みんなの議会

富良野市議会 平成26年第4回定例会 2014年12月15日

(1)農村観光環境都市形成に向けた事業推進について/(2)富良野市観光経済調査報告について

2014年12月15日、富良野市議会の一般質問で、黒岩岳雄議員が「農村観光環境都市形成に向けた事業推進について」「富良野市観光経済調査報告について」について質問し、市長 能登芳昭、商工観光室長 山内孝夫が答弁しました。

質問者
黒岩岳雄 議員
答弁者
市長 能登芳昭、商工観光室長 山内孝夫

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 4番 黒岩岳雄

-登壇-通告に基づき、質問いたします。1件目は、農村観光環境都市形成に伴う事業実施財源の確保についてお伺いいたします。第5次富良野市総合計画の前期基本計画に、(仮称)環境・観光税が盛り込まれておりますが、その件について、第3回定例会における岡本議員の質問に答弁されております。この税を導入する目的は、富良野らしい景観の保全や観光施設の整備に向けた財源を確保することであり、先進地である東京都などの事例調査を行い、情報収集に努めてきました。しかし、景気の低迷、消費税の増税、電気料金の再値上げ、宿泊料金の低価格化や他の観光地との価格競争の激化などの社会情勢を踏まえて、導入は総合計画前期基本計画ではなく、後期5カ年の中に考慮する考えであるとの見解です。総合計画後期5カ年は、平成28年より始まります。平成29年4月には、消費税10%への増税が予定されております。前期において、(仮称)環境・観光税がなぜ施行できなかったのか、今後、先ほど述べた景気の低迷などの課題がクリアとなり、施行できる環境になるまでにはまだまだ時間が必要と考えます。目的を持った事業をするための税ですから、導入が遅くなるということは、計画する各種事業の執行ができない、おくれるということにつながります。そこで、富良野らしい景観の保全や観光施設の整備に必要な事業実施財源の確保という目的達成のためには、(仮称)環境・観光税とは別に早期財源確保の方策を検討してはどうかと考えます。指定寄附や株主制度などは、他自治体で取り組んでいる地域の応援団づくりにもなり、多くの人たちから賛同を得る方法であると思いますが、見解をお伺いいたします。2件目は、富良野市観光経済調査報告書について、評価及び課題と対策をお伺いいたします。平成25年度富良野市観光経済調査報告書は、夏と冬に観光客を対象とした観光消費実態調査を行っております。また、市内の観光事業者を対象とした実態調査も行っております。同様の調査は、過去2回、平成12年度、平成18年度にも実施しております。調査結果の資料データから経年変化などが読み取れ、現状から経済波及効果、動向の把握、評価や課題などが抽出されており、大変重要な調査であると思います。そこで、今回の調査で明らかとなり、今後取り組む必要のある課題について、その方向性と対策について、4点お伺いいたします。1点目は、今回の調査では、観光客を道内、道外、海外の三者に分けてアンケートをとっております。これらが共有する課題として、観光地としてのバリアフリー対応、インターネット環境整備、外国語の案内表示の整備、交通網の整備、自動車運転、サイクリング愛好者のニーズ対応について、方向性、対応をお伺いいたします。2点目は、今回の調査により、より明らかになったこととして、下期、冬季の入り込み人員の減少が際立っていることです。前回の平成18年から今回の平成25年を比較すると、通年で16%、人員入り込みで約33万8,000人の減少となっております。その大半は、下期、冬季の減少が要因です。このような傾向が続いておりますので、冬季観光客入り込み拡大のための早急な対応策と、通年型観光地を目指した長期滞在への取り組みが重要と考えますが、見解をお伺いいたします。3点目は、今回の調査において、観光経済効果に対する就業者数は3,409人、そのうち市内常駐就業者数は2,837人となっております。平成18年調査時と比較すると、総数では178人増加、そのうち常駐就業者が164人増となっております。また、市内常駐の観光関連就業者数2,837人は、平成22年度の市内就業者数1万2,283人に対して23.1%であり、これは、市内の就業者の約4人に1人は観光関連の就業者ということをあらわしております。このように、観光による経済効果は広く波及しております。この実態や観光産業全体の重要性について、市民生活にかかわっていることなども含め、もっと市民に知らせる必要があると思いますが、考えをお伺いいたします。4点目は、経済波及効果を高めるためには、近郊市町村の特色を生かし、観光客が満足し、また訪れたいエリアとなるような連携が重要と思います。広域観光として、近郊市町村との連携、方向性と対策についてお伺いいたします。以上で、1回目の質問を終わります。

答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)

-登壇-黒岩議員の御質問にお答えをいたします。1件目の農村観光環境都市形成に向けた事業推進の事業実施財源の確保についてであります。(仮称)環境・観光税は、富良野らしい景観の保全や観光施設の整備に向けた財源を確保することを目的としており、東京都が行っている宿泊客1泊につき100円程度を宿泊料金に加算して徴収する宿泊税を参考に情報を収集してきたところであります。しかし、現状といたしましては、景気の低迷や消費税の増税、電気料金の値上げ、宿泊料金の低価格化や他の観光地との価格競争が激化していることなど、導入につきましては、社会情勢も踏まえながら検討することとしております。他の自治体の取り組みといたしましては、寄附者の意向や選択などによる特定寄附や、株主制度などを活用した財源確保、また、不動産の所有者が負担金などを集めて地域活性化を行うなどの事例があると認識をしているところであります。市といたしましては、引き続き(仮称)環境・観光税などの検討を進めるとともに、観光の推進を目的とした特定財源の手法の研究も行い、また、国や道などの関係機関、関係団体の補助金の活用も含め、さまざまな角度から財源の確保に向けた検討をしてまいります。次に、2件目の富良野市観光経済調査報告についての評価及び課題と対策についてであります。富良野市観光経済調査は、観光による経済波及効果を測定するとともに、その結果により、今後の観光振興の方向性を示すものとして実施しております。調査の結果におきましては、観光客入り込み数は、調査年度の前の5カ年の平均値としており、平成18年度が223万3,000人、平成25年度は182万5,000人で、約40万人の減であります。うち冬季観光が約30万人の減になっております。また、観光総消費額では、平成18年度が約280億円、平成25年度は約240億円で、約40億円の減と推計されており、観光客の入り込みの減少や消費単価の減少が域内の総消費額に大きな影響を与える結果となっているところであります。一方で、観光経済効果に関連する就業者数などは、御質問にありましたとおり増加傾向にあり、観光は地域経済や雇用に大きな影響を与えていると認識をしております。1点目の観光地としての環境整備のバリアフリーへの対応であります。市道は、交通バリアフリー特定事業計画に基づき、順次、取り組みを進めているところであります。また、建築物につきましては、それぞれの施設管理者の取り組みになりますが、老朽化が進んでいる施設もあり、対応が十分に行き届いていない状況もあると認識をしております。今後、高齢者、障がい者を含め、広く誘客をするためには施設整備も必要であることから、市の中小企業振興事業の総合補助金の活用や融資制度などの啓蒙を図ってまいりたいと考えております。インターネットの環境整備につきましては、富良野市観光振興計画の後期5カ年の重点項目となっており、現在、ふらの観光協会と富良野商工会議所、NTT東日本が連携して、富良野スマートタウン協議会を設置し、Wi-Fiスポットの拡大に取り組んでいるところであります。また、国では、訪日外国人観光客へのIT活用による災害情報の一部提供をことし10月より開始しており、観光客が安心してひとり歩きできる環境整備に向けて、今後も関係機関などと連携を図りながら取り組みを進めてまいりたいと考えております。また、外国語案内表示の整備につきましては、国の実証実験事業などを活用し、主な観光施設を中心に多言語の看板を21カ所に整備してきたところでありますが、現状としましては、まだ十分に行き届いていない状況にもございます。今後、外国人を含めた観光客を効率よく誘導するための指針としてサイン計画の策定を検討しておりますので、計画を基本に整備を図ってまいりたいと考えているところであります。交通網の整備につきましては、既存の交通機関と連携するとともに、富良野地域の課題であります域内交通に関しては、ふらの観光協会等との関係団体と連携する中で整備に取り組んでまいりたいと考えているところであります。また、自転車運転者やサイクリング愛好者のニーズ対応につきましては、富良野地域の魅力を感じることができるルート設定や、効果的に誘導できる案内表示の検討について、富良野美瑛広域観光推進協議会を中心に対応してまいりたいと考えているところであります。次に、冬季観光客入り込み拡大などの通年型観光や、長期滞在の推進に向けた方向性と対策についてであります。今回の調査において、冬季の観光入り込みの減少が地域経済に大きな影響を与えた結果となっております。主な原因は、全国的なスキー人口の減少に伴うものであり、日本生産性本部のレジャー白書によりますと、ピークでありました平成5年度の1,767万人が平成25年度には770万人、56%減になっております。その対策として、小学生以下の宿泊費無料、スキー学校やスキーホストの外国語による外国人への対応、ファミリー向けの託児所サービス、まちなかへのシャトルバスの運行などにより、平成24年度と平成25年度の国内スキー人口減少率3.3%に対し、富良野市においては、12月から3月の入り込み数がプラス18%、3万3,000人の増となっているところであります。今後の取り組みといたしましては、季節変動の少ない通年型観光に向け、富良野の特色を生かした各種イベントとあわせて、春はアウトドア、夏は花、秋は食と演劇、冬はスキーを基本に、雪を資源とした取り組みにより通年型観光を推進してまいりたいと考えております。さらに、長期滞在の推進に向けては、観光資源の連携による広域観光を積極的に取り組むとともに、満足度向上の取り組みを進めてまいりたいと考えているところであります。次に、観光経済効果が他分野に広く波及している実態や観光産業の重要性の市民への周知についてであります。この調査結果につきましては、今後、広報などを通じて市民、事業者への周知を図ってまいりたいと考えているところであります。次に、経済波及効果を高めるための近郊市町村との連携における方向性と対策についてであります。富良野美瑛広域観光推進協議会による広域での誘客を進めるとともに、魅力あるプログラムを提供し、満足の向上を図りながら、日本の顔となるブランド観光地域の認定を目指して取り組みを進めてまいりたい、このように考えているところであります。以上でございます。

再質問 4番 黒岩岳雄

再質問させていただきます。1件目ですが、今後いろいろ幅広く研究して早く目的達成に向けてやりたい、こういうお考えだというふうに私は理解いたしました。そこで、海外のお客様は、昨年、富良野も同じですけれども、全国的には1,036万人来ています。ことしは1,300万人になるだろうと言われています。いま、国も特に海外のお客様を積極的にふやそうという政策も打っており、2020年、これはオリンピックの年ですが、この年には海外のお客様を2,000万人にしようということで動いておりますので、海外のお客様を受け入れるに当たって、仮称ですが、新しい環境・観光税、あるいはそれにかわるものが必要になって、いろいろな事業を早く進めていくことが必要だ、こんなふうに感じております。そこで、お尋ねしたいのは、目安として後期の中で達成する、おおむねやっていくということですが、時期はいつかということはいまの段階では言えないかもしれませんけれども、なるべく早くやっていただきたいというのが私からのお願いなので、行政側ではどんなタイムスケジュールで考えているか、もし案があれば答弁をお願いしたいと思います。

答弁 商工観光室長 山内孝夫

黒岩議員の再質問にお答えいたしたいと思います。(仮称)環境・観光税などの導入のタイムスケジュールということで、現段階でいつごろと検討されているのかという質問かと思います。このことにつきましては、先ほど市長が答弁申し上げましたように、いまは社会情勢が大変揺れ動いている状況もございますので、その状況を勘案しながら進めていかなければならないというふうに考えてございます。ですから、現段階で何年度ということはまだ持ってございません。ちなみに、10%の消費税導入が2017年4月となっています。3年後の平成29年となりますが、その辺の動向や情勢についても、いま、国のいろいろな動きがございます。財源化に向けては、この環境・観光税もございましょうが、先ほど黒岩議員から質問がございましたように特定財源というお話もございますので、それらも含めて総合的に勘案してまいりたいというふうに思っております。

再質問 4番 黒岩岳雄

では、2件目の質問に移らせていただきます。2件目の1点目ですが、いま、私がデータから読み取った中で、観光地のバリアフリー対策について、特に調査書の中であらわれているのはJRの駅の問題なのです。当初、答弁していただいたのは受け入れ側の各施設のバリアフリーですが、JR駅にエスカレーターあるいはエレベーターの整備が必要だというのは国内外の旅行者から要望が出ております。特に大きな荷物を運ぶのに大変だというお話ですので、その辺についてはいかがでしょうか、どのような考えか、お願いします。

答弁 商工観光室長 山内孝夫

黒岩議員の再質問にお答えいたします。バリアフリーの中でも、駅の中の利便の向上ということで御質問かと思います。この点につきましては、2年前に、一度、JRと協議をさせていただきました。その中で、議員が御質問のとおり、いろいろなお客さんがおられまして、例えば自転車をそのまま持ってこられるお客さんもおられます。それから、長期滞在に向けてということで、大きなバッグを持ってこられる方もおりまして、階段の上りおりがお客様にとって十分な状況ではないということで御相談申し上げました。そのような中で、JRといたしましては、現在、財政状況も含めて非常に厳しい状況にあるというお話もございました。私どもしては、JRに全部というお話ではなくて、おおむね4割ほど補助されるブランド化のための国の補助金制度もございますので、それを活用しながら何とかその方向に向けてということでお話を申し上げてございます。あわせまして、JR北海道の社長が富良野に見えたときに市長を表敬訪問されましたが、そのときにも、さまざまなお客さんがJRを使って入ってこられて、先ほど言いましたように自転車もございますので、そのようなものも運送できるような仕組みづくり含めてお願いできないかと、市長からも同様に御要請をされております。そのようなことで、これにつきましては、重要な課題であると認識してございますので、今後も引き続き協議してまいりたいというふうに思っております。

再質問 4番 黒岩岳雄

では、2件目の4点目です。いま、この広域エリアの中でブランド観光圏が進んでいます。これができ上がればすばらしいエリアになるのではないかというふうに期待しておりますが、その対応といいますか、現在の進捗状況といいますか、どんな進みぐあいか、お尋ねいたしたいと思います。

答弁 商工観光室長 山内孝夫

現在、日本の経済振興策として、国外からのお客さんを含めて、経済の活性化を図る牽引役の一つとして観光事業を進めておりますが、ブランドという名前をつけて、いわゆるブランド観光圏ということで国が取り組みを進めております。国内で申し上げますと、南から言いますと、阿蘇、そして、佐世保は五島列島のほうになりまして、それから、四国の阿波、長野県の日本アルプスあたりで2カ所、さらに、関東、東北を飛びまして北海道が富良野・美瑛と、全体で6圏ございます。さらに、国では平成29年度のスタートを考えていて、それに向けてほかにも希望があればということで中身を精査しながら進めている状況にあります。その中の一つとして、採択になるかどうかは別にして、北海道としてはニセコが手を挙げている状況にあります。そういう中で、平成29年度のスタートに向けて、お客さんが来た場合にどのような案内体制があるのか、それから、受け入れ施設ではどのようなサービスを提供できるのか、品質管理はどうなっているのかなど、さまざまな要件がございますが、それらの要件をぜひともクリアしなければなりませんので、そのことを最大の目標に、いま現在、オール富良野・美瑛として関係団体が総力で取り組みを進めている状況でございます。

出典:富良野市議会 平成26年第4回定例会 2014年12月15日 議事録 PDF(27ページ) 間違いを知らせる