深川市議会 令和4年第1回定例会 2022年3月3日
ジェンダー平等
2022年3月3日、深川市議会の一般質問で、大前昭代議員が「ジェンダー平等」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。
- 質問者
- 大前昭代 議員
- 答弁者
- 市長 山下貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 大前昭代
最後の質問に移らせていただきます。ジェンダー平等について伺います。本市議会においても、北名議員、田畑議員も何度か質問されておりますが、ジェンダー平等に対する取組は進んでいるのでしょうか。深川市男女平等参画推進協議会によるジェンダーに関連したものを含む深川市男女共同参画市民フォーラム講演会などの取組やホームページでの周知啓発があり、市民フォーラムなどの講演会は私も参加させていただきますが、大変すばらしいものばかりでいつも感銘を受けています。残念ながら講演会に参加できる人数は限られており、ホームページでの啓発も市民に広く知ってもらい理解してもらうという観点で見た場合、これで十分なのかという思いを持ってしまいます。深川市のホームページには、誰もが自分らしく生きるためにと題して、ジェンダー平等ってなに、固定的な性役割の例示、職場の中でと三つの項目に分けて説明されていました。ジェンダー平等ってなにでは、ジェンダーとは、生物学的な性別に対して、社会的・文化的につくられる性別のことを指し、社会における男性はこうあるべき、女性はこうあるべきといった固定的な性役割などにより生じる性別のことで、ジェンダー平等とは、一人一人の人間が、性別にかかわらず、平等に責任や権利、機会を分かち合い、あらゆる物事を一緒に決めることができることを意味するとありました。国連加盟国193か国の首脳が全会一致で採択し、2030年という達成期限を設け、17のゴールと169のターゲットに全ての国が取り組むことを約束したSDGs17のゴールの一つ、ゴール5、ジェンダー平等を実現しようは、性別による差別をなくし、女性と男性が対等に、権利、機会、責任を分かち合える社会をつくること。女性、女の子が自分のことを自分で決めながら生きる力をつけられるようにすることを目標としています。そして、ジェンダー平等は、SDGs17のゴール全てに関わっています。また、毎年3月8日は女性に対する差別撤廃と社会開発への完全で平等な参加に向けた環境整備も目指していくことを目的に国連が定めた国際女性デーです。世界には教育が受けられず、読み書きや計算ができない女性がたくさんいますし、途上国の女性の家事労働時間は非常に長く、女性への大きな負担になり、女性に対する暴力も存在しています。男女不平等は、これらお話ししたように様々な問題を引き起こし、これは主に女性側に対しての被害であり、女性差別として現れています。日本でも、一昔前までは男尊女卑という思想が浸透しており、男女格差の大きい社会であったと言っても過言ではないと思っています。近年、日本の男女格差は少しずつ是正される傾向にありますが、全くないとは言い切れない現実もあり、まだまだ男女格差は根強く残っており、実際に多くの人が目にするシーンでも、格差が顕著に見られる場面もあるでしょう。昨年9月時点での国際連合開発計画、UNDPの調査によると、日本のジェンダー不平等指数は155か国中19位という結果になっており、男女共同参画局が調べた、社会全体で見る男女の地位について平等かどうかという質問で、男性のほうが優遇されていると答えた人は、全体の75.6%と非常に高い結果が見られました。日本においては、教育の面での男女格差は少ないように感じます。実際、男女問わず学校に通える環境は整っており、ほとんどの人が義務教育を受けています。教育、経済、健康、政治の4分野で構成される各国の男女格差を数値化したジェンダーギャップ指数で見ても、日本の初等教育や中等教育において男女格差はないと評価されていました。教育における男女格差は小さいものの、今朝の新聞で、2020年10月から2021年10月に世界銀行が190か国を対象に行った調査を、主に賃金などの経済的な視点から見た男女格差に関する報告書で公開したという記事が紹介されており、日本は前年調査時80位から順位を下げ103位となったとありました。午前中の一般質問で、太田議員が男女賃金格差について質問されていましたが、このように経済や政治といった分野でも、日本ではまだかなりの差が開いているのが現実のようです。男女格差における課題の中でも問題視しなければならないのは、シングルマザーの貧困、暴力や虐待で、特に暴力は、同じ家族の中の暴力であっても、配偶者からの暴力、ドメスティックバイオレンス、親からの虐待なども男女格差の一つとして、女性が暴力や虐待に遭いやすいといった課題があると思います。現在の日本では、ジェンダー平等の取組について批判する人が減ったと感じています。しかし、ジェンダー平等って女性活躍の話でしょうと言う人や、ジェンダー平等が進むと男性が生きづらい社会になるのではと考える人も少なからずいるのではないかとも思っています。そんな方々にこそ、ぜひこの誤解を解き、正しいジェンダー平等を理解してほしいし、そのための取組に行政としても力を注いでほしいと思うのです。ジェンダー平等は、どちらかが増えればどちらかが減るということではなく、片方が生きやすくなれば、もう片方も生きやすくなるという取組のはずです。男性も、社会が男らしいと考える男性像の中で、男らしくない、男のくせに、男は泣かないなど投げかけられる言葉に息苦しさを感じる場面もあるのではないでしょうか。社会学の言葉の中に、マン・ボックスという言葉があり、男性はタフであるべき、男性は一家の大黒柱であるべきといった、社会で広く受け入れられている伝統的かつ覇権的な男らしいとされる行動や考え方を意味しているそうです。株式会社電通グループの社内組織である電通総研は、2021年8月31日から9月2日に日本在住の18歳から70歳の男性3,000人を対象に男らしさに関する意識調査を実施し、男らしさの箱の中にとらわれたマン・ボックスの中にいる男性と、男らしさの箱から出てジェンダー平等的な考えを持つマン・ボックスの外にいる男性で、意識や行動にどのような違いがあるかについて分析する調査を行った結果を公表していました。その結果、「最近は男性のほうが女性よりも生きづらくなってきていると思う」の問いに対して、「とてもそう思う」または「そう思う」と答えた人の割合は、全ての年代でほぼ半数。「女性活躍を推進するような施策を支持する」かどうかの問いに対しては、「とてもそう思う」または「そう思う」と答えた人の割合は、全ての年代で過半数を示していたそうです。このように人々の考えも少しずつ変化してきている中でこそ、正しいジェンダー平等を理解し、実現してほしいと思います。ここで質問の1点目、前段紹介したように、本市ホームページでも啓発は行っていますが、現在のジェンダー平等に対する本市の取組とジェンダー平等理解の現状をどのように考えているのか伺います。質問の2点目、男女共同参画計画の取組としても、女性活躍推進計画、DV防止基本計画などで、男女不平等に係る問題の解決に向けた取組の計画が挙げられていましたが、その結果と現状、またそれらを踏まえた今後の正しいジェンダー平等の理解、推進に向けた取組に対する考えを伺います。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
ただいまのジェンダー平等についての質問にお答えいたします。1点目のジェンダー平等に対する取組についてでありますが、本市が行っておりますジェンダー平等との関係が深い施策としましては、性別にかかわらず誰もが個人として人権が尊重され、仕事、家庭、地域において責任を分かち合い、それぞれの個性と能力を発揮することができる男女共同参画社会の実現を目指すために策定いたしました、深川市男女共同参画計画第2次計画見直し版に基づく取組が、ジェンダー平等との関係が深い施策ということになります。この計画では、男女共同参画社会の実現に向けて、三つの基本目標として、一つ目に、男女共同参画社会への意識づくり、二つ目に、あらゆる分野への男女共同参画の促進、そして三つ目として、生涯にわたる健康・福祉環境の整備を定め、この基本目標を達成するため、男女共同参画週間に合わせた広報紙等での啓発事業や、男女共同参画市民フォーラムなど、178の具体的な施策を進めておりまして、これらが本市のジェンダー平等に資する取組に当たるものと考えているところであります。また、質問にありました市民理解の現状についてでありますが、これまでジェンダー平等の理解に関する意識調査などは行ったことがありませんので、具体的に把握したものはございませんが、議員も言われましたように、近年話題となっているSDGsに関連しまして、テレビや新聞などでジェンダー平等について取り上げられる機会が増えておりますため、市民の皆さんの理解も深まってきているものと思います。しかし、一方で、その内容について誤解されている方もいると思いますので、男女共同参画に基づく取組として、周知・啓発に一層力を入れてまいりたいと考えております。2点目の男女共同参画計画で取り組んだ結果と今後の理解推進に向けた取組に対する考えについてお答え申し上げます。深川市男女共同参画計画第2次計画見直し版は、男女共同参画社会基本法に基づく市町村計画であると同時に、女性活躍推進法及びDV防止法に基づく市町村計画も兼ねた位置づけとしておりまして、その計画期間は平成30年度から令和4年度までの5年間としているものであります。現在、この計画に基づき、前段申し上げたとおり、多くの施策を展開しておりますが、今後、切れ間のない形で令和5年度から14年度までの10年間を計画期間とする新たな計画を策定したいと考えており、庁内検討組織となります男女共同参画推進本部を今年1月に開催し、策定方針を協議するなど、既にその準備に取りかかっているところでございます。なお、この策定方針については、現計画で構成している基本的な枠組みは維持しつつ、暴力の根絶、女性の視点に立った防災、あるいは新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う影響など、近年の法改正や国が進める男女共同参画における重点施策であります、時代に即した新たな要素も十分踏まえながら、作業を進めていくことにしたいと考えております。その作業の中で、議員が触れられた現計画の結果と現状を踏まえた総括を行うとともに、ジェンダー平等などのSDGsとの関係性についても十分整理するなど、男女共同参画社会の実現に資する施策を十分検討し、新たな計画を策定してまいりたいと考えております。