深川市議会 令和2年第2回定例会 2020年6月8日
これからの高齢者支援
2020年6月8日、深川市議会の一般質問で、大前昭代議員が「これからの高齢者支援」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。
- 質問者
- 大前昭代 議員
- 答弁者
- 市長 山下貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 大前昭代
まず初めに、2月28日に北海道知事より緊急事態宣言が発せられてから今日まで、新型コロナウイルス感染拡大防止にご尽力されました医療従事者の皆様をはじめとする各方面の皆様、そして強制ではない自粛要請が出された中で粛々と要請に協力してくださった市民の皆様に敬意を表し、感謝申し上げたいと思います。もちろん新型コロナウイルス感染症が収束したわけではありませんし、油断はできませんが、緊急事態宣言、特定警戒都道府県の対象でもあった北海道も解除になり、深川市においても全面解除となったことで、一旦この場で心からの感謝を申し上げたいと思いました。しかしながら、やはりある意味、ここからまた新型コロナウイルス感染症の収束、また抑え込みに向けた新たなスタートを切ったということなのかもしれません。これからもみんなが一丸となって、新型コロナウイルス感染症の収束に向け、頑張っていきましょう。では、通告に従って一般質問させていただきます。初めに、これからの高齢者支援について伺います。総務省統計局によると、日本の総人口、2019年9月15日現在推計では、前年に比べ26万人減少している一方、65歳以上の高齢者人口は3,588万人と前年の3,556万人に比べ32万人増加し、総人口に占める割合は28.4%となりました。また、内閣府令和元年版高齢社会白書によると、2036年には日本全体で高齢化率が33.3%に達し、2042年に65歳以上の人口はピークを迎えます。その後、65歳以上の人口は減少に転じるも、高齢化率は上昇を続け、2065年には38.4%に達し、2.6人に1人が65歳以上と推計されるとあります。このような政府の描いた未来の高齢化日本において、今現在、高齢者支援として行われているさまざまな支援事業、支援体制は十分なのでしょうか。今現在においては、見守り、緊急避難支援、地域包括ネットワーク、地域ケア会議などでの情報共有など、細部にわたり頑張っていただいていることは、言うまでもなく称賛に値するものと思っております。でも、これから先の将来において、さらなる高齢化社会においてはどうでしょう。高齢化の進展に伴い、ひとり暮らしの高齢者が増えていき、体調の急変にもかかわらず、医療が手遅れになる事態も想定され、万が一の状況でも発見されずに時間が経過し、大きな社会問題ともなっている孤独死、あるいは孤立死と言われる状況にもつながっていくのではないでしょうか。交友関係を含め、多様な社会的なつながりの中に身を置いている人なら、このような万が一の状況にも目が届きやすいでしょう。でも、高齢者の場合、こうした社会的なつながりが希薄になりがちで、核家族や配偶者の死去に伴い孤立しがちになり、周囲の関心も行き届きにくくなるものです。SDGsの理念にもあるように、全ての人は、人間として生まれた以上、命・生活・尊厳を確保する権利があります。そのためにも、命や生活が脅かされている全ての人を守らなければなりません。高齢による身体機能の衰退、身体疾患、経済力の低下、配偶者などとの離・死別らが複数起こったときに、つながりを失い、活動することへの機会、生きる目的、希望を失うこともあるのではないでしょうか。命と生活を守ると同時に、人間としての尊厳も守っていく支援が必要なのではないでしょうか。頻繁に会話をする相手がおらず、孤立しがちな高齢者が、他人と会話の機会を持ち、喜びや不安を分かち合うことができるということは、心の豊かさという人としての尊厳を維持するためにも大切なことだと思うのです。また、経済的な面から見た場合、厚生労働省の国民生活基礎調査2016によれば、高齢者世帯は富裕層と貧困層の二極化が深刻化しているが、65歳以上の高齢者世帯の生活意識で「大変苦しい」と「やや苦しい」の合計は1995年調査の37.8%から増加し、2016年調査では52%と過半数を占め、高齢者の経済的不安定さが表れているとありました。そのような中、道は、新年度予算案の中で、2020年度、仕事や趣味に意欲的な65歳以上の高齢者、アクティブシニアの社会参加に向けた支援を本格化させ、人手が不足する介護分野の仕事やボランティア活動など、積極的に地域活動に参加してもらうよう働きかけ、誰もが生涯、元気に活躍できる社会環境の創出を柱の一つとして、継続的にアクティブシニアの活動支援に力を入れ、地域事情や高齢者個々のニーズに応じた就労や社会参加の機会を提供していくという新聞記事を見ました。また、国も70歳まで働く機会の確保を企業の努力義務とする高年齢者雇用安定法改正案など、関連法案を閣議決定しました。70歳までの就業機会確保は、政府が掲げる全世代型社会保障改革の柱の一つです。高齢者の働き手を増やして、年金などの社会保障の担い手を厚くする狙いがあります。そのような中、日本総合福祉アカデミーなどを運営する株式会社ガネットの2019年12月に行った調査によると、働く50代の男女の80.6%が定年後も働かなければ不安と感じ、4人に1人が貯蓄していないと回答しているとの結果を明らかにしました。不安の理由について、そのほとんどが老後の生活資金を理由に挙げ、老後の暮らしの心配から、引き続き働かざるを得ないと考えている実態が浮かんできました。また、ほかに不安の理由として、社会とのつながりが断たれてしまう、生きがいを見失ってしまうが続いたとありました。 60歳以上の男女に、定年前後の仕事観について、働く上で最も重視していることという質問に対しても、人とのつながり、ワークライフバランス、社会貢献が上位を占めていました。人生100年時代と言われる今、厚生労働省が健康上の問題で日常生活に影響のない期間である健康寿命を3年以上延ばす目標を打ち出し、その実現のため、日本老年学会が2014年に提唱した新しい概念で、加齢により筋力や認知機能、社会とのつながりが低下した状態で、健康な状態と要介護状態の中間にある状態のことを指したフレイル予防も重要であるとしています。また、フレイル予防は、個人の努力だけでなく、社会環境も変えていくことが大切であるとされています。このように、現実問題と将来の高齢社会における不安とが重なっているのは、皆が既に実感していることだからだと思うのです。市独自での取り組みには限界もあると思いますが、先を見据えた高齢者支援について伺いたいと思います。質問の1点目、現在、社会からの孤立や地域関係の希薄防止のために介護予防ふれあいサロンを行っていると思いますが、サロン自体に参加しない、できない高齢者の孤立対策をどのように考えているのか伺います。2点目、低所得、生活困窮高齢者への生活支援はどのようなものがあり、現在どのくらい利用があるのか伺います。3点目、独居になり、持ち家を維持していくのが大変で、ひとり暮らしでもしものときに不安があるが、介護認定を受けるほどでもないような高齢者が入居できる施設や、シェアハウスのような住宅が深川市にどれぐらいあって、利用率や待機人数はどのようになっているのか伺います。4点目、近年、介護認定審査を受けている人数と介護認定された人数の推移、入所待機人数の推移を伺います。5点目、これらの高齢社会に向けての支援として、新たにスタートさせる事業もしくは今後考えられる新たな事業があればお聞かせください。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
これからの高齢者支援について5点の質問がありましたので、順次お答えいたします。1点目の高齢者の孤立対策につきましては、介護予防サロンなどの通いの場に参加せず、地域から孤立している方がどれぐらいおられるか、まずはその実態を把握することが課題となります。本市としましては、民生委員の活動や、福祉等の関係機関、そして生活支援コーディネーターなど、地域と密接に関係している機関と連携して把握に努めておりますとともに、地区担当保健師等による個別訪問を通じまして、地域等による見守りや、あるいは福祉サービス等の利用を促すとともに、本人の意思を尊重し、その人らしい生活が維持、継続できるように、しっかり支援に努めているところであります。なお現在、市が実施しております高齢者の見守りに関する事業としては、定期的に電話や自宅を訪問し、安否を確認するひとり暮らし老人等安否確認サービスや、警察、郵便局などの団体、電気、ガスなどのライフライン事業者など、市内37の民間事業者に参画いただきまして、地域見守りネットワーク協定を締結して、高齢者の日常生活の見守りにそれぞれ協力いただいているところであります。さらに、ひとり暮らしの高齢者などに係る災害時の支援方策を作成する災害時要援護者避難支援プランにおいて、災害時支援のほかに、訪問や声かけなど、日ごろから見守り活動に協力いただき、地域から孤立することなく安心して暮らすことができる体制づくりに努めているところでございます。次に、2点目の低所得者、生活困窮者への生活支援についてでありますが、低所得者世帯の経済的負担軽減を目的として、上下水道料金、し尿汲み取り料の軽減、そして指定ごみ袋の支給といった措置を本市では実施しているところでございます。こうした生活支援の対象となる世帯は、生活保護基準の1.3倍以下の所得水準の方といたしておりまして、令和元年度は371件の申請があり、340件が該当となっているところであります。ちなみに、このうち65歳以上の高齢者世帯は184件となっております。なお、言うまでもありませんが、生活が困窮した際には生活保護制度ももちろんございますので、ご相談いただければと思っております。3点目の高齢者住宅等の状況についてでありますが、市内には、介護認定を必要としない高齢者が入居可能な施設は4カ所ございます。一つ目としては、ケアハウスアニスティ深川、こちらは定員50人中、現在49人入所、待機者の数は10人と聞いております。二つ目に、軽費老人ホームひいらぎ荘でありまして、定員50人中48人の入所となっており、待機者は10人と聞いております。三つ目、多度志にあります生活支援ハウスしらゆりの里、こちらは定員9人で、現在4人の方が入所、待機者はいない状況であります。四つ目は、音江町広里にございます高齢者共同住宅にじいろでありまして、定員10人中7人の入所で、現在待機者はいないと聞いております。なお、待機者がいるいずれの施設も、他の施設へのかけ持ちで申請をしておられる方や、今すぐには入居を希望しない、事前予約といった待機者もおられると伺っているところでございますが、以上が3点目の質問に対する答えであります。次に4点目、介護認定審査会の審査状況及び施設の空き状況についてでありますが、平成29年度から令和元年度までの各年度の65歳以上の高齢者のうち、要介護認定を受けている方の割合という意味での認定率は、平成29年度、申請人数は1,621人に対して、認定者数1,612人で、認定率は18.8%。平成30年度、申請人数は1,635人に対して、認定者数1,628人で、認定率は19.1%。これはあくまでも65歳以上の方の割合でありますので、申請の件数と認定者は同率ではございません。続きまして、市内介護施設の空き状況について申し上げます。令和2年6月現在、特別養護老人ホーム2カ所合わせまして8人、そして老人保健施設1カ所10人、認知症グループホーム4カ所合わせて5人、サービス付き高齢者向け住宅1カ所9人、そして有料老人ホーム1カ所27人のそれぞれ空きがある状況となっております。最後の5点目、高齢社会の支援として新たに取り組む事業についてのお尋ねでありますが、本市の令和2年5月末現在の高齢化率は41.7%となっております。今後もこの高齢化率は上昇する見込みでありまして、それに伴い、認知症の高齢者の数も増えていくことが予想されております。高齢者の認知症有病率は17%とも言われておりまして、認知症により判断能力が不十分な高齢者の財産や権利を守る成年後見制度が身近に利用できる体制の構築が強く求められていると考えております。 このため、本市としましても、成年後見制度の利用促進に向けまして、弁護士、司法書士、福祉、医療の関係者による成年後見制度地域連携ネットワーク会議を立ち上げ、必要な方が成年後見制度を利用できる環境整備を図るため、今まさに検討を重ねているところでございます。このほかに、地域包括ケアシステムを推進していく上で必要となります、自助、互助、共助の取り組みに向け、地域住民が主体となり高齢者の生活支援等のサービスの体制整備を進めていくため、地区民生児童委員協議会、町内会、サロンなどに出向いて、地域の困り事などの聞き取りを行う生活支援コーディネーターを昨年度より社会福祉協議会へ委託して配置しておりまして、高齢者の生活支援や社会参加推進の充実に取り組んでいるところであります。やはり高齢者の生活ニーズを支えるには、公的なサービスに加えて、介護保険サービス以外の生活支援の構築を図るべく、住民が主体となり、支え合いや助け合いなどのインフォーマルなサービスの充実が重要でありますことから、多様な担い手による介護予防・生活支援サービスの充実を図りつつ、支え合い、助け合う地域社会づくりを目指した取り組みを進めてまいりたいと考えております。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
答弁を補足させていただきたいと思います。高齢者の介護認定の審査人数、認定率について、何年か前からの数字を申し上げておりましたが、一番新しいデータであります令和元年度についての数字を申し上げておりませんでしたので、付け加えさせていただきます。令和元年度は、申請人数1,579人に対して、認定者数1,574人で、認定率は18.7%となっております。平成29年、30年、令和元年と、3年分について数字を申し上げました。