深川市議会 平成29年第2回定例会 2017年6月16日
農泊を活用した観光立国の推進
2017年6月16日、深川市議会の一般質問で、松本雅祐議員が「農泊を活用した観光立国の推進」について質問し、経済・地域振興部長 伊藤久人が答弁しました。
- 質問者
- 松本雅祐 議員
- 答弁者
- 経済・地域振興部長 伊藤久人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 松本雅祐
それでは、2点目、農泊を活用した観光立国の推進についてお伺いします。観光庁は、5月19日、ことしの訪日外国人客数が1,000万人を超えたことを発表しました。1,000万人の大台に乗ったのは、昨年より20日早い、過去最速ペースとなりました。思えば、訪日外国人客数が年間1,000万人の大台に達したのは2013年のことでした。それがわずか3年後の昨年には2,000万人を突破、2020年に2,000万人との政府目標は早々に達成され、今や2020年に4,000万人も現実味を帯びてきました。観光が重要なのは、買い物や宿泊などによる経済効果が大きいことであります。そして、もう一つ大切な視点があります。それは外国人観光客と触れ合う機会がふえることにより、異文化への理解が深まり、内なる国際化、地元にいて国際感覚、世界に触れるという文化的効果をもたらしてくれるということです。各地域では、外国人の目を通して、日本のよさ、地元のよさを再発見し、郷土愛を新たにすることもあります。近年、外国人観光客の間では、農作業や陶器づくりなど、地方の伝統的な自然や文化に触れる体験型観光に関心が集まっているそうです。その中でも農村地域に宿泊し、農産物の収穫作業や現地での暮らしを体験する農泊が、日本人だけでなく、訪日外国人観光客からも好評を博しているそうです。栃木県大田原市では、都市と農村の人々の交流促進を図るグリーン・ツーリズム事業として、市内や近隣自治体の農家の協力を得て、農家民泊や農業体験などを官民連携で進めています。大田原市では、農業、観光分野での収益改善を目的に、2012年5月、市内の農業、産業団体などでつくる「大田原グリーン・ツーリズム推進協議会」を発足、そしてその事業を実施する主体の大田原市と地元企業・団体の出資により旅行会社を設立しました。この旅行会社は、農業や自然、文化など豊かな地域自然を生かし、国内外の学校や団体の教育旅行などを企画し、旅行者の誘致の営業活動をしています。また、農家民泊や農業体験の受け入れ先となる登録農家との調整といった業務も手がけています。大きな特色は、農山村交流、田舎生活など、計120種類以上の体験プログラムを用意していることで、主力の農家宿泊体験のほか、地元の農産物の「白美人ねぎ」の収穫や市の特産物づくりなど、地域の魅力を味わえるよう趣向を凝らしているそうです。農家での宿泊料金は、1人6,000円から8,000円程度、登録農家は、同市と近隣自治体とも協力し合い、今では140軒に上り、中には副収入として100万円に達する農家もいるなど、所得向上にもつながっております。交流人口も、推進協議会を立ち上げた2012年は189人でしたが、2016年は過去最高の8,000人を記録し、そのうち約3割が外国人で、アジア諸国、またアメリカからの旅行者だそうです。また、学校関係者を招いた視察ツアーが功を奏し、台湾からの修学旅行は、2014年度は1校でしたが、2016年度は11校に拡大したそうです。交流人口も4年間で実に約40倍も増加し、今では受け入れできず、申し込みを断っているそうであります。政府も、農泊には大きく着目し、観光ビジネスの一つに滞在型の農山漁村の確立・形成を掲げており、農泊をビジネスとして展開可能な地域を、全国で500地域まで広げる方針を打ち出しました。また、農泊推進に向け、持続的な運営体制の構築や、地域資源を魅力的な観光コンテンツに磨き上げるなど、農泊推進対策としての予算も計上されております。お伺いします。本市も、深川市観光協会を、民の力を最大限に活用する深川観光協会に体制を整えられました。今回参考にした事業がすぐに実現できるわけではありませんが、本市にもよいもの、地域資源がたくさんあります。民の知見、稼ぐ力を大いに取り入れ、地域資源を活用し、地域の特色を生かした体験型の農泊を深川市の活性化の事業として推進してはいかがでしょうか。
答弁 経済・地域振興部長 伊藤久人(経済・地域振興部長は2020年3月まで)
農泊を活用した観光立国の推進についてお答えいたします。「農泊」という言葉自体は、まだなじみが薄いかと思いますが、農村における伝統的な生活体験と農村地域の方々との交流を楽しむ農村滞在型旅行として、農家民宿や古い民家など、多様な宿泊先や施設を利用し、農村に滞在し、その魅力を味わってもらうというものであります。議員の質問にもありましたとおり、農家の所得向上を実現する上での重要な柱として位置づけられているとともに、インバウンドを含む観光客を農村にも呼び込み、農村の活性化を図ることを目的とするということで、農林水産省が推奨しているところであります。こうした中で、本市における農村地域での宿泊を含めた体験交流事業につきましては、既に農業農村の理解者をふやすための取り組みが行われているところであります。具体的には、農業体験、加工体験や交流活動を希望する都市住民の受け入れを、市内のほか4町の農業者等が構成員となり、組織いたしております「元気村・夢の農村塾」が主体となって実施しているところでありますが、市内の農家民宿のほか、都市農村交流センターのコテージなどを活用しての宿泊を伴う受け入れなども行っておりまして、当該団体の構成員36戸、うち深川は15戸でありますが、この方々によって、5月から10月までの間、毎年1,000人程度の農業体験の受け入れを行っているところであります。なお、受け入れの多くは修学旅行生で、道外、特に関西方面の学校が毎年訪れてくれるなど、大変好評を得ていると伺っているところでありますが、その反面、訪問学校の定着化も図られている中で、問い合わせをいただいても、農業体験の受け入れを断らざるを得ない状況もあるというのが実態であります。こうしたことで、ほぼ満度の受け入れを実施しておりますことから、農業体験が実施できる期間、季節でのいわゆる農泊における観光客の呼び込みについては、少し難しいものと考えているところであります。しかし、一方で、受け入れ期間以外の農閑期、特に冬期間における農村地域での滞在観光については、昨年度、JTB等のモニターツアーを実施した中で、冬期間における観光体験メニューが旅行会社、旅行エージェントに高い関心を持っていただいた経過もございますので、将来的には冬期間の農泊体験メニューが観光商品となるよう、また訪日外国人観光客、インバウンドを含めた観光客の誘客につながるよう、農村地域での滞在観光の可能性について探究してまいりたいと考えているところでございます。