深川市議会 令和3年第2回定例会 2021年6月17日
高齢者の雇用と生活
2021年6月17日、深川市議会の一般質問で、大前昭代議員が「高齢者の雇用と生活」について質問し、副市長 早川雅典が答弁しました。
- 質問者
- 大前昭代 議員
- 答弁者
- 副市長 早川雅典
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 大前昭代
次の質問に移らせていただきます。高齢者の雇用と生活について伺います。近年の少子高齢化が急速に進展し、人口が減少する環境下において、令和3年4月1日から経済社会の活力を維持するため、働く意欲がある高年齢者がその能力を十分に発揮できるよう、高年齢者が活躍できる環境の整備を目的として、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律、高年齢者雇用安定法の一部が改正され、施行されています。この改正は、定年の70歳への引上げを義務づけるものではありませんが、個々の労働者の多様な特性やニーズを踏まえ、70歳までの就業機会の確保について、多様な選択肢を法制度上整え、事業主としていずれかの措置を制度化する努力義務を設けるものです。改正内容の概要としては、65歳までの雇用確保義務に加え、65歳から70歳までの就業機会を確保するため、高齢者就業確保措置として、70歳までの定年引上げ、定年制の廃止、70歳までの継続雇用制度の導入、70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入、70歳まで継続的に事業主が自ら実施する社会貢献事業または事業主が委託、出資する団体が行う社会貢献事業に従事できる制度の導入などです。65歳以上の方々の活躍の場に対する考えなど、私も以前にお話しさせていただいたことのあるアクティブシニアの社会参加に向けた支援、アクティブシニアの活動支援について、やっと一歩踏み出せたのではないのかと思っています。長寿社会と言われる現代において、生活に不自由ないぐらいの十分な年金が支払われているのであれば、無理に働かず、ゆっくりと余生を過ごして、人生を楽しむこともできるとは思いますが、それでもやはり年金だけでは不安という方たちは、定期収入を得られて生活も安定するでしょうし、勤労意欲の高い人が長く働けること、活躍の場を渇望している人にとっては、大変意義があることだと思っています。70歳を超えても、まだまだ働ける、健康だと、就業に意欲のある高齢者の方々の割合も非常に高いのが日本の特徴だとも言われています。ただ、年齢に関するリスクや不安の解消、例えば労働災害において、2019年に全国で起きた労働災害は約12万5,000件で、そのうち60歳以上は約3万4,000件と4分の1以上になったことなどを踏まえると、高齢者の労災防止や健康管理など、きめ細やかな取組が必要になるであろうということです。そういった努力や取組で安心して社会参加できる、働ける環境の整備に重きを置き、しっかりと体制を整える必要があるのだろうと思いますし、当然、働き手側も努力が欠かせないでしょう。それでも65歳以上の労働者は増え続けており、国の行った調査で、2020年は906万人に達し、国内の全労働者の1割強を占める結果になっていたということを取っても、人手不足でいかに働き手を確保するかといった中で、高齢者と言われる世代の方たちへのニーズは高まっているのだと思います。経験や知識が豊富な高齢者人材は、若手に対する見本やよきアドバイザーになり得ますし、引継ぎを兼ねて後進を育てる時間も確保でき、長年の職業経験やトラブル時の対応など、若者とは違う視点からのシニア層に期待する企業も多いと聞きます。また、2040年には6,000万人を割り込むとされる、15歳以上65歳未満の生産年齢人口を補う労働力としての役割も期待できるとされています。でも、現実として、4月から改正された高年齢者雇用安定法施行を受けて、日本商工会議所が4月14日から20日の期間に全国の会員企業を対象に対応状況を調べたところ、必要な対応を講じているが32.6%、具体的な対応を準備・検討中が10.6%と、前向きな企業を合わせても43.2%にとどまり、施行後も企業の対応が遅れていることが明らかになったとしていました。こういった現実に加え、働き手側としても満足して働ける場所にたどり着けるのか、探し出せるのかといった問題もあると思います。自分の希望する働き方、職種、これまでの仕事の延長から経験を生かしたいのか、自分の興味や関心がある価値観を見いだせる仕事をしたいのか、全く未知の仕事をしたいのかといった、しっかりとしたイメージを持ち、働く場を探すのか、探せるのか、またそれらにたどり着くまでの相談や支援体制はどうするのかといった事柄も、今後、深川市における高齢者雇用に対してのサポート体制として、高齢者の就労支援や就労相談センター、カウンセラーなどは必要だろうと思うのです。就労支援として真っ先に思い浮かべるのは、やはりハローワークだと思います。でも、シニア向けの求人は限られていると思われますし、今回の改正では、定年延長、継続雇用制度といった雇用による対応のみならず、業務委託や起業、NPO活動への支援など、様々な選択肢を提示するといったものも含まれているため、やはり総合的な相談に寄り添える体制の確保が必要と思われます。厚生労働省に平成29年9月に設置された、人生100年時代構想会議の中間報告の中に、人生100年時代に、高齢者から若者まで、全ての国民に活躍の場があり、全ての人が元気に活躍し続けられる社会、安心して暮らすことのできる社会をつくることが重要な課題となっていますとありました。でも、内閣府が今月11日に発表した今年の高齢社会白書に、60歳以上のおよそ3人に1人が家族以外に親しい友人がいないと答えているという調査結果があり、高齢者の孤立が深刻な問題になっており、望まない孤立に陥らない取組を推進するとありました。70歳までの就業機会確保は、シニア世代にとって定期収入を得られて生活が安定するほかに、社会参加をすることにより生きがいが増える、健康維持への意識が高まるなど、メリットもある反面、今まで述べてきたようにデメリットも存在する中で、しっかりとした支援を構築し、70歳まで働くことのできる機会の確保は、シニアの皆さんの生きる意欲を支えるものであり、生活の質が高まるものであるべきだと思います。それは、今後の深川市の未来に向けた大きな課題とも言え、またそう捉えるべきではないでしょうか。ここで伺います。1点目、深川市在住の65歳以上の方々で、現在就業されている方の人数や割合、就労形態の把握状況を伺います。2点目、高齢者の方々に対する職業訓練や自己啓発などスキルアップにつながる案内の周知や就労に伴う相談などは、どのように行われているのか伺います。3点目、能力開発基本調査によれば、60歳以上の労働者で自己啓発を行っているのは15.6%と低く、その理由として、仕事が忙しい、費用が高いなどの問題点が指摘されています。こういった高齢者のスキルアップなど、多様な人々がそれぞれの持つ力を最大限に発揮できるよう、または機会を逃さない支援の取組に対する考えや展望について伺います。
答弁 副市長 早川雅典(副市長は2023年3月まで)
高齢者の雇用と生活についてお答え申し上げたいと思います。1点目の65歳以上の市民の就労状況などについてでございます。本市では、2年に一度、深川市労働基本調査を実施しておりまして、直近の令和元年度の調査結果から申し上げますと、市内事業所における正規従業員の総数は3,030人でございまして、そのうち65歳以上の方は203人となっており、全体の6.7%を占めているのが現状でございます。この状況につきまして、これまでの調査結果と比較いたしますと、平成27年度調査では4.8%、29年度調査では5.4%となっておりますので、市内の事業所で勤務される65歳以上の方が、少しずつ増えていることがうかがえるものと考えております。また、定年年齢を65歳以上と規定している事業所の割合につきましては、平成27年度調査では24.9%、29年度調査では25.9%でありましたが、令和元年度調査では31.3%と、65歳以上の方を雇用している事業所も増加の傾向が見られる状況でございます。次に2点目、高齢者の方々に対する職業訓練や自己啓発などスキルアップにつながる案内の周知などの実施状況と、3点目の高齢者のスキルアップなど支援の取組に対する考えや展望につきましては、関連がございますので、併せてお答えさせていただきたいと存じます。議員が質問の中でも触れられておりますとおり、高年齢者雇用安定法の改正を契機に、70歳までの就業機会の確保を図ることは、労働力を確保するとともに、就労意欲を高めるなど、シニアの皆さんの生きがいや社会参加を促す大切な視点、転換点であると考えております。本市ではこれまでも求人情報などを、バスの待合機能を有しております町なかのプラザ深川などに設置するなど、情報提供に努めるとともに、直接事業主の方に対し、高年齢者雇用安定法や国の支援策などについて周知申し上げるなど、高齢者の雇用安定の推進に取り組んできたところでございまして、市内の事業主の方からは、65歳以上の経験と知識を持った従業員の方が、継続して働いてくれることに感謝しているとの声もお聞きしているところでございます。地域社会の中で豊かな経験と知識を生かした活動が期待されているアクティブシニアの皆さんに対しまして、地域支え合い活動の一環でございます、生活・介護支援サポーターの養成講座などを通じてボランティア活動の奨励を図るとともに、深川高齢者事業団の活動などについても併せて周知を行っているところでございます。さらに市では、高齢者の生活支援・介護予防サービスの提供体制の整備のため、生活支援コーディネーターを配置しておりまして、高齢者の方々に積極的に社会参加していただけるよう、高齢者の方の自宅や町内会、あるいはサロンなどに出向きまして、高齢者のニーズの把握や必要な情報をお伝えするなど、生活支援や社会参加の促進に取り組んでいるところでもございます。市といたしましては、今後とも各種介護予防事業、あるいは生活支援コーディネーター、さらには保健師等の訪問活動などを積極的に進め、サロンやボランティア活動などの様々な情報の周知を図ってまいりたいと考えております。また、地元拓殖大学北海道短期大学の社会人枠の入学もございまして、市としてもこれまでと同様に協力を進めるなどいたしまして、高齢者の皆さんの自己啓発などに結びつく様々な対応も図ってまいる考えでございます。このたびの改正高年齢者雇用安定法の内容などにつきましても、市内事業所に対し周知を図りますとともに、引き続き高齢者の雇用促進に努めるなど、多角的な視点に立って、高齢者の皆さんの社会参加を支援してまいりたいと考えております。