広尾町議会 平成30年第1回定例会 2018年3月9日
(1)生活保護費の削減と関連施策への影響について/(2)子どもの医療費助成拡大について
2018年3月9日、広尾町議会の一般質問で、旗手恵子議員が「生活保護費の削減と関連施策への影響について」「子どもの医療費助成拡大について」について質問し、町長 村瀨、教育長 笹原が答弁しました。
- 質問者
- 旗手恵子 議員
- 答弁者
- 町長 村瀨、教育長 笹原
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
町のサイトの一般質問の一覧ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 11番 旗手恵子
私は、初めに、生活保護費の削減と関連施策への影響について、町長、教育長に質問します。生活保護基準は、5年に1度見直されます。厚生労働省は、食費や光熱費に充てる「生活扶助費」を2018年から3年かけ段階的に最大5%引き下げる計画です。特に高齢単身世帯への影響が大きく、母子加算についても減額が検討されています。これまでも2004年に老齢加算の段階的廃止、2013年以降も住宅扶助や冬季加算などの削減が行われてきました。2013年からの3年で平均6.5%、最大1割の引き下げを行いました。これは厚労省の諮問機関である社会保障審議会生活保護基準部会での検証結果を踏まえたものと説明しましたが、部会では検討もしなかった物価の下落を理由とし、しかも物価の下落は偽装されたものであったことが後でわかりました。今回の削減計画も専門家の検証結果を踏まえたものと説明していますが、しかし部会での経過や報告書を見ると、「専門家の意見に沿った削減計画とは言えない」「今回のように多くの留意点や課題を指摘した報告書はこれまでになく、政府の削減計画に根拠はない」と批判の声が上がっているといいます。例えば、児童養育加算では、現行第1子及び第2子3歳未満まで1万5,000円、3歳以上中学生まで1万円、第3子小学校修了前まで1万5,000円、中学生1万円となっていますが、見直し案では、高校生まで拡大するものの、子ども1人につき1万円と引き下げた金額になります。母子加算は子ども1人の場合、現行1万9,620円ですが、2018年10月から1万8,400円、2019年10月から1万7,100円、2020年10月から1万5,800円と、3年かけて約20%削減するといいます。教育扶助、義務教育と高等学校等就学費内の学習支援費は定額支給から実費支給になり、支給対象範囲が狭まります。対象範囲は、家庭内学習における学習参考書や一般教養図書からクラブ活動費のみになります。これで学習支援と言えるのでしょうか。小学生への支給額は、年額3万1,560円から約1万6,000円、上限で1万6,000円に減ります。これらは、ほんの一部です。これらの見直しには当事者の声や意見が反映されているとは思えません。子どもの貧困対策や子どもの健全育成の視点が切り崩されているのではないでしょうか。生活保護の生活扶助基準は、憲法25条が定める全ての国民に健康で文化的な最低限度の生活を保障するための最低生活水準を決めるものです。今回の削減の影響について町長はどのようにお考えでしょうか、お答えください。次に、生活保護基準の引き下げは、町民生活にも大きく影響します。生活保護基準を目安にした諸制度で、利用できなくなる人が生まれるという影響が懸念されます。住民税の非課税、保育料、介護保険の負担限度額、就学援助、高額療養費の負担限度額、最低賃金など影響が出る諸制度はどのくらいあるのでしょうか。例えば、最低賃金は上がらないどころか下がる可能性も出てくるのではないでしょうか。2008年の法改正のときは、地域ごとに定められる最低賃金が生活保護基準を下回る逆転現象が起きた場合、最低賃金を引き上げて解消することになりましたが、生活保護基準が下がれば、最低賃金の引き上げは抑制されることになるのではないでしょうか。このことは、生活保護を受けていない低所得世帯の生活悪化に連動するのではないでしょうか。どれくらいの事業、制度に影響が出るのか、町長に質問します。また、本町では、就学援助は生保基準の1.5倍を目安に支給基準としています。2013年の生保基準引き下げのときに、生保基準の1.5倍の基準はどこを基準とするのかと教育長に質問しました。引き下げた基準とすると、収入は変わらないのに就学援助を受けられない人が出るからです。そのとき、教育長は引き下げ前の基準を目安にするとお答えになりました。そこで、教育長にお聞きします。今回の生保基準の1.5倍の基準は何年の基準としますか、お答えください。次に、厚労省は、1月の対応方針で、自治体が行う準要保護者への就学援助などは「国の取り組みを説明の上、その趣旨を理解した上で各自治体において判断していただくよう依頼する」としていました。総務省は、5年前の生活保護基準引き下げの際は、準要保護についての地方交付税措置については「引き下げに連動させなかった」としています。今回はどのようになっていますか。政府に対し、生活保護引き下げの撤回を求めるとともに、ほかの制度に波及させないよう求めるべきではないでしょうか。次に、本町での生活保護の捕捉率は調査しているのか質問します。生活保護を利用する資格がある人のうち、実際に利用している人の割合は全国的には2割程度と言われています。制度の周知と生活保護に対する偏見をなくす努力も必要ではないでしょうか。国民の生存権を保障する最後のセーフティネット、社会保障として体制を整えることも必要と思います。町長の答弁を求めます。次に、子どもの医療費助成拡大について町長に質問します。4月から子どもの医療費の窓口無償化に対して課せられていた国保の減額調整のうち、未就学児までが廃止されることになりました。当町議会としてもこれまで国に意見書を上げるなど運動してきたことが、一部分ではありますが、実現したことになります。今、子どもの医療費無償化を実施していない自治体はほとんどありません。ペナルティ廃止をの世論に押されての一歩前進と思います。この見直しで、本町では幾らの財源となるのでしょうか。「子どもの医療費無料化は、18歳、高校卒業までに拡大してほしい」は、町民の切実な願いです。見直しにより生じた財源を対象年齢拡大に振り向け、子育て支援に活用すべきと思います。町長の答弁を求めます。この見直しを知らせる厚生労働省の通知には、見直しにより生じた財源は、ほかの少子化対策の拡充に充てることと書いているということです。しかし、2月1日、参議院予算委員会で共産党の倉林委員がこのことを質問したところ、加藤厚労大臣は、通知は国として自治体に強制するものではないと答えています。すなわち、対象年齢拡大に振り向けても構わないということです。また、地方六団体は、そろって子どもの医療費助成等に係る国保の国庫負担減額調整措置の全面的な廃止を政府に要請しています。町長もその運動の先頭に立つべきと思いますが、その決意をお示しください。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
旗手議員の質問にお答えをいたします。最初に、生活保護費の削減と関係施策への影響についてであります。厚生労働省は、社会保障審議会において検証結果を踏まえ、平成30年度予算から生活保護基準などを見直し、3年間で約160億円の削減をする方針を決めております。削減の影響についてであります。現時点で把握しております情報といたしましては、厚生労働省からの検証時のデータではありますけれども、生活扶助費が上がる世帯が26%、変わらない世帯が8%、下がる世帯が67%となっております。厚生労働省は、減額幅が大きい世帯は母子加算などを加えた総額で5%の削減にとどめ、激変緩和措置として3年間で段階的に削減を行うとしております。都市部を中心とした1級地で大きく削減し、本町を含む地方郡部の3級地については削減幅は小さいと報道されておりますけれども、世帯構成によっては削減の影響が出る世帯があると考えております。2点目の他の制度への影響と、それに伴う低所得世帯への関係であります。生活保護基準は、多くの分野でさまざまな制度の算定基準として利用されております。個人住民税均等割の非課税限度額は、生活保護法による扶助に要した金額を勘案し、当該地域の級地区分により、その基本額の基準を決定するとされています。生活扶助基準が削減されれば、非課税基準額の基本額も下がることとなり、非課税者が新たな課税者となることも推測をされます。この国の制度に伴う影響については、47施策に影響が出るものと思っております。この関係につきましては、国は平成31年度以降の税制改正において対応を検討することとしております。次に、最低賃金は都道府県ごとに決定されておりますが、算定の際、生活保護基準との整合性が常に図られておりますので、影響が出るものと思われます。ここ数年、最低賃金は政策により上がりやすい傾向にありましたが、生活保護基準が下がれば、今後は上がりにくくなるおそれもあり、ついには、どちらも低い水準のままになるという懸念も指摘をされているところであります。国の方針といたしましては、生活保護の基準額が減額となる場合であっても、それぞれの制度の趣旨や目的、また、実態を十分考慮し、できる限り影響が及ばないように対応する、このことを基本的な考えとしており、町といたしましても国の考えを基本とし、一定の弾力的運用を図っていく必要があると考えております。今後も、国の政策や制度改正の内容には十分な注意を払い、逐次情報の把握に努めてまいります。3点目の関係でありますが、生活保護基準の見直しに伴う地方交付税の影響につきましては、1月25日に行われました全国都道府県財政課長・市町村担当課長会議におきまして、生活保護基準の見直しに伴う他制度への影響につきまして、国の制度においては平成25年度の引き下げ時と同様に、生活保護基準が減額となる場合に、それぞれの制度の趣旨や目的、実態を十分考慮しながら、できる限りその影響が及ばないよう対応することを基本的な考えとしていると説明をしております。具体的な交付税の算定方法については示されておりませんので、動向については注視してまいりたいと思っております。4点目の捕捉率の調査であります。生活保護基準未満の低所得者世帯に占める生活保護世帯数の割合を把握するものであり、貧困層の把握など福祉政策においては重要な調査であると認識しておりますが、世帯の収入や世帯構成、就学を含む世帯の状況など、多岐にわたる調査が必要であるため、町村独自での調査はなかなか難しいものがあると思います。制度の周知につきましては、コミュニティソーシャルワーカーの配置など、幅広く町民の困り事、相談事を聞き取る中や窓口の相談業務の中で、引き続き丁寧に対応してまいりたいと思っております。国の制度の姿勢に対する考えといたしまして、ご承知のように、町村の生活保護は北海道の所管でありまして、認定や世帯指導につきましても、十勝総合振興局のケースワーカーが行っております。議員のご指摘のとおり、生活保護は国民の生存権を保障する最後のセーフティネットとして、憲法の精神に基づき生活保護法で明記されているものであります。私としても当然、国の責務において今後も保障されるべきものと、しっかり守るべきであると認識をしているところであります。町といたしましても、今後の制度改正の詳細を確認しつつ、十勝総合振興局との連絡を一層密にして、受給世帯の生活実態を注視してまいります。また、地域での生活や地域経済に悪い影響が生じることのないように動向を十分見きわめ、国に対して要望してまいるところであります。2点目の子どもの医療費助成拡大についてであります。厚生労働省は、地方公共団体が独自に医療費助成をすると、国民健康保険の公費が減額される処置について平成30年度から未就学児への医療費助成は減額しないことを決定いたしました。未就学児に限定すれば、全ての市町村で何らかの医療費助成をしていることによるものであります。また、見直しにより生じた財源は各自治体で、さらなる医療費助成の拡大ではなく、他の少子化対策の拡充に充てることを求めるとしています。本町におきましては、保育所、幼稚園の保育料についての支援拡大、インフルエンザ予防接種費用助成について高校生まで支援拡大、生後1か月健診、新生児聴覚検査費用についての助成拡大等、既に少子化対策の拡充を行っているものであります。平成30年度における減額措置されていない国庫負担金につきましては、110万円となっております。この減額分につきましては、今日まで国保会計へ一般会計から法定外繰り入れを行ってきたものであります。また、高校生まで拡大した場合の所要額につきましては、平成30年度の推計で該当者190名、負担額約350万円であります。高校生までの医療費助成拡大につきましては、極めて厳しい本町の財政状況を鑑み、実施は困難と考えております。以上、私のほうからの答弁とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
答弁 教育長 笹原(教育長は2018年9月まで)
それでは、私のほうからは、生活保護基準の引き下げに伴います準要保護者への就学援助の影響についてお答えをさせていただきます。ご質問のありました平成25年8月の生活保護基準の引き下げの際にも、就学援助の所得基準につきましては、その基準を適用せず、前年度までの基準を適用させて運用をしております。このたびの生活保護基準の引き下げに関しましても、町長の答弁にもありましたように、他の制度にはできる限り影響が及ばないようにとのことから、就学援助の所得基準につきましても、これまでどおりの基準にて運用してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
質問 11番 旗手恵子
1点目の生活保護費の関係ですけれども、今、町長お答えになりましたように、国全体では160億円の減額になるということですね。それで、上がる、今回の引き上げで都市部には削減が大きくて、地方は比較的削減が少ないと言われているのですけれども、子どもに関してだとか、それから高齢者の単身世帯だとか、そういうところには非常に厳しい削減となっているのです。それを裏づけるように、下がる比率が町長、今67%とおっしゃいましたけれども、それだけの方が今までもらえたものが減らされると。本当に大変なことだと思うのですよ。今、灯油だとかガソリン代も上がっていますし、野菜もすごい高くなっていますよね。今まで見たことのないようなお店に並んでいる野菜の値段だとか、そういう中で本当にみんな買い物に苦労している。そういう中で、この保護費が削られるというのは、生活保護費を活用している人たちにしたら、本当に命綱を細められるということで、大変なことだと思います。それで、国に対してもこういう削減はするべきではないということを私たちも議会としても意見書、この後も手を挙げたいと思って提案しようと思っていますけれども、そういう声を上げていかないと、町長は先ほど審議会とかそういうところで検討されて出てきた案だというふうに言っていますけれども、その会議に参加した人たちが、自分たちの声が十分反映されていないということをあちこちで言っているのです。自分たちが出した意見と違う方向で生活保護の削減が行われているということもあるというふうに聞いていますので、やはりそういうことがあってはならないというふうに思います。それで、生活保護を受けている人だけでなくて、生活保護は受けていないのだけれども、生活保護費が下がることによって関連する施策が今47施策というふうにおっしゃったのですが、これは広尾町のいろんな条例ですとか、規則だとかいろいろあると思うのですけれども、それを計算して47施策というふうに捉えられたのでしょうか。それとも、国がこれだけ影響しますよと言っている数字なのかをお聞きしたいのです。帯広市では、5年前ですか、前回の引き下げのときに調べましたら、51の施策が影響を受けるということがデータとして出されていましたし、今回、音更町で一般質問でやはり同じことを取り上げたときには52施策に影響が出るというふうに言われておりましたが、そこのところを確認させていただきたいと思います。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
国の施策による影響で47という捉え方であります。
質問 11番 旗手恵子
広尾町では、それでは47の事業で影響が出るということで捉えてよろしいのでしょうか。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
済みません。国の施策としては47施策でありますけれども、本町の条例例規に掲載されているのは52の制度であります。
質問 11番 旗手恵子
これ、大事なところなのです。生活保護基準の引き下げがされたということで、生活保護を受けている人だけではなくて、それ以外の方にも大きく影響がすると。その事業が幾つかというのは、47と52ではやっぱり違うのですよ。やはり事実に基づいて、その下がる事業が本当にそれ下げていいものなのかどうかというところも、一つ一つやっぱり検証が必要だと思うのです。後でまた聞きますけれども、就学援助も生保基準の1.5倍となっていると。1.3倍の町村もあれば、1.2倍もあるのです。ですけれども、広尾町にとって就学援助の基準をどこにするのがいいのかということを教育委員会では協議をされて判断したのが1.5だったと思うのですよ。前回、生活保護基準が下げられたときにも、私は、その生活保護基準、下げられたのと高かったときの基準とでどっちをとるのですかと言ったら、下げられる前の基準をとりますということで教育委員会は判断されたのですよね。ですから、町として、この52の事業に影響が出るのであれば、その52の事業の中で町の努力として影響を少なくする、引き下げをしない、そういうふうに持っていける事業が幾つあるのかとか、どういうふうにすれば影響を受けられないようになるのかということをきちんと考えるのが、役場の立場、考え方でないかなと思うのですが、そのことについてはどうでしょうか。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
議員おっしゃっているとおり、内容については十分わかるのですが、独自の政策で実行している部分については、制度の趣旨、目的、実態を十分に考慮してという、それぞれ担当会議の内容もありますから、町独自で施策をやっている分については、実態を十分把握しながらやっていきたいというふうに思っているところであります。特に、町の独自の施策、福祉灯油もそうでありますし、就学援助もそうであります。そこのところについては、今までどおりの基準でやっていく考えでございます。
質問 11番 旗手恵子
町独自でやっている事業はこれまでどおりということで、町長、今お話しになりましたので、少し安心できるところなのですが、国の基準が変わったからということで、自動的に全部引き下げていくという方向にはぜひしないでほしいと思います。それと、影響が出る部分、出ない部分いろいろあるのだと思うのですが、弾力的にということですし、今、町長は町独自でやっているところはこれまでどおりということでしたから、ぜひそうあってほしいと思います。教育委員会のほうでは、就学援助の関係で引き下げ前の基準で判断しますという教育長の答弁だったと思うのですが、削減されて、また削減されてということになると、その前の基準でというのが非常にわかりづらくなるのですよ。それで、周知をする方法をやっぱり考えたらいいと思うのです。要するに、自分が就学援助を受けられるのかどうかということをわかる人というのはそんなにいないと思うのです。ですから、夫婦と子ども2人だったら、これくらいの収入であれば就学援助を受けられますよというような丁寧な説明をしていかないと、せっかく1.5倍という高い基準を持ってやっているわけですから、それを活用してもらえるような、そういう施策というのを本当に真剣に考えていかないと宝の持ち腐れになってしまうのではないかと思いますが、その点についてはどうでしょうか。
答弁 教育長 笹原(教育長は2018年9月まで)
今ご質問にありましたように、せっかくそういう形で管内でも高い基準1.5倍、何とか堅持させてもらっていますので、そこにまた基準を見直すということになりますと、1.5倍が1.5倍でなくなるものですから、この辺は変わらないということでご理解いただきたいと思います。そのことにつきまして、これまでも入学前対象者につきましては、それぞれ学校、保育所、幼稚園等を通して、いろいろな案内、さらには申請書も含め、それとホームページ上でも制度の内容等も周知をさせてきていただいているところでございます。これからもこれらにつきましては、せっかくの制度でございます。支給等に遺漏あるいは漏れがないように、しっかりと周知徹底をしてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
質問 11番 旗手恵子
捕捉率の関係なのですけれども、貧困層の把握というのは町村独自では非常に難しいということでした。それで、国でもこのことについては捕捉率は20%程度だということが言われているのです。生活保護という制度がわからないという人もいますし、また、生活保護をもらうということに対しての抵抗といいますか、そういうものもあって、申し込む気持ちになれないで我慢をしていると、そういう人もいるというように聞いています。実際、私も本当に病気だとか、けがだとか、失業だとか、そういうことで生活保護に頼らざるを得ないという人が多いわけですけれども、生活保護だけは絶対受けたくないということで、具合が悪くても病院に行けないで寝ていると、そういう状況に出くわしたこともあります。ですから、本当に大変な状況の人には、こういう制度があるのだよということを周知していく、生活保護という制度があって利用できるのだよということを丁寧に説明をしていく、そういうことも必要ではないかなというふうに思うのです。憲法で保障されたそういうものなのだということと同時に、やっぱりもらうことが恥ずかしいとか気が引けるとか、そういうことがないように、制度をきちんと周知を図るということがこの捕捉率を上げていくことにもつながるのではないかと思うのですよ。そうすることが、また、食べるもの我慢していたものを食べて健康になれるとか、実際にそういう声もたくさん聞きますので、やはり捕捉率を上げるという町独自の努力というか、そういうものも必要ではないかと思いますが、どうでしょうか。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
この捕捉率、総務省と厚労省で調査が違うようでありますけれども、30%という数字を捉えるとすれば、70%の方が生活保護基準以下で暮らしているということですから、大変な数字だというふうに思っています。本町においても生活保護基準以下で暮らしている方が、頑張っている方がいらっしゃるのだというふうに思っているところであります。本町といたしましても、こういった制度については、それぞれ相談窓口、そういったものを開いておりますし、いろいろなコミュニティソーシャルワーカーの配置をしているところでもありまして、そういった機会を捉えて制度の周知を図ってまいりたいというふうに思っております。
質問 11番 旗手恵子
生活保護そのものを審査するのは道の仕事になりますけれども、やっぱり町村はその窓口として、今、町長もおっしゃいましたけれども、いろんな相談に乗れる、そういう立場にありますので、本当に困っている人を見逃さないというか、そういう立場でぜひ仕事を進めていただきたいということと、それから、この一番大変な人たちのところを削って、全体を下げていくというやり方というのは、やはりまずいと思うのです。ですから、このことは町長も声を大にして国に対して、地方六団体もいろいろ要望はしていますが、こういうことになっていますので、改めてこうやって生活保護法が次から次と引き下げられるということに対して、町長もやはり国に向けても声を上げるべきではないかと思いますが、そのことについてはどうでしょうか。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
いつも議員のほうからご指導いただいているところであります。この問題に限らず、いろんな介護保険等々、生活に密着した課題等がありますので、しっかりと町村会などを通じて声を上げていきたいというふうに思っております。
質問 11番 旗手恵子
次に、子どもの医療費の助成拡大の関係です。これまで町村が独自に、どこの町も今はもう医療費無料化をやっていないところはないですから、頑張って財政が大変だという中でも、病気になったとき安心して病院にかかれるようにということを最低保障しないとならないということで、この助成拡大をしてきたと思うのですよ。ところが、それに対して国はペナルティをかけるということでやってきたわけですが、これをやめてほしいということで、私たちも意見書を上げたり町長も要請したりしていたと思うのです。それで、未就学児までに限って今回はペナルティをやめるといったわけです。ここで出たお金、町長は子育て支援では幼稚園だとか保育所の建物を建てたりとか、インフルエンザだとか、いろいろでやっていますということだったのですが、国保のペナルティとしてかかっていたものがかからなくなったわけですから、それをぜひ、今、高校生まで無料化というのをやっている自治体が珍しくはなくなっていますから、先ほども広尾に住んでもらえるようにというような話もありましたけれども、そういうまちづくりの施策の一つとして、子どもの医療費の年齢拡大を図るということは大事なことだと思うのですよ。今お聞きしましたら110万円、今回ペナルティがかからなくなることによって収入になるわけですよね。高校生までの医療費無料化ということにすると350万円ということですから、350万円全部一般財源から出すよりも、110万円もらったら、あとその残りを町が出せばいいわけですから、そんな町長、財政的に厳しいという数字ではないと思います。ここで決断をして、やはりそういうことも検討課題に挙げるべきだと思いますが、どうでしょうか。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
医療費拡大を各自治体がして、住民の子育て支援に努力をしている姿勢、やっと国も、皆さんの、関係者の方々の努力もあって、地方から一生懸命声を上げて、ペナルティはおかしいということで声を上げて、やっと就学時までであります。6歳までであります。今、広尾町も遅まきながら中学生までの無料化をしているところでありまして、そこまではまだ至っていないところであります。国は、6歳までの未就学児のペナルティをかけない反面、それを拡大するのでなくて他の少子化対策に充てろと、そんな方針を出しているところであります。議員のほうからは、浮いた金を高校生までに拡大したらどうかというご提言であります。でも、やっぱり拡大をした財源は一般会計から繰り出しているわけでありまして、なかなかその部分だけ足し算、引き算をやれば、議員のおっしゃるとおりでありますが、やっぱり総体的な財政運営もしなければならないという点、ぜひご理解をいただければと思っております。
質問 11番 旗手恵子
そのペナルティで浮いた分は年齢拡大に使うのではなくて、ほかのことで使いなさいというふうに国が言っていると町長はおっしゃいましたけれども、国から来ている通知はそうなのですよ。だけれども、それはおかしいということで参議院の予算委員会で共産党が質問したら、厚労大臣が、国が出した通知は町村にそうしなさいということではなくて、国の姿勢を伝えるものだと。だから、それ以外の年齢拡大に使っても構わないのだと、自治体の判断なのだというふうに公式の場で答えているのです。ですから、遠慮しないで、そこはやはり年齢拡大に充てるということでの考え方は国がだめと、国がブレーキをかけるからできないということとはわけが違うと思いますが、どうでしょうか。
答弁 町長 村瀨(町長は2024年3月まで)
やっぱり住民のためになる施策でありますから、いい方向に事業を展開していきたいというのは、もうやまやまであります。しかしながら、第5次の行革本部も立ち上げて、行革大綱も決めさせていただいて、住民にいろんな協力をいただいたところであります。ですから、全体的な財政運営、ぜひご理解をいただければというふうに思っておりますし、何といっても、議員も私も思いは同じでありますけれども、教育ですとか、医療ですとか、福祉ですとかというのは、国が責任を持ってどこの地域に住んでいても平等に受けられる、そうあるべきだというふうに思っているところでありまして、国のほうにもこういった医療費の拡大、要望してまいりたいというふうに思っております。本町の事情、ぜひご理解をいただければというふうに思っております。