深川市議会 平成27年第1回定例会 2015年3月11日
教育施策の諸課題
2015年3月11日、深川市議会の一般質問で、北畑透議員が「教育施策の諸課題」について質問し、教育長 沢田敏幸が答弁しました。
- 質問者
- 北畑透 議員
- 答弁者
- 教育長 沢田敏幸
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 14番 北畑透
次に、教育施策の諸課題について何点か伺います。2011年、大津市で起きたいじめ自殺問題で教育委員会制度を見直す地方教育行政法が改正され、この4月には施行される予定となっております。その趣旨は、教育の政治的中立性、継続性、安定性を確保しつつ、地方教育行政における責任の明確化や迅速な危機管理体制の構築、首長との連携の強化を図るためのものであり、またこの改正で戦後教育行政の大きな転換になるとも言われております。今回の改正が決まったことを受けて、改めて教育行政としてどのように認識されるのか、教育委員会制度改革に対する認識と対応について、1点目に伺います。昨年秋、財務省は公立小学校の1年生で導入されている35人学級を見直し、40人学級に戻すことを求める方針を固めたことが明らかになりました。これに対し文部科学大臣は、きめ細やかな指導においては35人学級が望ましいと反論しているそうですが、そもそも少人数学級について、文部科学省は、世界最高水準の教育力を目指し、教員が子供と向き合う時間の確保などによる質の高い教育が急務として、平成23年度から小学校1年生を対象に35人学級を導入した経緯があります。今回の見直しについては、公教育支出の対GDP比率が先進国の中で最低水準にある我が国において、さらに教育費を削減することとなり、明らかに逆行しているとの批判の声も多くあります。そこで、改めて少人数学級の成果と今後の課題について伺います。次に、小学校では平成23年度から、また中学校では24年度から、全ての教科等で新しい学習指導要領による教育が始まりました。主な改訂のポイントとしては、学校で学ぶ内容の充実や授業時間数の増加が図られ、また子供たちの生きる力を育むことを目指しており、そのためには学校・家庭・地域の連携・協力が必要とうたわれております。この新学習指導要領の生きる力の第1章第4では、各学校においては、学校の創意工夫を生かし、全体として調和のとれた具体的な指導計画、すなわち教育課程を作成するものと定められております。そこで、市内の各校の教育課程の独自性について伺います。次に、近年、いじめや虐待、子供などの貧困、子供をめぐる深刻な事件が後を絶たず、子供を取り巻く環境は悪化しております。いじめについては、2011年10月に大津市でいじめを受けていた中学生が自殺したことで大きく取り上げられ、2012年6月、国はいじめ防止対策推進法を制定し公布しました。また、虐待については、厚労省の調べでは2013年度に把握した児童虐待の件数は実に7万3,000件以上に上り、1990年度の調査開始以来23年連続で過去最多を更新しました。さらに、子供の貧困についても状況は年々悪化し、2012年の貧困率は16.3%と過去最悪を更新し、6人に1人が困窮状態にあると言われております。このように取り巻く環境が悪化する中で、教育相談について、より多様化、深刻化していることが懸念されますが、そこで本市の教育相談体制における課題と対応について伺います。次に、2007年4月、改正学校教育法が施行され、小中学校等においても特別支援教育を推進することが法律上、規定されました。文部科学省が2012年12月に行った調査によれば、通常学級に在籍する知的発達におくれはないものの、学習面または行動面で著しい困難を示すとされた児童生徒の割合は6.5%となっており、30人のクラスに1人か2人は該当する児童がいるという計算になります。近年、発達障がいのある児童生徒が増加傾向にあり、本市においてもその傾向はあるというふうに認識しております。学級担任への負担も大きく、通常の学級に在籍する発達障がいのある児童生徒に対する支援の充実については急務となっております。そこで、増加傾向にある発達障がい児童生徒に対する認識と対応について伺います。
答弁 教育長 沢田敏幸(教育長は2015年3月まで)
教育施策の諸課題について5点にわたり質問いただきましたので、順次お答えいたします。初めに、1点目の教育委員会制度改革に対する認識と対応についてでありますが、平成26年6月20日に地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律が公布され、27年4月1日から施行されます。今回の制度改正の主な内容は、教育委員長と教育長を一本化した新教育長を設置すること、教育委員会による教育長へのチェック機能の強化と会議の透明化を図ること、全ての地方公共団体に総合教育会議を設置するとともに、首長は教育委員会と協議し、教育に関する大綱を策定することを骨子とするものであります。本市においては、昨年12月議会及び今議会において制度改正に必要な条例及び規則の制定と改正の準備作業を行っているところであります。このたびの制度改正については、質問にありましたように、教育の政治的中立性、継続性、安定性を確保しながら、地方教育行政における責任を明確にし、重大な事態に対しての危機管理体制を構築し、さらに首長との連携の強化を図るものであり、これまでにない大幅な制度改正となっているところであります。教育委員会は引き続き執行機関として職務権限は従来どおりであり、学校・地域ともに教育目標の実現に向けて取り組んでいくことに変わりはないものでありますが、今回の教育委員会制度改正を適切に行うことで、これまで以上に本市が抱えている教育課題について、市長との連携を図り、地域における教育の振興に力を尽くしていくことが大切であると認識しているところであります。今後の対応につきましては、市長部局と連携し、規則及び訓令などの所要の整備を行い、制度の実施を図り、それにより教育行政の一層の推進に取り組んでいきたいと考えております。次に、2点目の少人数学級の成果と今後の課題についてであります。国の学級編制基準において小学校及び中学校の1学級の児童生徒数は、小学校1年生で35人以内、ほかの学年は40人以内と定められております。また、北海道の少人数学級実践研究事業により、小学校2年生及び中学校1年生については、1学級35人以内とすることが認められております。平成26年度、市内の小学校及び中学校の学級編制を見ますと、深川小学校の1年生が国の学級編制基準により児童数40人で2学級となっており、深川中学校の1年生は北海道の少人数学級実践研究事業により、生徒数75人で3学級となっており、それぞれ国の基準、道の事業により、少人数の学級となっております。また、国においては、学級内の学習の進みぐあいが異なる状況への対応として、習熟度別の少人数指導や複数教員によるチームティーチング指導についても実践しており、これまでも深川小学校及び一已小学校の算数、深川中学校及び一已中学校の数学の教科において、定数に加えて、それぞれ1人ずつ教員の加配を受けているところであります。さらには、平成26年度より、市費による教員を中学校に配置し、少人数指導やチームティーチング等を行っており、よりきめ細やかな指導ができるよう努めているところであります。教育委員会といたしましては、確かな学力を身につけることに対する効果だけではなく、児童生徒一人一人に目を行き届かせることが可能となることにより、規律ある学校生活を過ごし、適切な人間関係を保つことなど、少人数学級によるさまざまな効果があるものと認識しているところであります。次に、今後の課題といたしましては、平成26年度の小学校及び中学校の学級編制を見ますと、35人を超える学級は小学校で1学級、中学校で4学級となっており、また27年度の見込みといたしましては、深川中学校の2年生2学級、3年生2学級の4学級が35人を超える学級となる見込みであります。今後も1学級で35人を超える学級編制となる可能性があることから、このような場合に少人数による、きめ細やかな指導をどのように行えるのかが課題であると考えており、市費による教員の加配のみでは十分とは言えないことから、今後、国による35人学級の基準が小学校1年生以外にも拡充されるよう、北海道都市教育委員会連絡協議会及び北海道都市教育長会と連携し、国に対して引き続き要請してまいりたいと考えております。次に、3点目の教育課程の独自性についてでありますが、教育課程は各教科、道徳、総合的な学習及び特別活動等について、その目標を実現するために教育の内容を学年に応じて授業時数との関連において、それぞれの学校で策定する教育計画であります。毎年度、教育委員会では当該年度において重要な課題についての学校改善プランを示し、それぞれの学校においては現状の分析と実態に即した課題解決の方策を盛り込んだ独自の学校改善プランを策定する中で教育課程を編成するものであります。独自性を示すものとしては、小学校5年生を対象とした稲作体験のほか、畑作物の栽培体験、自然環境の観察、サケの放流などがあり、また中学校では各種事業所の職場体験、ボランティア活動などを教育課程に位置づけるなど、学校独自の取り組みを実施しているところであります。次に、4点目の教育相談体制における課題と対応についてであります。教育相談については、基本的には学級担任等がまず子供たちに寄り添う中で対応することが基本となりますが、教育内容が多様化しており、きめ細かな対応が求められる現状にあります。そのため、本市においては不登校やいじめなどの未然防止や早期発見・早期対応を図るためや発達障がいに係る相談支援、情報提供など、子供たちや保護者のニーズに応えるため、小学校には深川小学校を拠点として、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーを各1人配置し、また主に中学校生徒の心の悩みや問題行動に対処するため、北海道の任用によりスクールカウンセラーが市内全ての中学校に派遣され、児童生徒へのカウンセリング、教員・保護者への助言等を行うほか、虐待や貧困問題等については家庭児童相談員等との連携を図りながら対応しているところであります。質問の教育相談体制の課題についてでありますが、現在のスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの活動により、必要な相談時間を確保しているところであり、円滑な対応となっているものでありますが、より一層の充実に向け、北海道教育委員会への要請活動を行うなど、体制の充実に努めてまいりたいと考えております。最後に、5点目の増加傾向にある発達障がい児童生徒に対する認識と対応であります。発達障がいは、自閉症、アスペルガー症候群、学習障害、注意欠陥多動性障害など多様な症状が通常低年齢層においてあらわれるものでありますが、発達障がい児童生徒を含めて何らかの支援の必要な児童生徒は、本市においても増加傾向にあるものと認識しているところであります。発達障がいのある児童生徒を含めて通う特別支援学級については、専任の教諭を配置し、児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難性を改善または克服するため、適切な指導及び必要な支援を行っているところであります。本市といたしましては、特別支援学級の設置による児童生徒への対応とともに、小学校及び中学校に特別支援教育支援員を11人、市費により配置し、個別の支援にも力を尽くしているところであります。今後とも学習面あるいは生活面等で支援が必要な児童生徒への適切な支援を行うことができるよう、学校及び保護者の理解を得ながら取り組んでまいりたいと考えているところであります。