広尾町議会 令和6年第4回定例会 2024年12月4日
(1)広尾町における防災・減災の現状と今後の取組について/(2)公園整備事業を軸としたまちづくりについて
2024年12月4日、広尾町議会の一般質問で、松田健司議員が「広尾町における防災・減災の現状と今後の取組について」「公園整備事業を軸としたまちづくりについて」について質問し、町長 田中が答弁しました。
- 質問者
- 松田健司 議員
- 答弁者
- 町長 田中
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は質問の本文をもとに当サイトで付けたものです
この議員がこの登壇で質問した件は 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。
質問 6番 松田健司
私は、次の2点について質問をいたします。1点目は、広尾町における防災・減災についての現状と今後の取組についてになります。先月11月14日の議員協議会において示された公園整備事業の見直し案では、当初示されていた「防災公園」の表記から「防災」の冠が外され、それに伴う形で防災倉庫建設が実質白紙の状態になり、かまどベンチ、防災あずまや、トイレスツール等の防災施設も計画から削除されました。一方、令和5年12月に示された資料の中では、基本コンセプトとして「防災機能を有した公園」づくり、具体的には「防災機材を保管する倉庫など、様々な機能を盛り込んだ防災拠点となる公園」との記載があります。また、11月20日に開催した議会懇談会の場では、当初、防災公園としてスタートした企画から防災機能が白紙になったことに対する整合性を問う声が上がっており、防災・減災に対する町民意識は依然として高い状況にあることと併せて、本年1月1日に発生した能登半島での大地震や、8月に起きた日向灘での地震から、南海トラフ大規模地震への警戒感が全国的に高まったことを起因とする食料品等の買占めが起こり、主食であるお米が店頭からなくなる事態が長期にわたり発生し、その影響は主食の高騰という形で現在も尾を引いている状況にあり、これらのことを背景に、町の防災・減災への体制や備えに対する不安の声も上がっていることから、次の2項について質問をいたします。(1)、防災・減災に対する現状の計画並びに公園整備計画とは別に防災拠点をつくる計画はあるのか。(2)、本町の災害備蓄物資の数量基準は700人とあるが、その根拠と物資の備蓄状況を町長に伺います。次に、2点目の質問は、公園整備事業を軸としたまちづくりについてになります。このたび示された公園整備事業計画案では、1つ目の質問でも取り上げた「防災」の言葉が削除されたほかにも、当初のコンセプトにあった「一次産業の魅力を伝える場」や「世代を超えて町民が交流できる施設」という考えが見直しを重ねるたびに影が薄くなっていると認識しています。町内人口の減少が進む中で、町民同士の世代を超えた交流の場が少なくなっており、このような場の創出が地域コミュニティの維持には必要不可欠な要素だと認識しますが、交流の場の創出についての考えを伺います。また、一次産業の魅力を伝える場として、町長の公約にもあった「道の駅の検討」が今回の公園整備事業とつながった考えなのか、人口減少社会の中で効率性と人材の確保が本町にとって大きな課題となる中で、町の主要な施設をできるだけ集約したコンパクトなまちづくりが必要であるとの認識に立ち、このたびの公園整備事業を軸とした周辺施設建設の基本構想やそのグランドデザイン等に対する町長の考えを伺います。
答弁 町長 田中
それでは、松田議員の質問にお答えをいたします。まず、1点目の町の防災・減災計画についてであります。広尾町は、過去から度重なる津波被害を受け、現在も日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震がいつ発生してもおかしくない状況を踏まえ、地域防災計画をはじめとした各種防災関連計画を基に防災・減災対策を進めているところであります。現在進めている新たな公園整備事業においても、防災資機材を集中管理できる十分な広さを持った「防災保管庫」を新たに建設し、災害時の一時集合場所とするなど、公園整備の目標の一つとして「防災機能」を取り入れることを掲げておりました。先ほどの雄谷議員への答弁と重複するところがありますが、今回の整備内容見直しにおいて、防災倉庫整備は財源も含めて再考し、検討することといたしました。また、かまどベンチなど防災施設の設備の設置については取りやめることといたしましたが、防災機能が完全になくなったわけではなく、公園の完成後は町の「一時避難場所」として指定をする予定であります。ただ、防災保管庫の緊急性は十分認識をしているところでありまして、財源等も含め、早期整備に向けて引き続き検討を進めていきたいと考えております。また、ご質問にありました防災拠点とは別にということでありますけれども、現時点で公園整備事業とは別に防災拠点を整備する計画はありません。次に、2点目の備蓄物資の関係についてであります。本町では、「災害時備蓄計画」で備蓄品目と目標数量を定めております。その中で、備蓄物資の配分対象者については、令和4年12月に北海道から公表された「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の被害想定」に基づき、本町における避難者総数のうち、避難所への最大避難者数の推計である700人という数字を計算の基礎としております。この700人分の食糧等を確保するため、町による備蓄、家庭による備蓄、流通在庫備蓄の3つの体制別に割合を想定し、備蓄品の数量を算出しております。町による備蓄は全体の70%とし、食糧については500人分、4,500食、生活用品については700人分と、第一次避難所17か所を目標に備蓄品の整備を進めているところであります。現在の備蓄状況ですが、備蓄計画に定める食糧8品目の11月現在の整備率は64%から201%であり、主となるアルファ米については目標数量2,520食の95%、2,400食、飲料水は目標数量4,500リットルの71%、3,200リットルを備蓄しております。また、生活用品や防災資機材のうち、災害用トイレセットは93%とほぼ充足していますが、トイレ本体は56%となっています。段ボールベッド、簡易ベッドは備蓄数315個で、目標数300個を上回っております。食糧、飲料水は、計画的に入替えを行い、保存期限が近づいたものは防災訓練や各種防災啓発等で配布するなど活用をしているところであります。町の備蓄以外の家庭内備蓄、地域内備蓄については、広報誌などで日頃からの備えについて継続的に啓発を行っております。また、町内の事業所を活用した流通在庫備蓄についても、現在、商工会と協定締結に向けて協議を行っているところでありまして、今後も地域全体で災害に備える体制づくりを進めていきたいと考えております。大きな2点目の公園整備を軸としたまちづくりについてであります。新たな公園整備事業のコンセプトは、「多くの町民に愛される多目的公園」であり、「子育てを応援し、誰もが長居したくなる公園」「広尾らしさや他のまちにはない魅力を備えた公園」「防災機能を有した公園」「町民が愛着を持ち、未来に向けて守り育てる公園」の4つを大目標としてきたところであります。整備内容を見直し、エントランス広場の整備を取りやめたことで、インターロッキング(ブロック舗装)やシンボルツリーがなくなり、一次産業の魅力、広尾らしさという要素が縮小することとなりました。また、町民交流施設を子どもの室内の遊び場に特化した「屋内遊戯施設」としましたが、「町民の交流」という要素を全くなくすわけではなく、施設の一部を町民が交流できるスペースとして活用できるよう検討していきたいと考えています。また、ご質問にありました「道の駅の整備」については、他の自治体の例を見ても、道の駅と公園、キャンプ場、温泉など複合的に整備しているところが多く見受けられます。公園アンケートや町民アンケートにおいても、道の駅と公園に関連した意見が多く出ていたところであります。本町も人口減少対策が最重要課題であり、今回、市街地の中心に公園を整備することで、子育て支援の充実や交流人口の増加、広尾町が持っている他の資源と連動させながら、町のにぎわい創出、活性化を図っていきたいと考えております。今後の施設整備においても、相乗効果などを考慮した上で検討していく必要があると考えているところであります。以上、答弁とさせていただきます。
再質問 6番 松田健司
まず、1点目の再質問から始めていきたいと思います。ただいまいただきました答弁では、防災保管庫の緊急性は十分に認識しているが、防災拠点としての整備は計画していないとありました。また、備蓄食糧に関しては、おおむね計画どおり進んでいるが、避難所生活の質向上には欠かせないトイレの整備は半分しか進んでいない現状もありました。能登半島の地震では、トイレの数が著しく足りていない状況から衛生面での課題が浮き彫りになったことや、交通網が寸断されたことにより食料の供給が追いつかない状況が報道され、災害発生後のQOL、いわゆる避難生活の質の向上が問題になっています。これらのことを教訓に、本町でもしっかりとした想定を基に対応とシミュレーションが早急に求められていると認識しております。そのためには、災害時対応の核となる拠点づくりが必要であり、災害時に錯綜する情報の一元管理と発信、温かい食事の提供などQOLを意識した取組が不可欠ですが、防災拠点の在り方やその体制について伺います。
答弁 町長 田中
ご質問にお答えします。避難生活の質の向上ということのお話もありました。特に温かい食事、それからベッド、トイレ、入浴といった要素は、避難生活が長期にわたる際には非常に重要なポイントとなります。本町においても段ボールベッド、それからプライバシーを保護するパーティションなどの導入を進めておりますが、トイレについてはまだまだ不足している部分がございますので、これらの充足に向けて今後も計画的に整備を進めていきたいと考えております。拠点のお話がありました。災害が起きた際の本町の防災対策本部は、原則として役場庁舎に設置することとしております。地域防災計画において、災害対策本部は災害情報を一元的に把握し、各関係機関と共有することができる体制整備を図り、被害情報の分析と応急対策の実施・調整、職員の配備体制、関係機関等への応援要請、そういったことを行うことを規定しているところであります。また、避難所については、被災者の状況ですとか、指定避難所の安全等を確認した後、開設を指示するものであります。以上であります。
再質問 6番 松田健司
今いただきました答弁の中で、関係機関等への応援要請とありました。国が想定している南海トラフ等の大規模かつ広域で発生した地震では、本町以外のたくさんの地域が同じように応援の要請が行われ、自衛隊、その他ボランティア等の応援がすぐには来られない状況も想定されることと思います。災害拠点の在り方について不安視する町民の声に公助の支援が届くまでは役場の力、町民の力を総動員して災害に当たることが必要となりますが、大規模な炊き出しや救援物資の配送、情報発信の収集の要となる電源の確保などはどのように行う想定なのか、再度伺いたいと思います。
答弁 町長 田中
災害が発生したときには、人命や財産の保護のため、必要がある場合は北海道を通じて自衛隊の派遣を要請することができます。また、国から支援物資等のプッシュ型支援についても想定されるところであります。炊き出し等が必要になった場合には、町内会、日本赤十字の奉仕団などへの応援協力を依頼し、使用可能な公共施設を利用して実施することとしております。また、物資配送については、災害対策本部の指示により、職員や災害協定に基づく協力事業者が実施することとなっております。電源の確保についてもお話がありました。災害対策本部の電源確保については、まず北電に電源車の派遣を依頼することが考えられます。ただし、広範囲にわたる災害の場合、早急な対応が困難な場合もあるかと思います。その際には、本庁舎屋上に設置している太陽光パネル、それから可搬型の発電機、こういったものを最大限活用しながら電源の確保に努めてまいる所存でございます。以上です。
再質問 6番 松田健司
電源の確保についてのお話がありました。役場の屋上に設置している太陽光パネル等を使ってということですが、どのぐらいの想定の使用量で、どのぐらい使うシミュレーションがあるのかないのかという部分を、分かれば聞いてみたいと思います。
答弁 町長 田中
この屋上についている太陽光パネルでありますけれども、私が企画課にいたときですから、多分、平成24、5年につけたものなのですけれども、その当時、日中に太陽光で発電したものを備蓄して、夜間でも使えるというような設定で、一部ですけれども、庁舎内に電源を供給すると。災害対策本部が維持可能な範囲での電源供給ということであります。そういったことで設置をしましたが、それから10数年たった中で、今、日中に太陽光が出ている間だけの部分で電源が供給されるようなことになっています。それ以外の部分につきましては、先ほども申し上げた可搬型の発電機によって電源を確保した上で災害対策本部が活動していくというような形になろうかと思います。
再質問 6番 松田健司
今回、公園整備事業の中から、かまどベンチ等の炊き出しに使う想定の機材が削除されております。そのことにより災害対応時に現在想定しているものに影響が出ないのかどうか、その辺のところを再度伺いたいと思います。
答弁 町長 田中
炊き出しに必要な器具類の部分について備蓄は行っておりませんけれども、調理設備がある公共施設に備えているものですとか、日赤の奉仕団が所有している鍋や釜、そういったものを使用することを念頭に置いているところであります。また、これまでも防災訓練の際に赤十字奉仕団や町内会の女性部の方々にご協力をいただいて炊き出し訓練を行っております。防災倉庫の建設と防災設備の設置については今回の見直しの対象としましたけれども、町民の皆さんに不安のないように、引き続き各種団体や事業所と連携をしながら防災対策に万全を期していきたいというふうに考えているところであります。
再質問 6番 松田健司
先ほどの質問にも触れましたように、本年1月1日に発生した能登半島での地震をはじめ、8月に発生した日向灘での地震の後には、今回、初めて南海トラフ地震臨時情報が発表されることになりました。このようなことから、町民の地震や災害に対する意識や不安は依然として高い状況にあるということをしっかりと受け止めていただき、今後も災害に対する備えを怠ることがないよう申し述べて、次の2点目の質問に移りたいと思います。今いただきました答弁の中で、シンボルツリーの削除、また、コンセプトとしての広尾らしさの縮小とありました。初めのコンセプトでは、公園整備事業を交流人口増加の起爆剤としたい考えを前町長が示されていた点、また、シンボルツリーの削除は、ホームページの、開いてもらったら一番最初に出てくる町のロゴマークの下に書いてある、「ここにしかない、サンタランド!」ということが標榜されておりますが、そういった本町の取組との整合性が取れないと感じますが、今後の計画でこれらのことをどのように取り扱っていくのか伺いたいと思います。
答弁 町長 田中
先ほど答弁したとおりでありますけれども、市街地の中心地にこの公園を整備することで、町のにぎわいの創出、活性化を図って交流人口の増加につなげていきたいということであります。今ご質問にありましたけれども、広尾らしさという部分がサンタランドも含めて消えたのではないかというご質問でありますけれども、今回整備する公園の中の遊具ですとか、あとキャラクターベンチというのを置くことになっていますけれども、そういった中にサンタさんのことですとか、海のことですとか、そういったことを表現して、広尾らしさの要素として挙げていきたいというふうに考えております。今回の見直しにおいては面積を大きく削減したということがありまして、ツリーの設置について、場所的にちょっと難しくなったという状況にあります。今後、スペースなどの部分について確保ができるようであれば、シンボルツリーの設置については今後検討していきたいというふうに考えております。
再質問 6番 松田健司
このたび行った公園整備に関する住民アンケートの中で、今回変更になった屋内遊戯施設の項目で同僚議員が大まかな数値的割合を算出したところ、カフェスペースやサークル活動、読書や勉強など多目的の利用を望む声が56%、施設は要らないなどの否定的な声が29%、子どもに特化した利用を望むのが9%、その他6%となっています。しかしながら、先ほどの答弁では、施設の一部を町民が交流できるスペースとして活用する、検討するとありました。これは、主な予算上の関係から、これ以上大きな施設を造り町民の様々な声にお応えするのは現状難しいことと認識しておりますが、町民交流の場や一次産業を軸とした町の情報発信の場を望む声を今後どのように捉えて、そして計画に落とし込んでいくのか伺いたいと思います。
答弁 町長 田中
情報発信の場というところでありますけれども、先ほど答弁したとおりでありますが、子どもの室内遊び場に特化した施設整備を行う方針としたところでありますが、施設の一部を交流できるスペースとして活用していきたいというふうに考えております。加えて、まちづくり計画の中で観光交流施設の計画もしているわけでありまして、この公園を、先ほど来申し上げているとおり、町のにぎわいの創出や活性化につなげていくために、それらの施設の整備についてもこの公園が建設候補地の一つになるのではないかというふうに考えているところであります。
再質問 6番 松田健司
これで最後の質問になります。今後、新たな公園が整備された後には、町内人口の減少とも相まって、ますます町民と役場とが連携して共同でのイベント開催や施設設備の維持、利用に向け機運を盛り上げていくことが必要になってくると認識しております。そこで、私からの提案として、新たな公園の名称を広く町民から募集するのはいかがでしょうか。そのことによって、より町民が親しみを持って利用できることの一助になると考えています。ただ、それには今までのように一回きりの募集やアンケート等により町長部局が選定して行うのではなく、例えば新たな公園ができるまでの長い期間を十分フルに活用して、募集によって出てきた様々なネーミングの中から段階を経て選定していく、例えば4段階ぐらいのステップを踏んで最終的に候補を5つぐらいに絞り込み、最終選考は公園ネーム総選挙などと銘打って、それ自体が一つのイベントになるような遊び心のある取組も必要になってくるかと思いますが、そのようなことに対する町長のお考えを伺いたいと思います。
答弁 町長 田中
今、松田議員がおっしゃられたとおり、公園整備については整備して終わりということではなくて、いかに利用してもらうことが大事だというふうに思っております。ふだんの利用はもちろんでありますけれども、イベントの関係も含めて産業団体などと連携し、積極的にイベントなどを開催することで人が集まる、そして楽しめる公園にしていかなければならないというふうに考えています。整備の大目標にも掲げているように、町民みんなで守り育てる公園となるような取組も必要だと考えているところであります。公園の名称の関係についてでありますけれども、分かりやすく親しみのある名称となるように、町民からの募集も含めまして、また、その選定方法も含めて、いろんな形で検討していきたいというふうに考えているところであります。