深川市議会 平成27年第2回定例会 2015年7月7日
市立病院の経営
2015年7月7日、深川市議会の一般質問で、水上真由美議員が「市立病院の経営」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。
- 質問者
- 水上真由美 議員
- 答弁者
- 市長 山下貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 9番 水上真由美
このたびの市議会議員選挙で多くの市民の方からご支援を賜り、3度目の議員としての立場をいただいたことにまずもって感謝申し上げるとともに、その役目を一生懸命果たすべく努力することを改めて決意させていただきたいと思います。また、たくさんの市民の皆様から行政や議会に対する非常に多くのご不満やご苦言をいただきました。それら市民の声をしっかりと届けなくてはいけない使命感でいっぱいでございます。それでは、通告に従い一般質問させていただきます。1点目に、市立病院の経営について何点か質問させていただきたいと思います。山下市長は主要施策の柱に「人口減少に負けないまちづくり」を掲げておりますが、今の市立病院の診療体制、整形外科・小児科・産科の常勤医師不在のままでは、人口減少に負けないどころか、負けているイメージが生じております。少子化対策を打つ一方で、それ以上に出産・子育てに不安を覚えることでは、若い世代の希望も奪うことになります。医師確保については申し上げるまでもなく、このたびの改選で議員になった私のみならず16人全員が、市民の皆様が深川市に望む一番の課題であり、市民の総意として重く受けとめて議会に臨んでいることをまずご承知いただき、改めて質問させていただきたいと思います。それでは、1点目の医師確保の取り組みについてお伺いしたいと思います。まず最初に、医師確保のためのこれまでの取り組み内容と今後の取り組み方針についてお聞かせください。次に、これまでの山下市長の医師確保に対する思いがなかなか伝わってこないと言われております。市長として医師確保にどのように取り組んできたのか、また今後どのような方針で取り組んでいくのかお聞かせください。次に、市長や院長の医師確保に対する強い決意や所管の医師確保対策の取り組み状況や今後の方針などについて、もっと市民や北空知地域の住民にお知らせする必要があると思いますが、いかがでしょうか。私は、市立病院の医師確保については、市民の皆様から本当に多くの訴えをいただきます。その都度、これまでの取り組みについて説明させていただきますと、おおむね理解を示される方も少なくありません。そのたびに市民の方々への説明不足を痛感しているところであります。ぜひ山下市長の一生懸命な取り組みを市民の皆様にご理解いただけるように努めていただきたいと思いますので、お考えを伺いたいと思います。次に、2点目の経営健全化計画完了後の取り組みと今後の考え方について伺います。平成21年度からの経営健全化計画に基づき、収益の確保、経費の縮減等に精力的に取り組み、経営の改善に努め、前倒しという形で達成していることは評価しておりますが、毎年、病院事業に対して、経営改善対策支援、経営改善特別支援、累積不良債務解消支援といった累積不良債務を解消するための特別な繰り出しを行ったことで債務が解消されているという、実質的には赤字体質であるということは再三申し上げているとおりであります。今年度からはその特別支援がない状態であり、小児科・産科の常勤医師不在の影響もはかり知れないところであります。これまで以上に医業収益を上げる努力をする必要があると思いますので、今後の取り組みと考え方についてお伺いいたします。加えて、看護師の体制についても伺っておきたいと思います。看護体制を7対1体制から10対1体制にしたことで、基準に見合った看護師数はどのようになるのか、その推移を、またこれまでは助産師確保のため助成金を出すなどして努めていたが、このたび出産を扱わなくなったことで、助産師の資格を持つ看護師の処遇はどのようになったのかお聞かせください。今後の取り組みで具体的な効果額についても、わかる範囲で結構ですので、お聞かせください。3点目、市立高等看護学院の運営についてお伺いいたします。本市の市立高等看護学院の売りとして、市立病院を実習施設としていたところであり、看護学院があることは、市立病院を初め、地域にとっても、看護師確保の上で有利であります。しかしながら、今年度からは実習事業の一部を留萌市や滝川市の病院に受け入れていただいて実施しているとのことですが、これらの受け入れ先については、深川市のみならず、他の看護学校の実習受け入れもしているとのことでありますので、今後、継続した受け入れが可能なのかどうか、また不可能になった場合はどのような対応となるのか。実習事業が実施できない場合は、受験資格や授業単位の上ではどのようになるのかお聞きしたいと思います。この際ですので、本市には深川医師会附属准看護学院もありますので、市立高等看護学院と同様なのかお伺いしたいと思います。また、今年度予算には実習先への移動経費490万円ほどが盛られておりますが、次年度はどのようにお考えかお聞かせください。経費の面や実習施設の関係で今の状態が恒常的に続くのであれば、受験の際のデメリットにもなり、受験者の減少に結びつくことも考えられます。また、看護師の確保に大きく影響すると考えますし、市立高等看護学院の存続にもかかわる大きな問題であると思いますので、その点を含めてのお考えをお聞かせください。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
市立病院の経営についてというお尋ね3点ありましたが、順次お答え申し上げます。1点目の医師確保の取り組みについてでございますが、医師確保の手法としまして、本市の場合は、大学の医局に医師派遣を要請する形での医師確保、それから大学の医局に所属していないフリーの医師を独自に確保する二つの方法で医師招聘活動を行ってきているところであります。そこで、私自身もこれまで道外の医育大学、あるいは道内でも旭川医科大学や札幌医科大学等に赴きまして、整形外科講座の教授等にお会いし、常勤医師の派遣の要請などを行ってきた経過がございます。また、昨年12月突如、小児科常勤医師の撤退の話が持ち上がりました折には、旭川医科大学の小児科担当教授のところに赴きまして、教授と面談し、当該地域医療への多大な影響などを強く訴え、何とかそういったことの再考をお願いしたりした経過などもございます。ただ、まことに残念ながら、平成16年度から実施に移されました国による医師臨床研修制度の改変措置によりまして生じました大学病院の医局における所属医師の不足や、また都市への医師の偏在の状況は、今なお深刻に続いておりまして、そういったことのあおりを受けまして、当病院では整形外科医の常勤医を獲得するに至っておらない状況であります。また小児科の常勤医につきましても、大学の医局における医師不足の状況に加えて、病院の先生いわく「道北の地方の病院、小児科医療の再構築のためにどうしても必要だ」といった事情などから、やむなく本病院からの常勤医撤退という事態に至ってしまったものであります。一方、フリーの医師確保に関しましては、全国自治体病院協議会や、医師を紹介・あっせんしております民間企業などを通して、医師の紹介を受け、勤務条件など一定程度マッチした医師に対して、市立病院や深川市の魅力、あるいは詳しい採用条件などをお示しすることなどを行っておりまして、実際に本市に下見に来られる医師もおられるわけですが、そうした下見に来られました際には、病院内の視察や市内見学を行っていただき、直ちに深川市や市立病院の情報をお伝えし、院長とも面談していただくなどして、市立病院を勤務先として決定してもらえるように誠意を尽くして対応に努めてきているところでございます。医師招聘を効果的に進めるためには、少し余談になるかもしれませんが、地域住民同様に、赴任してくる医師にとりましても、市立病院や深川市、あるいは北空知地域が、例えば子弟の教育、あるいは住環境といった面で魅力のあるまち、地域であることが非常に肝要でありますので、そういった点も念頭に置いて、まちづくりを進めていくことが重要であると考えます。また、それとともに深川市だけではなくて、北空知各町にとりましても、市立病院の医師の確保ということが喫緊の課題であることは共通の認識となっておりますので、今後は極力4町の首長とも十分連携して、医師確保に努めてまいる所存でもあります。いずれにしても、医師確保は非常に難しい問題でありまして、医師確保に特効薬といったものはないのが現状ですが、しかしそんな中でも本年4月には旭川医科大学出身の藤澤副院長先生が本病院の新院長としてご就任されましたし、また医師確保策として、新たに旭川医科大学医学部の在学生及び卒業生を対象とした「深川市医師養成修学資金貸付条例」を議会においてお認めいただき、制定したところでもあります。今後はこうしたことなどを通じまして、旭川医科大学との連携を一層強めつつ、さまざまな医師確保対策に努めてまいる決意でありますので、ぜひ各位のご理解とご協力を改めてお願いする次第であります。次に、医師確保に対する強い決意などをもっと市民や地域住民にお知らせすべきではないかといった趣旨の指摘をいただきましたが、それにつきましては、これまでも深川市の総合計画でありますとか、毎年の市政方針、あるいは市の広報紙で、医師確保の重要性とそのための決意などは取り上げてきております。また、市立病院が発行して1市4町に全戸配布しております病院の広報紙「ほほえみ」の中でも、例えば最近、藤澤院長から地域の皆さんに対するお願いということで、医師確保についての考え方などもその中でお示ししていただいているところであります。指摘のように、医師確保の状況や取り組み方策などについて、より積極的に広報することは大変重要なことであると考えますので、今後、市立病院のホームページなどを通しまして、より一層地域の皆様方のご理解とご協力がいただけるように、必要な対応にしっかり努めてまいりたいですし、足らない点があれば、それを補っていく努力をしてまいりたいと考えているところであります。2点目、経営健全化計画完了後の取り組みと今後の考え方という点であります。病院経営におきまして最も大切なことは、入院・外来の収益を含みます医業収益の増収を図ることでありまして、そのことによりまして、資金不足比率も改善してまいりますし、経営の根幹の強化にもつながると考えております。つまり資金不足比率は、本病院も不良債務を抱えておりますが、不良債務の額を医業収益で割って算出される値のことで、この算式における分母がまさに医業収益であります。医業収益がふえることにより、資金不足比率が小さくなってまいりますので、支払い能力が高く安定した経営につなげていくためにも、資金不足比率の改善が大変重要になると思います。そうした観点から見ますと、市立病院の毎年の決算では、医業収益における入院患者さん、外来患者さんなどからいただく収益の割合が9割を超えております。つまり医業収益の大部分が入院・外来の収益でありますが、本院における患者1人1日当たりの診療報酬といいましょうか、診療単価を全道の市立病院の平均値と比べてみますと、入院では約10%、外来では約12%も低い状況にありますので、診療単価を引き上げるための取り組みは重要であります。そのための具体的な対応としましては、例えば現在、診療報酬の各種加算措置がありますが、その加算を徹底的に取れるものは取る努力をしようと考えており、ことし4月からの一般病床の減少などに伴いまして、新たに加算することができるようになる項目がございます。これらの項目も含めまして、部門間の連携強化等により、診療報酬の増収が可能となる項目も一定程度ありますので、早急に対策を講じ、収益の増加につなげていきたいと考えているところであります。また、本院に来ていただく患者の増加にもつながり、また在宅医療のサポート的な機能をも有する事業として、7月からメディカルショートステイ事業も開始しております。この事業は、在宅療養中の方に5日間程度の入院をしていただき、その間、さまざまな検査や在宅では困難な医療的処置を行い、異常の早期発見や治療を行うものでありますが、家族の病気や事故、あるいは冠婚葬祭などの事情によって、自宅での療養が一時的に困難な場合や、またお世話している方の肉体的・精神的負担の軽減を図るための効果もありますので、この事業をご利用していただけるように、その普及に努めていきたいと考えているところでもあります。さらに、今年の10月下旬からは、これまでの課題でありました訪問看護事業の開始も予定しておりますので、これにつきましては事業内容の詳細が決まりましたなら、市民の皆様方へ広く広報等で周知していきたいと考えているところでございます。このようにして医業収入増収に向けた取り組みを行っておりますが、説明申し上げたように、今年度から始まるものもございます。そういったこともあり、現時点で具体的な効果額は幾らかについてはお答えできる状況にはございませんので、ご理解いただきたいと思います。なお、今後の考え方にかかわることでありますが、本年3月に、平成28年度から32年度までを対象期間とする新公立病院改革ガイドラインというものが総務省から示されたところであります。このガイドラインでは、公立病院が担っている不採算医療等に対する一般会計からの所定の繰出金を確保すれば、経常黒字となる水準を早期に達成して、持続可能となるような経営の確立がガイドラインにおいて求められておりますので、今後、市立病院も、さらなる経営改善の検討を行い、北空知の中核病院としての使命を果たすため、市民のみならず、関係する方々とさまざまな協議を行う中で、病院としての経営健全を目指して努力してまいりたいと考えているところであります。次に、2点目の関連の中で看護体制について、看護体制の基準に見合った看護師数の推移についてお尋ねありましたが、平成25年度は指摘のように7対1入院基本料経過措置を基準とし、それから26年4月からは10対1の入院基本料の基準を満たす看護師を配置することでやってきております。各年度の4月1日における病棟配置看護師数は、平成25年度は131人、26年度が121人、そして27年度の4月1日は106人となっておりまして、27年度は許可病床数の減少に伴い減員となったものであります。それから、さらにお尋ねがありました助産師についてでありますが、助産師は分娩業務が停止といいましょうか、4月から行われなくなっておりますので、他の看護師と同様の業務を行うことになり、助産師の経験年数等を考慮した上で、実際5人いらっしゃるわけですけれども、それぞれ各病棟に配置して勤務していただいておりますが、分娩業務再開に備えまして、助産師をしっかり確保していくことが必要と判断いたしまして、その待遇等は現在のところ従前と変わりないものとしているところであります。次に、3点目、市立高等看護学院の運営について申し上げます。4月から市立病院の小児科・産婦人科の常勤医師が不在となり、看護学院3年生の小児看護学、そして母性看護学の実習を市立病院以外の施設に依頼しなければならない状況となったわけでございます。このため具体的に今年度は18人在籍しております3年生の小児看護学の実習は、滝川市立病院と市内保育園で、そして母性看護学の実習は留萌市立病院において行うことといたしております。このことに伴う看護学院の経営への影響につきましては、学生や引率教員にかかわる交通費や宿泊費等の経費が増加しております。それから、実習期間中は、引率教員が他の実習や講義を兼任することができないため、そうしたことから生じる他の教員の負担がふえるといった問題、それから院外講師の確保などに影響が生じてまいります。何といいましても、万一こうした実習ができなくなる場合は、必要な単位の修得ができなくなるわけで、そうなりますと看護師の国家試験受験資格の要件が満たせなくなりますので、実習の受け入れ先の確保は、当看護学院の運営上、死活問題とも言えるわけであります。今後とも実習受け入れ先の確保については、万全を期して臨んでまいりたいと考えております。なお、深川医師会附属准看護学院の状況についてもわかればというお尋ねがありましたが、高等看護学院と同様に、市立病院を含む市内の近隣施設と調整されて、学習施設の確保に努めておられるとお聞きしているところでございます。また、本年度の予算に計上しております高等看護学院在学生に係る実習経費は看護学院の負担でありますが、平成28年度以降の入学生については、それらを個人負担分で数万円程度のご負担をいただく方向で検討を現在いたしております。しかし、この点は確かに受験生にとっては負担増になりますが、深川以外の看護学院においても、こうしたケースでは実習経費を個人負担としている場合が多いのが実態と聞いておりますので、この点はご理解いただきたいと思うところでございます。いずれにしても、いろいろ申し上げてまいりましたが、高等看護学院は本市にとりまして大変重要な施設でありますので、本市としましては今後とも安定した看護学院の維持・運営に万全を期して努めてまいりたいと考えております。