みんなの議会

羽幌町議会 平成19年第1回定例会 2007年3月12日

町民の命と暮らしを守るための道立羽幌病院医師確保について

2007年3月12日、羽幌町議会の一般質問で、高野輝雄議員が「町民の命と暮らしを守るための道立羽幌病院医師確保について」質問し、町長 舟橋泰博、福祉課長 柳田昭一が答弁しました。

質問者
高野輝雄 議員
答弁者
町長 舟橋泰博、福祉課長 柳田昭一

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 3番 高野輝雄

私の方からは、町民の命と暮らしを守るための道立羽幌病院医師確保について質問をしたいと思います。平成19年4月から整形外科、小児科の常勤医師が引き揚げられて、週2回出張体制となることが示されて、地域住民に強い不安と動揺が広まっております。また、平成17年10月からは麻酔科医が不在となったことから、緊急時の手術は金曜日以外行われないことにより、緊急患者の多くは他市の病院に搬送されている現状であります。さらには、産科の出産取り扱いも休止され、出産を迎える方々に多大な苦痛を強いる結果となっています。平成17年4月に完成した新病院は、最新の医療機器を含めて五十数億円余りをかけた施設であるだけに、医師不足が不信感を増しております。地域センター病院として名実ともに充実した医療の提供がされ、年間3億円余りの赤字経営から脱却するためにも一日も早い常勤医師確保が喫緊の最重要課題と考えますが、町長はどのように認識されているのかを示していただきたい。また、以下の質問に対してもお答えをいただきたいと思います。一つ目、地域医療の充実、向上を目指して設置された管内中部北部地域医療連携運営協議会をもとにどう連携して医師対策を行っていくのか。二つ目、医師、医学生に対して一定期間地方勤務を義務づけることが医師不足の解消と考えるが、どうか。三つ目、医師不足から利用率の低下を招き、病院経営が悪化し、近い将来に町村への移管という事態発生の見通しはどうか。四つ目、病院経営が悪化していく現状を見るとき、職員(正職員100名余、嘱託、非常勤、臨時職員40名、委託事業者の職員20名)に与える影響も大きいと考えるが、どうか。五つ目、以上の観点から、町長は町民の命と暮らしに直結する道立羽幌病院を守るため先頭に立ち、町、病院関係者が一体となった取り組みが必要と考えますが、どうか。以上であります。

答弁 町長 舟橋泰博(町長は2014年9月まで)

高野議員のご質問にお答えをいたします。議員ご説明のとおり、平成17年7月、新病院が留萌中北部の地域医療を担う地域センター病院として新たな診療科の設置や病院機能の強化が図られ、地域住民への高度な医療の提供が期待されました。しかし、新人医師に義務づけられた臨床研修制度の導入により、大学医局の医師供給機能に大きな影響をもたらし、道立羽幌病院においても平成18年10月から分娩の中止、平成19年4月から整形外科、小児科が派遣医師による診療体制になるなど、地域住民の不安ははかり知れないものがございます。ご質問1点目の管内中部北部地域医療連携運営協議会をもとにどう連携して医師対策を行っていくのかについてでありますが、12月22日、留萌中北部地域の医療体制や保健医療の連携、道立羽幌病院の円滑な運営などについて協議することを目的として、関係町村長、留萌医師会、関係自治体病院長、留萌保健所長、道立病院管理局、道立羽幌病院長等で構成される留萌中部北部地域医療連携運営協議会が設置されました。今後運営協議会は、生活習慣病や療養病床などの医療ニーズへの対応、深刻な医師等医療技術者の確保、自治体病院等の経営の悪化などを緊急課題として、地域に必要な医療体制、医師確保の方策、広域的連携体制について具体的な協議を進めることを確認しております。本町はもとより留萌中北部地域における大きな行政課題としてとらえ、他町村や医療関係者との連携を密にして、医師の確保など地域に必要な医療供給体制の充実を図るべく努力をしてまいりたいと考えております。ご質問2点目の医師、医学生に対して一定期間地方勤務を義務づけることによる医師不足の解決策についてでありますが、北海道では札幌圏に全道の医師の約半数が集中して、地域偏在が著しい状況を考えますと医師確保につながる一つの考え方かと存じますが、医育大学における臨床研修を希望する医師の減少や拘束時間が短い開業医志向への高まりを見ますと大変難しい問題であると考えております。今後も医師及び医療技術者の安定的な確保につながる国並びに北海道の抜本的な施策を期待するとともに、北海道並びに関係機関に要請してまいります。ご質問3点目の医師不足から利用率の低下を招き、病院経営が悪化し、近い将来に町村への移管という事態発生の見通しについてでありますが、現在北海道では平成20年度からスタートする病院事業に関する次期計画の策定が進められておりますが、平成18年2月、道が策定した新たな行財政改革の取り組みにおける公営企業等の官から民への流れを踏まえ、道立病院についても役割及び医療機能等のあり方や運営形態について検討されると聞いております。先般北海道新聞に道立病院の運営体制を民営化を視野に見直すとの報道がなされましたが、道立病院管理局では民営化を前提とした検討はしておらず、運営形態の選択肢の一つであるとしております。いずれにしても、道立病院の町村への移管は到底認めがたいものであり、地元自治体や地域住民の医療ニーズを十分に把握されるよう医師確保や医療供給体制の充実とあわせて強く要請してまいります。ご質問4点目の病院経営が悪化していく現状が職員に与える影響についてでありますが、道職員に対する考えを述べる立場にはありませんが、道の行財政改革の一つとして職員削減の方向が示されており、本町では最も大きな職場の一つであることから、職員数の削減等が生じた場合、行財政並びに地域の振興に大きな影響をもたらすものと考えております。ご質問5点目の道立羽幌病院を守るための取り組みについてですが、道立羽幌病院の問題は本町のみならず北海道における地域医療全体の問題であり、今後とも道立病院を有する紋別市、江差町との合同要請を初め、留萌中北部地域の町村長並びに議会、地域住民、医療関係者が一体となり、広域的な連携のもと必要な要請活動を積極的に進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。以上、高野議員の答弁とさせていただきます。

質問 3番 高野輝雄

ただいま町長から答弁がございましたが、1点目は麻酔科が週1日の派遣医師となったこと、それから本年4月からは金曜日以外、週1日の派遣というふうに麻酔科医なったわけであります。さらに、4月からは整形外科も派遣医師による診療体制となるなど、特に緊急手術を要する患者の多くは他市の病院へ搬送されている現状であります。まさしく命の危険と隣り合わせていると言っても過言ではないかと思います。後ほど触れますが、救急体制の部分とも大きくかかわるわけでありますが、こうした町民の大きな不安と命の危険にさらされている現状、町長は今後の医師確保に向けて強い姿勢で臨んでいただきたいと思います。そこで、救急体制の再構築に向けて質問させていただきますが、これは後ほど同僚議員である寺沢議員の方から離島における関係を主にしたドクターヘリの導入についても触れてございますが、私も関連として質問いたしたいのでありますが、救急体制、改めて搬送するのに第1次的には道立病院に寄るということから時間のロス、それからそういうことによる助かる命とは言いませんが、非常に危険な状態にさらされているということから、ぜひドクターヘリの導入についてもこれは非常に急いで対処すべきかなと、有効な手段であると思います。1機運用に年間2億円余かかると言われておりますし、それから地域住民の騒音への被害だとかいろんな部分もございますが、ぜひそれらもあわせて強い要請活動も行っていただきたいということもあわせて申し上げまして、町長の見解を賜りたいと思います。

質問 3番 高野輝雄

救急体制ということで改めて質問しましたが、救急体制の再構築といいますか、現状とこれからの対応についてお願いをいたします。

質問 3番 高野輝雄

たびたび申しわけございません。それでは、小児科について、さらに先ほど整形外科の部分も申し上げましたし、麻酔科医の部分にも触れました。小児科医についても本年4月から常勤医師が引き揚げられることとなりました。また、産科も平成18年の10月から分娩の取り扱いを中止することとなっております。これは、安心して産み育てることへの大きな障害と不安を与えております。早急な対応が求められていると思います。そこで、産科の分娩取り扱い休止がもたらす影響について、他市での出産を余儀なくされている方々の精神的、経済的苦痛と負担の軽減に向けてどのように対処されていく所存かお答えをいただきたいと思います。

答弁 福祉課長 柳田昭一(福祉課長は2009年3月まで)

お答えいたします。この質問の内容等につきましては、先般の蒔田議員の中にも出産に伴います負担が非常に多いということで、その辺を検討するようにというお話ございましたけれども、現在私担当課の方で実際に例えば宿泊施設の負担を軽減するための助成等をする、あるいは交通費等の助成等をするということについて内部で検討いたしております。その辺当然財源等も有しますので、今後試案をつくりまして、その辺また行政内部で検討させていただきたいというぐあいに考えております。

質問 3番 高野輝雄

今答弁ありましたが、とにかく分娩中止道内でも増加をしておりますが、現実に健診に往復6時間、近く3月に出産予定の方もいますが、とにかく地元で産みたい、しかし現実は産めないということで大きな不安を抱えているわけです。そして、苦痛を与えていると。現実に健診に行くのに旭川だとやっぱり往復6時間かかりますよね。そういう現状からぜひ、それから出産に対するやっぱり不安抱えています。里帰り出産を除くと、多くの方々が相当早くから行って備えなければならない。やっぱり予定どおりは産めないのです。途中で健診に行くときに破水だとか、そういう事態もございますから、ぜひその辺は受けとめていただきたいというふうに思います。そこで、町長、答弁の中で他町村や医療関係者と連携を密にして医師の確保など医療供給体制の充実を図るべく努力していきたいとしています。町民の方々から見ると、やっぱり具体的に見える形でどう取り組んでいくのか注視をしていると思います。やっぱりどういう行動をされたのか広報紙だとかわかる形で、なかなか一般質問しないと答えが返ってこないということで、町民の方々もわかる行動といいますか、これは議会も行動が見える形で大切だと思いますので、ぜひこの点についてはどのように町民の方に行動を訴えていくのか、その辺見解を示していただきたい。

答弁 町長 舟橋泰博(町長は2014年9月まで)

高野議員の求める住民の方々に一つ一つの行動をわかりやすくという、その情報を流すべきだということかと思います。今回の道立病院の医師不足問題に関しての動きと申しますか、実際問題道立病院管理局等、また保健福祉部長、技監、局長等、札幌へ行くたびに機会あるごとにお会いしながら継続的な要請、また一部に何かの変化があるとか、いろいろな動きが察知された場合、先にというようなことで動いております。ただ、団体的にこういう活動をしました、こういう要請活動をしましたというような動きにつきましては、さほど大きな動きというものはございません。今回の答弁書にもあるとおり各圏域、地域医療にかかわる圏域の中で団体的な行動をしようということの確約はこれからそれを形にしていこうとは思っておりますが、過去の動きの中ではそういうことはありません。今後その圏域の中で動くとか、また町村長等でまとまって行動をするというような強い行動、要請活動に持っていこうという考え方ではおりますが、今後そういうことがあるときには住民の方々にも羽幌町として、またこの地域としてこういう要請活動をしてきた、またするというような情報も流していこうというふうに思っております。

質問 3番 高野輝雄

そこで、先ほども答弁ございましたが、医師と医学生に対しての一定期間地方勤務を義務づけることが医師不足の解決策につながるという私の考え方を示しながら町長の答弁をいただきました。これは、私も専門家ではありませんが、現実に地域医療と医育大学ということで、これは札幌医科大学の山本教授ですが、この教授は札幌医科大学に設置された地域医療総合医学講座の初代の教授であります。地域に医師をいかにして派遣して、研修制度あるいは地方勤務をするかというその初代の講座の教授でありますが、この教授が実は2月の24日、札幌市で地域医療を考える道民の集いというのがございました。そこでは川崎市立の井田病院の鈴木厚医師、ここは基調講演をしていますが、札幌医大は道が金を出しているのだから、道内に残る学生だけを入学させるべきだと主張をしております。また、先ほど触れました札幌医科大学の山本和利教授は、ここでもはっきりと医師や医学生は地域に背を向けていると。地方勤務を義務づけないと、ここまで壊れてしまったものはどうにもならないというふうに訴えております。まさしく現場の教授でありますから、教授が言っています。そうしたことをぜひ受けとめて、しっかりと行動をしていただきたいと思いますが、いま一度町長のこの私の言った一定程度地方勤務を義務づけることに関するご見解について示していただければと思います。

答弁 町長 舟橋泰博(町長は2014年9月まで)

札幌医大の方の現医学生に対する見方というようなことを参考としてお話をされたのかなと思います。地域への勤務を義務づけると、自治医大ではあるわけですけれども、なかなかその現状に持っていく、いわゆるそれだけの意識を高めていく制度としては、やはり制度そのものを変えてしまう、強制力を持つ制度にしていくというようなことが一番なのかなというふうに思います。ただ、いわゆる学生の物の考え方と申しますか、意識が相当変わってきて、都会志向とでも申しますか、偏在しているその中で、どうしてもその制度そのものに強制力を持たせた制度をつくり上げるということにも難しさも今あるところでありますし、北海道では今道州制特区の中でそんなことも考えられるのかなというようなことも取り組むような方向もございます。そんなところに注視しながら、我々が今議員が言っているような物の考え方は何度となく北海道の方々にも言っております。ただ、その制度上の取り組みと、またそれを形になって動き出すというまでの期間も相当あるわけですし、抜本的な解決にすぐつながるのかというようなことも大きな問題でもあります。そんなところで、主体的な動きをしなければならない北海道も苦慮しながら取り組んでいる状況なのかなというふうに思っております。

質問 3番 高野輝雄

次に、私の方から病院経営が悪化していくと、現状160名程度います病院関係者、なかんずく職員、医師もそうなのですが、影響を与えると。これは、具体的にどういう影響かといいますと、もう既に配置転換、そういうものが現業部門を中心に進んでいるわけであります。これは、道の財政再建、いわゆる財政が悪化しているという前提で町長の答弁があったのですが、病院会計独立しておりますから、ここで私は3億数千万と言ったのは実は恒常的な部分で経常的にいうと3億で、3月6日の道新には17年度の決算で13億、こういうふうに病院別の決算の状況という保健福祉部が作成した資料がございます。確かに13億8,000万当年度の純損失あるのですが、その年に病院が建てられました。そして、同時に解体もしております。減価償却費2億7,500万、それから資産の減耗というもので1億7,800万、それと特別損失として病院解体等ございますから3億3,900万、こういう内容が含まれておりますので、この年は13億ということで、これは私も道立病院の事務長と意見交換をして、私の言っている数値が間違っているわけではございませんということで申し上げますが、いずれにしても医業収益に占める支出の部分が95%という現状ですから、これを変えるためにはやっぱりしっかりと医師確保が必要だという前提で私も質問に臨んだわけであります。そこで、道立羽幌病院として昭和28年から存在するわけでありますが、多くの職員この町に住んでおります。そして、住民税も納税をされておりますし、経営悪化からくる合理化がどんどん進んでいくと、当然ながら町長も町政執行方針の中で触れているように人口過疎化につながってくると思います、直ちに。かなりの部分がこれからどんどん転出されるだろうというふうに予測されますし、失業者もふえるということですから、この最大の解決策はやっぱり医師確保に尽きると思いますが、改めて町長、この点について住民がどんどん現実に転出される直面といいますか、現状をどう見ておられるのか。

答弁 町長 舟橋泰博(町長は2014年9月まで)

高野議員の言われたとおりだというふうに思います。やはり今我々が最大限に努めなければならない、我々の力でどこまで及ぶのかは別問題にしても、やはり医師の確保という正常な病院運営というところに要望していくことも含めてかかわっていかなければならないのかなというふうに思います。それがやはり病院そのものの正常な機能ということにつながっていくというふうに思います。

質問 3番 高野輝雄

非常に何度も町長に答弁をしていただくのはあれなのですけれども、またそれだけ深刻だということで、やっぱり医師確保がされないとあくまでもこういう病院経営も全く成り立っていかないのかなと、そういうことが言われて、民営化といいますか、町村立の移管、そういうことにもなってくるのかなと、そういう先行きを非常に町民の方も心配しているということで何度も何度も質問をしているわけであります。ぜひ地域医療全体の問題として取り組むとおっしゃっていますから、広域連携のもとに必要な要請活動を積極的に進めて、町長の言うように進めていただきたいという思いであります。今こそぜひ強力な行動力を町長が先頭に立って、もちろん私ども議会も地域住民が一日も早く安心できる、まさしく命と暮らしを守るための医師確保対策を講じていただきたいということを最後に申し上げて、最後にこれまでの質問を総括して、くどいようですが、改めて町長の決意というようなものを示していただければありがたい。以上です。

答弁 町長 舟橋泰博(町長は2014年9月まで)

この医師不足問題、羽幌町のみならず地域の大きな問題でもありますし、またセンター病院としての道立羽幌病院の果たす役割というものは非常に大きなものがございます。地域住民の生命を守るという立場からも、今後とも一層強い気持ちで医師確保に向けてしかるべきところに要請活動を強くしていきたいというふうに思います。

出典:羽幌町議会 平成19年第1回定例会 2007年3月12日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる