深川市議会 平成25年第4回定例会 2013年12月5日
TPP交渉
2013年12月5日、深川市議会の一般質問で、松沢一昭議員が「TPP交渉」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。
- 質問者
- 松沢一昭 議員
- 答弁者
- 市長 山下貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 16番 松沢一昭
2013年第4回定例会に当たって、通告に基づいて一般質問いたします。第1回定例会以降、健康上の理由で2回の一般質問を休まざるを得なくなったことは、それまで全く休んだことがなかっただけに非常に残念であります。このあと残された任期をしっかりと議員活動していく決意です。さて、まさに今、国会の動きから目を離せない状況が続いています。マスコミ各社が強い警鐘を鳴らし続けている特定秘密保護法は、強行採決により衆議院を通過しました。消費税の8%への引き上げも決まりました。沖縄では米軍基地の移設問題が大きく取り上げられ、辺野古への移設と基地強化が図られようとしています。そして、年内にもTPPの交渉妥結、農業では米の基本政策の大幅見直しと、今、安倍内閣が進めている政策は、衆・参議院のねじれ現象が全くなくなったことを幸いとばかりに、次々に息つく間もなく進めてきています。その政策のほとんどのものが、長年の経済界からの要求であり、アメリカからの要求であります。どれをとってみても、私たち庶民の暮らしを苦しくするものであったり、平和を踏みにじるものであったり、私たちの基本的人権を危うくするものだったりしています。深川市の農業にとっても、WTO協定が締結されて以来、減り続けてきた農業人口が、今後、根こそぎなくなりはしないだろうかという危惧を覚えるのであります。この3年間くらい、前政権が行った戸別所得補償によって少しは農家の所得はふえて、一息ついたかに見えていました。それがここへ来て、知的財産権の問題やジェネリック医薬品をめぐる各国の利害の対立が報じられるものの、農業分野の重要5品目については、大きく譲歩しようという動きが報じられています。先日、参議院の予算委員会において、我が党参議院議員の紙智子さんが質問しているのを見る機会がありました。紙さんは、今行っている交渉は参議院選挙時の自民党の公約に反しており、しかもその具体的な内容が国会にも明らかにされずに交渉を進めるという異常な事態になっている。直ちに交渉を打ち切ってTPP交渉から撤退すべきだと迫っていました。山下市長のTPPに対する評価や日本政府の国際政治における交渉力に対する思いは、昨年4月末に私どもが主催して行ったシンポジウムのときに聞かせてもらいました。事態はそのとおりに動いております。現在のTPP交渉に対する市長の評価、思いについて、まず答弁願います。次に、具体的な行動についてであります。昨年末、全国規模、全道規模でのTPPに対する行動が組まれてきました。しかし、深川市独自としてのオリジナルな行動が見えないのであります。この点について、私は率直に申し上げて不足だと思っております。市庁舎の垂れ幕もようやく壁面に見合うものにかけかえられましたが、これも市が予算化してやったものかどうか、一度お聞きしたいと思っておりました。この点についても伺います。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
TPP交渉に関するお尋ねにお答え申し上げます。TPP交渉参加にかかわる我が国の状況につきまして、ざっくりと時系列で振り返ってみますと、今年の7月にマレーシアで行われました交渉会合、このマレーシア会合から12番目の参加国として、おくれて日本は参加し、その後、8月のブルネイでの閣僚会合、そして10月8日のインドネシア・バリ島における首脳会合で、交渉の年内妥結に向けて課題解決に取り組むといったことが合意されたところであります。その後、今日まで事務方の会合が何度か開かれてきておりまして、そうした経過を経て、ご承知のように今月12月1日、甘利TPP担当大臣とアメリカの責任者でありますフロマン・アメリカ通商代表部代表の会談が行われましたが、このときは物別れに終わったというふうな報道がございました。いずれにしても、今後は年内の妥結に向けて、12月7日、間もなくでありますが、シンガポールにおいてTPP閣僚会合が開かれ、そこでどういう結論が得られるのかどうか、いずれにしてもそういう予定になっているところでございます。新聞報道などによりますと、これまでの交渉の中で、我が国は重要5項目の取り扱いにつきましては、多くの国から厳しい要求、厳しい対応を突きつけられているやに報じられております。しかし、政府はあくまでも重要5項目については、これを守るという姿勢を堅持して交渉に臨んでいるというふうに伝えられているところでございます。最終的にどのような結論になるのか、どういうまとまりを見せるのか、無論、予測はできませんけれども、これまでも言ってきておりますように、仮に、これまでの日本政府の交渉スタンスを超えて、さらに譲り込んで重要5項目の関税撤廃を迫られる、あるいは譲歩せざるを得ないといった状況、そういった事態になったとしたら、これはやはり農業や本市などを含む地域社会に大変大きな影響が生じるという懸念を持っているところでございます。そのため、深川市もかねてから、例えば北海道市長会の活動を通じまして、強くそうした懸念を伝え、要請してきておりますが、北海道市長会は10月にも会合を開きました折に、緊急要請をTPPに関して行うということで、改めて重要5項目を関税撤廃の対象から除外すること、それから農業・農村の持続的な発展に支障が生じると見込まれるような場合になるとしたら交渉から撤退することなど、万全な対応を政府に要請する文書もまとめ、提出しているところでございます。ともあれ、日本政府においては、今、TPP交渉真っただ中にあるわけでございますが、今後ともぜひ強力に交渉を進めてもらいまして、重要5項目については断固守り抜いていただきたいし、その上で、日本の国益にかなう交渉結果を勝ち取ってくれるように、ぜひ交渉団には全力で頑張っていただきたいと考えているところでございます。次に、TPPに関する市の独自の取り組みについてということでお尋ねがありましたが、今申し上げたように、ブルネイでの会合から日本は本格的な交渉に参加しましたが、それを受けまして、その時点で、市内の農業団体と相談、協議いたしまして、本市としての考え方、意見を示すために、ご承知のように、市役所と経済センター、それからJAきたそらち本所の市内3カ所に、「TPP交渉から日本農業を守ろう」という大きな懸垂幕を9月の初めから設置いたしております。この懸垂幕設置に当たりましては、これは市が主導的に話をし、取りまとめたものでございまして、JAきたそらちなど関係団体の賛同もいただきましたので、深川市農業対策協議会の名で掲示はいたしておりますが、同協議会には無論深川市もメンバーとして入っているものでございます。いずれにしましても、今後、最終局面まで本当に緊張感を持って交渉の行方を見きわめたいと思いますし、その過程で必要に応じて、市としても地域を守るために全力で必要な対応に当たってまいりたいと考えております。
再質問 16番 松沢一昭
再質問いたします。この質問は、いわば市長と私の見解が真っ向から対立して違うという性格のものではございませんし、共通の考えのもとに質問し、答弁してもらっている性格の質問であります。ただ、私が再質問したいのは、深川市独自の取り組みとして、垂れ幕についてはイニシアチブを握って積極的に取り組んだということでございますから、そのように受けとめますけれども、集会とか講演会とかシンポジウムとかという点については、例えば、今年10月でしたが、奈井江町などは、オリジナルに独自に集まりを持って、そういうこともやっておるわけですし、ほかの町でもやってきたけれども、なかなかそこのところの具体的行動が、山下市長の考えがいいだけに、もっと積極的に取り組んでほしかったなという思いがするわけです。農業重要5品目についても守ると言っていますが、具体の587品目の中のこの部分、米の粉の部分は譲ろうかとか、いろいろあるようですけれども、そういう話がちらちらと漏れ伝わってくる。そういう中で、もっと強力な独自の行動というのをぜひ取り組んでほしいと思いますけれども、どうですか。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
今ほどお答え申し上げましたように、この先の展開に応じて必要な行動をしっかりとってまいります。その上で申し上げますが、上京させていただくたびに、TPPが一体どんな実態にあるのかというのを聞いて回るわけでございますが、本当に口がかたいというか、わかっていないのか、わかっていても言えないのか、よくわかりませんが、実際のところ本当に詳細がわからない、つかめないという現実がございます。ただ、アメリカという国は、1点を集中的にずっと突き続けるという国でありまして、今も伝えられているところによると、とにかく関税撤廃の時期の相談はしてもいいと。例えば20年後か30年後か知りませんが、とにかく全部撤廃をするようにという主張を全然おろさずに今もいるというふうに言われておりまして、そういうことであればこれは大変なことだなと、危惧している状況でもございます。展開に応じまして、深川市としても適切に行動してまいりたいと思っております。
再質問 16番 松沢一昭
市長が国のレベルでいろいろな交渉に当たってきただけに、今の感想は非常に説得力があるものが含まれていると思いますが、適切なときに行動するということですので、そこを信じて次に移りたいと思います。