深川市議会 平成30年第4回定例会 2018年12月5日
人口減少に負けないまちづくり
2018年12月5日、深川市議会の一般質問で、田中昌幸議員が「人口減少に負けないまちづくり」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。
- 質問者
- 田中昌幸 議員
- 答弁者
- 市長 山下貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 16番 田中昌幸
ことしも4週間を切りまして、平成最後の年末を迎えます。本年こそは穏やかな1年にという思いもありましたが、ことしも多くの災害、事件が発生し、異常気象等により、米、ソバ、小麦など、土地利用型作物は総じて不良となったことは、農業を基幹産業とする当市において、所得減の打撃はもちろん、メンタル面での影響が強く感じられます。9月6日の北海道胆振東部地震を初め、被災された方々にお見舞い申し上げますとともに、地震によるブラックアウトなどで露見した大規模災害への対策の不備は、阪神・淡路大震災、東日本大震災を経験した我が国においても、いまだ解決どころか、次々と新たな課題が露見しています。また、人口減少や行財政改革により、被災地の復旧・復興に欠かせない自治体職員が減少し続けている中での災害対応が、いかに困難かということも教訓として生かさなければなりません。このような中、安倍政権は、西日本豪雨災害での官邸不在での対応おくれを取り戻そうとしてか、胆振東部地震では、過剰とも言える口出しをして、被災地に混乱をもたらした上、今回の震災でも改めて大事だと認識された命の水とも言える水道法の改正を強引に進めるなど、地方の声も聞かず、国民の声も聞かず、官邸の思いどおりに進め続けています。一方、このことに対し、政府・内閣の歯どめともなるべき立法府としての国会の運営を、安倍首相の都合に合わせ、思いのままに進めていることに、政権与党の自民党・公明党の責任は重大だと考えます。国権の最高機関である国会が熟議の運営により正常化することを願いつつ、当市においては山下市政が今の官邸のようにならぬよう、この議会が熟議の場になるよう気を引き締めて、通告に従い一般質問を行います。1点目は、人口減少に負けないまちづくりについてであります。山下市長の選挙公約でもあるかと思いますが、今年度の市政方針の一番初めに記載のある「人口減少に負けないまちづくり」については、今年度の市政方針では、「人口の自然減を食いとめるためには、出生率の向上が重要なことから、これまで結婚から出産、そして子育てに至るまでのさまざまなステージにおける行政的支援の充実に努めてきたところであります。そのこともあって、本市の合計特殊出生率は、平成28年には1.5と総合戦略で掲げた数値目標の達成を見たところでありますが、29年には残念ながら数値が落ち込む結果となりました。そのため、平成27年度から行っている妊婦健康診査通院等支援事業について、これまでの妊婦健康診査のための市外への定期通院や市内外で行う妊婦教室・相談事業に参加する交通費の一部助成に加え、新たに出産時と産後の健康診査に要する交通費についても助成を拡充することで、安心して子供を産み育てることができる環境づくりを一層推進します」など、ほかにも公立高等学校の魅力づくり事業、事業主に対する若年者等雇用拡大奨励事業に加え、新規学卒者などへ企業情報の提供を行う若年者雇用対策事業、深川自動車学校を株式会社深川振興公社への事業継承などが示され、少子化に対する施策、若年者の雇用対策による人材確保などなど、これまでの取り組みについては一定の評価ができるものであります。一方、これらの施策を続けているにもかかわらず、なお人口減少がとまらない現下の状況について、いま一度現状を把握し、必要な取り組みを重点的に進める上での根拠としてはどうかという視点で議論したいと思います。市の人口推移や将来予測は、これまでも総合計画やまち・ひと・しごと創生総合戦略でも提示されてきていますが、市の人口がどのように推移し、どの分野が減少しているのかということが具体的に示されてきてはいないと言いますか、どうなっているのかという部分は明確になっていないと思います。そこで、私なりに市のハンドブックから人口動態のデータと、市政ハンドブック「市民の暮らし」のページにある出生・死亡・転入・転出の四つのデータを一覧表にまとめてみました。そこから明らかになったことは、昭和38年5月1日に1町3村で合併市制施行された時点で深川市の人口は3万5,724人、45年4月1日に多度志町編入合併により3万8,931人、ピークは記録の上では3万9,012人ということになっておりますが、以降は一度も人口が増加することなく減少が続いてきています。昭和年代は毎年おおむね200人前後が減少しておりますが、昭和61年から平成3年にかけて、年500人から700人以上の減少が6年ほど続き、実に3,700人以上が減少しております。あわせて、平成3年には人口3万人を切っておりますが、ちょうどこの時期は臨調行革路線のもと、国鉄分割民営化が実施され、実に多くの国鉄職員・関連職場職員を初め、ご家族の多くが転出を余儀なくされ、国鉄に限らず、多くの公的職場の再編、行革が断行された結果として、深川市内の職場を失い、転出された時期に重なっております。それ以降は、多少の増減はありますが、毎年おおむね350人前後の減少となっております。これまでは人口の総数ですが、次に平成11年以降の出生・死亡・転入・転出を一覧にしてまとめてみますと、出生数は16年までは170人前後で推移しております。以降、平成28年までは120人から140人の子宝に恵まれることが継続されてきたのですが、昨年の29年で80人、ことしは10月末までの数字を足しますと78人ということになっておりまして、第2回定例会で保育園の建設についてでも指摘しましたが、これまで年120人、就学前乳幼児数の総数がゼロ歳から6歳までで720人という状況から、年80人の出生とすると、総数480人に激減するという状況が現実のものになりつつあると思われます。一方、死亡数は、この20年間おおむね300人前後と少しふえつつありますが、大きな変化がないため、人口の自然増減については、出生数が決め手になっていると認識できます。転入・転出については、動きそのものが年々減少しておりまして、総じて毎年のいわゆる社会減の数が120人から140人と大きな変化はなく、推移しているようであります。私見ではありますが、超高齢社会の中で長寿化は進みつつも、お亡くなりになる方の数は少しずつふえながらも、極端な変化はないと思いますし、この数を減らす、いわゆる自然死を減らすということについては事実上困難と思います。さらに、現在は300人強という数字ではありますが、今後徐々に増加することは避けられませんので、葬祭場の整備は喫緊の課題であり、待ったなしと言えると思います。一方、出生数は、これまでも行っている子ども・子育て支援対策で一定程度維持されてきましたが、いま一度対策を強化する必要がある。また、大きな企業等の撤退などがない限りは、高校・大学卒業後に働き口を求めて札幌や本州に転出する数がこの120人前後の数字と合致するのではないかと考えます。地元での魅力ある働く場を継続的につくっていくことが大事だということを改めて確認できると思います。今申し上げましたデータについての緻密な調査をしたり、聞き取り調査をしているわけでもなく、市のホームページにあるデータを自分で抽出してつくったものでありますので、明確な根拠があるわけではないのですが、少なくとも社会の情勢とほぼ合致しており、的外れの推論ではないと自画自賛しての質問ではありますが、質問の1点目、深川市の人口推移と人口減少の特徴とその評価について、市としての人口推移と人口減少の特徴について分析しているものがあればお示ししていただき、今申し上げました私の見解とあわせて、その特徴と評価についてお示しいただきたいと思います。2点目、少子化の進行及び出生数の減少への対策について。今の状況では、出生数は2年連続の80人台となると予測されますが、この状況に対する考えとして、現状のままで100人以上に回復するという考え、第2回定例会での答弁にもあった内容でありますが、こういった考えにお変わりはないのか。100人以上に回復させるということであれば、さらなる対策が必要となると思いますが、例えば国が幼保無償化政策を打ち出しており、これを全否定はしないものの、市の独自策としての第2子以降無償化などの施策の優位性は失われるという負の側面もありますので、新たな施策について考えをお伺いいたします。3点目、子ども・子育て支援の最大の支援策である若者の安定雇用と所得増加についてお伺いします。地元での魅力ある働く場を継続的につくっていくことが大事だということについては、既に市の経済・地域振興部と商工会議所などが連携して、高校生・短大生に対して説明会を開催されており、魅力を伝える取り組みは既に始まっております。移住により市外から人を集めることも重要な対策ではありますが、今いる市内の卒業生たちに市内にとどまってもらい、転出を防ぐことは、より確率の高い人口減少防止策でもあると考えます。市では、新規雇用拡大に対する支援策も行っておりますが、より魅力があり、安心して働き、子供を産み育てることができる職場環境への取り組み、支援策のさらなる拡充により、若者の安定雇用と所得増を手助けすることが求められると考えますが、市長の考えをお伺いします。4点目、市職員の雇用拡大として、特に深川を大切にする意欲のある人の採用についてお伺いします。企業、事業者への支援も重要ですが、市が直接実施できる職員の任用について、人口減少自治体でも業務量はむしろ増大の一途であり、IT化、ICT化も一定の人員削減効果があったことは認めますが、むしろ事務事業の内製化、いわゆる内部で行うことが進んだ分野も多く、この10年だけでも50人以上の正規職員削減により、職員の皆さんはぎりぎりの状況で業務を進めていると推察します。市として、市職員の適切な採用により、若者の職場確保拡大を市としても担っていくことについてお伺いします。また、職員採用試験について、神奈川県茅ケ崎市では、「やる気とコミュニケーション能力のある方を求めます!脱・公務員試験宣言!茅ケ崎市」として、予備校に通って勉強したり、特別な対策をしなければ解けないような筆記試験を廃止して、エントリーシート、面接試験、適性試験、集団面接、内定者交流会などを経て、採用決定する自治体もふえております。公務員を目指して勉学に励むことは大事なことで、このことについて否定はしませんが、しかし深川市でも1次試験の筆記試験でどのぐらいの数に絞っているかわかりませんが、自治体職員として重要な資質であるやる気、コミュニケーション能力のある受験者がこの1次試験の筆記試験でふるい落とされているやもしれません。近年は採用試験への応募者数全体も減少していると思いますので、今までのような試験方法を改めることも、少ない受験者の中で人材確保に必要と思いますが、深川を大切にする、大切にしてくれる意欲のある人の採用についてお伺いいたします。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
ただいまの人口減少に負けないまちづくりについての4点の質問にお答えいたします。まず、1点目の深川市の人口推移、人口減少の特徴とその評価という点についてであります。深川市の人口の推移は、平成27年10月に取りまとめ、策定いたしました深川市まち・ひと・しごと創生人口ビジョンでもお示しいたしておりますが、国勢調査の人口で申し上げますと、昭和45年の国勢調査時、3万8,373人でございましたが、これをピークにしまして減少を続けており、直近の平成27年実施の国勢調査では2万1,909人となっておりますので、ざっとこの45年間で1万6,464人が減少し、単純にこれを平均いたしますと毎年366人減少している状況になってございます。人口動態につきましては、住民基本台帳の数値による傾向で申し上げますけれども、出生と死亡による自然動態につきましては、出生数が減少傾向にありまして、他方で死亡数は増加の傾向にあるということで、自然動態による減少数は残念ながら大きくなってきているところでございます。一方、議員も言われましたけれども、転入と転出の差である社会動態につきましては、転入数・転出数ともに減少傾向にありまして、その差は縮小してきておりますので、社会動態による減少数は小さくなってきておりまして、そういう点でいえば、従来本市の人口減少の大宗ではないか。人口減少は、転入・転出による影響がもちろん大きかったものでございますが、平成20年ごろからは、出生・死亡による差の影響が大きくなってきているところでございまして、これはまさに議員も触れられた点でありますけれども、高齢化が進むといった流れの中では、死亡される方の数を抑制することはなかなか容易なことではありませんので、本市としては出生数の減少に歯どめをかけることが大事だと考えまして、数々の子育て支援施策を打ち出してきたところであります。また、本市における一般的な定住条件を改善するため、産業を育て、働きやすい環境の整備に取り組むとともに、住み続けたいと思えるような魅力あるまちづくりを進めてきたところでございます。今のところ、もろもろそうした取り組みをやってまいりましたが、残念ながら、目に見えるような大きな成果があらわれている状況ではございませんけれども、今後もこうした地道な努力は継続することが大事だと考えているところでございます。2点目、少子化の進行及び出生数の減少と対策についてという点でございますが、これも議員も触れられましたけれども、本市の出生数は、平成28年までの10年間ほどは大体120人から140人という出生数で推移してきたところでございますが、再々ご指摘あるように、29年に至り、80人へという急激な落ち込みが生じました。そして、これは1年限りの減少かと見ておりましたが、ことしにつきましても11月末までで誕生された新生児の数は81人、これに12月の出産予定数として押さえております4人を加えましても、平成30年の出生数は85人にとどまるといった見込みでありまして、昨年より若干は改善いたしましたけれども、一昨年までの出生数並みへの回復ということには残念ながら至らない状況でございます。こうして出生数が80人台という状況が2年続くということから、市といたしましても、このままでは本当に来年以降においてもずっと出生数が回復というか、増加しないまま続いてしまうということについて危惧いたしているところでありまして、これは議員同様、何らかの対策、施策を講じる必要があるものと強く感じているところでございます。この出生数の減少は、一般的に出産期にある女性の人口、すなわち15歳から49歳の女性の人口が平成20年と30年で比較いたしますと、何と10年間で1,099人減少いたしております。こうした出産期にある女性の方の数の減少、それから本市における婚姻届け出数の減少ということも明らかになって見えるところでございまして、やはり晩婚化・非婚化といったことの進行があるのかなと考えております。このほかに、子育てに対して負担感、あるいは不安感といったものを感じられる方も少なくないと見られます。こういったことも要因の一つと言えるかもしれません。ほかにも出生数の減少に結びつく要因があるかもしれない。そういったさらなる分析についてもしっかり進めたいと考えておりまして、そうした要因分析をしっかり進めてまいりたいと考えているところでございます。そして、その中で新たな子育て支援施策ということにつきましては、これも以前もお話ししたことでございますけれども、現在、深川保育園内に設置いたしております子育て支援センターにつきまして、今度、深川と一已保育園の改築整備が進められておりますが、新たに整備されます保育園の中に子育て支援センターをしっかり併設いたしまして、平成32年度からはしっかりした専用スペースも設けるなどして機能強化を図りまして、こうした子育て支援センターが、少しでも多くの子育て世代の方々の安心して産み育てられると感じられる環境づくりに役立つように施策を進めてまいりたいと考えているところでございます。いずれにいたしましても、こうした先ほども申し上げました出生数の減少の要因といったことの分析をしっかりさせてもらいまして、それを踏まえて、従来の施策に加えて、必要な施策を検討いたしまして、可能な限りそれらの実行、実施に努めてまいりたいと思っております。結論として、少子化対策の一層の充実が不可欠だと認識しているということを申し上げて、2点目のお答えといたします。3点目に、子育て支援の最大の支援策である若者の安定雇用と所得増加についてというお尋ねがございました。若い方々に地元で就職していただくことは、もちろん人口減少の抑制につながるほかに、地域の活性化や地域経済の進展といった点で大変重要な視点であると認識いたしております。このため市ではこれまでのいろいろな施策に加えまして、本年度から市内の労働力不足に伴う人材の確保や雇用の安定を目指しまして、市と経済団体、金融機関、そして業界団体によりまして、「深川市次世代人材確保対策協議会」というものを立ち上げたところでございます。この協議会の中では、これも議員も触れられましたけれども、合同の企業説明会のほか、若手従業員による懇談会を開催し、就職先を選ぶときに求められる情報などについてどのようなものがあるかなど話し合っていただきまして、企業の魅力と深川のまちの魅力発信につながる情報を取りまとめた「企業ガイドブック」の作成といったことに現在取り組んでいるところでございます。また、魅力ある働き口、働き先のための要因の一つとして、誰もが働きやすい職場環境づくりということが当然重要でありますが、その中でも安心して働き、子供を産み育てることができるように、仕事と家庭の両立を支援するといった観点は極めて大切でありますので、育児休暇取得を推進する雇用主に対しまして、市といたしまして助成金を支給する「育児休業取得支援助成金制度」という独自助成、独自施策を行ってきておりますので、その事業内容についてのさらなる周知に努めてまいりたいと考えております。さらに、少しくどくなりますが、先ほど申し上げた次世代人材確保対策協議会において、企業が人材を確保することに関し、どのようなことに苦慮されているかといったことなどのお話を伺っているところでございまして、若い方々に地元に残っていただくために、現在の深川市、それから深川市にある企業に足りない点、不足している点はどういったことがあるのだろうかということについてもしっかり掘り下げることもしながら、引き続き必要な情報を共有しつつ、ぜひ若者の安定雇用と所得増加に向けた方策の一層の充実について、しっかり探って、実施に移してまいりたいと考えているところでございます。最後に、深川市職員の採用についてでございます。これまでも退職等の状況をもとにしまして、近年の社会情勢や類似する規模の市の内情との比較なども行いながら、深川市としまして適正な職員数となるように計画的に職員採用を行ってきているところでございまして、少しくどくなりますが、新規採用職員として採用した人数でございますが、平成26年13人、27年8人、28年10人、29年12人、30年9人ということで、ざっとこの5年間で52人でございますので、10人程度は毎年採用してきているということでございます。しかし、ご承知のとおり、本市の人口は、先ほども申し上げておりますように減少傾向にありますので、これを受けてというか、これに比例してといいましょうか、本市の職員数についても減少してきている現状がございます。ですので、最少の人数で効率的な業務が遂行できるように、必要に応じ組織の見直し等を行いながら、さまざまな行政課題にこれまでも対応してきているところでございます。今後におきましても、職員数についてはふえるということではなく、減少傾向になることが見込まれますために、議員がまさに言われましたように、やる気のある有能な人材を確保していくことは本当に重要な課題であると考えておりますので、次年度以降の採用試験の実施に向けまして、そのように検討も既に始めておりますけれども、試験日程の変更や追加、試験科目の見直し、そして職員募集に係るPRの方法等についての検討を行っております。くどいようですけれども、現在の社会情勢から見て、この先、数年間、本市を目指す受験者数が大幅に増加することは見込めないだろうと思っておりますので、限られた数の受験申し込みの方々の中から、確実に有能なやる気のある人材を確保できるような方策について、しっかり十分検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。いずれにいたしましても、四つトータルでありますが、深川市の総合戦略に掲げました施策を一層推進いたしまして、文字どおり人口減少に負けないまちづくりに精いっぱい努めてまいりたいと考えております。