江別市議会 令和4年第3回定例会 2022年9月12日
(1)マイナンバーカードの利活用の促進について/(2)障害者手帳の現状と民間アプリの活用について/(3)アピアランスケアについて
2022年9月12日、江別市議会の一般質問で、奥野妙子議員が「マイナンバーカードの利活用の促進について」「障害者手帳の現状と民間アプリの活用について」「アピアランスケアについて」について質問し、市長 三好昇、健康福祉部長 白崎敬浩が答弁しました。
- 質問者
- 奥野妙子 議員
- 答弁者
- 市長 三好昇、健康福祉部長 白崎敬浩
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 3 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 奥野妙子
ただいま議長より発言の許可を頂きましたので、通告に従いまして順次質問をさせていただきます。初めに、マイナンバーカードの利活用の促進についてお伺いいたします。政府は社会のデジタル化を進める施策として、2020年9月に誕生した当時の菅内閣の目玉政策の一つであるデジタル庁の創設を伴う本格的なDX、デジタルトランスフォーメーションへの転換を機に、自治体の基幹業務システムの統一、標準化、マイナンバーカードの普及など、積極的な取組をスタートさせました。令和4年4月に、岸田首相は第7回デジタル田園都市国家構想実現会議の中で、この構想を展開していく上で、デジタル、インフラ基盤の整備と個人のデジタル社会のパスポートであるマイナンバーカードの普及はデジタル社会のインフラとして不可欠であると発言をされています。マイナンバーカードの普及については、累次の閣議決定において、令和4年度末までに、ほぼ全国民に行き渡ることを目指すとの方針が示され、デジタル社会の実現に向けた重点計画の一つとして位置づけされています。総務省によると、全国のマイナンバーカードの申請率は8月23日時点で50.1%と5割を超え、交付率は47%であり、政府全体でさらなる普及促進に取り組んでおります。マイナンバーカード交付先進地域においては、80%に達している市町村もあります。このように、国や自治体がそれぞれマイナンバーカード交付に向けて取組を強化している一方で、なかなか思うように進まない現状があります。手続が面倒であるとの理由もよく聞かれますが、一番の問題はマイナンバーカードを持つ必要性を感じていない方が多く、そもそもマイナンバーカードを利用する場面が少ないことも要因ではないでしょうか。今後もさらに、マイナンバーカードのメリットを増やし、利便性を向上させていく必要があると考えます。そこで、全国の自治体のマイナンバーカードの空き領域を生かしたサービスについて触れていきたいと思います。国土交通省の資料によりますと、マイナンバーカードでは、個人番号の証明、公的な身分証明とともに行政サービスだけではなく、将来的にはポイントカードや入退社管理、社員証としてなど民間サービスでの利活用も想定されています。マイナンバーカードは3つの利用箇所を用いて利用されています。1つ目に個人番号と本人確認の両方が1枚で済む、公的な身分証明書となるカード券面としての利用。2つ目は、行政機関等のe-TAX、マイナポータルでの電子証明書としての利用があります。3つ目にICチップの空き領域の利用。これは、市町村・都道府県等は条例で定めるところ、国の機関・民間事業者等は総務大臣の定めるところにより利用可能で、例えば印鑑登録証やコンビニ交付などが該当し、当市でも証明書等コンビニ交付サービスで利用されています。この3つ目に述べたICチップの空き領域の利用について質問をさせていただきます。ICチップの空き領域とは、あらゆる記録媒体でいわれる容量という概念と同じであります。このICチップの空き領域を利用した取組が全国の自治体で展開されています。自治体によって自由に空き領域を活用することができます。他自治体の先進事例で、特に熱心に取り組んでいるのが新潟県三条市です。選挙の投票入場受付、避難所の入退所受付、職員の出退勤管理、図書の貸出受付などに利用しています。注目したのは、選挙の投票入場や避難所の入退所の受付をマイナンバーカードで行うことで、瞬時に受付対応ができるようになり、市民の待ち時間が軽減されることです。マイナンバーカードに投票受付機能を記録し、期日前投票や選挙当日に投票所受付でマイナンバーカードを提示すれば、投票ができます。避難所も同様に入退所を管理できる機能を記録し、災害時に混乱する避難所の受付が、マイナンバーカードを提示することにより避難世帯全員が一括で受付することができる仕組みを導入しています。これにより、効率的かつ的確に安否確認を行うことができます。自然災害が頻発する日本において、非常時の行政サービスの電子化はもはや避けて通れないものです。行方不明者の人数や被災家屋の数を迅速に把握し、被害の大きさを即時に知ることができるような取組が必要であると考えます。8月6日に行われた江別市総合防災訓練のときに、要支援者を避難所で受入れする訓練を見せていただきましたが、高齢者や障がい者の方が災害に遭い大変な中、やっとたどり着いた避難所で用紙に記入する大変さを想像すると、デジタル化を活用し、少しでも被災者の負担を軽減する必要性を痛感いたしました。また選挙時の受付においても、コロナ禍での感染防止対策の面から、本人はもちろん受付する側にも、こうした空き領域を活用したマイナンバーカード提示での受付に変更できれば、作業量が軽減されるだけでなく、ミスの可能性も減り、職員側の負担軽減にもつながります。ほかの活用事例では、帯広市でマイナンバーカードを活用し、子育て支援サービスや電子お薬手帳機能を備え、予防接種・健診時期などを個人の属性に応じてテレビやスマートフォンなどで提供できるワンストップポータルサービスを構築しています。先日、ある親御さんからの御相談で、障がい者のお子さんを含め3人のお子さんがおり、新たな病院へかかるたびに、生育歴などの記載をしなければならず、大変な思いをされているとお聞きしました。マイナンバーカードにこうしたお子さんの生育歴や予防接種歴などの情報も入れてほしいとの御意見を頂いたところです。また、ほかの自治体では、鍼灸、マッサージ施術券の電子化や、タクシー運賃の助成等、公的援助による割引サービスにマイナンバーカードを活用する例があります。いずれもマイナンバーカードの非接触型認証機能を生かしたサービスですが、同時に自治体によってその内容が異なる点にも注目しますと、その自治体がマイナンバーカードを上手に活用しているかどうか、またデジタル化の推進にどれだけ取り組んでいるかが分かります。さきに述べました新潟県三条市のように、市民の生活が少しでもよくなるよう地域に合わせた独自のサービスを提供する姿勢はDXを推進する上でも、大切であると考えます。当市でも、デジタル技術を活用した健康づくりの取組、生涯健康プラットフォームをスタートさせたところでありますが、デジタル化の推進の一環として、マイナンバーカードICチップの空き領域の活用についても積極的に検討すべきと考えます。さきに述べました選挙や災害時の受付時の活用、さらには母子健康手帳情報などを管理する機能に利用するなどマイナンバーカードICチップの空き領域の利活用について、市の御見解をお伺いいたします。2件目に、障害者手帳の現状と民間アプリの活用について、お伺いいたします。障がいのある方が所持している療育手帳や障害者手帳は、紙のため持ち歩いていると、表面の文字がにじんでしまったり、破れたりしやすいとのお声をお聴きします。障害者手帳は原則、更新の必要がないため、劣化が著しいものは情報の確認が困難です。さらに手帳を紛失、破損したときの再交付手続では、顔写真やマイナンバーが必要になるなど手間もかかります。1952年より障害者手帳を用いた割引制度が定められ、障がいのある方の社会参加を促すきっかけとなりましたが、公共交通機関や各種サービスを利用する際、割引を受けるため障害者手帳を提示するたびに、心理的負担があるともお聞きしております。また物理的に持ち歩いて利用するため、家に忘れた場合は割引が受けられないなど、御不便も多々あるようです。このような様々な悩みを解決でき、もっと利用しやすくするためのデジタル技術を応用したデジタル障害者手帳アプリ、ミライロIDというサービスを知りました。このデジタル障害者手帳は、株式会社ミライロが2019年に発表した無料アプリ、ミライロIDを使うものです。この会社は、以前、一般質問したユニバーサルマナー検定の実施、研修や講師派遣など、ユニバーサルデザインの総合コンサルティングを行っている会社です。ミライロIDは、スマートフォンに障害者手帳の情報を登録しておくもので、紙の障害者手帳を持ち歩かなくてよいのが最大の利点です。アプリ特有の機能として、飲食店で使えるクーポン配信や障がい者の生活に役立つ情報発信などがあります。全国3,000以上の事業者が本人確認書類として活用しており、紙の障害者手帳と同等の扱いをする自治体も増えています。埼玉県や千葉県の各自治体など約160市区町村に広がっています。北海道内では石狩市が導入しており、令和4年3月から市内の公共施設において、障害者手帳アプリ、ミライロIDが本人確認書類として利用できるようになっています。石狩市のホームページでもこのアプリについて、必要なときに必要な情報を画面に表示できるもので、障がいのある人が障害者手帳を持ち歩くことによる紛失のリスク、手帳確認時の不要な情報開示、施設等での手帳確認の負担など、様々な課題の解消が期待できるものであると説明されています。また、アプリの手帳画面が障害者手帳の代替となり、割引や減免等を受ける際の証明として利用できます。北海道内でも、まだ導入されている事業者は少ない状況にはありますが、航空会社やJR、博物館、美術館など利用できる場所は増加をしてきており、自市の施設のみならず、札幌市の映画館や動物園でも利用ができます。当市の手帳保持者は、障がい者支援・えべつ21プランを参照しますと、身体障害者手帳等の所持者数、令和2年4月1日現在、18歳未満を含め、全体で7,886人、その内訳は身体障がい者が5,671人、知的障がい者が1,279人、精神障がい者が936人となっています。これだけ多くの方が所持しており、御不便を感じている方は少なくないと推察します。破損したり、しやすい紙様式の障害者手帳を、公共施設利用などの福祉サービスを受けるときにかばんから出して開いて見せるより、スマートフォンのアプリ画面を見せるほうが簡単な上、スマートフォンの画面を提示する行為は、今や日常どこでも見られることからも手帳所有者の心理的負担も軽減されるのではないでしょうか。以上を述べまして、1点目に、障害者手帳の交付と再交付の現状について、お伺いいたします。2点目に、障害者手帳の提示が求められる市内公共施設等の現状について、お伺いいたします。3点目に、行政のデジタル化が進められている中、手帳そのものを提示する精神的な負担を少なくし、障がいのある方が外出しやすく、気兼ねなく優待等を受けられるようにするため、デジタル障害者手帳ミライロIDを導入すべきと考えますが、市の御見解をお伺いいたします。3件目に、アピアランスケアについて、お伺いいたします。日本人の2人に1人ががんにかかり、3人に1人はがんで死亡しています。がんは、あらゆる病気の中でも最も死亡率の高い病気で、長年日本人の死因第1位を占めています。医療が進んだ現代においても、依然として国民の生命と健康にとって脅威であると言えます。一方で2006年のがん対策基本法の成立以降、がん対策を推進し早期発見・予防の重要性が認識されていることや医療の進歩により、5年生存率は大きく改善し、今は60%を超えています。がんイコール不治の病ではなく、がんとともに生きる時代へと変貌しつつあります。厚生労働省の2020年の資料によりますと、がん患者の約3人に1人は20歳代から60歳代で罹患しており、治療のため仕事を持ちながら通院している人は44万8,000人。男女の内訳では男性が60歳代以上の増加率が高いのに対して、女性は40歳代から60歳代がそのほとんどの数を占めています。この結果から働き盛りの年代では女性のほうが多いことが分かります。近年では、がん体験者を指す言葉として、がんと向き合いながら生きるという意味を含んだ、がんサバイバーという言葉が使われるようになりました。国でも治療と就労の両立を支援するために、がん相談支援センターによる相談体制の強化や、がんサバイバーへのサポートの充実が図られています。治療との両立を支援するモデル事業も2013年にスタートしています。このように、社会全体でがんになっても安心して暮らせる社会の実現を目指した取組が行われています。こうした背景から、がん治療に伴う外見の変化に対するアピアランスケアについて、お伺いいたします。アピアランスとは外見という意味で、がんの治療により、化学療法による脱毛や肌の変色、爪の変化、手術による傷、放射線治療による皮膚炎など、様々な外見の変化が現れることがあります。このようながん治療に伴う外見の変化に対するケアをアピアランスケアといい、国立がん研究センターでは、医学的・整容的・心理社会的支援を用いて、外見の変化を補完し、外見の変化に起因するがん患者の苦痛を軽減するケアと定義しております。例えば、ウイッグの調整といった個別具体的な支援方法はアピアランスケアの手段の一つであり、アピアランス支援、もしくはアピアランスサポートといった表現で区別するほうがより理解しやすいと思います。抗がん剤治療中の患者は、脱毛による心理的社会的な苦痛を強く感じている方が多く、その苦痛の本質は、脱毛が自分に病気や死を思い起こされること、自分の身体イメージが変化したことへの違和感、社会における人間関係が変化してしまうことへの不安などがあるとされています。また、抗がん剤治療で精神的にも、体力的にも大きなダメージを受けている中で、医療費がかかることを心配しなくてはならず、経済的な問題を抱えているケースも多くあります。実際に、がん治療中の市民の方の切実なお声を、度々聴いております。ウイッグ購入をしたある知人の話では、毛髪がある方でもおしゃれや薄毛を補うためにウイッグがありますが、これらのウイッグと医療用ウイッグとでは作りが全く違うとのことです。いわゆるファッションウイッグや部分ウイッグの場合、毛髪があることを前提としていますので、医療用ウイッグより簡易な作りになっています。一方、医療用ウイッグは直接頭皮に装着するため、水泳帽のようなネットをかぶり、その上に頭皮や毛根など敏感な場所に刺激を与えないよう特殊な素材が使われています。また、より自然に見えるよう植毛の数も多くなっています。そのため、価格も一般のウイッグよりも高額で、自然な感じで違和感がないものを選ぶと10万円ほどするとのことです。さらには、ネットは汗などで洗うことを考えると数枚必要であり、専用のシャンプーやリンスも必要で、市販のものと比べ高額です。またウイッグのメンテンナンス、例えばカットやパーマなども料金が発生します。このように附属品等についても細かい費用がかさんでいくのです。がん治療中の脱毛は男性や子供も例外ではなく、精神的にもダメージを受けることは同じであり、男性でも仕事上ウイッグを利用するケースは多々あるとのことです。お子さんに関しても外見の変化により学校生活の不安からウイッグを利用することがありますが、成長期であるためサイズが変わり、その都度、購入しなければなりません。女性の乳がんでは、術後の胸を保護して衝撃から守る役割がある専用下着やパッドがあります。パッドは、左右のバランスを整えて肩や腰にも負担をかけないよう利用したりします。専用の下着については、手術を経験された方にお聞きしましたが、高額なものもあるため、ほとんどの方は授乳用の下着など市販されている安価なものを代用品として購入しているとのことです。こうしたがん患者の方々に対して、今、全国の自治体でアピアランスサポート助成事業を導入する自治体が増えています。今年4月より北海道で初めて、医療用ウイッグ購入費等が一部補助される制度が十勝総合振興局管内の音更町で新年度よりスタートしました。アピアランスサポート助成事業とは主にがんに罹患し、その治療の過程で脱毛や乳房の切除など外見が大きく変化し、就労や社会参加などに支障がある、または出るおそれがある人に対して、それらの外見の変化を補うための補整具購入を補助する制度のことをいいます。現在、これらの医療用ウイッグや胸部補整具の購入には公的な保険適用や医療費控除の対象となっていないため、購入費用も大きな負担となります。それらの経済的負担を軽減するための助成制度を導入することは、治療と向き合いながら生きる方々にとって外出を促し、社会との接点を増やす後押しともなり、さらに治療が完了するまでの心のケアになります。購入費用の助成を行っている各自治体の補助額は、大体が購入費用の3分の1から2分の1、上限は2万円から3万円です。ウイッグに加え補整下着なども補助の対象としている自治体がほとんどです。冒頭述べましたが、生存率が向上した一方で、がんと診断されたときから生涯にわたって、副作用などの身体的問題、再発へのおそれといった精神的問題、周囲との接し方などの社会的問題、治療費などの経済的問題といった様々な問題に直面します。今や、がんと長く共存する時代となり、それぞれの人生を自分らしく今の生活を維持するために、どう生きるかということも重要視されてきています。今も不安を払拭し、がんと闘うために、そしてがんと闘いながら仕事やそれぞれの生活を続けている方々を、社会全体で支援する仕組みが必要と考えます。以上を述べまして、1点目に、がん治療で外見に不安を抱えるがん患者の方々に対してのアピアランスケアについて、市の認識をお伺いいたします。2点目に、医療用ウイッグなど補整具の購入費用の負担軽減となるアピアランスサポート助成事業を導入すべきと考えますが、市の御見解をお伺いいたします。以上で、1回目の質問を終了いたします。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
奥野議員の一般質問にお答え申し上げます。まず、マイナンバーカードの利活用の促進に関しまして、ICチップの空き領域の利活用についてでありますが、マイナンバーカードには、住民基本台帳ネットワークシステム上の利用領域のほかに、公的個人認証サービスのための利用領域などが確保されております。これら以外の空き領域は、市町村が独自利用の領域として確保することができ、地域住民向け領域として様々なサービスを提供することができます。当市におきましても、住民票の写し、印鑑登録証明などのコンビニ交付サービスを行っており、他自治体におきましても、地域に合わせたサービスを展開しているところでございます。一方、当市独自の取組としまして、このたび、国の交付金の事業採択を受けた生涯健康プラットフォームにおきましては、母子健康手帳や健診データ等を格納し、市民向けの様々な健康管理に向けた情報を発信できるよう準備を進めているところでございます。いずれに致しましても、行政サービスは、紙ベースから電子化の方向に進んでおり、御質問のマイナンバーカードの空き領域を利用することは、市民の利便性の向上のみならず、職員の業務効率化につながる一つの手段になり得ることから、他自治体の先進事例等を踏まえまして、今後の利活用について十分検討してまいりたいと考えております。次に、アピアランスケアに関しまして、まず、アピアランスケアに対する市の認識についてでありますが、国立がん研究センターによりますと、アピアランスケアとは、医学的、整容的、心理社会的支援などの手段を用いて、外見の変化に起因する、がん患者のための苦痛の軽減を図るための相談支援として定義されております。近年、がん医療の目覚ましい進歩によりまして、生存率が改善され、治療を継続しながら通学や社会生活を送るがん患者の方が増加しており、その中には、議員御指摘のとおり脱毛や皮膚障がい、身体部位の欠損など、治療に伴う外見の変化による苦痛を感じている方もおりますことから、アピアランスケアの重要性は高まっているものと認識をしております。現在、北海道では、がん対策につきまして、北海道民の生命及び健康にとって重大な問題となっていることに鑑み、北海道がん対策推進条例を制定し、がん患者等が社会生活を営む上での不安または負担の軽減のために必要な支援を行うための施策として、二次医療圏ごとに指定しているがん診療連携拠点病院にがん相談支援センターを設置し、アピアランスケアを含めた専門的な相談支援を実施しております。市では、これまでも健康相談の一環として、がんに対する不安や疑問などの相談を受けておりますが、がん患者の方々がこれまでどおり社会とのつながりを維持し、不安なく治療を受けられることは大切でありますことから、今後におきましても北海道や関係機関と連携を図りながら、がん患者の方をはじめ、アピアランスケアを必要としている方に、適切な情報提供を行うとともに、周囲の方々にも理解を深める取組を進めてまいりたいと考えております。次に、アピアランスケアサポート助成事業の導入についてでありますが、北海道内では、今年度から音更町が、がん患者の医療用ウイッグや胸部補整具の購入費の一部を助成する事業を開始したほか、全国では、県の財政支援を受けて助成を行っている市町村の例がございます。御質問の医療用ウイッグ等の購入は、医療保険や医療費控除の対象となっておらず、経済的負担が大きいため、市と致しましても、がん患者の方々が円滑な社会生活を営む上で支障になっていると認識しているところでございます。このため市では、アピアランスケアに関する支援制度を創設するよう、北海道市長会を通じまして、北海道や国に要望してきたところでございます。なお、国におきましては、アピアランスケアによる生活の質向上に向けた取組としまして、がん患者の方や医療者におけるアピアランスケアの認知度の向上や、医療現場での適切なサポートが重要であるとしまして、医療従事者に対する研修会の開催などが論議されております。市と致しましては、引き続き、北海道のがん相談支援センターについての情報や就労支援、がん患者団体の情報を必要に応じて提供するなど、がん患者の方やその家族への支援を行うとともに、アピアランスケアサポート助成事業の導入につきましては、まずは、国や北海道、他市町村の動向を注視してまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、健康福祉部長からお答え申し上げます。
答弁 健康福祉部長 白崎敬浩(健康福祉部長は2023年6月まで)
私から障害者手帳の現状と民間アプリの活用について御答弁申し上げます。まず、障害者手帳の交付と再交付の現状についてでありますが、障害者手帳の交付は、交付を受けようとする方が、市の窓口で申請書等の必要書類を提出し、市が北海道に書類を送達後、北海道の判定に基づき、市に障害者手帳が送付され、対象者に交付する流れとなっております。御質問の障害者手帳の交付と再交付の現状でありますが、令和3年度に身体障害者手帳、療育手帳及び精神障害者保健福祉手帳を交付した合計件数は612件となっており、そのうち新規に交付した件数は550件、再交付した件数は62件となっております。なお、再交付の主な理由は、紛失、汚損、写真の貼り替えなどとなっております。次に、障害者手帳の提示が求められる市内公共施設等の現状についてでありますが、市の公共施設で、障害者手帳の提示により、利用料等の減免が受けられる施設は、市民体育館やパークゴルフ場といったスポーツ施設のほか、セラミックアートセンターや郷土資料館などがあり、御利用いただく際に手帳の提示が必要となっております。そのほか、北海道立野幌総合運動公園や市内の映画館、また、JR、バス、タクシーなどの公共交通機関においても、障害者手帳を提示することで、利用料や運賃の割引を受けることができると承知しております。次に、デジタル障害者手帳アプリの導入についてでありますが、国は、令和2年4月の官民データ活用推進戦略会議におけるIT新戦略策定に向けた方針の中で、障がい者の移動や施設利用時の割引に係る本人確認について、障がい者にとって過度な負担とならないよう簡素化を推進するよう示したところであります。現在、市の公共施設においては、障がいのある方が施設を利用する際には、入館時に障害者手帳の提示が求められておりますが、利用者が定期的に利用する場合には、一年間の定期券を発行するなど利便性の向上に努めてきたところであります。御質問のデジタル障害者手帳アプリの導入についてでありますが、近年、スマートフォンのアプリ等を活用し、端末の画面を見せることにより、割引を受けることが可能な施設等が、全国的に増えてきていると承知しております。デジタル障害者手帳アプリは、障害者手帳の情報をスマートフォンで表示できますことから、手帳紛失のリスクや手帳提示の負担などが軽減され、障がいのある方の移動や施設利用の際の利便性向上につながるものと認識しております。北海道内では、このアプリを導入している自治体は少ない状況でありますが、航空会社やJR、博物館、美術館、動物園など利用できる場所は、今後、増加していくことが見込まれますことから、市と致しましては、アプリ導入を検討するに当たり、どのような課題があるか、まずは、公共施設の管理者と協議を進めてまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 奥野妙子
御答弁ありがとうございました。それでは、2回目の質問と要望をさせていただきます。初めに件名1、マイナンバーカードの利活用の促進についてのうち、1項目めのICチップの空き領域の利活用について、要望いたします。御答弁では、市民の利便性の向上のみならず、職員の業務効率化につながる一つの手段になり得るマイナンバーカードの空き領域について、今後の利活用を検討するとのことでした。これからスタートする生涯健康プラットフォームにおいては、マイナンバーカードの認証機能が必要不可欠であるとお聞きしております。また、デジタル庁の資料によりますと、このプラットフォームはデータ連携基盤を活用した複数サービスの実装を伴う取組であるとのことです。質問でも述べました投票所や避難所の受付などマイナンバーカードの認証機能を生かしたサービスの展開も、今後、可能であると考えます。デジタル化の一番の目的は、市民の生活が少しでもよくなり、便利になるためであります。当市の地域性に合わせた独自のサービスを提供できるようDX推進に向けインフラともなるマイナンバーカードの利活用について、柔軟かつ積極的な検討を進めていただくことを要望いたします。次に件名2、障害者手帳の現状と民間アプリの活用についてのうち、3項目めのデジタル障害者手帳アプリの導入について要望いたします。アプリ導入を検討いただけると前向きな御答弁を頂きました。今後も全国的にデジタル障害者手帳アプリを利用できる企業や施設はますます増えていくと思います。当市としても、公共施設の管理者と課題の協議を進め、速やかに市内施設でも利用できる体制を整えていただくことを要望いたします。最後に件名3、アピアランスケアについてのうち、2項目めのアピアランスサポート助成事業の導入について、再質問いたします。アピアランスケアについて、市としても十分に認識していただいていることは理解できました。支援制度を創設するよう北海道市長会を通じて、北海道や国に要望していること、がん患者の方やその家族へ引き続き必要な情報提供をするなど支援を行うことなども答弁にありました。国でも来年度からアピアランス支援のモデル事業も行うとしております。こういった国や北海道の動向を注視し支援に取り組んでいただくこともお願いいたします。ただ、今まさに市内でも、がん治療を続けながら社会生活を維持するのに、必死に闘病生活を送っている方々がおります。冒頭にも述べましたが、2人に1人ががんに罹患するこの時代に、今ここにおられる皆様のほとんどが、近しい方ががんにかかり闘病されている姿を見聞きしている経験をお持ちではないでしょうか。私も身近な者が、抗がん剤治療を受けている姿を目の当たりにしています。治療を受けた当事者でしか知り得ないつらさがあることも、多くの治療経験者から伺っております。ウイッグ購入をした知人は、ある日突然、がんを宣告され、抗がん剤治療を受けるに当たり、副作用で髪の毛が抜け落ちると説明をされます。女性にとって髪は命というように、髪の毛がどんどん抜け落ちていくとき、自分が自分でなくなるようなショック、精神的なダメージは大きかったと聞きました。先が見えない治療が続く中、経済的にも不安を抱えながら、前向きに自身の病と向き合いながら、自分らしく日常を過ごすため、また仕事を続けるため外見のケアとしてウイッグ購入をしたとの切実な声をお聴きし、質問いたしました。知人は市が助成をしてくれるようになれば、市や社会が自分を応援してくれていると大きな励みにもなるとも言っておりました。江別市がそのような方々へ寄り添い、少しでも力になれるような形ある支援をしていく重要性を感じます。江別市に住んでいてよかったと心から思っていただき、安心して暮らせるまちとして、がん患者の方が自分らしく生きるための後押しとなるアピアランスサポート助成事業の導入について、再度市長のお考えをお伺いいたします。以上で、2回目の質問と要望を終わります。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
奥野議員の再質問にお答え申し上げます。今ほど再質問の中でも奥野議員から発言がありましたけれども、国ではアピアランスケア体制の構築に向け、がん治療を行う医療機関と都道府県とが連携し、社会全体で患者の方を支援する必要があるとしまして、来年度にアピアランス支援モデル事業を計画していると伺っております。市としましては、まずその動向を注視してまいりたいと考えております。市と致しましては先ほどもお答えしましたとおり、がん患者にとりまして、医療用ウイッグ等を購入することは、経済的・心理的負担があるものと認識しておりますが、助成等を含めた支援対策につきましては、先ほども申し上げましたとおり北海道が中心となって取り組む必要があろうと考えております。そこで御質問のアピアランスサポート助成事業の導入につきましては、引き続き、北海道市長会を通じまして、北海道や国に対し要望していくとともに、国の来年度の事業の動向をぜひ注視してまいりたいと考えております。その上で、対応させていただきたいと考えております。以上でございます。