深川市議会 令和元年第4回定例会 2019年12月10日
教職員の働き方改革について
2019年12月10日、深川市議会の一般質問で、大前昭代議員が「教職員の働き方改革について」質問し、教育長 早川雅典が答弁しました。
- 質問者
- 大前昭代 議員
- 答弁者
- 教育長 早川雅典
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 大前昭代
次の質問に移らせていただきます。教職員の働き方改革について伺います。働き方改革実行計画、働き方改革については、安倍総理が議長となり、労働界と産業界のトップと有識者が集まった働き方改革実現会議において、働き方改革実行計画が2017年3月28日にまとめられており、その成果として、働き方改革実現会議が提出した、働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律、働き方改革関連法も2018年6月29日に可決成立し、2019年4月から施行されています。厚生労働省も働き方改革の実現に向け、月45時間、年360時間を原則とし、臨時的な特別な事情がある場合でも休日労働を含む年720時間、単月100時間未満、複数月平均80時間を時間外労働の上限とする規制を導入しました。しかしながら、2016年度に、公立学校の教員を対象に実施した教育勤務実態調査によると、過労死ラインと言われる1カ月に80時間以上の時間外勤務をしている人の割合が、小学校で30%、中学校で約60%いて、その時間は10年前に比べると月に17時間から20時間もふえていて、現状も変わりはないのだそうです。また、教員の働き方の特殊性を考慮し、昭和46年、教職員給与特措法が制定され、残業代を出さないかわりに給料月額の4%を教職調整額として出すことが決められていますが、この4%は残業が月8時間だった当時の状況を踏まえたとされています。本年11月7日には、忙しい時期の所定労働時間を延ばし、かわりに夏休み期間にまとめて休む公立学校の教員の勤務時間を1年単位で調整する変形労働時間制を盛り込んだ、教職員給与特措法改正案の国会審議が始まっています。しかし、現場の教職員からは反対の声が上がっているようで、その理由としては、長時間労働の抑制効果は薄く、労働する時間を移すだけで働き方改革にはつながらない。時間外労働が見えにくくなり、所定労働時間を延ばすことで、繁忙期の時間外労働を見せかけだけ減らすことができる。長期休暇中の休みのまとめどりは、変形労働時間制がなくてもできるので、導入の必要はない。夏休み中の出勤日も残業があるのに、恒常的な時間外労働はないことを前提とした制度と厚生労働省が通達に明記している。繁忙期の所定労働時間が延びると、保育所のお迎えや介護サービスの利用時間に間に合わないケースが出るなど、育児や介護に携わる教員への配慮がされにくくなるなどという内容でした。東京都杉並区では、学校や先生を支援するという教育委員会の本来のスタンスで働き方改革を進めていて、部活動の支援として、学校や先生の実情に合わせて、プロのコーチや外部の指導者が部活の指導をする。そして、学校サポーターという組織により、登下校の見守りや小テストの丸つけをするなど、多くの学校関係者や地域住民が学校の活動に参画し、いずれも先生の負担軽減につながっているということです。しかしながら、現場の教員は、小テストの丸つけやプリントの印刷などが含まれる教材研究と呼ばれる分野の仕事、そして学校や学級内でもめごとなどが起きないように平穏に運営するための学級運営、また、学校や教員同士で決められた仕事を分担する分掌という事柄に対しての作業は本務と思っているので苦にならない。しかし、人手不足の中、国や北海道教育委員会からの学力テスト調査、体力テスト調査などの調査物やアンケートなどがふえ続け、本分である授業や授業準備にかける時間、教材研究としてもっとやりたいこと、やれることができない、支援が必要な子供にも支援専門の先生が足りないなどといった現場教員の声も聞きました。働き方改革は、地域や学校、子供たちの状況に合った形で進めていくことが大事であり、先生方の負担感を軽減し、子供、保護者、地域の方々はもちろん、教職員や教職員の家族もみんなが幸せな学校づくり、幸せに働いてもらうためにその環境を整えることを目指し、そして教育に集中できる時間を確保するということ、それが教員の働き方改革ではないかと私は考えるのです。先生は、子供のためであるなら、どんな長時間勤務もよしとするという働き方をずっとしてきましたが、教職員は特殊な聖職者ではないのです。そして、そういった環境の中で、先生自身が疲弊してしまっては、それは本当の意味で子供のためにならないと思うのです。また、将来教職につきたいと夢を見ていた魅力ある職業だった教員という仕事が、今や長時間労働などの労働環境や部活指導などの実態で、ブラック職場とのイメージを持たれ、現役の教員がツイッターで「先生死ぬかも」といったハッシュタグが広がったなどの新聞記事も目にしました。現在の日本における学校教育は、国際的に見ても非常に高い成果を上げていますが、これは現場の先生方の献身的な長時間勤務の上に成り立ち、決して持続可能なものではありません。人を育てる教育は何よりも大切なことであり、教育現場が抱えるさまざまな問題を解決し、教員という職業が魅力的な仕事になること、子供たちと日々向き合っている先生方が誇りと自信を持って授業を担当し、子供たちと向き合えるように、また、志高く能力のある方々が、次の時代を生きる子供たちのために教師の道を選びたいと思えるようにするためにも、働き方改革は絶対に必要なことなのです。働き方改革を進めるには、今まで学校や先生がやって当然と思われていたことをやめるという決断と、その決断に対する保護者の方々や地域社会の方々の理解と支援が不可欠であると思われます。そのプロセスは簡単なものではないかもしれませんが、今変わらなければ、子供たちによりよい教育をするという一番大切な目的が果たせないのではないでしょうか。働き方改革は、社会全体で取り組むべき課題で、ここ深川の地でも、学校や先生達の仕事を徹底的に見直し、今何が足りなくて、何ができるのかをしっかり検証し、解決への道を模索しなければならないと思うのです。ここで4点伺います。1点目、教育現場の実態。長時間労働や有給休暇の取得などの現状の把握をどこまでされているのか伺います。2点目、教育現場の現状についてなど、先生たちの話を直接聞く場は設けられているのか伺います。3点目、今現在、学校における職場環境として問題点、改善点として考えられるところが存在するのか、もしあるならば、それに対しての対策を伺います。4点目、今後の深川市における教育現場の働き方改革についての考えをお伺いいたします。
答弁 教育長 早川雅典(教育長は2020年3月まで)
教職員の働き方改革について、4点の質問をいただきました。前段、深川市の現状を若干申し上げさせていただいた後に、質問にお答えしたいと思います。本市におけます教職員の働き方改革の方針といたしましては、国や北海道教育委員会のガイドラインなどに基づき、ことし2月に学校における働き方改革アクション・プラン及び深川市の部活動のあり方に関する方針、この二つを策定したところでございます。学校における働き方改革アクション・プランでは、1週間当たりの勤務時間が60時間を超える教員をゼロにすること、部活動休養日を全ての部活動で実施することなどの五つを当面の目標といたしまして、平成30年度から3年間で取り組むことといたしております。また、深川市の部活動のあり方に関する方針では、児童生徒のバランスのとれた生活や心身の成長に配慮するとともに、教員の部活動指導における負担が過度にならないよう配慮し、部活動が持続可能なものにするということを趣旨といたしまして、具体的には、部活動休養日は、1週間のうち平日は少なくとも1日、土曜日及び日曜日は少なくとも1日以上とし、1日の活動時間は長くとも平日では2時間程度、学校の休業日では3時間程度などを定めているものであります。本市といたしましては、これらの計画に基づきまして、働き方改革を現在推進しているところでございます。そこで、質問の1点目、教育現場の実態、長時間労働や有給休暇の取得などの現状の把握についてであります。教職員の勤務時間につきましては、これまでも学校長が管理いたしておりますが、アクション・プランの策定によりまして、より客観的にその実態を把握する仕組みといたしまして、平成29年12月からパソコンを利用いたしましたタイムカード機能を用いまして、出退勤時刻の把握を行いますとともに、さらに本年7月からは、効率的な勤務時間を集計できるよう改善を図ったところでございます。また、有給休暇の取得状況等につきましては、深川市立学校職員服務規程に基づき、校長が適正に管理しているところでございます。教育委員会といたしましても、有給休暇の取得促進策といたしまして、平成30年度から、教職員が一斉に休暇等を取得する学校閉庁日の設定を行うことといたしまして、本年度は、アクション・プランの目標であります、夏季と冬季の休業期間中でございますけれども、夏季で3日間、冬季で6日間ということで、年間9日間以上の学校閉庁日を全小中学校において設定しているところでございます。次に、2点目の教育現場の現状についてなど、先生たちに直接話を聞く場は設けられているかということについて、申し上げます。教育現場の現状の把握につきましては、それぞれ校内の状況を把握しております学校長及び教頭と連絡を密に行うほか、教育委員会が学校訪問するなどいたしまして、その把握に努めているところでございます。また、アクション・プラン等の推進につきましても、校長会及び教頭会を通しまして、各学校の教職員に対しましても十分に周知を行っているところでございますし、教育長を座長といたしました教育委員会と深川市校長会で働き方改革推進部会を設置いたしておりまして、必要な見直しなどを行うことといたしております。次に、3点目の学校における職場環境の問題点、改善点とその対策についてでございます。学校における職場環境につきましては、教職員の勤務時間の状況から見られる傾向といたしましては、本年9月、10月の2カ月間の実績だけで申し上げますけれども、小規模校におきましては、教職員の時間外勤務は月45時間以内にほぼおさまっておりますが、部活動のございます小学校及び中学校では、月80時間を超える教職員が複数人いる状況となっております。生徒児童数が多い場合の業務量及び部活動担当教職員の業務量につきましては、課題があるものと考えておりまして、今後、アクション・プラン及び部活動のあり方に関する方針を推進することによりまして、それらの改善を図っていく考えであります。4点目、今後の深川市における教育現場の働き方改革についての考えについてでございます。教職員が健康でやりがいを持って働くことができる環境を整えまして、子供たちと向き合う時間を確保するため、教員の負担を軽減する取り組みが必要であると考えておりまして、学校における働き方改革の推進には、学校はもとより、国、地方公共団体、さらには家庭、地域等を含めた全ての関係者がそれぞれの立場で、解決に向けて取り組むことが重要であると考えているところでございます。本市におきましては、来年度から、市内小中学校全校にコミュニティ・スクールを導入することといたしておりますので、地域と学校との結びつきがより深くなり、学校運営が議論される中で、地域としての学校への支援もさらに充実されるものと考えているところでございます。教育委員会といたしましては、学校における働き方改革アクション・プランと深川市の部活動のあり方に関する方針に基づきまして改革を進めるとともに、国や北海道の動向を見きわめながら、これらの計画内容の見直しも行うなどいたしまして、働き方改革の継続的な取り組みを進め、教職員が健康でやりがいを持って働くことができる環境の整備に引き続き取り組んでまいる考えでございます。