深川市議会 令和7年第4回定例会 2025年12月9日
ん患者の在宅療養支援と医療用ウイッグの助成制度について
2025年12月9日、深川市議会の一般質問で、松本雅祐議員が「ん患者の在宅療養支援と医療用ウイッグの助成制度について」質問し、副市長 宮森栄治が答弁しました。
- 質問者
- 松本雅祐 議員
- 答弁者
- 副市長 宮森栄治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 13番 松本雅祐
次の質問に移らせていただきます。3番目、がん患者の在宅療養支援と医療用ウイッグの助成制度についてお伺いします。我が国では、がんは依然として国民病と言われ、国民の2人に1人が生涯でがんを経験するとされております。医学の進歩により、治療の選択肢は広がり生存率も向上している一方、治療に伴う副作用や後遺症により体力低下、慢性的な疲労・痛み・認知機能の低下など、日常生活に大きな支障を来すケースがあり、患者を取り巻く課題はますます多様化しております。特にAYA世代の方、このAYA世代というのは15歳から39歳の方を指しますが、比較的若い世代でがんに罹患した方は、介護保険の対象外となります。一般的に、高齢者の在宅療養は介護保険が活用でき、訪問看護や訪問介護、さらには移動用ベッドや車椅子等のレンタルなど、在宅療養に必要な環境整備を公的に支える仕組みが整っており、比較的スムーズに受けることができると言われております。しかし、AYA世代のがん患者の多くは、介護保険対象年齢である65歳未満であるため、原則として介護保険を利用することができません。このため、在宅療養に必要な福祉用具は医療保険では対応できず、もし借りるとしたら全額自己負担になることもあります。医療保険は、本来治療に重点を置く仕組みであり、生活支援や福祉用具の貸与といった在宅療養に必要なものを整えるとは想定されていないと言われております。さらに、介護保険であれば、ケアマネジャーが在宅療養全体のコーディネートをしますが、AYA世代の場合、この役割を担う調整の窓口が存在せず、必要な支援をどこに相談すればよいのかも分かりにくい状況であると思います。結果として、もしAYA世代でがんに罹患した方が、人生の終末期を自宅で過ごしたいと望んだとしても、在宅療養に不可欠な環境整備ができず、選択肢そのものが閉ざされてしまっているケースもあります。つまり、AYA世代のがん患者は、生活に負担が増大しても在宅療養を支える公的な支援制度が十分に存在せず、医療と生活支援の両面で制度のはざまに取り残されている状況であると考えます。こうした環境の中、他の自治体では若年のがん患者の負担に対し、在宅療養や外見ケアの助成などを独自に取り組む支援が広がっております。特に治療による脱毛や外見の変化は、患者の心理的負担が大きく、医療用ウイッグ等は必要性が高いにもかかわらず、数万円と高価で購入をためらう方も多くいると言われております。本市においても、この医療用ウイッグについては私も何度も一般質問させていただき、必要性は十分に認識していただいているとは思いますけれども、まずは制度を創設することが大事ではないかと考えます。国の第4期がん対策推進基本計画でも、AYA世代の支援、そしてアピアランスケアの充実が明確に示されております。そこでお伺いします。まず1点目、AYA世代でがんに罹患された方は治療や学業、就職、結婚、出産、子育てなど、人生の大きな転機と重なり、多くの課題を抱えています。その中でも、在宅療養を希望した際に制度のはざまに置かれてしまう問題はとても大きいと思います。本市のAYA世代のがん患者さんに対する在宅療養制度支援の内容と必要性についてどのように考えているのか、お聞かせください。2点目、AYA世代の方の支援ニーズが見えにくく、特に在宅生活の困難や相談ニーズがつながりにくいと言われております。本市の医療機関や相談支援窓口との情報共有、また相談件数など、どのような状況を把握しているのかお聞かせください。3点目、がんの治療等による脱毛や外見の変化は、がん患者さんにとって大きな心理的負担となり、日常生活や社会参加に影響が出ております。他市では1万円程度から助成を行う支援が広がっております。本市も医療用ウイッグや補整具等への助成制度を創設すべきと考えます。そのことによって、がんに罹患された方の不安を和らげる効果も必ずあると思います。本市の創設に向けた検討状況と今後の方向性についてお聞かせください。
答弁 副市長 宮森栄治
がん患者の在宅療養支援と医療ウイッグ等の助成制度についてお答えいたします。1点目のAYA世代のがん患者に対しての在宅療養支援の必要性と2点目のAYA世代のがん患者の困難さや相談ニーズの把握については、関連がございますので、一括してお答えさせていただきたいと存じます。松本議員もお話しされておりましたけれども、15歳から39歳までの世代を指しますAYA世代のがん患者の方につきましては、介護保険制度の適用とならない状況にあり、国の第4期がん対策推進基本計画の中では、重点的に取り組む対策に位置づけ、支援の必要性が明記されておりまして、本市といたしましても社会的な課題と認識しているところでございます。AYA世代のがん患者数につきましては、国立がん研究センターのデータでは年間約2万人とされておりますけれども、本市の状況といたしましては、市立病院の医療相談サロン・がん相談室では、少なくとも過去3年間でAYA世代からの相談事例はなく、また市の窓口での相談事例もないため、実態把握が課題と受け止めているところです。現状、市として、AYA世代のがん患者の方に限定した在宅療養関係の具体的な支援はございませんが、市立病院の医療相談サロン・がん相談室との連携を引き続き図っていくほか、保健師による日常的な相談対応に加え、新たに相談会の実施を検討するなどして、まずは実態把握に努めていきたいと考えております。また、前段触れました国の第4期がん対策推進基本計画の中では、AYA世代のがん患者の療養環境の課題等について実態把握を行い、診断時からの緩和ケア提供体制や在宅療養環境等の体制整備について、関係省庁と連携して検討することとなっておりますので、こうした国の動向も注視し、状況の変化に合わせて対応してまいりたいと考えております。次に、3点目の医療用ウイッグ等への助成制度創設の検討状況と、今後の方向性についてでございますが、初めに検討状況からお答えさせていただきますと、他市の状況把握の面では、現在道内の6市が助成を実施していることを確認しています。また、医療用ウイッグ等の利用実態の面では、市立病院の医療相談サロン・がん相談室での医療用ウイッグや補装具等に関する相談件数の推移を調査しておりまして、その状況を申し上げますと、令和3年度が4件、4年度が1件、5年度が1件、6年度がゼロ件、7年度は今のところゼロ件となってございます。そして、財政確保の面では、北海道市長会の令和7年度春季以降における国宛ての要請事項に、がん治療者のアピアランスケアに関する助成を求める文言を追加していただきまして、要請活動を続けているところです。次に、今後の方向性でございますが、これまで検討を続ける中で、市立病院の医療相談サロン・がん相談室の相談件数の推移だけでは、アピアランスケアを必要とする方の実態を把握し切れないことが課題と感じています。そのようなことから、今後実態や支援ニーズの把握などを目的として、保健師による従来の健康相談に加えまして、新たに相談会の実施などに取り組み、それらの状況を見ながら、例えば試行的な助成制度の実施も選択肢の一つとして検討を進めてまいりたいと考えてございます。
再質問 13番 松本雅祐
再質問させていただきます。今、検討の状況や今後の方向性について答弁がありました。金額はばらばらなのですけれども、他市は1万円程度からそれぞれ支援しているというところで、私も今回5回目の要請になりますが、その中で深川市としてもだんだん必要性を実感されて、検討されていると思います。私は、他市が1万円助成しているから深川市も1万円の助成をと言っているのではなく、まずは開設をするということがやはり大切だと思っており、金額は例えば3,000円でも5,000円でも、少ないかもしれないけれどもそれでもいいのです。がん患者の方に安心を与える、そういう制度が必要だということを考えたときに、私はこの制度はやはり導入すべきだと考えております。そして、今ほど検討状況ということで、深川市立病院の医療相談サロン・がん相談室への相談件数が少ないという状況もあります。前回の質問のときにも言いましたけれども、私もこれは聞いた話ですが、深川市立病院の医師や看護師さんはがん患者に本当に優しく接していて、医療用ウイッグや補整具などの説明もしているということなので、相談した方がそのまま、そういうものを購入に行くという現象もあるので、本当に今副市長が言ったように把握は難しいと思っております。そう考えますと、やはりほかの地域の市立病院、公的な病院の状況を聞きながら検討していただきたいと思うのですけれども、私は今回のこの質問で、やはりまずは制度を開くということをしていただきたいと思っております。そのことについてもう一度、副市長、すみません、苦しいと思いますが、答弁をよろしく願います。
答弁 副市長 宮森栄治
再質問にお答えさせていただきたいと思います。本当にこれまで何度も質問いただいていながら、そしてなるべく早く方向性を出していきたいということもお答えさせていただいているところですけれども、具体的な方向に至っていないということに対しては、本当に申し訳なく思っているところです。こうしていろいろ検討を続けている中で、これまでは特に声を大きくして申し上げていたのはやはり財源の問題といったことがあったわけですが、最近また別の課題として感じているのは、先ほども申し上げさせていただきましたが、市立病院のがん相談室という特定のところに限っての話になりますけれども、令和4年度、5年度が1件の相談件数、6年度と7年度はゼロ件ということで、確かに議員がおっしゃるとおり市立病院の対応のよさがそういった結果になっているのかもしれないのですが、どうもその実態やニーズを把握できるだけの環境にないといったことが一つの課題であると感じているところです。そのようなことで、今回の答弁の中で申し上げさせていただいたのは、やはり別の視点からそういった実態やニーズを把握していく必要性があるだろうということで、新たに相談会的なものを開催していきたいと。でも、これも単なる相談会ではなかなか拾い上げることはできないでしょうから、これについてはよくよく担当者と知恵を出しながらよい方法を考えていきたい、これが一つあります。そして、その延長線の中で、そこで結果が見えないといったことも出てくるのではないかと思いますので、そうなったときに一つの例として、試行的に実施することによってどういった市民の皆さんの反応があるのかといったことを見ていくとことも一つの方法ということで今回申し上げさせていただいたところでございます。取組に対する歩みが遅いといったところは大変申し訳なく思いますけれども、市のほうで制度を設計する以上、やはりその実態把握やニーズといったものがどうしても必要になりますので、その辺については今後より一層詰めさせていただく方向で進めさせていただきたいと思います。