みんなの議会

富良野市議会 平成28年第3回定例会 2016年9月12日

まちづくりや観光開発等に伴うルールづくりについて

2016年9月12日、富良野市議会の一般質問で、後藤英知夫議員が「まちづくりや観光開発等に伴うルールづくりについて」質問し、市長 能登芳昭、建設水道部長 吉田育夫、企画振興課長 西野成紀が答弁しました。

質問者
後藤英知夫 議員
答弁者
市長 能登芳昭、建設水道部長 吉田育夫、企画振興課長 西野成紀

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 14番 後藤英知夫

-登壇-さきの通告に従い、順次、質問いたします。まちづくりや観光開発に伴うルールづくりについて伺います。富良野市は、東に十勝岳山系、西に芦別岳、富良野西岳などを有し、日本のスイスと称されるような美しい山岳景観があり、広大な大地で栽培される農作物が織りなす田園風景など豊かな自然環境に恵まれ、市民の快適な生活の確保や、富良野を訪れる観光客などに対して大きなまちの魅力となっています。第5次富良野市総合計画の基本理念でもある「富良野の魅力や強みを活かし創造するまちづくり」を推し進めることで、さらなる富良野の魅力度の向上が図られ、市民がより暮らしやすく、交流人口の増加、移住・定住の促進にもつながるものと考えます。平成2年には、豊かな自然環境の保全や乱開発防止などを目的に、富良野らしさの自然環境を守る条例が制定され、創造的な田園都市をまちづくりの基本として、自然環境や景観を維持していこうとしています。条例では、特定地域においては1,000平方メートル以上、その他の地域では3,000平方メートル以上の宅地造成や地形の変更等、延べ面積700平米以上または3階以上の指定建築物、指定された事業などについて、事業者は事業の内容について市長に事前協議するとされ、関係住民との合意を得ることともされています。現時点で大きな問題やトラブルはなかったと認識していますが、道内では、これまでニセコ周辺町村などで行われていた国内外の資本による開発行為や不動産取得が富良野に進出してくるという話もあり、まちにとっては、経済の活性化や雇用促進、観光振興の面からも開発を進めることは重要でありますが、富良野の最大の魅力である自然環境をどう保全していくか、バランスが肝要であり、今後の対応やまちづくりの観点からも新たなルールづくりが必要と考え、次の3点について伺います。1点目は、周辺の自然環境や景観との調和を考え、景観を阻害するような高い建築物や外部の色彩、形態の制限、また、大きな施設等の建設時には一定程度の緑地帯を設けるなど、市民や外部からの意見を取り入れた上、ルールづくりをしていくべきと考えますが、見解を伺います。2点目は、富良野市都市計画マスタープランの中でも、特定用途制限地域における建築物等の制限がなされていたり、北の峰地区周辺の森林の保全、維持を図るとされ、また、一部の低層住居専用地域では、建築物の高さの限度も定められていて、都市計画区域内においては一定のルールや目標は示されていますが、農村部を含めた他地域において、その特徴を生かし、守っていくための地区別、エリア別の基準ルールづくりについての考えを伺います。3点目は、外国資本による土地利用行為や不動産取得は、経済の活性化や外国人観光客誘致も期待できる反面、その後の転売などにより、所有者不明や不在地主に対しての税の徴収などの問題や、外国人が移住する場合、習慣の違いから地域におけるごみ処理の問題や町内会等でのトラブルもあると聞きます。今後に備え、対応策、ルールづくりが必要と考えますが、現在の状況と今後のルールづくりについて伺い、1回目の質問といたします。

答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)

-登壇-後藤議員の御質問にお答えをいたします。1件目のまちづくりや観光開発等に伴うルールづくりについての1点目、市内の建築物の高さ等についてであります。現在、富良野市の都市計画区域内に関しては、建築基準法による道路斜線制限や隣地斜線制限等により、建物の高さに関して一定程度の制限が設けられております。また、良好な住宅地の形成と住環境の保全を目的として、地区計画条例により建築物の高さ等に制限を設けている地区もあり、これら建築基準法や地区計画により、都市計画区域内の建築物の高さに関しては一定程度の規制がされているところであります。また、富良野らしさの自然環境を守る条例の規定に基づき、3階以上の建築物を建築する際には、付近住民に事業概要を説明した上で、同意を得ることとしております。なお、都市計画区域外における一定規模を超える建築物等の建設や開発行為については、今後、他市の事例等を調査して研究してまいりたい、このように考えているところであります。次に、2点目のエリア、地域別の基準、ルールづくりについてであります。用途地域内においては、建築基準法により、用途区域別の土地利用に関する用途を制限されており、さらに、地区計画条例により、建築基準法に定める建築物等の制限に加えて、建物を建築する際の敷地の最低面積等、地区ごとの居住環境や適正な都市機能と健全な都市環境を保全することを目的とした地区計画を設けている地区もございます。また、用途地域指定のない都市計画区域につきましては、条例によりリゾート産業地区、田園居住地区、主要幹線道路沿道地区の三つの特定用途制限地域を指定し、それぞれに建築物等の用途や規模に制限を設け、地域ごとの周辺環境の保全に努めております。さらに、富良野市内で実施される開発等の事業者には、都市計画法に基づく開発行為の許可制度、富良野市らしさの自然環境を守る条例に基づき、環境に影響を受ける関係住民に対しての合意形成を指導しているところであります。しかしながら、近年、急増する投資家等による道内観光地での大規模開発に鑑み、富良野市においても、自然環境の保全や無秩序な乱開発を防止する必要性を認識しているところであり、このことについては、都市計画マスタープランとの整合性や地域別の土地利活用の変化に対応した特定用途制限地域の見直しや、地区計画等により建蔽率等の独自制限を設け、敷地内に空き地の確保を図るなど、地域の特徴を生かした自然環境の保全等を視野に入れ、地域別の一定のルールづくりを検討してまいりたい、このように考えているところであります。次に、3点目の外国資本の不動産等の取得に対する考え方であります。近年、倶知安町比羅夫地区では、外国資本によるコンドミニアムが建ち並び、アジア各国の富裕層をターゲットにした高級別荘が次々と売れ、地価が昨年より20%上がるなど不動産の高騰が続く状況にあります。一方、同地区では、不在不動産所有者の増加に伴い、町民のみならず、旅行者に対して快適で質の高い環境の提供を維持することが困難になってきていることから、同町では、平成26年10月、ニセコ比羅夫地区内の良好な環境や地区の価値を維持・向上させるための地区住民等による主体的な取り組みを行う倶知安町ニセコひらふ地区エリアマネジメント条例を制定しているところであります。本市におきましては、外国資本による宿泊施設等の建設がある場合は、富良野らしさの自然環境を守る条例に基づき、関係住民に対し、あらかじめ当該事業計画の内容について周知するとともに、関係住民の同意を得るように周知をしており、昨年度は同条例に基づく外国資本による届け出が4件ございました。今後とも、外国資本に限らず、当条例に基づく開発行為や建物の建設がある場合は、関係住民へ説明し、理解を得るようにお願いするとともに、ごみの分け方・出し方ガイドブックに基づく排出ルールやマナー、町内会加入促進マニュアル案に基づき、町内会の意義について丁寧に指導していく考えであります。また、倶知安町で制定いたしましたニセコひらふ地区エリアマネジメント条例についても、さらに調査研究をしてまいります。以上であります。

質問 14番 後藤英知夫

まず、1点目、2点目について伺いたいと思います。いま、市内の建物などの制限に関しては、今後、研究していく、また、エリア別、地域別の基準やルールづくりについては検討していくというような答弁だったかと思います。富良野のほうでも、もう既にさまざまな資本の中で開発行為が進んできているかと思っています。そんな中では、スピード感があるような調査、また研究をしていかないと、これはなかなか難しい問題があると思っています。というのは、いまもいろいろな条例がありましたけれども、その条例では余り拘束力がなくて、最終的には国の法律に基づいた形になるというようなお話も聞いています。そうなると、いま、まち場ですと余り大きな敷地がないですからそこそこの建物しかできませんけれども、大きな敷地ができた場合には、周りのこともあったり、道路からの距離があったり、いろいろあるかもしれませんが、高い建物を建てる可能性があると思っています。私は、もちろん開発行為も必要だと思っていますけれども、富良野に似合ったような高さが必要だと思っています。そんな中で、最近、市街地、また、御料地区にホテルが建つというようなお話を聞いていますけれども、そのホテルに関する状況なり、把握していることについてお伺いしたいと思います。

答弁 建設水道部長 吉田育夫(建設水道部長は2019年2月まで)

後藤議員の御質問にお答えいたします。いま、後藤議員が御質問された市内及び御料地区のホテルについては、まだ正式に協議がございません。したがいまして、どの程度の大きさの建物が建つかということについては、事業者からの申請をもってこれから対応していきたいというふうに考えております。以上でございます。

質問 14番 後藤英知夫

ルールづくりについてですけれども、私の思いというか、いまの市長の答弁の中にも十分入っていたと思うのですが、やはり、開発と自然環境の保護、景観の保護、このバランスが大事だと私は思っています。そんな中で、例えば、まち場ではなくて違う場所だと、いまの規則だとか条例、あるいは法律に照らし合わせて、広い敷地の中に大きな高い建物を建てる可能性はあると思っているのです。そうなったときに、いまのところは抑えるものがない、私はそんなふうに思っています。それで、新しいルールをつくり、事業者たちにも理解や協力を求めて、それが富良野のルールだということを浸透させていきながら富良野のまちづくりをしていかなければと私は思いますけれども、いかがでしょうか。

答弁 建設水道部長 吉田育夫(建設水道部長は2019年2月まで)

後藤議員の御質問にお答えいたします。後藤議員が思っていらっしゃるとおりだと思います。いま、るる御説明を申し上げたとおり、開発行為にしても、らしさ条例にしても、我々市としては、住民の合意を前提に事業を行っていただくということを事業者に浸透させていっているつもりですし、これも成果を上げているものだというふうに認識しております。したがいまして、ルールづくりの必要性は認識しつつも、余り強制力が働くと、違った意味で、個々の住宅等についても非常に規制がかかってしまったりする弊害も懸念されますので、その辺については、今後、慎重なルールづくりということで調査、検討していきたいというふうに思っております。

質問 14番 後藤英知夫

ルールづくりの中で、拘束できないというのは私もある程度聞いたこともありますし、勉強させてもらったこともあります。ですから、先ほど申し上げたように、ルールづくりをした中で、事業者に理解と協力を求めて、それを富良野のルールとして浸透させていくことが必要でないかと私は思っていますけれども、いかがでしょうか。

答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)

いまの後藤議員の御質問にお答えします。ルールをがっちりつくって、さあ、来てくださいというのでは、これは来ないのです。まず、その点は、これからの行政のあり方として十分検討しなければならない問題で、研究するという部長の答弁であります。過去に、昭和62年にリゾート法ができて、富良野市ほか8町村が北海道でただ1カ所指定されました。当時、私は企画課長をやっていまして、大京という事業者から540億円で御料地区につくりたいという申し出がありした。これは、議会が真っ二つに割れましたが、最終的にはやめたということにいたしました。御料地区の該当する住民にとっては死活問題だったのですが、でも、やめた経緯があります。現在、そういう状況が続いてきて、しからば、後藤議員の質問のとおり、まちづくりは住みやすい環境だけをつくっていればいいのか、こういう問題があります。一つは、基本はやはり農業と観光ということですけれども、新しい産業的なもの、あるいは、それに従事する企業というのも、私も職員上がりでいろいろ努力いたしましたが、この内陸の中ではなかなか来ません。そういうことを考えたときに、現在、富良野市の大きな農業と観光という中で、観光でそれぞれ雇用を確保できるような状況になれば、人口増につながって若い人がUターンしてくる場合もあるでしょう。こういうことでまちをつくっていく大きな柱になる状況もございますから、いま、後藤議員が御質問のことも十分踏まえて、将来のまちづくりを考えていかなければなりません。ですから、当然、議会のほうでも、そういう状況の中で活発な御提言をいただきながら進めていくことを考えるべきでないか、このように考えております。個別の規制的な問題ということで、いま事業展開しようとしているものについては、先ほど部長が答弁されましたとおり、まだ正式に市に提出されておりませんので、出てきた時点で、それらを十分踏まえた中での状況づくりを考えていかなければならない、このように考えております。そういった点で、ひとつ理解を賜りたいということであります。

質問 14番 後藤英知夫

いま、市長の言われたことは、私ももっともだと思っています。ただ、やはり、開発は開発でしていただけなければ富良野の活性化にもなりませんし、私はそれを否定しているわけではないのです。ただ、いまの決まりの中で、このまま富良野の景観を維持していけるのか、いま、そういう心配がありますけれども、維持していくという意味ではどういうふうにお考えでしょうか。

答弁 建設水道部長 吉田育夫(建設水道部長は2019年2月まで)

後藤議員の御質問にお答えいたします。景観につきましては、極めて主観的な要素が多く、ある景観について、これは富良野らしい、ある方にとっては好ましくないなど、多分、いろいろな意見が飛び交うと思います。一概に景観をどのようにしていくかというのは、我々も非常に難しい問題だというふうに認識をしております。そういった意味で、これから調査研究をしていき、いま、市長の答弁にもありましたとおり、議員の方々からの提言も受けながら慎重に検討していきたいというふうに思っております。以上でございます。

質問 14番 後藤英知夫

検討していただくということでありますけれども、検討する上で、自分としては、観光地富良野にとっては外からの意見とか目というものが大変重要だと思っています。そういう点では、外部の意見を十分に取り入れるような検討なのでしょうか、それとも内部でというお話でしょうか。例えば、市外の方からの意見を受けた中でルールづくりを検討するのかというお話です。市民以外の有識者の意見を取り入れた中で検討されるのかという質問でございます。

答弁 建設水道部長 吉田育夫(建設水道部長は2019年2月まで)

後藤議員の御質問にお答えします。どのような形になるかということも含めて、まだ検討途中でございますので、研究、検討をするメンバーについては今後の課題とさせていただきたいと思います。以上でございます。

質問 14番 後藤英知夫

3点目の海外の投資による開発等について質問させていただきたいと思います。先ほどの水間議員の質問の中にもありましたように、北海道から、海外からの投資に係るモデル地域の指定を受けたということで、先ほど、その中で受け入れ体制の整備を図りながらノウハウを蓄積していきたい、そんなような答弁がありまして、確かに、それによって蓄積はされていくでしょう。また、もう一つ答えとして、倶知安町などの先進地に行って調べるとも答弁されていました。ただ、トラブルとかの回避に関しても、モデル地域の指定されることによってできるのかということです。海外からの投資に係るモデル地域の指定によって受け入れ体制の整備を図るとなっていますけれども、トラブルに関しても、その中で解決できるというか、勉強していけるのかということです。

答弁 企画振興課長 西野成紀(企画振興課長は2019年12月まで)

後藤議員の再質問にお答えします。先ほどの水間議員への答弁でも、海外からの投資に関するモデル地域ということで、富良野は受け入れ支援型として北海道から選定を受けたわけでございます。海外からの資本が富良野に入ってくることで懸念されるさまざまなこと、また、不安に思うことも想定されます。そうしたことにつきましては、今後、北海道のほうにも伝えながら、どのようなノウハウ、どのようなことで対応が可能なのか、また、そうしたことを英語版として訳してもらうような資料の作成、そうしたマニュアルも含めて、モデル地域となった以上、受け入れ体制が整うように意見反映をしていきたい、このように考えているところでございます。以上でございます。

質問 14番 後藤英知夫

いままで、ルールづくりということで質問させていただきました。私の考えは、富良野らしさを失った中での開発というのは将来的に好ましくないだろう、そんな思いがあります。私も富良野らしさという言葉を使っていますけれども、どうも抽象的でありまして、議会の中でもたびたび出てきていると思いますけれども、もし市長のお考えがあるのであれば、富良野らしさということに対する定義というか、いまの気持ちを伝えていただければと思います。

答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)

後藤議員の再質問にお答え申し上げます。富良野らしさの条例をつくったときには、大変苦慮した状況がありました。富良野らしさということでは、先ほどの後藤議員の質問の中にありましたけれども、自然景観の中で、特に森林景観あるいは田園景観といったものが富良野の大きな特色であります。ですから、田園らしさあるいは森林らしさ、これを包含する中で富良野らしさという表現をして条例をつくったという経緯がございます。しかし、いま後藤議員がおっしゃるように、この件は、いろいろな方から御意見をいただいて、それを糧とするような状況づくりをしなければならないと思っています。一度失敗すると、もう二度と富良野の自然の美しさをもとに戻すことができないわけですから、当然、時の執行者という者は、そういうことを念頭に置きながら、また、そういう状況を踏まえて、将来に向けてもそういうことがないような状況づくりをしなければいけません。先ほどもお話がありましたけれども、これもバランスの問題なのです。開発においても、ある程度のバランスをきちんと持ってやらなければ、ほかの地域で問題になっているような状況も生まれますから、そうしたことを十分踏まえた中でやっていこう、このように考えているところであります。以上であります。

出典:富良野市議会 平成28年第3回定例会 2016年9月12日 議事録 PDF(22ページ) 間違いを知らせる