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富良野市議会 平成27年第1回定例会 2015年3月10日

(1)学校教育における子どもの貧困対策について/(2)今後の臨時福祉給付金の支給体制について

2015年3月10日、富良野市議会の一般質問で、天日公子議員が「学校教育における子どもの貧困対策について」「今後の臨時福祉給付金の支給体制について」について質問し、市長 能登芳昭、教育委員会教育長 近内栄一、教育委員会教育部長 遠藤和章が答弁しました。

質問者
天日公子 議員
答弁者
市長 能登芳昭、教育委員会教育長 近内栄一、教育委員会教育部長 遠藤和章

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 14番 天日公子

-登壇-おはようございます。通告に従い、順次、質問をしていきます。1件目は、学校教育における子供の貧困対策について。このごろは、マスコミで子供の貧困を取り上げられることが時々あり、対策について話されております。最初は、2012年に、国際連合のユニセフの研究所が調査した先進諸国における子供の貧困についての国際比較の結果が報道されました。このときの発表によりますと、日本の子供の相対的貧困率は、OECD35カ国中9番目に高い貧困率で、全ての先進35カ国の子供の貧困数3,366万人中、日本人は305万人で、先進諸国における貧困の子供の約10人に1人が日本の子供であるとされました。貧困率は低所得者の割合を示す指標であり、また、厚生労働省が2014年7月にまとめた国民生活基礎調査によりますと、等価可処分所得の中央値の半分の額に当たる貧困線は、2012年、122万円で、これに満たない世帯の割合を示す相対貧困率は16.1%であり、これらの世帯で暮らす18歳未満の子供を対象にした子供の貧困率も16.3%で、調査を開始した1985年の10.9%から見ても最悪の結果となっております。これは、日本人の約6人に1人が相対的な貧困層に分類されます。さらに、ひとり親家庭、その多くである母子家庭に限っては54.6%と、2人に1人が貧困であり、極めて深刻で、児童扶養手当や児童手当をもらっていても貧困は全然解消されていないということであります。また、貧困率が過去最悪を更新したのは、長引くデフレ経済下で子育て世帯の所得が減少したことや、母子世帯が増加する中で、働く母親の多くが給与水準の低い非正規雇用であることも影響したと分析されています。国では、2013年6月に子どもの貧困対策の推進に関する法律が成立し、2014年1月に施行、8月に子供の貧困対策に関する大綱が策定されました。大綱の「はじめに」の「『子供の貧困対策の推進に関する法律』の制定」において、次のような事情などが背景にあるとして記されております。「明日の日本を支えていくのは今を生きる子供たちである。その子供たちが自分の可能性を信じて前向きに挑戦することにより、未来を切り拓いていけるようにすることが必要である。しかしながら現実には、子供たちの将来がその生まれ育った家庭の事情等に左右されてしまう場合が少なくない。政府の調査によれば、我が国の子供の貧困の状況が先進国の中でも厳しく、また、生活保護世帯の子供の高等学校など進学率も全体と比較して低い水準になっている。子供たちの将来と我が国の未来をより一層輝かしいものとするためには、子供たちの成育環境を整備するとともに、教育を受ける機会の均等を図り、生活の支援、保護者への就労支援などとあわせて、子供の貧困対策を総合的に推進することが何よりも重要である。いわゆる貧困の連鎖によって、子供たちの将来が閉ざされることは決してあってはならない」としております。また、「子供の貧困対策の意義と大綱の策定」では、「日本の将来を担う子供たちは国の一番の宝である。貧困は、子供たちの生活や成長に様々な影響を及ぼすが、その責任は子供たちにはない。子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、また、貧困が世代を超えて連鎖することのないよう、必要な環境整備と教育の機会均等を図る子供の貧困対策は極めて重要である。そうした子供の貧困対策の意義を踏まえ、全ての子供たちが夢と希望を持って成長していける社会の実現を目指し、子供の貧困対策を総合的に推進するため、政府として、ここに『子供の貧困対策に関する大綱』を策定する」とされています。教育支援は、貧困対策の大きな柱の一つであります。国及び地方公共団体は、就学の援助、学費の援助、学習の支援、その他貧困の状況にある子供の教育に関する支援のために必要な施策を講ずるものとすること、つまり、地域の状況に応じた施策を策定及び実施する責務を有するとされております。質問の1点目は、富良野市の教育委員会としては、現在の子供の貧困状況をどのように認識し、子供の貧困対策に関する大綱をどのように受けとめているのか、お聞きいたします。質問の2点目は、次に、就学援助の助成についてお聞きいたします。私は、平成25年6月に、就学援助の助成において、生活保護費の引き下げによる援助対象者の影響についてお聞きしております。就学援助の趣旨を踏まえ、できる限り影響が出ないようにしていきたいと答弁をいただきましたが、就学援助の現状と今後の方向についてお聞きいたします。質問の3点目は、学校を子供の貧困対策のプラットホームと位置づけて、学校を窓口に福祉関連機関と連携するなど総合的に対策を推進するとともに、教育費負担の軽減を図るとしております。そこでは、スクールソーシャルワーカーがかなめの役割を果たすことが想定されています。子供の貧困対策を進める上で、スクールソーシャルワーカーの役割が非常に重要と言われておりますが、スクールソーシャルワーカーの利用実績と今後の対応についてお聞きいたします。2件目は、今後の臨時福祉給付金の支給体制について。昨年4月からの消費税の5%から8%の引き上げに対して、低所得者及び子育て世帯への負担の影響を緩和するため、暫定的、臨時的な措置として臨時福祉給付金、子育て世帯臨時特例給付金がありました。今回、私は、臨時福祉給付金について質問をいたします。臨時福祉給付金給付対象者は、平成26年1月1日の基準日において、富良野市在住で、平成26年度分市町村民税均等割が課税されていない方で、支給額は対象者1人当たり1万円、条件によっては1万5,000円となっておりました。富良野市は、この給付は全て対象者の方々の申請によって給付される方法をとりましたが、その申請についていろいろと苦情をお聞きいたしました。なぜかというと、対象者でない私たちが手続の通知をもらっても送料がもったいないのではないか、該当すると思い返信したら、該当しなくて煩わしかったなどです。しかし、問題なのは、該当すると思われる方が申請せず、もらわなかった人がいるということです。みずから申請をしなかった人もいたでしょうが、申請手続を理解できなかったり、よく見ないで期日を勘違いしたりしたと聞いております。担当課では広報やラジオでの周知を重ねていたのですから、自己責任の部分も相当あると思います。しかし、全員に通知して、申請する方法はかえって戸惑いますので、今年度の臨時福祉給付金の検証を踏まえ、対象者への啓蒙も含め、より効果的な支給方法の検討についてお聞きいたします。以上で、1回目の質問を終わります。

答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)

-登壇-おはようございます。天日議員の御質問にお答えをいたします。1件目の学校教育における子供の貧困については、教育長より答弁をいたします。2件目の今後の臨時給付金の支給体制についてであります。平成26年度においては、臨時福祉給付金と子育て世帯支援臨時特例給付金の二つの給付金が国の施策として実施され、支給要件に合致した場合には、どちらか一方の給付金が支給されることから、支給要件を一元的に審査するため、福祉支援課を窓口に支給事務を行ってきたところであります。また、福祉支援課は、税情報の守秘義務から個人の課税状況の調査、確認には本人の同意が必要なことから、国が示す標準的な給付事務の流れに従い、全戸通知による案内を行い、給付事務を行ってまいりました。しかし、全戸通知に対しては、市民税が課税され、給付対象外となる市民からは不要の通知ではないかとの意見や、制度が複雑で給付の該当になるのかどうかわかりにくいなどの御意見もあり、全戸通知の見直しと税情報の取り扱いに問題が生じない取り扱い方法等の改善が必要であると認識をいたしているところであります。このような状況のもと、平成27年度の給付金制度では、支給額等の変更とともに支給要件も見直され、二つの給付金が個々別々に支給されることとなり、子育て世帯臨時特例給付金は、児童手当の手続に合わせて給付事務を行うことができるようになりました。また、臨時福祉給付金におきましては、ほかの市町村では、税務課において、税務行政の一環として個人住民税が課税されていない者に対して課税されていないこととなっている旨の確認的お知らせを行い、その際に臨時給付金のチラシや申請書を同封する方法が実施されていることから、本市におきましても、本年度の課題を踏まえ、支給対象者に絞った通知方法などを検討してまいります。また、制度の周知と給付申請を促すために、本年度と同様に、市のホームページや広報誌、ポスター等々により、わかりやすい形の周知に努めてまいります。以上でございます。

答弁 教育委員会教育長 近内栄一

-登壇-おはようございます。天日議員の御質問にお答えいたします。1件目の学校教育における子供の貧困について、子供の貧困状況の認識と子供の貧困対策に関する大綱をどのように受けとめているかについてであります。日本の将来を担う子供たちは、国の宝であり、子供の将来が生まれ育った環境によって左右されることのないよう、教育の機会均等や、親から子への貧困の連鎖を防ぐために親の就労支援など、必要な環境整備を図る対策は極めて重要であります。このため、政府は、平成26年7月に厚生労働省から出された国民生活基礎調査結果において、17歳以下の子供の貧困率が16.3%で過去最悪の値となったのを受け、平成26年8月29日に経済的に厳しい家庭の子供を支援するために必要な施策をまとめた子供の貧困対策に関する大綱を閣議決定したところであります。なお、厚生労働省調査の貧困の目安ですが、平成22年度の調査では、年間手取り額ベースで2人世帯では177万円を、4人世帯で250万円をそれぞれ下回る世帯としているところであります。この大綱における基本的な方針の中で、教育分野における支援としては、学校を子供の貧困対策のプラットホームと位置づけ、教育の機会均等を保障するため、就学援助の充実や教育相談体制の充実を図るなどの総合的な子供の貧困対策を推進することとされています。教育委員会といたしましては、子供の貧困問題は、不登校や学力、進学率の低下など、子供の成長にマイナスの影響を与える要因ともなりますので、今後も社会全体で取り組むべき問題と認識しているところであります。なお、本市における具体的な取り組みといたしましては、家庭環境や住んでいる地域に左右されず、学校に通う子供の学力が保障されるよう、各学校で家庭学習の取り組み指導や放課後学習の実施、長期休業中に教員及び学校サポーター派遣事業を活用した大学生のボランティアによるサポート学習などを実施しております。さらに、就学援助制度や相談体制の充実も図りながら、児童生徒の家庭環境を踏まえて対応しているところであります。次に、就学援助の現状と方向についてであります。学校教育法第19条の規定に基づき、学用品、学校給食費、医療費などを補助する就学援助を実施しています。本市における就学援助認定者数でありますが、小学校の要保護と準要保護を合計した割合は、平成21年度と平成26年度との比較でほぼ変わらず、全児童数の約20%で推移しております。また、中学校の要保護と準要保護を合計した割合は、平成21年度が全生徒数の20.1%、平成26年度は22.9%と増加傾向にあります。就学援助の認定基準につきましては、平成27年度までは、国の生活保護基準の見直しに伴う経過措置として見直し前の保護基準額をもとに認定を行っており、認定に影響が出ないように対応しているところです。なお、平成28年度からの就学援助の認定基準につきましては、他市町村の動向を見据えながら調査検討してまいります。次に、スクールソーシャルワーカーの利用実態と今後の取り組みについてであります。スクールソーシャルワーカーは、学校を窓口として児童生徒の家庭環境を踏まえながら、早期の段階で生活支援や福祉制度につなげていけるよう、福祉の専門家として配置するものであります。本市におきましては、平成24年度より適応指導教室に社会福祉士の資格を持った指導員を配置し、スクールソーシャルワーカーの機能を持ちながら、学校を通じて相談を受け、保健福祉部や児童相談所などの専門機関へつなげるとともに、スクールカウンセラーや子どもと親の相談員と連携を図りながら対応しているところであります。今後も、適応指導教室の指導員及びスクールカウンセラーなどの相談員の活用、連携により、子供や保護者に対する適切な指導を行ってまいります。以上でございます。

再質問 14番 天日公子

再質問させていただきます。今回の貧困対策の大綱は、去年8月に出ました。それに対応するためには、いま、日本の各地域で取り組むことになっておりますが、現実としては、国からの指標もちゃんと出ないし、予算もついていないということで、進んでいる状況ではありません。それに対し、富良野市におきましては、教育関係については大変いい状態にありますので、この大綱がなくても常日ごろから対応されていると私は理解しております。ただ、子供の貧困の実態について、政府は必ずしもつかめていないということでありますので、富良野市の教育委員会では、その点はどのような状況にあるのか、お聞かせいただきたいと思います。

答弁 教育委員会教育部長 遠藤和章(教育委員会教育部長は2017年3月まで)

天日議員の再質問にお答えいたします。富良野市における貧困の実態という御質問かと思います。先ほどの議員の質問にもございましたが、貧困の定義というものがございますけれども、所得が把握されないと貧困の割合が出てこない現状でございます。そういう中で、教育委員会といたしましては、先ほど教育長から答弁いたしましたように、就学援助の制度を実施しておりまして、20%等の数値をお話ししましたが、その数値をもとにすると経済的にちょっと余裕がないなという押さえをしている現状でございます。以上です。

再質問 14番 天日公子

貧困については、いま御説明がありましたけれども、学校関係者や教育委員会は、やはり、貧困というものについて共通の理解を持って今後も対応していただきたいというふうに期待しております。それから、就学援助につきましては、生活保護費が減額になる前の基準で対応しているということでした。ほかの地域では生活保護費が減額になって、それに合わせて対応しているところもありますので、そういう点では富良野市は頑張っているなというふうに思います。そんな意味でも、就学援助については、子供たちが学校に来るための一つの支援になっておりますので、今後も十分力を注いでやっていただきたい支援と思っております。それから、スクールソーシャルワーカーについても、これから大変重い責任がかかってくると思います。そんな意味で、スクールソーシャルワーカーの雇用というものについても、十分に配慮して対応していただきたいと思います。そのスクールソーシャルワーカーはなり手がいないというふうに聞いておりますが、その点についてはいかがでしょうか。

答弁 教育委員会教育部長 遠藤和章(教育委員会教育部長は2017年3月まで)

天日議員の再々質問にお答えいたします。スクールソーシャルワーカーのなり手がいないということでの御質問かと思います。先ほどの答弁にありましたように、富良野市におきましては、不登校の子供が通う場所である適応指導教室がございますけれども、その中で社会福祉士の資格を持った方を採用することができております。今後も、この方を中心に、いろいろな相談業務とあわせて、各学校にはスクールカウンセラー、子どもと親の相談員、これらも派遣をしておりますので、この三者を有機的に連携させて活用しながらいろいろな相談等に当たっていきたいというふうに考えております。以上です。

再質問 14番 天日公子

どうもありがとうございます。子供の貧困対策につきましては、本当に教育委員会だけで解決できる問題だとは思っておりません。そんな意味で、ぜひ横のつながりを強めて子供の貧困対策に対応していただきたいと思います。それから、先ほどの臨時給付金につきましては了解いたしました。以上でございます。

出典:富良野市議会 平成27年第1回定例会 2015年3月10日 議事録 PDF(4ページ) 間違いを知らせる