深川市議会 令和7年第4回定例会 2025年12月10日
障がい者雇用について
2025年12月10日、深川市議会の一般質問で、大前昭代議員が「障がい者雇用について」質問し、経済・地域振興部長 香川貴敬、市民福祉部長 横井誠が答弁しました。
- 質問者
- 大前昭代 議員
- 答弁者
- 経済・地域振興部長 香川貴敬、市民福祉部長 横井誠
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 大前昭代
令和7年第4回市議会定例会において一般質問を行うに際し、本年最後の議会ということで令和7年を少し振り返ってみたいと思います。北海道財務局の報告によれば、令和7年初頭の道内経済は穏やかに持ち直していると評価されておりましたが、これは実生活の中においてはなかなか実感し難い評価であると思いました。その一方で、本市の基幹産業でもある農業に目を向ければ、市長も行政報告で触れられておりましたけれども、この気候変動が激しい中、今年も連日猛暑が続き子供が屋外で遊ぶことができない、そんな夏を過ごしながらも無事に収穫の秋を迎え、収量もまずまずであったと私も伺っております。さらに、社会環境に目を向ければ、昨日の一般質問で松本議員も少し触れられていましたが、メガソーラー計画をめぐって環境への影響や災害リスクなどを懸念して、道内もさることながら全国で地元住民らが反発を強めるなど、環境と開発のバランスが問われる問題が起こっております。また、野鳥における高病原性鳥インフルエンザの発生が複数確認され、現在も卵は品薄状態で、どの小売店でも卵は一家族1パックのみとさせていただきますと売場に掲示されており、年末準備の台所を直撃しています。そして、ニセコ、倶知安や札幌再開発など、大型プロジェクトが地価の動向に大きく影響し、つい先日も、三浦豪太氏が代表取締役を務める北海道グローバルが旭川市で計画中の大型スキーリゾート構想、カムイリゾートが動き出すという新聞報道もありました。これらによる経済効果は、隣接する本市にとっても大いに期待したいところではあります。しかしながら、JR留萌本線が令和8年3月末で全線廃止が決まり、拓殖大学北海道短期大学は今年度から募集停止を決定し、2027年に閉学予定であることなど、市民生活を取り巻く環境は少子高齢化や地域経済の変化、そして福祉、住宅政策の充実なども含め、日々多様な課題に直面している状況にあります。こうした中で、深川市が持続可能で誰もが安心して暮らせるまちづくりを進めるためには、現状を的確に把握し、課題解決に向けた具体的な取組を積み重ねていくことが不可欠であり、今、行政に求められていることだと思います。本日は、そういった観点からも、重要と思われる事項について幾つか質問させていただき、本年の締めくくりとしたいと思いながら、通告に従い一般質問を始めさせていただきます。最初に、障がい者雇用について伺います。働く障がい者は増加し続けており、2024年には約67万7,000人に達しています。その一方で、日本では障がい者雇用イコール特定の職種・職場に限定されるものといった固定概念が根強く、職場や職種の選択肢が限られているという指摘もあります。こうした状況の中で、障がい者はどのように働き、そして、働くことに対してどのような意識を抱いているのでしょうか。働く障害者の就業実態・意識調査2025として、2025年5月13日から5月20日までを調査期間とし、パーソルダイバーズ株式会社がdodaチャレンジに登録する障がい者720人を対象にインターネットによるアンケート調査を実施し、その結果を公表しております。年代は、20代が16.4%、30代が36.3%、40代が24%、50代が23.3%という内訳で、就業状況は、就業中が76.5%、離職中が19.7%、その他が3.8%でした。勤務先の業種としては、製造業が18.5%、卸売・小売が7.2%、金融が6.9%、サービスが13.3%、IT・ソフトウエア・通信が12.8%、官公庁・団体が7.2%、医療・福祉が5.1%、広告・出版・マスコミが1.4%、その他が27.6%という結果でした。また、仕事に対する志向に関しては、「成長・活躍志向」が38.1%、「安定・定着志向」が37.8%と拮抗しており、両者の中間にある「バランス志向」、具体的には定型業務でも自分なりの工夫ができる仕事ということですが、これが24.2%でした。障がい者の働く志向性は、安定・定着志向に偏っているわけではなく、多様であることがうかがえるという結果が記載されていました。また、働くことに対して重視することとしては、「無理せず働く」が3.74ポイントで最も多く、次いで「適切な収入」が3.38ポイント、「柔軟に働く」が2.82ポイントと続き、志向性により違いがあり、「成長・活躍志向」では「適切な収入」及び「自己成長・キャリアアップ」がより重視されていました。今は、障がいを持つ人の働く場を準備するだけではなく、仕事のやりがいやスキルアップを重視する動きが広がっており、専門スキルなどの学びを経て個人の強みを生かした業務に従事してもらうほか、適性に合った業務とマッチングする取組が出てきているようでした。キャリアアップによって待遇が向上するなどのメリットも表れているとの新聞報道も目にしました。10月下旬、さいたま市にある就労移行支援事業所キズキビジネスカレッジ大宮校では、広告作成の基礎を学ぶ講座が開かれたとの記事が掲載されており、この日の参加者はオンラインを含め約10人で、講師の説明のメモを取ったり、互いの意見を参考にしながら学んでいたという内容でした。このキズキビジネスカレッジは、発達障がいや精神障がいのある人の就労支援を強みとしていて、自己理解やコミュニケーションスキルの取得を目標とした講座のほか、プログラミングや英会話、ウェブマーケティングなど、就職先で業務に生かせる内容が豊富にあることが特徴だそうです。ここで相談員を務める方が、障がいのある方が感じる困難さや、その人が持つ知識やスキルは個人差が大きい。面談などを通じ、特性や目標に応じたキャリア支援を提案しているというお話も掲載されていました。厚生労働省のデータでは、就労移行支援を通じた就職率は50~55%ほどで、キズキビジネスカレッジの就職率は約8割と平均を大きく上回っていて、講座で得た知識を生かし、証券会社や監査法人へ就職したり、通訳や翻訳者として仕事を得たりする人もおり、キャリアの幅が多様なのが特徴のようでした。保育園の職員として働く23歳の女性の経験談として、大学在学中に発達障がいの診断を受け、キズキビジネスカレッジの利用を始め、人付き合いが苦手で事務職としての就職を目標としていましたが、コミュニケーションスキルを磨く講座を受講したことで、大好きな子供と触れ合う仕事を目指す自信がついたというお話も掲載されていました。また、企業における障がい者雇用も、法定雇用率の達成という形式的な取組から多様な人材の活躍による企業価値の向上へと、その意義が大きく変化しているといいます。雇用する側が障がい者雇用を推進する上で重要な点は、障がい者の多様な働く価値観、障がい特性、職務能力、適性を理解することを踏まえ、一人一人の働く志向に適した合理的配慮を提供することであり、特に障がい特性に合わせた業務内容とキャリア形成のための合理的配慮提供が望まれている現状があるということも書かれていました。障がいの有無にかかわらず、仕事を通じて成長する可能性は誰にでもあり、より難しい仕事や責任感のある仕事を任されることは、自己肯定感が向上する大きな要素でもあり、やりがい創出のためにも欠かせないものであるということは言うまでもないことだと思います。企業が、キャリアアップ・スキルアップに対して共生社会を実現するための基本的な仕組みとして、企業のみならず行政としても環境や対応を調整する取組に大きくかじを切ってみてはいかがでしょう。ここで、質問の1点目です。障がい者就労支援において、就労定着支援、教育訓練機会の不足、企業への支援体制の弱さが全国的に大きな課題となっているようですが、ITやデジタルスキルなど、現代の労働市場で求められるスキルを学べる環境、整備や取組など行われているのか伺います。質問の2点目、障がい者雇用は、雇用率を上げる段階からキャリア形成・スキルアップを支える段階へ移行しているようですが、就労定着支援、教育訓練機会の拡充、起業支援、精神障がい者への柔軟な対応など、今後、行政としての重点的に取り組む課題の考えについて伺います。
答弁 経済・地域振興部長 香川貴敬
障がい者雇用について2点の質問をいただきましたが、私からは1点目の障がい者の方への就労支援として、ITやデジタルスキルなど、現代の労働市場で必要なスキルを学べる環境、取組についてお答えいたします。現代の労働市場において、必要とされているITやデジタルスキルを障がいのある方々が習得できる環境整備は、就労機会の拡大と職場定着に直結する大切な取組と認識しております。そこで、障がい者の方への就労支援の取組でありますが、ITやデジタルスキルをはじめとした教育訓練の場を直接提供はしておりませんが、国や北海道では、希望する仕事に就くために必要な知識や職業スキルを習得することができる公共職業訓練、通称ハロートレーニングの実施をしており、障がい者の方の雇用の安定や就職の促進を図っております。本市としては、障がい者の方のキャリアアップや市内企業の法定雇用率の向上が図られるよう、国や北海道の公共職業訓練に関する情報や障がい者雇用に関する支援制度などについて、市のホームページへの掲載や深川市労働基本調査を実施する際にチラシを同封しているほか、関係機関等で構成された農福連携懇談会が主体となって、農作業のスキルを学んでいただきながら、農福連携にも取り組んでいるところであります。働く障がい者の方が増加し続けている中で、障がい者の方への就労支援に係る情報提供は非常に重要であると考えておりますことから、本市としては、ハローワークなどの関係機関・団体と連携しながら、障がい者雇用に関する動向についても注視していき、引き続き障がい者雇用の推進に取り組んでまいりたいと思います。
答弁 市民福祉部長 横井誠
私からは、障がい者雇用についての2点目、障がい者の雇用率を上げる段階からスキルアップ等を支える時代への変化に伴う教育訓練機会の拡充、起業支援等の考えについてお答えいたします。障がい者に関する就労支援の施策につきましては、国が定める障害者基本計画等に基づき、現在も様々な支援を実施しています。市でも、国の計画に基づき障がい者計画を定める中で、障がい者雇用の取組を各関係機関において実施している状況にございますが、国、北海道では、1点目で経済・地域振興部長からお答えしたとおり、公共職業訓練事業を実施し、市においても事業周知等に協力しております。このほか、市では、ハローワーク、商工会議所と連携を図る中、北空知地域自立支援協議会を運営しておりますし、事業所においても、障がいのある方が一般就労へ移行した際に生じる様々な課題に対し、就労の継続を図るための助言等を行う就労定着支援に取り組むなど、就労支援に努めているところであります。議員からは、障がい者雇用において重点的に取り組む課題について、キャリア形成の必要性も含めて提言がありましたが、就労定着支援、教育訓練機会の拡充、起業支援、精神障がい者への柔軟な対応などは、障がい者福祉を進める上で重要な取組であると考えているところであります。また、御提言のキャリア形成やスキルアップを支える取組といったことも大切な視点であると認識しております。実際の事業実施に際しては、国が中心となって推進されることから、市としても引き続き必要な協力に努め、今後も国の動きを注視しながら、次期深川市障がい福祉計画へも反映するなどし、障がい者の雇用の推進に努めてまいりたいと思っております。