深川市議会 令和4年第1回定例会 2022年3月3日
ピア・サポートの取組
2022年3月3日、深川市議会の一般質問で、大前昭代議員が「ピア・サポートの取組」について質問し、市民福祉部長 伊藤美恵子が答弁しました。
- 質問者
- 大前昭代 議員
- 答弁者
- 市民福祉部長 伊藤美恵子
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 大前昭代
通告に従い、一般質問させていただきます。1点目、ピア・サポートという取組について伺います。皆さんは、ピア・サポートという言葉を御存じでしょうか。ピアとは仲間を意味し、職場の同僚も、学校での同級生も、複数の関係性において何かしらの共通項を持ち、対等性のある関係性を総称した言葉で、それらをサポートする活動を表すものです。ピア・サポートは、2000年代にアメリカで精神保健福祉の分野から始まり、現在は障がい者やがん・難病の患者、産前産後に悩む親、アルコールや薬物中毒、そうした人たちの家族などにも広がっていますし、近頃は同じ学校の学生同士、同じ職場で働く者同士、同じ出身地の人同士、同じ文化的背景の人同士、子育て中の親同士などにも広がってきているようです。置かれた立場や状況、経験などにおいて、何らかの共通項や対等な感覚を見いだせる関係性の広い意味でのピアであり、家族や専門の支援者には話しづらいことも、同じ立場の人だからこそ言えることがあり、不安な気持ちを理解し共感することができ、仲間としてよりよくサポートする仲間力に基づき支え合い、課題解決する取組です。ですから、サポートは、いわゆる優秀な人材がするものではなく、いつも決まった者がサポートされるものでもありません。例えば学校や職場の中で、学生同士、同僚同士、あるいは先輩・後輩の関係性の中で、お互いの経験を伝え合い、分かち合うこともピア・サポートの一つと言えるでしょう。現在は、日本ピア・サポート学会が、誰もが成長する力を持っている、誰もが自分で解決していく力を持っている、人は実際に人を支援する中で成長するという考え方に基づいて活動していますが、ピア・サポートという言葉自体は、幅広い領域で使用され、多様な形として存在するものであることから、領域によって様々な定義がされているようです。誰もが他者をサポートできる存在であり、サポートを受ける存在であることも、日本ピア・サポート学会の考えるピアだということでありました。日本ピア・サポート学会には北海道支部が存在し、北海道支部では日本におけるピア・サポート活動の倫理的な研究及び学校や地域における実践活動の推進はもちろんのこと、学校や地域での活動を行うピア・サポートトレーナーの養成、ワークショップの実施、学校でのピア・サポート活動の積極的な取組がされており、役員の方々も皆さん各学校の教諭の方々でした。先月2月の新聞記事に、北海道八雲高校のピア・サポート活動について書かれているものを目にしました。八雲高校では、高校進学で環境が変わり、心身が不安定になる生徒が多かったことから、2009年にピア・サポート活動を始めたとありました。支え手、ピア・サポーターを目指す生徒を全校で募集し、ピア・サポーター養成資格を有する同校の教員の指導で研修を行い、研修修了後は友達の悩みを聞いたり、町内の中学校に出向き、出前授業を行うなどの活動を行っているそうです。この取組を通して、生徒が対人関係能力や自己表現力などを磨き、安心して過ごせる学校づくりを進めているという記事の内容でした。また、この新聞記事には、道内では、渡島、オホーツクの両管内で中学、高校を中心に学校でのピア・サポート活動が広がっているともありました。このように、特に北海道では、主に学校、生徒間の活動を積極的に行っているようですが、札幌市では、2006年に札幌市障がい者相談支援事業実施要綱が策定され、障がいの相談支援事業が一つの事業として束ねられ、2009年の要綱の改正によって、初めてピア・サポーターが位置づけられたという関連記事も読みました。冒頭に紹介したように、ピア・サポート活動は、どんな場面でも、誰とでもサポートできる活動であることから、障がい福祉サービス、家庭内、職場内など、様々なシチュエーションでのピア・サポートの活用がされているようです。この活動は、行政サイドが直接行うものではありませんが、拡大支援などをすることで、近年続発しているいじめ問題をはじめ、あらゆる問題の減少または解決への糸口になるのではないでしょうか。そういった意味を含め、質問の1点目ですが、ピア・サポート活動についての認識と活動に対する考えを伺います。2点目、市職員も例外ではなく、ピア・サポート活動の取組を行うことで、職場環境をよいものにする意味においてもよいことだと思います。市職員を含めた市内の学校や事業所などにピア・サポートの取組や八雲高校のような活動の紹介または講習など、本市として活動を支援していくことが必要と思いますが、取組などの現状を伺います。
答弁 市民福祉部長 伊藤美恵子(市民福祉部長は2022年3月まで)
ピア・サポートの取組について2点質問いただきましたが、一括してお答えさせていただきます。議員からピア・サポートについて御紹介いただきましたが、私からもピア・サポートについて簡単に御紹介させていただきたいと思います。ピア・サポートは、一般的には同じような立場の人によるサポートといった意味で用いられる言葉でありますが、現状においては様々な分野で用いられている言葉になります。例えとして、学校教育分野においては、生徒・児童、先輩・後輩、教職員の同僚など、保健分野においては、薬物依存症の方、慢性疾患患者、障がい者、PTSDなど、医療分野においては、がん患者や各種患者団体などで用いられている場合が多いものであります。全国的に様々な分野において、多くの方がピア・サポーターとして携わり、活動されていることは、同じ立場の人だからこそ、不安な気持ちに寄り添い、支え合う大切な役割を担う取組であると考えているところであります。市内における具体的な取組としては、障がい者に関するもので御紹介いたしますと、北空知1市4町の共同事業による地域活動支援事業の受託者である、社会福祉法人揺籃会あっぷるが、障がい者のピア・サポーターを養成し、障がい者の相談役となり活動を行っております。今年度は5人のピア・サポーターが、地域活動支援センターの活動の取組や行事の紹介など、またトークテーマと題して、テーマごとに体験談やエピソードなどを広報誌あっぷるピア通信に掲載し、広く活動の取組の周知が図られております。議員から、取組を広げるため、現状の取組を紹介することの御提言をいただいておりますが、ピア・サポートの取組は多岐の分野に及ぶものでありますことから、まずは市の他の所管などへ情報提供を行い、どのような方策が取れるのか、今後の研究課題としてまいりたいと考えているところでございます。