令で定められた数値によるという部分であります。近隣の民間賃貸住宅と同程度の家賃という部分で、広尾町内にある近くにある民間の家賃との比較というふうなイメージで考えられるのですけれども、実際には政令で定められた数値ということで、これは画一的な数値、方法で計算されたものだというふうになっております。結果としまして、基準により計算された家賃額が民間家賃と比較して高いということでありまして、本当に乖離しているという状況だというふうに思っております。公営住宅家賃の設定につきましては、先ほども申し上げましたとおり自治体での裁量が認められていないという状況でありまして、この件につきましては、ご質問があってから北海道にも再度確認をしましたけれども、そのことについて確認済みであります。したがいまして、本町が独自に家賃上限を低くするというのは、今の制度では難しいと考えております。ただし、町といたしましても、少しでも長く町民の皆さんに公営住宅に住んでいただき、でき得る限り空き家を少なくしたいという思いはありますので、今後につきましても、様々な方策を講じながら検討を進めていきたいなというふうに考えております。
質問 2番 尾矢利昭
1点目については、事業主体が本町でありますので、もしその裁量で何かできることがあれば、今後、引き続き検討していただければと思います。次の2点目の目的外使用について再度質問させていただきます。先ほど町長の答弁もありましたが、今、各自治体、様々な取組をしております。町長もおっしゃった若い世代のための家賃設定も当然ですし、外国人技能実習生に対する賃貸の貸出しというのも、今、本当に増えてきております。また、さらには、学生に貸出しをしたり、もしくは賃貸以外でも介護目的、福祉目的であったり、地域のサークル活動であったり、本当に様々な活用方法が、今、事例として挙がっております。私も昨年の6月の定例会の一般質問の中で、外国人技能実習生の受入れの支援という枠組みの中で、この公営住宅の利用について触れさせていただいたのですが、そのときに検討するというご答弁をいただいて約1年たって今日に至っているのですが、再度、本当にこの目的外使用について、町長の取組、今後どういうふうに考えているか、再度お伺いいたします。
答弁 町長 田中
1年前にもご質問いただいたというところでありまして、検討してきているのですね。今申し上げたとおり空き家が本当に多くなっているという部分で、何とかこの空き家を有効活用することができないかということで、前段申し上げた家賃をどうこうという部分は非常に難しいと。なのですけれども、目的外使用という部分ができないかということで検討してまいりました。先ほど申し上げたとおり、外国人の方々が入居先に非常に苦慮されているという状況もありまして、そういった外国人実習生の方への貸付けですとか、全国的には、今、議員がおっしゃられたように様々な方法で空き家を有効活用して、それがやはり空き家にしているよりも町の財政的にも収入になるという部分で、これは空き家にしておいても一銭にもならないのですけれども、そういうことを日々検討しながら少しでも歳入の確保に取り組んでいくということ、そして何よりも住宅に困っている方々が、これは民間のアパートを経営されている方もおりますので、民間の圧迫をするようなことであってはならないというふうに思っていますけれども、ぜひそういった形で有効活用しながら、歳入の確保、そして困っている方々への支援という部分で進めていければというふうに思っております。
質問 2番 尾矢利昭
目的外使用については、北海道でも空き住戸の17か所についてということで、随時この目的外使用の公募を行っております。この目的外使用の申請を、改めて町が大きな支出を伴うとかそういうものではなくて、この申請をすることによって先ほど町長もおっしゃった一般財源の確保にも当然つながりますし、仮に賃貸として使わない場合でも、ほかの利用方法をすることによって他の施設の管理費等の歳出の削減にもつながると私は思っております。令和7年度の予算では、7,414万3,000円という公営住宅の使用料を計上されております。仮に今空いている125戸のうち70%ほど入ったとした場合、これ私の計算では年間で数千万円、2,000万円近いお金になるかと思うのですが、こういったことを取り組むことによって、歳入の確保になりますし、また、多くの自治体では、この公営住宅を指定管理制度を活用して管理運営を民間にお願いしているという自治体が、今、数多くあります。政令指定都市やそういう大きいところでは、ほとんどがそういうのを活用して様々な利用、活用をされているのですけれども、例えば本町においても、今空いている空き家等を民間のそういった指定管理制度を活用して民間の力をお借りしながら、当然担当する職員の負担の軽減にもつながりますし、民間にとっては新たなビジネスチャンスになるかもしれませんし、新たなアイデア等が生まれる可能性もありますので、もし今後、有効活用を考える際は、同時に指定管理制度を活用した公営住宅の管理方法も一緒に検討できないか、お伺いしたいと思います。
答弁 町長 田中
今お話ありましたとおり、空き家を利用することによって一般財源を確保するという部分、非常に大事な部分であります。公営住宅に係る経費という部分につきましては、釈迦に説法になりますけれども、係の毎年の人件費、それから毎年かかる維持補修費、そして公営住宅を建設した際に借入金、借金をしておりますので、それらの元利償還金などなど、今現在、今年の予算ベースですけれども、年間1億4,700万円かかっております。一方、収入のほうについては、今、議員からもあったように、令和元年度には約9,400万円ありました。それが今、令和7年度予算ベースでありますけれども、7,400万円ということで、2,000万円ほどもう減っているという状況です。これは空き家が増えてきているという状況ですとか、いろんな様々な要因があるのだというふうに思っていますけれども、毎年毎年、公営住宅に係る経費を収入で賄えていないと、7,000万円ぐらいもう足りないという状況がずっと続いています。過去には、償還金まで少しといいますか、一部になりますけれども、償還金の元利償還金にも充当できた時代もありましたけれども、今は人件費と維持補修費とを払うだけで、大体もう予算が、充当先がもうそこで終わりというところになっています。議員から様々なご提言をいただきました。目的外使用の有効活用、積極的に進めていきながら、どういった使い方をするのかということも、これも行革の中での取組になろうかと思いますけれども、早急に検討を行いながら、町の財源確保と町の活性化につなげていく、そういう取組を進めていきたいというふうに思っています。あと、指定管理のお話もありましたけれども、なかなか大きな自治体と比較はできないと思うのですが、可能性があれば、そういった部分についても検討していきたいと思いますけれども、今申し上げたとおり人件費と維持補修費をこの収入で賄っているような状況ですと、なかなか外部に委託するのは難しいのかなというふうには考えております。以上であります。
質問 2番 尾矢利昭
今回の有効活用について、先ほどの家賃もそうですし、指定管理や目的外使用もそうなのですけれども、確かに小さな町村レベルでなかなか指定管理というのは前例は少ないのですが、こういう話をすると、前例がないですとか、前例が少ないですという場合は、なかなか本町の場合、先に進まないような感じがしております。また、町民からも例えば公営住宅から退去する際、自前でそろえたバスタブですとかボイラーですとか照明、外部の灯油タンク等、自前でそろえた場合、これも撤去しなければならないという決まりになっていて、これは当然そうなのですが、こういったことも含めて町民からそういった声があったりする場合、柔軟に、たとえ前例がないときでも本町として率先して取り組んでいくというような姿勢が私は必要かと思いますので、最後に町長のお考えをお伺いしたいと思います。
答弁 町長 田中
指定管理の部分については、今後、研究させていただきたいというふうに思います。私、申し上げたのは、なかなか財源の確保の部分、難しいのかなという状況はありますけれども、研究をさせていただければと思います。あと、備品の関係、入居されるときに、例えば風呂釜ですとか、冷蔵庫ですとか、いろいろな備品をそろえられると思います。それを退去するときに置いていくという部分のお話だと思うのですけれども、例えば次に入る方が決まっていて、入居される方と退去される方の話合いの中で、置いていってほしい、あるいは買いたいという人もいるかと思います。そういう場合については役場のほうが、仲介するということではないのですけれども、当人同士でお話をしてもらって、そういう場合については許可しているというか、当人同士の話合いの中で進めていただいているところであります。ただ、その場合についても、いただいた方は、当然また退去するということになると思いますので、それを撤去していただくということは、やはり置いていかれると次に入る方が撤去しなければならないということになります。次に入る方がいなければ、これは町が撤去しなければならないということになりますので、町が撤去するということは税金で撤去するということですので、やはりそういった部分から入居をされた方、退去された方が基本的にそういったことをしてもらうということで、これからも進めていきたいと思いますので、ご理解いただきたいと思います。