深川市議会 令和元年第3回定例会 2019年9月12日
LGBTへの理解とパートナーシップ制度の導入
2019年9月12日、深川市議会の一般質問で、大前昭代議員が「LGBTへの理解とパートナーシップ制度の導入」について質問し、企画総務部次長 三浦浩二が答弁しました。
- 質問者
- 大前昭代 議員
- 答弁者
- 企画総務部次長 三浦浩二
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 大前昭代
それでは、最後の質問に移らせていただきます。LGBTとパートナーシップ制度導入について伺います。大手広告会社電通内に設けられた電通ダイバーシティラボが2019年1月10日、LGBT調査2018結果報告を公表し、調査対象は全国に住む20歳から59歳の個人6,229人に行われたもので、「LGBTを知っていますか」との問いに対して、2015年の調査では「知っている」、「何となく知っている」と答えた人が37.6%だったのに対して、今回の調査では68.5%と倍近くにふえ、ここ3年でLGBTの認知度は急速に前進したということです。それでは、LGBT層がどれくらいの割合でいるのかというと、2012年調査では5.2%、2015年調査で7.6%だったものが、2018年調査では8.9%になっており、増加傾向にあるという結果が出ました。ここ数年でLGBT層に対する認知と理解が進んだことから、みずからのセクシャリティーについて考える人がふえたことや、アンケートや調査に対しても、以前より答えやすくなっているなどが関係しているのではという分析もありました。LGBT層の8.9%というのは、わかりやすく例えると11人に1人、左ききの人の割合とほぼ同じということです。深川は都会の大きなまちと違って、人口もさほど多くなく、まだ関係ないと思ってはいなかったでしょうか。LGBTの人たちが見えてこないのは、カミングアウトしている人がまだ少ないということなのです。LGBT層に対して「LGBT、すなわち性的マイノリティーの当事者だということをカミングアウトしていますか」との問いに対して65.1%が「誰にもカミングアウトしていない」と回答しているそうです。「以前に比べてカミングアウトしやすい環境になっていると感じますか」との問いに対して、当事者の69.5%が「なっていない」と回答しています。11人に1人、左ききの人とほぼ同じくらいの割合でLGBT層が存在している。そのことはしっかりと認識する必要がありますし、その人たちが生きづらい世の中はどう考えてもおかしいことだという認識を持たなければいけないと思っています。そのためにも、まず、LGBT、すなわち性的マイノリティーについて誰もが知り、理解しなければなりません。ここから先はLGBTと呼称しますが、来年の2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックのオリンピック憲章もまた性的指向による差別を禁じています。日本学術会議、社会と教育におけるLGBTの権利保障分科会で包括的にLGBTについて論じられたというウエブ記事を見ました。LGBTの権利保障が急務となっている三つの分野、すなわち婚姻、教育、雇用と労働について政府と諸機関、国民が取り組むべき課題について取り上げられていました。日本におけるLGBTへの対人口比は7.6%に上るらしく、その多くが社会生活や学校生活でさまざまな困難を抱えている現状があります。日本政府は、LGBTの人権保障に関する国連の活動に尽力してきましたが、国内政策の取り組みはおくれており、国連人権諸機関が日本政府に対して示す勧告を尊重し、性的指向の自由、性自認の尊重、身体に関する自己決定権の尊重などを含む包括的な根拠法の制定及び関連法の改正が求められているという内容でした。ここで述べられている性的指向、性的自認とは、人の恋愛、性愛がいずれの性別を対象とするかをあらわすものであり、具体的には、恋愛、性愛の対象が異性に向かう異性愛、同性に向かう同性愛、男女両方に向かう両性愛などを示し、性自認とは、性別に関する自己意識のことで、自分の性をどう認識しているか、どのような性同一性を自分の感覚として持っているのかということで、心の性とも呼ばれることもあります。このような状況の中、LGBTに関連したものとして、2015年4月、東京都渋谷区が日本で初めてパートナーシップ制度を施行したのを皮切りに、北海道では札幌市が2017年6月、パートナーシップ制度を導入していますが、札幌市以外の道内における導入自治体はまだありません。しかし、日本全体では、パートナーシップ制度の導入が進んでおり、現時点で導入済みの自治体は、2015年、東京都世田谷区、2016年には三重県伊賀市、兵庫県宝塚市、沖縄県那覇市、2018年には福岡県福岡市、大阪府大阪市、東京都中野区、2019年には群馬県大泉町、千葉県千葉市、千葉県千葉市では、異性パートナー、いわゆる事実婚オーケーだそうです。そして、大阪府堺市、熊本県熊本市、東京都府中市、神奈川県横須賀市、岡山県総社市、神奈川県小田原市、大阪府枚方市、東京都江戸川区、東京都豊島区、栃木県鹿沼市、宮崎県宮崎市の23の自治体、既に今年度中に導入を予定している各自治体は、埼玉県さいたま市、岐阜県飛騨市、岐阜県飛騨市は同性パートナー、事実婚を認めているということで進めています。岡山県岡山市、東京都港区、愛知県名古屋市、長崎県長崎市、茨城県は自治体ではなく、県単位でパートナーシップ制度の導入を検討しているということで、大きく話題となっています。そして、現在導入を検討している自治体は、神奈川県逗子市、神奈川県鎌倉市、沖縄県浦添市は性の多様性を尊重する社会を現実とするための条例策定を進めており、同性パートナーシップ証明や性別による差別の禁止などを盛り込んだ包括的な内容を2020年の春に施行を目指しているということで、その輪はどんどん広がっています。そして、冒頭に述べたように、LGBTの権利保障には住民全体の理解が欠かせず、学校、職場、地域が一体となってLGBTに関して知り、知識を持つ機会を積極的に設け、身の回りの習慣や常識となっている考え方をいま一度、点検し、偏見と差別を取り除き、LGBTに対する理解を深めて共生社会を築くことが果たすべき課題であると考えます。性的指向、性同一性を含む性自認、身体的性にかかわる特徴等に基づく差別を禁止し、LGBTの権利保障を図るための条例や制定、性自認の尊重、身体に対する自己決定権の尊重、婚姻を含む共同生活の保障、教育上の権利保障、雇用・労働に関する均等待遇などもパートナーシップ制度と同様に考えていかなければならないことだと思っています。当事者たちが自分の居場所があると実感でき、家族、学校、職場などの環境を整えていくことが大切であると考えます。たとえ1人でも気持ちを受けとめてくれる人、安心感を与えてくれる人がいること、そういった輪を広げていくことにより、当事者が前向きな気持ちを持てる差別や偏見もなくなるまちをつくらなければいけないと思っています。そして、LGBTを受け入れ、偏見や差別がなくなることは、全ての個人に対する偏見をなくすことにもつながるとも考えます。LGBTを含む全ての個人の個性、考え、価値感、あらゆる面で個人というものを尊重していく、そういう社会が未来にはあるのではないでしょうか。そして、世界が、社会が未来へと動き出しているということを誰もが受けとめなければならないと考えています。そこで、4点伺います。1点目、深川市として現在のLGBTに関する勉強会や講習会などの開催予定や考えについて伺います。2点目、LGBTに関しての市職員の知識や対応についての研修やマニュアルなどの整備について伺います。3点目、LGBTへの今後の考えや対応、展望について伺います。4点目、パートナーシップ制度導入に対する現在の考えと対応及び今後の展望について伺います。
答弁 企画総務部次長 三浦浩二(企画総務部次長は2020年3月まで)
LGBTへの理解とパートナーシップ制度の導入についての質問にお答えいたします。初めに、現在のLGBTに関する勉強会などについてでありますが、本市では、本年3月に深川市男女共同参画計画の第2次計画見直し版を策定しておりますが、計画の見直しでは、女性活躍推進法に基づく市町村計画として位置づけたほか、LGBTに関する内容を新たに追加するなどしておりまして、この冊子を公共施設に備えつけるなどして、市民への周知に努めているところでございます。このほか、本年度の取り組みとしましては、本年6月29日に、本市や旭川人権擁護委員協議会などが主催いたしまして、深川市男女平等参画推進協議会が主管となって開催をいたしました男女共同参画市民フォーラムにおいて、北海道LGBTネットワークの代表である桑木昭嗣氏を講師にお招きして「LGBTの基礎知識と当事者が抱える困難」と題した講演会を開催したところでございまして、この講演会に87人のご参加をいただいたところでございます。講演では、講師の桑木氏自身がLGBTの当事者でございましたので、ふだん余り聞くことのできない自身の体験談についてもお話をいただきました。参加者からは大変理解が深まったなどの感想を多くいただきまして、この講演会によって、市民意識の高揚が図られたものと考えているところでございます。次に、2点目の市職員の研修などについての質問でございますが、市役所は出生から死亡まで、各種の手続やご相談など、多くの市民の方々に訪れていただく場所でありますので、市職員一人一人がLGBTの方々に対して理解を深めた対応をとることが重要であると認識しているところでございます。現在のところ、職員向けの研修会やマニュアルの作成などは行ってはおりませんけれども、今後におきましては、市職員が理解を深める取り組みについて十分検討してまいりたいと考えております。次に、3点目の今後の考え方や展望についてでございますが、深川市男女共同参画計画に新しく追加しました内容は、LGBTなどの性的少数者の方に対する正しい知識と理解を深めることが重要としておりまして、具体的な取り組みといたしましては、市のホームページなどを活用して周知啓発に取り組むとしているものでございます。今後におきましては、この計画を基本に取り組んでまいりますけれども、周知や啓発に当たりましては、関係団体と連携するなどして、機会あるごとに、子供から大人まで幅広い世代に対して周知等を行ってまいりたいと考えております。最後に、4点目のパートナーシップ制度に対する考えなどについてお答えいたします。パートナーシップ制度は、LGBTなど性的少数者の方の気持ちを受けとめる取り組みでございまして、一例を挙げますと、当事者同士が互いを人生のパートナーとして日常生活において相互に協力し合うことを約束した関係であることを行政機関に対して宣誓するなどの制度でございます。議員がおっしゃられましたとおり、この制度については全国でも徐々に広がりを見せておりまして、道内でも札幌市が平成29年6月に要綱を制定しておりますが、札幌市パートナーシップの宣誓の取り扱いに関する要綱を制定して推進しているところでございます。本市では、昨年、深川市男女平等参画推進協議会の役員とともに、札幌市の取り組みについて調査を行っております。この札幌市の制度の概要を少し申し上げますと、双方が20歳以上であることや、市内に住所を有する、または市内への転入を予定していることなどを要件として、市職員の前で確認書と宣誓書を記入した後に、市から宣誓書の写しと宣誓書受領書の交付を受けるといった制度となっているものでございます。また、リーフレットも独自に配布して周知をしているということでございました。しかし、大切なのは、制度自体の制定だけではなく、民間企業などへの理解の普及が最も重要なことだとおっしゃっておりました。したがいまして、本市におきましては、男女共同参画計画に基づきまして、まずはLGBTの方々に対する正しい理解を深めることが大変重要であると考えておりますので、引き続き周知啓発に努めてまいりたいと思いますが、並行して、先進自治体の事例などの情報収集や関係団体の意見を聞くなどして研究してまいりたいと考えております。