深川市議会 平成28年第3回定例会 2016年9月14日
深川市の農業
2016年9月14日、深川市議会の一般質問で、小田雅一議員が「深川市の農業」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。
- 質問者
- 小田雅一 議員
- 答弁者
- 市長 山下貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 12番 小田雅一
それでは、次の質問に移ります。深川市の農業について質問させていただきます。私は、農業に従事し40年ほどになります。経営者になってからは25年が経過し、今、後継者と一緒に農業を経営しております。この間、農業政策が大きく変わり、国民の食生活の多様化とともに米が余り、昭和45年より減反政策が始まりました。当初は、過剰米を抑止する政策として転作奨励金を農家に支給しておりましたが、依然と米余りは解消せず、年々減反は増加し、現在に至っているところであります。平成5年の全国的な大冷害により外米が輸入され、GATTのウルグアイ・ラウンドでの米の部分開放を認めました。こうして平成5年は100年に一度という大冷害、大量の米の緊急輸入、そしてウルグアイ・ラウンドの決着に伴う米の部分開放という、日本の農政において大激動の年となりました。その後の食糧管理法の廃止に伴って、食糧法が制定され、米は米穀店だけではなく、コンビニや量販店でも取り扱えるようになり、生産者も自由に販売できるようになりました。しかし、これを契機に生産者米価は政府の管理下から離れ、自由競争の場へ移行し、米の需給バランスによって米価が決まるという今の仕組みとなりました。その後、平成22年から導入された戸別所得補償制度によって、農業者の経営は潤いましたが、民主党政権後の自民党政権は経営所得安定対策と名を変えて継続しました。そして、平成26年からは米の直接支払交付金の1万5,000円は半額となり、30年に廃止されることとなっており、さらには減反政策の廃止、政府が行ってきた米の数量配分も廃止されるなど、大きく米政策の見直しがされようとしております。加えて、TPPが発効されるような事態になれば、地域農業にとって大きな影響を与えかねません。私は、日本農業の将来に大きな不安を抱いております。経済のグローバル化の波にのみ込まれないようにしっかりとした農業政策を国に求めていかなければなりません。そこで、2点について伺います。1点目は、平成30年に大きく米政策の見直しがされようとしていますが、27年に策定した第7次深川市農業振興計画に対する影響はあるのか、また計画の見直しもあり得るのか伺います。2点目は、米政策の見直し、加えてTPPが発効されるような事態になれば、地域農業にとって大きな影響を与えかねません。山下市長の考えを伺います。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
深川市の農業についてのお尋ねにお答えいたします。1点目の平成30年の米政策の見直しによる第7次深川市農業振興計画に対する影響についてというお尋ねでありました。これは議員も今触れられましたように、国の米に関する基本政策として、平成25年に決定されました農林水産業・地域の活力創造プランというのがありますが、この中で一つには、これも触れられた、半減されましたが、現行反当たり7,500円交付されております米の直接支払交付金を30年産米から廃止するということ。二つには、平成30年をめどに、行政による米の生産目標数量の配分といったことに頼らずとも、国が策定する需給見通し等を踏まえて、生産者や集荷業者、団体が中心となって、円滑に需要に応じた米生産が行われる状況に移行させる、あるいはするといったことを方針として打ち出しているところでございます。そして、この国の考え方、方針を受けまして、北海道は昨年12月に、平成30年産以降も北海道が米の主産地としてその地位を揺るぎないものとし、日本一の米どころの実現に向けた需要に応じた生産体制及び稲作経営の経営安定に向けた生産システムの確立を目指すという基本的な考え方を北海道としても提示し、そしてことし3月には、北海道における30年産以降の米政策改革に対応する取り組み工程表というものを策定しておられるところでございます。この工程表の中では、北海道段階の対応として、平成30年産以降の需要に応じた生産体制についての基本的な考え方というものをことし12月、つまりことしじゅうに道として示すということを3月に決定しておられるわけでありまして、その中でこれまでの生産数量目標にかわる生産の目安などといったものが必要か否かなどを含め、その対応方向について現在検討が進められているところでございます。市といたしましては、道の段階での検討状況をよくよく注視しつつ、これから示されることとなる道段階の対応といいましょうか、そういった考え方も踏まえながら、現行の深川市が有しております農業振興計画、ちなみに第7次振興計画の中では深川市における水田のフル活用ということで、一つには、実需者ニーズに沿った売れる米づくりということで、高品質米の安定生産供給を推進することが一つ。もう一つは、国の生産目標数量及び需要に応じた備蓄用米、加工用米及び飼料用米等の生産を推進するといったことも合わせて、計画の中に盛り込んでいるところでございます。こうしたことについて、中身について、将来変更が必要となるかどうか、まだわかりませんけれども、仮に変更が必要という状況になったということであれば、速やかに見直しには着手し、そして全体の状況に応じた計画内容になるようにやってまいりたいと考えているところでございます。それから、2点目に、米政策の見直しに加えて、最近不透明な情勢になってきておりますから、何とも言えませんけれども、仮にTPPの承認が進んで、TPPが発効ということになりますと、TPPによる本市農業への影響ということについても当然考えていかなければなりませんが、政府の考え方としては、ご承知のように仮にTPPで米の日本への輸入がふえるといたしましても、今新たに認めることとなる国別の輸入枠というものは、売買同時入札、いわゆるSBS方式といっていますが、SBS方式で輸入を行うということになるので、仮に空枠が生じても、それはそれで終わる。つまり輸入義務が発生しないので、空枠のままで終わっていいんだといったものであることや、SBS方式で値差が大きなものから順次落としていくといったことによりまして、結果的に国産米とそう変わらない値段水準になるという見通しを国は示しております。それに加えて、新たに輸入することとなる米の量に見合った国産米を備蓄米として、新たにその分増量して買い入れるといったことで、国内における主食米の総流通量は増加させないようにするといったことなどから、政府としては、国産米の需要及び価格に、TPPに伴う米の輸入量の変化というものが影響を及ぼすことはない、つまり影響は遮断されていると言っておりまして、北海道庁も国の主張に結果的には追随するというか、同じように影響はなかろうという見方をしているところであります。しかし、私たちとしては、そうではなかろうと思っております。結局は比較的安い米が主食用として入ってくることになりますと、国内に流通する主食用のお米の価格に影響しないはずはなかろうと考えておりまして、国産米にマイナスの影響が出るといったことはあり得るし、心配しなければならないと考えております。そしてまた、もしこのままいったとしたら、TPPに伴う影響が出始める時期と、冒頭申し上げた平成30年産からとする政府の米政策見直しによる時期がちょうど重なる時期になる。そういったことから、相乗的に稲作経営に影響を及ぼすことも考えられるかと思っておりまして、深川市といたしましては、TPPの取り扱い、TPPの影響というものが実際に始まった後、どのような影響が生じるのか十分見きわめる必要があるだろうと思います。ですから、激変緩和といった意味合いもあり、今残っている反当たり7,500円の直接支払いは、当分の間存続してもらって、そういうことを存続することなども含めて、とにかく十分な農業所得確保対策が講じられるように、少なくとも当座の影響をきちんと見きわめがつくまでは、そうした対応が絶対に必要であると思っておりますので、北海道市長会などを通した要請活動を引き続き行う中で、こうした考え方について、政府に働きかけをしていきたいと考えているところであります。