深川市議会 平成29年第2回定例会 2017年6月19日
小中学校をつなぐ連携教育
2017年6月19日、深川市議会の一般質問で、木根昭夫議員が「小中学校をつなぐ連携教育」について質問し、教育部長 荒井清光が答弁しました。
- 質問者
- 木根昭夫 議員
- 答弁者
- 教育部長 荒井清光
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 木根昭夫
それでは、次の質問に移ります。小中をつなぐ連携教育について伺います。私は、今まで「五月病」という言葉をよく耳にしておりましたが、「小1プロブレム」「中1ギャップ」「高1クライシス」という言葉を教育業界でよく使われるようになりました。これらの用語に共通するのは、進級・進学により、子供の教育環境が大きく変化するため、その環境になじめないことによる危険性を教えてくれる言葉です。その対策・対応がおくれると、学習が追いつかない生徒、いじめ、不登校等、社会問題が発生する可能性があります。小学校入学時、中学校・高校進学時の環境変化に対して、子供たちの成長にあわせた効果的な対処方法として、連携教育が推進されているようです。私は、ここで中1ギャップに絞って伺います。中学校で英語の授業が始まり、小学校の学級担任制から中学校は教科担任制に変わります。また、中間テスト、期末テスト、実力テスト等、学習スピードが大きく変わります。部活動があり、先輩等人的交流が広がります。さらに、小学校から中学校に入学するタイミングと思春期という難しい時期が重なり、要因は複合的です。そのようなとき、中学校生活にスムーズに移行するためには、小学生時代の学習面、生活面等を小中学校間で共有、連携する必要があり、他市町村においても既に取り組んでいるところもあります。例えばある自治体では、教育委員会、学校等で構成する連携教育推進委員会を設置し、その下に小中学校教員で構成する部会が組織され、9年間を通して児童生徒への指導、支援を研究する体制を確立しているようです。ここで伺います。小学校から中学校生活への不安を解消するための取り組みについて、次に学力状況の把握、学力定着・向上のために小中学校間の連絡会議、あるいは引き継ぎ事項の確認はどうなっているか。また、小中学校の教員による推進委員会等の活動状況について、市で実施している取り組みについて、また予算化している項目については、その費用と効果について伺います。さらに、今後取り組んでいく方法について伺います。
答弁 教育部長 荒井清光(教育部長は2019年3月まで)
小中学校をつなぐ連携教育についてお答えします。ただいまいただきました質問でございますが、小学校から中学校生活への不安の解消と学力状況の把握、学力定着・向上の取り組みについての2項目のお尋ねと受けとめさせていただきまして、2項目合わせて答弁させていただきますことをご了承願いたいと思います。初めに、小学校から中学校へ進学する児童に係る学校間の連携について申し上げますと、学校教育法施行規則では、小学校における児童の学習及び健康の状況を記録した指導要録の写し等の公簿を、進学先の中学校に送付することとされておりますので、原則これをもって対応しております。これに加えまして、本市では、小中学校の学年担任による引き継ぎ会を設定し、児童一人一人の基礎学力の定着状況を客観的に図る検査状況などを含む小学校から中学校への引き継ぎや、小中学校の教職員相互による日ごろからの研修・研究事業の取り組みなど、小中学校が連携して児童生徒の状況や指導方法の情報共有などにも努めているところであります。ここで客観的にはかる検査の状況について具体的に例を申し上げますと、児童生徒一人一人の学習面及び生活面等の状況を確認する客観的資料として、学力の実態把握を目的とした標準学力検査「CRT」などを小学校第2学年から中学校第3学年までの各学年を対象に実施しております。また、学級における個人と学級全体の様子を把握することを目的とした学級経営心理テスト「Q-Uテスト」と申しますが、各小中学校の二つの学年において、それぞれ実施しております。これらの検査等の結果は、市として検査を実施した学年の指導・改善に活用するほか、中学校入学時の引き継ぎの際に、小学校6年間での学習面、生活面及び学級運営上の留意点や当該学年の特質を説明する際の参考情報の一部としても取り扱われております。これにより、中学校への進学で環境の変化に不安を覚える生徒がいた場合には、小学校から引き継がれた個々の生徒の情報に基づく指導等により、進学後の不安が軽減できるよう、各学校においては、教育的配慮にも利用しているところでございます。これらの検査等に要する経費は、全額市費で賄っておりまして、平成28年度の実績としましては、学力検査に117万円、心理テストに26万円の合計で143万円となっております。ほかに中学校生活への不安解消のため、毎年2月1日前後となりますが、中学校へ進学する児童と保護者を対象とした入学説明会を各中学校において開催し、教育課程や教育活動の内容説明と校舎内の見学、または生徒会による学校紹介、さらに授業参観を通じて、中学生になるための心構えを養うとともに、進学前の児童が抱くであろう不安の基本的な部分の解消を図ってきております。また、児童生徒間の交流の一つとして、中学校の部活動においては、小学校6年生の体験入部を3学期後半より実施しており、これも中学校での部活動を進学前に体験し、新たな人的交流を広げることにより、進学後に始まる部活動へのスムーズな移行、加えて充実した中学校生活への期待につなげられるよう実施しているところでございます。また、小学校、中学校の枠を超えた市内の教職員による連携としましては、議員の質問の中で紹介のありました自治体での連携教育推進委員会に相当する取り組みといたしまして、本市では市内全小中学校の校長以下の教職員で組織する「深川市学校教育振興会」の教科ごとのサークル活動において、各教科や授業等における情報交換や教職員相互の授業参観により、研究、意見交換を実施しております。このサークル内の意見交流の場において、教科によっては、小中学校間における習熟度の認識の違いや、児童生徒が興味・関心を持って授業に臨むための実践事例の交流・発表、公開授業による指導改善などが実施され、学力向上に一定の効果を上げているものと受けとめております。教育委員会では、これら学校教育振興会の事業に対し積極的に支援を行っており、平成28年度の実績では、運営経費として160万円を交付しております。このほか、生徒指導面における学校間の連携としましては、小中学校と高校までを含めた児童生徒の健全育成を目的とした「深川市小中高生徒指導連絡会議」を設置しております。これは市教育委員会と市内の小学校、中学校及び公立高等学校の生徒指導の教諭等が、生徒指導上の情報の共有、祭典の巡回、長期休業期間中における児童生徒の指導等において、小中高の一体的な指導体制を確立し、情報交換や意見交流を行い、児童生徒の指導や見守りの効果を高めているものです。これらの取り組みが、小学校から中学校への進学における環境の変化に伴い生徒が強く抱く不安や戸惑いを軽減し、円滑な中学校生活への移行に有効な対応となっているものと考えておりまして、今後におきましても、よりきめ細やかな児童生徒への対応を目指し、小中学校間の連携や学校の校種を超えた教職員間の連携に努めてまいりたいと考えてございます。