みんなの議会

富良野市議会 平成27年第3回定例会 2015年9月15日

(1)ブランド観光圏の取り組みについて/(2)農産物のブランド化について

2015年9月15日、富良野市議会の一般質問で、黒岩岳雄議員が「ブランド観光圏の取り組みについて」「農産物のブランド化について」について質問し、市長 能登芳昭、商工観光室長 山内孝夫が答弁しました。

質問者
黒岩岳雄 議員
答弁者
市長 能登芳昭、商工観光室長 山内孝夫

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 17番 黒岩岳雄

-登壇-通告に基づき、質問をいたします。1件目は、ブランド観光圏への取り組みについて、進捗状況及び課題と対策について伺います。平成20年7月23日、観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律、平成20年法律第39号、観光圏整備法が施行されました。観光圏整備法は、観光地が広域的に連携した観光圏の整備を行うことで、国内外の観光客が2泊3日以上滞在できるエリアの形成を目指すとしております。国際競争力の高い魅力ある観光地づくりを推進することで、地域の幅広い産業の活性化や交流人口の拡大による地域の発展を図るものです。その後、観光圏整備基本方針の変更が平成24年12月22日にありました。変更後に観光圏整備実施計画の新規認定を受けたのが、平成25年4月に富良野・美瑛観光圏、1市4町1村、ほか5観光圏、計6カ所、平成26年7月に新たにニセコ観光圏、倶知安町、ニセコ町、蘭越町の計3町、ほか3観光圏を含めて計4カ所、また、平成27年4月には、既認定10カ所の観光圏に追加して、水のカムイ観光圏、釧路市、弟子屈町1市1町、ほか2観光圏の認定があり、現在13カ所の観光圏が認定されております。そして、平成29年には国のブランド観光圏認定が始まる予定であり、富良野・美瑛観光圏は、その認定を目指しているところであります。ブランド観光圏とは、日本の顔として国内外から選考される差別化された観光地域を認定する国の制度と認識しております。そこで、お尋ねいたします。1点目は、ブランド観光圏認定にはどのような主要件があるのか、それに向けた取り組み、その進捗状況についてお尋ねいたします。2点目は、ブランド観光圏に認定された場合のメリット及び認定によりどのような波及効果が見込めるのか、お尋ねいたします。3点目は、既存のJR富良野駅舎に隣接する富良野・美瑛広域観光センターとは別に、広域のインフォメーションセンターなどの機能の充実が必要と思いますが、その考えについてお伺いいたします。4点目は、ブランド観光圏に認定されるに当たり、富良野の表玄関となり、観光客の多くが利用するJR富良野駅舎のバリアフリー対策と公衆トイレの環境整備が必要と考えますが、どのような対策をお考えか、お尋ねいたします。5点目は、ブランド観光圏認定予定の13カ所のうち、道内3カ所も対象です。富良野・美瑛観光圏の特徴や売り、他にまさるものは何でしょうか。また、観光客のアクセスは大変重要な課題と考えます。来春3月26日には、北海道新幹線が新函館北斗駅へ、2030年には2035年を5年前倒しで札幌までの延伸が予定されております。最近の新聞紙上では根室本線の問題が出ております。どのように把握しているのか、お尋ねいたします。2件目は、農産物のブランド化について、農産物のブランド化と輸出政策について伺います。富良野の基幹産業は、農業と観光と捉えております。富良野農業の現状は、平成26年度の富良野市の作付耕地面積は9,283.8ヘクタールであり、地区別では富良野5,385ヘクタール、山部1,629ヘクタール、東山2,269ヘクタールとなっております。農家の戸数は減少傾向にあり、平成26年度は652戸となっております。離農者の農地が現存の農地に集積されることから、1戸当たりの作付耕地面積は拡大しております。平成26年は14.24ヘクタールとなっております。農業経済については、JA資料によりますと、平成26年度の農業販売額は例年より多く約189.8億円となっております。その内訳は、タマネギ、ニンジン、スイカ、メロン、バレイショを中心とした野菜が54.5%を占めているとのことです。農業が織りなす耕作景観は、人工景観として自然景観と連なっております。その光景は富良野地域の代名詞となっており、癒やされ、多くの観光客、市民に感動を与えております。農業の後継者不足を補うため、農業担い手育成にも力を注いでいるところでありますが、現在、日本は人口減少が進んでおります。2040年の日本の人口は、現在の人口から約2,000万人減少して1億727万6,000人、一方、世界の人口は約18億人の増、90億3,900万人になるとの予測が出ております。人口減少が進む日本では、国内市場の拡大は認めにくい状況にあると思います。このような背景から、今後、農業が富良野のリーディング産業として発展していく一つの手段、方法が必要と考えます。今年6月に、特定の産地や品質、食文化が結びついている農林水産品に国がお墨つきを与える地理的表示保護制度が開始されました。地域には、長年培われた特別の生産方法や、気候風土、土壌などの生産地の特性により高い品質と評価を獲得するに至った産品が多く存在しております。これらの産品の名称、地理的表示を知的財産として保護する制度が地理的表示保護制度です。国の地理的表示制度を活用して、農産品のブランド化により他産地との差別化を図り、国内市場だけでなく、輸出による市場開発をすることを農業者とともに共有認識し、富良野農業の将来展望を示すことが必要と思いますが、お考えをお示しください。以上で、1回目の質問を終わります。

答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)

-登壇-黒岩議員の御質問にお答えをいたします。1件目のブランド観光圏の取り組みについての進捗状況、課題と対策についてであります。国土交通省観光庁では、平成29年度に日本を代表するブランド観光圏の認定を予定しており、現在、全国13カ所の観光圏が国の認定に向けて取り組みを進めているところであります。1点目の認定要件につきましては、一つ目に、他地域と差別化された地域らしさを有し、ブランドコンセプトが明確であること、二つ目には、地域の魅力が創設されていること、三つ目に、受け入れ環境整備がなされていること、四つ目に、マネジメント体制が確立されていること、五つ目には、地域連携に取り組んでいること、六つ目には、来訪者から高い評価を得ていることとなっております。取り組み内容といたしましては、コンセプトは田園休暇、地域の魅力では田園風景と花を基本に、田園テラスの設置、花の整備、食の魅力向上、サイクリングルートの整備など、受け入れ環境ではワンストップ窓口、ホームページやパンフレットの多言語化、2次交通の整備など、マネジメント体制では協議会の充実、統合された情報発信など、地域連携では観光マナーや交通事故防止対策など、来訪者の評価ではマーケティング調査など、それぞれ取り組みを進めているところであります。また、進捗状況といたしましては、取り組みに一部修正を加えながら要件の整備を図っている状況でございます。次に、認定された場合のメリット及び波及効果についてでありますが、日本の顔として国内外に発信されることにより、広く世界からの誘客につながっていくものと考えているところであります。次に、広域インフォメーションセンターの機能の充実であります。個人旅行化、ITの普及、外国人観光客の増加など、この10年間で訪れる観光客の状況も大きく変わっており、これに対応できる受け入れ体制の整備が必要であるとともに、情報の提供から一歩進んで、旅をコーディネートする機能やベースキャンプ的な機能も検討していかなければならない、このように考えております。また、観光庁では、民間と行政が協働で観光地域づくりをマネジメントする組織の導入を目指しておりますので、今後この機能を含めた検討も行わなければならないと考えております。次に、富良野駅のバリアフリー化と公衆トイレの整備についてありますが、根室本線4市1町で構成しております根室本線対策協議会として、本年度におきましても、JR北海道に対しまして駅舎の整備について要望を行っているところであります。次に、富良野・美瑛観光圏の特色についてであります。雄大な景観、四季の彩り、花、多種多様な農産物が強みであり、このことを基本にした通年型の滞在地としての状況づくりが重要であると考えております。また、根室本線等のアクセスにつきましては、来年度よりフラノラベンダーエクスプレスの増便が予定されるとともに、ノロッコ号の乗客数も好調なことから、引き続き交通の確保と充実に向けてJR北海道に要請をしてまいりたい、このように考えているところであります。2件目の農産物のブランド化について、農産物のブランド化と輸出政策についてであります。今後の国内の食市場は、高齢化に伴う1人当たり消費量の減少及び人口減少の本格化に伴い、縮小していくものと考えられておりますが、世界的には人口の増大やアジア諸国を中心とした経済成長等が継続すると見られておりますので、市場規模の拡大は継続すると考えられております。日本の食に関しましては、世界的に和食ブームが広がり、さらに、平成25年12月には日本食がユネスコの無形文化遺産に登録されて注目されている状況にあり、近年、農作物の輸出は右肩上がりで推移しており、平成26年度には過去最高の6,117億円を記録したところであります。本市における農産物輸出の取り組み状況につきましては、JAふらのは、平成24年度からロングライフ牛乳を香港で販売するとともに、その後、ニンジンジュース、ノンオイルドレッシング等の加工品をシンガポールに輸出しており、その量は、徐々にではありますが、増加の傾向であります。また、富良野地方卸売市場株式会社も、香港へメロン、スイートコーンを輸出しております。市といたしましても、香港やユジノサハリンスクなどへのトップセールスを実施しているところであります。海外への輸出に関しましては、日本産の品質のよさから、現地の小売価格が日本国内の数倍でも販売できる環境にありますので、国内市場の縮小分を国外に活路を見つけるという意味で重要であります。しかしながら、現在の東南アジアを中心とした海外市場においては、日本ブランドや北海道ブランドは確立しているものの、富良野産は道内のほかの産地と同じ扱いとなっており、市場優位性が確保できていない状況にあると考えております。今後、富良野の農産物について、海外市場においても日本国内と同様に他産地との差別化を図っていくことが市場を取り込むために重要であると考えております。このため、これまで海外におきましては物産展を中心にPRを行ってきましたが、今後は、これに加え、現地の飲食店との連携により、富良野産農産物を使った日本食を提供するような展開が必要になってくると考えております。一方、市内においても、美しい農村景観、体験を求めて本市を訪れる外国人観光客に対して、富良野産農産物を実際に食べてもらい、品質、食味のよさを実感してもらうグリーンフラッグ制度の取り組みを継続することが重要である、このように認識をいたしているところであります。本年6月から始まりました地理的表示制度については、農産物等はおおむね25年間以上継続して特定の生産方式に取り組まなければならないという伝統性要件があることから、最新の技術、品種を常に導入して生産向上に取り組んでいる本市農産物については、登録は困難であると認識をしております。一方で、本市が全道に先駆けて推進しているGAPのうち、グローバルGAPは、事実上、世界の小売・卸業者等が取引において重視する世界基準でありますので、今後もGAP認証取得を推進し、海外への輸出がスムーズに行えるよう支援をしてまいります。今後、国内外における各種取り組みを農業と観光がしっかり連携して行い、効果的な情報発信が行えるよう関係者と協議をしてまいります。以上であります。

質問 17番 黒岩岳雄

では、随時、質問させていただきます。ブランド観光圏の取り組みは、富良野だけが取り組んでいるのではなくて、1市4町1村が並行して同じように取り組まなければいけないと思うのですが、その辺の状況はどうなのでしょうか。

答弁 商工観光室長 山内孝夫

黒岩議員の再質問にお答えいたしたいと思います。富良野・美瑛観光圏ということで、現在、ブランド観光圏の取り組みを進めてございます。当然、1市だけでは観光としてはなかなか難しい状況にあるという基本的な理念のもとから、現在、1市4町1村の広域で連携して観光圏を進めているところです。

質問 17番 黒岩岳雄

富良野がリーダー的になって、他の4町1村の皆さんも一緒になって進んでいるという理解でよろしいですか。

答弁 商工観光室長 山内孝夫

黒岩議員の御質問にお答えいたします。それぞれ自治体、それぞれのまちの思いもございます。そのような中で、いかにお客様に来ていただくかということに向けましては、皆さんの意見を全体的に取りまとめております。富良野市の役割としては、事務局、それから、市長が会長として推進するに当たってのまとめ役として全体を統括しながら進めている状況にございます。

質問 17番 黒岩岳雄

3点目の話に行かせていただきたいと思います。広域のインフォメーションについては、いまは駅の横にありますけれども、あそこはほとんど車をとめられないのです。ですから、車がある程度はとめられるようなスペースを設けたり、そういった形の場所があれば新たに設けることも必要ではないかなと感じているのですが、いかがでしょうか。

答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)

黒岩議員のインフォメーションに対する再質問にお答えをさせていただきたいと存じます。現在、富良野・美瑛広域観光推進協議会で行う今後のブランド観光圏に向けて、道北の観光の拠点ということで、いま、観光庁あたりもかなり重点地区で考えている状況にございます。そういったことを考え合わせながら、1市4町1村が協議会を形成する中で、中核的な情報の発信基地、あるいは受け入れ基地というようなものを考えていきたい、このように考えているところでございまして、その所在地については富良野が適当でないかと考えているところであります。以上であります。

質問 17番 黒岩岳雄

続きまして、駅舎のバリアフリー対策です。これは、もう過去に何回か、私は他の関連で質問しておりますけれども、一つはJRの資産ですから非常に難しいことがあると思うのですが、私が以前に質問したときにこういう答弁をいただきました。総務省あるいは国土交通省の告示として、平成23年3月31日付で、平成32年までに全ての駅をバリアフリー化するということが出ているというお話を聞いたのです。そうしますと、JR側、あるいは国のほうに優先的に平成32年までのバリアフリー対策を要請するなど、乗降人員の課題もありますが、観光圏に認定される要件としてはそういうこともぜひ必要ではないか、こういうふうに感じています。そんなことで、そういう働きをしていく考えがあるかどうか、お願いいたします。

答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)

黒岩議員の再質問にお答えをさせていただきたいと思います。現在、JR北海道の乗降は、昨今、駅の廃止等の問題が新聞で随分クローズアップされております。この地域においては、根室本線の滝川駅がバリアフリーということでエレベーター等が設置をされましたが、乗降客数毎日3,000人という基準がございますので、3,000人未満のところではエレベーターを設置できない現況のようでございます。そういうことで、富良野の要望ということですが、これは、1年に限らず、毎年、要望を上げております。しかし、富良野の状況を考えてみましても、根室本線に乗る滝川-富良野間においては500人という乗降の基準がございますが、現在、それを下回っている状況ですから、これから乗客をどうやってふやしていくかということが、いま御質問にあった環境整備とあわせて図っていくかが課題になろう、このように思います。それからまた、トイレにつきましても、過日行った道新のアンケート調査結果を見ましても、洋式ではない、和式だということでお年寄りからもそういうお話が大分あったということも聞いておりますし、外国人のトイレの活用もなかなかというお話が新聞にも書いてありました。こういうことにつきましては、JRばかりでなく、行政としてもある程度はこれに協力できるか、できないかということで、過日の根室本線対策協議会の話し合いの中で私のほうから御提起を申し上げて帰ってきたところでございまして、そのお話については後日に回答いただくようになっております。御質問がありました件につきましては、観光客を迎える大きな玄関でございますから、先ほど岡野議員から御質問ありましたとおり、環境の整備については行政として十分に考えていく必要性がある、このように考えているところであります。

質問 17番 黒岩岳雄

では、5点目について、私も何度か新聞を見ましたが、根室本線の存続というのですか、逆に言えば、そこまで心配されるような記事もありました。先ほど、市長からは、フラノラベンダーエクスプレスを増便するというお話をJRから聞いているということですから、改めて、その辺の状況を教えていただければと思います。

答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)

現在、エクスプレスは、10月まで運行されていまして、8月までは毎日2便が往復しているというお話を承っているところでございますが、昨今は、札幌から中富良野のラベンダーを目指して入ってくるということで、ことしは相当多い人数が富良野駅におりたということでございます。そういうことがございまして、来年に向けてJRもそういう需要に対応する状況づくりをしたいということで増便を考えている、こういうお話をいただいたところでございます。夏の間に少しでもそういう状況ができて、列車を通して観光客が富良野に入ってきていただけるということは歓迎すべきことでございますが、これからの交通アクセスは、JRを除いたほかのものも富良野市として少し考えていかなければない喫緊の課題であると受けとめております。以上であります。

質問 17番 黒岩岳雄

農産物のブランド化について、輸出政策の件についてお尋ねしたいと思います。私がいろいろ話した地理的表示保護制度については、富良野のいまの農業形態では難しいというお話かと思います。ただ、私は、どんな制度でもいいのです。要するに、富良野の地域では、農業が言うなればリーディング産業といいますか、農業と観光が富良野の経済を引っ張っていると。そのためには、国内市場だけではなくて、海外に目を向けてやっていくことも必要ではないかと。これは、あくまでも私からの提案です。ですから、手段は構いません。何でもいいのです。海外に対して富良野ブランドきちんと確立して市場を開拓してやっていく、そういうことが必要ではないか、私はこんなふうに思います。ですから、先ほどGAPの話も出ましたが、方法論は何でもいいですから、行政として農業の皆さんと協力してそういう体制を組んでいただきたいと思いますので、その方向性について改めてお聞きしたいと思います。市長、よろしくお願いします。

答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)

黒岩議員の再質問にお答えをさせていただきたいと思います。御質問の趣旨は十分に理解いたしました。今後、富良野農産物の特色としては、特に、私自身、一昨年、イオンの関係で香港に富良野からも相当出展させていただいた経緯がございます。その中で、メロン等が相当高価な値段で売買できたということが一つございます。それからまた、限定して農協という言葉を使わせていただきますが、ふらの農協の農産物の加工品についてもかなり興味を持たれたということでございました。今後、富良野は、特にトウモロコシというのが全国的に有名でございますから、こうした全国的に名が売れているもので品質がいいものの海外輸出というのは、加工しながらでもできる可能性があるというふうに私も考えます。また、その他の作物も、これからは、やはり全部持っていって売るのではなく、富良野のブランド化をできるものを販売する、そういうもののほうが道は必ず開けるのではないか、私はこのように考えております。一例を申し上げましたが、これから、やはり関係機関と十分に煮詰めながら、富良野の農産物を海外に向けて積極的に売り出す状況づくりをしていく必要性がある、このように私も感じているところであります。以上であります。

出典:富良野市議会 平成27年第3回定例会 2015年9月15日 議事録 PDF(12ページ) 間違いを知らせる