富良野市議会 平成30年第4回定例会 2018年12月12日
(1)観光施策について/(2)観光教育について
2018年12月12日、富良野市議会の一般質問で、黒岩岳雄議員が「観光施策について」「観光教育について」について質問し、市長 北猛俊、教育委員会教育長 近内栄一、経済部長 後藤正紀、教育委員会教育部長 亀渕雅彦が答弁しました。
- 質問者
- 黒岩岳雄 議員
- 答弁者
- 市長 北猛俊、教育委員会教育長 近内栄一、経済部長 後藤正紀、教育委員会教育部長 亀渕雅彦
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 黒岩岳雄
-登壇-通告に基づき、2件質問いたします。1件目は、観光施策について、2点伺います。1点目に、観光公害、オーバーツーリズムとその対策について伺います。訪日外国人旅行者の急増に伴い、地域の生活環境が悪化する観光公害、オーバーツーリズムが懸念されております。訪日外国人客を観光公害の主要因子にさせないためにも、対策が必要と感じます。対策についてどのように考えているか、伺います。電車や路線バスが混み合い、住民の通院、通勤、通学に支障が出ていないか、空き地等への無断駐車や排尿、観光地周辺の畑への立ち入り、民泊物件での利用者の騒音やごみ放置、また交通事故の増加などが懸念されております。今年1月から9月の訪日客2,346万人は、前年同期比10.7%増であり、通年で初めて3,000万人に達する見通しであります。政府は、住民の反発が強まれば、旅行者の満足度が低下し、2020年には4,000万人、2030年には6,000万人にふやす目標達成の足かせになりかねないと見ております。当市においても、第2次富良野市観光振興計画(原案)において、観光振興に積極的に取り組む姿勢が示されております。異文化の外国人観光客が現在の倍近く来訪することとなれば、市民の外国人への理解を深める対策が必要と感じます。地域の環境を守り、観光を促進する施策についてどのような考えか、お示しください。2点目に、ブラックアウト時の観光客、滞在客の検証と対策について伺います。平成30年9月6日未明に起きた胆振東部地震によるブラックアウト時に富良野市内に滞在していた宿泊観光客等の動向及び施設側の対応状況や情報提供など、どのように把握されているのか、また、その検証結果とそれに基づく対策を伺います。また、今回の経験を生かして今後の災害対策につなげることが重要と考えますが、どのような考えか、お示しください。2件目は、観光教育について質問いたします。観光教育を通じて、地域の理解向上について伺います。観光は、21世紀のリーディング産業と言われております。裾野の広い産業です。観光の歴史の中で、世界の人の動きは50年サイクルで変化、変動してきたと言われております。1860年代、スエズ運河が開通しました。ロンドンから横浜まで、アフリカ回りは2万6,900キロでありましたが、スエズ運河回りでは2万400キロで24.1%減少となり、時間が大幅に短縮されました。車の発明とガソリンの発見により、1910年代、自動車が大衆化しました。また、パナマ運河が開通しました。1960年代、航空機材の大型化、ジャンボ機が登場し、高速大量輸送時代に入りました。2010年代、LCC、格安航空の登場と普及、また、IT、インターネットの普及は目覚ましいものがあります。一方、富良野の観光の歴史はどうでしょうか。1911年、日本に初めてオーストラリアのデオドルド・フォン・レルヒ少佐により、新潟県高田、現在の上越市で旧陸軍第13師団にスキー指導が行われ、一本杖スキー技術が伝わりました。翌年、1912年、旭川の旧第7師団にも同様にスキー指導と技術が伝わりました。それから50年がたち、1962年、昭和37年、富良野では、地元の有志、JCメンバー、商工会、行政等の努力で、北の峯スキー場、現在の富良野スキー場が開設しました。市民の努力により、富良野の観光は、冬季観光から始まりました。2010年代には、フラノマルシェ、マルシェ2、コンシェルジュフラノ等、熱意と志のある人たちが立ち上がり、完成にこぎつけております。富良野の歴史は、地元出身者が自分たちのまちの将来を見据えてまちづくりに取り組んできております。このような背景から、将来のまちを担う人材育成は大変重要と感じているところです。当市の経済の一翼を担う観光について、観光の重要性を学び、地域の観光の魅力に気づき、知り、自分が住んでいる地域の光る資源や魅力、また、地域の課題の解決策の企画を考えるなど、観光教育は、将来の観光産業の活性化やまちづくりに寄与する人材育成の強い動機づけになると考えます。観光教育を通じたまちの担い手となる人材育成について伺います。以上で、1回目の質問を終わります。
答弁 市長 北猛俊
-登壇-黒岩議員の御質問にお答えいたします。1件目の観光施策についての1点目、観光公害とその対策についてであります。本市においては、7月から8月のピーク時には国道等において交通渋滞が発生しておりますけれども、通年では渋滞による市民生活への大きな影響はないものと認識しております。このほか、外国人観光客に関しては、ごみの排出方法の周知や交通安全指導が必要であるとの地域からの要望があるところでございますが、それぞれ担当部署において、適時、対応してきております。これからの観光振興には、外国人観光客の拡大が必要であると考えておりますので、外国人観光客の増加に伴う経済波及効果の周知や外国人との交流の機会をふやすことなどによって、市民の理解を得ながら外国人観光客の受け入れ体制の整備を進めてまいります。2点目のブラックアウト時の観光客の検証と対策についてでありますが、地震発生当日、自動車などの移動手段を持たない観光客は、チェックアウト後にJR富良野駅周辺へ移動したものの、公共交通機関がストップしていたため、多くの観光客が駅に併設しているふらの観光協会のインフォメーションセンターへ相談に訪れたところであります。観光客への対応状況でありますが、本市では、平成25年5月1日付で、ふらの観光協会と災害時における観光客等への情報提供及び避難等に関する協定を、また、富良野旅館業組合及び富良野北の峰旅館組合と災害時における宿泊施設等の提供に関する協定を締結しており、協定に基づき、市と関係団体が連携して、受け入れできる宿泊施設の手配や店舗の開店状況について情報提供を行ったところであります。また、宿泊できない観光客が発生した場合を想定し、退避できる公共施設を確保しておりましたが、情報提供の成果もあり、幸い、行き場を失った観光客はおりませんでした。今回の経験を生かし、夏のピークシーズンや冬の厳寒期に今回と同様の事態が発生した場合を想定し、平成25年の協定をより実効性のあるものとするため、関係団体との連携を強化してまいります。以上です。
答弁 教育委員会教育長 近内栄一
-登壇-黒岩議員の御質問にお答えいたします。2件目の観光教育についての観光教育を通じて地域の理解向上についてであります。富良野市第3次学校教育中期計画では、自立と共生の未来を拓く心豊かでたくましい人を育むを基本理念に掲げ、ふるさと富良野に心を向け 富良野に生きる人々とともに 新たな時代を拓く学校教育の推進を目指す姿として掲げており、農業、観光、環境、芸術など、本市の地域資源を活用した特色ある教育を推進しているところであります。具体的には、生まれ育った富良野について理解し、郷土愛を育み、地域に貢献する人間性を育てるふるさとキャリア教育を初め、職業体験、外国語活動、子ども未来づくりフォーラム、学社融合推進事業、ふらのまちづくり未来ラボ事業、森林学習プログラムなどの活動を通して、まちのことを知り、体験する学習に取り組んでおります。また、総合学習などの時間を活用した富良野の特産、名産観光調べや富良野の魅力を調べるまちなか探検隊活動など、市内事業所の協力による子供たちと観光つなぐ教育を行ってきているところであります。さらに、小学校の学習指導要領の改訂により、平成32年度から小学校4年生の社会科において、特色あるまちづくりや観光などの産業の発展に努めていることを理解することが新たに盛り込まれることになっております。現在使用している小学校3・4年生の社会科副読本ふらのについても、平成32年度からの使用に向けた改訂に当たり、観光分野の内容の充実も検討してまいりたいと考えております。今後も、ふるさとを知り、郷土愛を育み、富良野の魅力を伝える人づくりに向け、外部講師などの導入などによるさまざまな教育活動を通して、観光についても興味・関心が持てる人材育成につながるよう努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
質問 6番 黒岩岳雄
では、何点か質問させていただきたいと思います。最初に、観光公害、オーバーツーリズムについては、現状ではないということで、それは、私もそこそこ感じております。しかし、いまは将来に向けて新しい観光の計画をつくっていて、日本人も当然ですが、外国人のお客さんをいま以上にふやすということですから、時期によってはそういうことが起こる可能性もありますので、その辺については積極的に取り組んでいただきたいと思っています。過去の富良野での観光公害は、2002年、平成14年、「北の国から 遺言」が放送された直後、麓郷街道に車がつながって、地元の人たちが道路を横断できない、きちんと交通整理をやるようにと私もお叱りを受けたことがあるのです。それは短期的で終わったのですが、その年度と次の年度の来場客は249万人、255万人ということで、前後の年度と比較しますと約40万人ぐらい多いのですね。つまり、極端なピークになっているのは、「遺言」が放映された年と次の年なのです。ですから、そういうことは十分に起こり得ると思うのですよ。常時起こるか、短期で起こるか、わかりませんけれども、そういうような考え方は持っていたほうがいいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
答弁 経済部長 後藤正紀(経済部長は2020年3月まで)
黒岩議員の御質問にお答えいたします。ピーク時は非常に混雑している、いわゆる観光公害に近いような状況での渋滞が発生した時期があったということでございますけれども、そうした場所については対応をするとともに、新しい計画におきましては、まずは観光の時期の分散化、平準化を目指しております。あわせて、いっときに1カ所に集まるような観光で発生する場合が多いと思っておりますので、観光スポットの拡大といいますか、いろいろな場所にということで、時期とスポットの分散化も観光の受け入れ体制の整備の一つにつながると思ってございます。以上です。
質問 6番 黒岩岳雄
分散化するということはいいことですが、要は、予測というか、将来、そういうことが起こったときのためにどうしたらいいかということは常に考えておく必要があると思います。特に、外国人の方が今後ふえるということになれば、市民にも十分に理解していただいて、観光客の皆さんが見えたときに満足度を高めて帰してあげる、それがまた次につながることになると思うのです。そういう意味合いも含めて、地域から反発を食らわないように理解していただく施策もとるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 経済部長 後藤正紀(経済部長は2020年3月まで)
黒岩議員の御質問にお答えいたします。今回の観光の計画案におきましても、市民の協力、御理解なくしては、富良野の観光の受け入れ体制は整備できないものと認識しております。市民の皆さんに外国人がふえることへの情報等を含めてお伝えするとともに、先ほど答弁させていただきましたとおり、外国人との交流の場等も設けながら、市民の理解、協力を得ながら進めてまいりたいと思ってございます。以上です。
質問 6番 黒岩岳雄
では、次に移ります。ブラックアウト時の観光客のうち、滞在客といいますか、9月5日の泊まりで次の朝ですから、9月5日の泊まりが何名ぐらいいたか、おおよそつかんでいるのでしょうか。
答弁 経済部長 後藤正紀(経済部長は2020年3月まで)
黒岩議員の御質問にお答えいたします。数字につきましては、押さえておりません。ただ、宿泊のお客様につきましては、朝、それぞれの対応を行い、連泊を希望されるお客様については可能な限り対応してきたと伺っております。以上です。
質問 6番 黒岩岳雄
私は、一部のホテルに確認したところ、ちょっと大きなホテルですが、ここでは当日で680名が泊まっていたと聞いています。ですから、少なくとも1,000人以上の方が泊まったのではないかと思うのです。要するに、担当部署としてそういう意識が余りにも薄いのではないかという感じがするのです。人ごとというか、何人泊まって、大丈夫だったのかぐらいの感覚は持っていないと、私はちょっと心配だなという感じがするのですが、どうですか。
答弁 経済部長 後藤正紀(経済部長は2020年3月まで)
黒岩議員の御質問にお答えいたします。幾つかのホテル、あるいは旅館等に対しまして、何名ぐらいという個別の聞き取りはしてございます。いまおっしゃられたように、大きなホテルで数百人ということも情報としてつかんでおりますが、正確な数字としては押さえていないということでございます。その他、報告のないところもございましたので、それについて正確な数字は押さえてございません。ただ、いまも1,000人規模というお話がございましたので、それにつきましては認識したいと思ってございます。以上です。
質問 6番 黒岩岳雄
こんなことはめったに起こることではないのですが、風水害とか、台風とか、地震とか、いろいろなことが直接起こる場合もありますけれども、今回は停電だけですから、電気が復旧すればもとどおりになるわけです。そういう意味では、先ほども佐藤議員から観光客の災害時の話も出ていましたが、そういうことは非常に大切なことだと思うのです。市民と同じだと思うのですよ。1,000人泊まっていれば、富良野の人口が1,000人ふえているということですから、そういう感覚を行政側で持っていないと対応が後手後手になっていくのではないかと思います。当然、市民も優先だし、観光客も同じような形で対策を練っていくことが必要だと思うのですが、いかがですか。
答弁 経済部長 後藤正紀(経済部長は2020年3月まで)
黒岩議員の御質問にお答えいたします。発生当初から、特にチェックアウト後の動向が決まらない観光客への対応につきましては、観光協会等の団体あるいはホテルに直接確認しながら進めてまいりました。実際、駅横のインフォメーションにおきましては、電気がないものですから、懐中電灯で対応しましたが、一時期はかなりの人数がいたようでございます。駅におきましても、夜間まで滞在していた方もある程度いたということですけれども、最終的に午後8時50分ごろに市の担当が確認したところ、そこで滞在している方はおらず、聞き取りの中でも行き場に困ったような観光客はいなかったという状況でございましたので、ある程度安心したところです。もちろん、観光のお客様も富良野市にいらっしゃる大切な方々でございますので、市民と同様にしっかりと対応していきたいと思ってございます。以上です。
質問 6番 黒岩岳雄
今回のブラックアウトの被災の関係で、営業面では相当のマイナスになったというふうに新聞でも出ていました。最近の新聞等で見ますと、1泊につき何千円を市町村で補助しているとかなんとかということもありますが、私は、行政としてもっとやらなければいけないことは、この地域は安全だというメッセージをいかに早く出すかということだと思うのです。実際に安全だったわけで、電気だけでしたからね。そういうことが必要だと思うのですが、どのように考えているか、お尋ねいたします
答弁 経済部長 後藤正紀(経済部長は2020年3月まで)
黒岩議員の御質問にお答えいたします。安全だという情報発信が一番大切だと私どもも認識しております。したがいまして、宿泊等が正常化した9月8日以降、市のホームページを含め、それぞれの団体のホームページ等でも、富良野市には影響がございませんということで早急に情報発信してきております。以上です。
質問 6番 黒岩岳雄
要するに、もっとマスコミを使ってメッセージを出すべきではないかと思うのです。インターネットを使って安全ですよと言ったからいいということではないと思うのですよ。数日前の新聞にも、11月のお客さんは富良野だけマイナス56%というようなことが出ていましたね。旭川地区が18%で、小樽や札幌のほうは全部プラスでした。あの数字を見たときに、そういうメッセージが足りなかったことの影響ではないかなと感じがしたのですが、その辺の感覚はどうでしょうか。
答弁 経済部長 後藤正紀(経済部長は2020年3月まで)
黒岩議員の御質問にお答えいたします。情報発信が足りないせいでの減少だけではないと思っておりますけれども、本年度は、特に秋の予約について、インバウンドも含めて、9月の発生当時からキャンセルが相次いだことは事実でございます。情報等につきましては、いま、全道的にも北海道は安全だということをPRしていただいておりますし、それにあわせまして、富良野管内につきましてももっとPRをということでございますので、いまはある程度落ちついてきておりますが、今後も手法を検討しながら印象回復に向けて努めてまいりたいと思います。以上です。
質問 6番 黒岩岳雄
最後に、観光教育についてに移ります。いまの教育長の答弁では、積極的に取り組んでいただけるというような方向性で、私も非常にありがたいことだなと思っています。当初の質問で話したとおり、富良野出身の志ある人たちが、いまのまちづくりというか、私もスキー場をやった苦労話を聞いていますが、携わった人たちは、全部、富良野出身の人たちがそういう努力をしたのですね。富良野出身の人たちはすごいなというふうに私も思いました。たまたま先日、子供たちの未来づくりフォーラムを見ていましたら、たしか、鳥沼小学校の子供たちが食べ物の好き嫌いを減らすことについて発表していまして、地元生産の農産物等でいろいろやった結果、最後に子供たちが一人一人発表したときに、自分は農家になる、農家を継ぐという話をしていたのです。ですから、すり込みというか、地域のことを調べて、そして、自分がこのまちを好きになることがすごく必要だなというふうに感じたのです。そういう意味で、新しい副読本をつくるとも聞いているのですが、進め方として観光のほうもしっかりやれば、後継者ができてくると思うのですよ。その件についてはいかがでしょうか。
答弁 教育委員会教育部長 亀渕雅彦(教育委員会教育部長は2023年3月まで)
黒岩議員の再質問にお答えいたします。いまのお話については、ありがたい応援の言葉だというふうに考えてございます。富良野というのは非常に魅力的なまちでありますので、そのまちのよさ、すばらしさを子供たちに理解してもらい、それを教えていくことが非常に重要だと思っています。これからの富良野を担う子供たちですから、そういうことを進めることによって、さらに、富良野から日本へ、あるいは世界に発信できるような子供たちに成長できるように、いろいろな取り組みを続けてまいりたいというふうに考えてございます。以上です。