江別市議会 令和4年第3回定例会 2022年9月9日
(1)病院事業管理者の地域医療に対する考え方について/(2)小・中学校における主権者教育について
2022年9月9日、江別市議会の一般質問で、岡英彦議員が「病院事業管理者の地域医療に対する考え方について」「小・中学校における主権者教育について」について質問し、病院事業管理者 長谷部直幸、教育長 黒川淳司が答弁しました。
- 質問者
- 岡英彦 議員
- 答弁者
- 病院事業管理者 長谷部直幸、教育長 黒川淳司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 岡英彦
それでは通告に従い、質問を致します。まずは、病院事業管理者の地域医療に対する考え方について、その中でも地域医療に対する思いについてお伺いをしたいと思います。現在、市立病院は、平成30年度より4期連続の債務超過となっており、数字上は経営破綻状態が続いております。令和元年に行われた市立病院の役割とあり方を検討する委員会の議論の中では、委員から、これほど悪い自治体病院は見たことがなく、医療に例えると末期の患者と形容されたような状況でございます。市立病院の経営は、既に病院だけの問題ではなく、一般会計に多大な影響を与えており、江別市政上の最大の課題となっていることは、市自ら認めているところでございます。このような状況の中、この4月から新たに設けられた病院事業管理者に就任された長谷部先生には、火中の栗を拾う形で、経営上の裁量を持つ病院事業管理者という、大変難しいポジションを引き受けていただき感謝を申し上げたいと思います。市長をトップとするこれまでの経営は、残念ながら失敗をしてきたと言えます。将来の独立行政法人への移行が視野に入っている中、長谷部病院事業管理者には、病院経営のトップ、事実上の理事長として経営再建に力を発揮していただきたいと考えております。先ほど申し上げたように、市立病院の経営は現在の江別市政上の最大の課題であり、そういう意味では、病院事業管理者は、江別市政の中で最も重要なポジションに就かれているとも言えるので、病院事業管理者の考えを様々な場を通じてお話しいただき、市民・議会と相互理解を図ることは大変重要だと考えております。例えば、これまでの病院長は地域医療に関して、次のようなお話をされてきました。梶井前病院長は、総合的に子供を診察する小児科医としての御経験から、地方の総合病院における総合医の重要性を指摘され、市立病院も一時期は総合医が集まるマグネットホスピタルとして全国的な注目を集めるまでとなりました。その方向性は、北海道全体を考えたときに間違っていたとは思いませんが、札幌圏の中で専門医療を選べる江別の地域特性や市民ニーズとは少々合わなかった面があったのかもしれません。いずれにせよ、前病院長の思いは十分に理解できるものでした。現病院長の富山病院長は、少しでも収益に貢献するため自ら積極的に診療に当たられ、また、このコロナ禍でも陣頭に立って市立病院を運営されております。コロナ禍ということもあり、残念ながら議会への出席はそれほど多くなく、十分に病院長のお考えをお伺いする機会というのは、必ずしも多くはありませんでしたが、市民説明会などでは、社会インフラとしての医療の重要性について言及をされており、全ての人に平等に医療を届けなければならないという、医療人としての矜持を感じられるものでありました。そこで、長谷部病院事業管理者には、地域医療に対してどのような思いをもって、市立病院の経営に臨まれようとしているのか、これまでの医療人としての御経験を踏まえた上でのお考えをお伺いしたいと思います。続いて、江別の地域特性を踏まえた、地域医療における市立病院の位置づけについてになります。一口に地域医療と言っても、自治体によって置かれている環境にはかなりのばらつきがあります。北海道の地方であれば、そのまちの中で自治体病院が入院機能を持つ唯一の医療機関ではありますが、医師がなかなか集まらないというのが一般的なイメージになるでしょうか。しかしながら、札幌医療圏に含まれている江別の置かれている医療環境はそのようなイメージとはかなり異なっているのも事実でございます。江別市単独で見ると、人口当たりの急性期のベッド数は全国平均を下回っているということですが、実態上は札幌市と一体となっておりますので、私もそうですけれども、患者さんはある程度自由に病院を選べる状況にあります。政策医療の重要な柱であります救急医療についても、内科医が減少し、市立病院で救急の受入れがそれまでどおりできなくなった状況におきましても、札幌市の病院に搬送が可能であったため、救急搬送自体には大きな問題は起こりませんでした。また、市立病院の紹介率・逆紹介率の数字を見ても、急性期を担う総合病院としてはあり得ないほど低い一方、入院外来比率は高い傾向があり、専門的な医療を担うというよりは、身近な病気を診てもらっている傾向が見てとれます。実際、総合病院の在り方とは相反しますし、私もそれがいいとは思いませんけれども、市民要望としては、風邪などにより外来で気軽に診てもらえる病院が欲しいという声も根強いものがあります。長谷部病院事業管理者は、4月に就任いただいて半年が過ぎようとしておりますが、実際に江別に来られて、地域医療における市立病院の現状での位置づけというものを、どのように認識しておられるのか、市立病院の印象と併せて、お伺いを致します。次に、病院事業管理者の考えを広く市民に伝え、市民の意見を聴くことについてお伺いいたします。先ほどより申し上げているように、市立病院の経営は江別市最大の課題であり、経営の状況を市民に知らせていくことが求められております。また、長引く混乱によって、患者さんが市立病院を信頼して受診することができなくなっているということも現実に起こっております。患者さんとなっていただく方々に対しても、安心して市立病院を受診いただけるように、どのような医師がいて、どのような医療を提供しているのか、お知らせすることも重要だと考えます。ホームページに御挨拶を掲載され、今後リニューアルを実施する方向であるというのはよい取組だと思いますが、しかしながら、これまで市民に対して、市立病院の厳しい状況というものを直接説明することをほとんど避けてきたのも事実かと思います。富山病院長は、昨年1月の広報誌の中で、市民に対して、将来の江別の医療はどうあるべきなのか思いを巡らせてほしい。自分ごととして市立病院の在り方を考え意見を述べていただきたいと述べられております。おっしゃることはそのとおりだと思いますが、市立病院側が市民の意見に対して聴く耳を持ち、真摯に対応する姿勢を示さなければ、意味をなさない言葉なのではないでしょうか。長谷部病院事業管理者には、新たな市立病院の責任者として、広報やホームページでの説明に加えて、対話集会やワークショップなどを実施し、市民と直接コミュニケーションが取れる形で市民の意見を聴いていくことも求められていると思いますが、お考えをお伺いいたします。続いて、小・中学校における主権者教育についてお伺いを致します。まずは、小・中学校段階における主権者教育の充実の必要性についてでございます。先日の総務文教常任委員会で選挙管理委員会事務局より、7月に実施された参議院議員通常選挙の投票率についての報告を受けました。18歳、19歳の10歳代の投票率は39.0%となり、全国平均の34.5%からは4.5ポイント高く、また、前回令和元年の33.9%からは5.1ポイント上昇しておりますが、18歳選挙権がスタートした前々回平成28年の49.4%からは10.3ポイント減少をしております。残念ながら、決して高い投票率とは言えない、低い投票率であると言わざるを得ないと思います。また、内閣府が平成25年度に7か国の若者を対象に実施した意識調査では、自分の関与で社会は変えられると思う若者の割合は30.2%で7か国中最も低くなっており、また、日本財団が令和元年に9か国の18歳を対象に実施した国や社会に対する意識調査の国際比較では、自分で国や社会を変えられると思う若者の割合は18.3%で、他国に比べて突出して低くなっております。終戦直後に当時の文部省が中学・高校向けに編さんした教科書には、政治に無関心で、政治は自分たちには縁の遠いことだと思い込むことは、正しい態度ではなく、自らの運命を脅かす結果につながる。民主主義では、政治は全ての人の仕事でなければならない。選挙権は権利ではあるが、同時に、熱意と理解を持って政治に参画することは、道徳上の義務であるといったような記述があり、国民が政治に関わることの重要性が指摘されております。若者の投票率や意識調査の結果を見ると、まさに、今、主権者教育が求められていると言えるのではないでしょうか。平成29年3月に出された総務省の主権者教育の推進に関する有識者会議の取りまとめにおいては、主権者教育として求められる教育は、社会の出来事を自ら考え、判断し、主体的に行動する主権者を育てることにあり、今後の主権者教育は、子供の段階から、自ら考え、判断する学習が重要となるものであり、そのためには、各年代に応じて身近な問題から社会問題までを題材に、学校、選挙管理委員会、家庭や地域等の様々な主体で取り組むことが不可欠となると指摘されております。また、学校教育においては、新学習指導要領の改善方針について審議した中央教育審議会の答申の中で、議会制民主主義を定める日本国憲法の下、民主主義を尊重し、責任感を持って政治に参画しようとする国民を育成することは学校教育に求められる極めて重要な要素の一つであり、満18歳への選挙権年齢の引下げにより、小学校、中学校からの体系的な主権者教育の充実を図ることが重要であるとされております。さらに、この7月に成立したこども基本法には、子供の権利をどう守っていくのかという基本的な理念を定めたものですが、基本理念の中に、全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会及び多様な社会的活動に参画する機会が確保されること、全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益を優先して考慮されること、というものがあります。このように、選挙管理委員会による若者向けの選挙啓発という狭い意味だけではなく、様々な主体において、主権者教育を充実していくことが必要とされております。学校においても、小・中学校における発達段階に応じて、自分に関連することに関して意見を表明し、社会に参画する機会を確保するという形で、主権者教育の充実を図っていく必要があると思いますが、このことについての考えをお伺いいたします。次に、小・中学校における主権者教育の取組についてです。選挙管理委員会による学校への出前授業などに加えて、社会に主体的に参画する主権者を育てていくためには、日々の学校生活の中で、子供の声が届き、それによって影響を与えられるという経験を積んでいく仕組みづくりが重要です。例えば、小学校低学年であれば、学校給食における献立について、子供の意見を聴いて、意思決定に子供を巻き込んでいくことが考えられます。現在も、リクエストメニューという形で、月によって、幾つかの学校からリクエストされた献立が提供されており、大変よい取組だと思いますが、子供たちの声をもっと聴いてほしいという学校からの意見も出されています。学校給食における献立について、これまで以上に子供たちの意見を聴く機会を設けることが必要ではないでしょうか。また、小学校高学年であれば、学校生活に関する子供のあらゆる声を伝えるチャンネルとして学級会を活用することが考えられます。学校、教室に必要な物品の購入・補修の依頼、学校への持ち物や決まりなど、自分たちが変えたいと思うことについて話し合い、学校生活に自分たちの声が影響を与えるという経験を積んでいく必要があります。中学生であれば、校則について議論する機会を設けることが考えられます。現在、生徒指導のガイドブックとされる生徒指導提要の12年ぶりの改訂作業が進んでおり、校則の公開、校則の見直しの手続など、校則の運用について大きく見直される方向となっております。改訂案では、校則を見直す際に児童生徒が主体的に参加することは、学校のルールを無批判に受け入れるのではなく、自身がその根拠や影響を考え、身近な課題を自ら解決するといった教育的意義を有するものとなると指摘されており、これは、主権者教育の取組そのものであると考えられます。このように、自分たちの声が届き、それによって自分たちの周りの課題解決に影響を及ぼすことができるという経験を積んでいくことが、主権者の一員となるために大変重要だと考えます。以上のように、小・中学校における主権者教育の取組をより一層進めるために、市内や全国の取組例を共有し、各学校が様々な取組を主体的に実施できるように、教育委員会として取り組むことについてのお考えを伺います。以上で、1回目の質問を終わります。
答弁 病院事業管理者 長谷部直幸
岡議員の一般質問にお答え申し上げます。病院事業管理者の地域医療に対する考え方についての御質問のうち、まず私の地域医療に対する思いについてでございますけれども、なるべく私本人の言葉でというただし書を頂いておりますので、そのように努力させていただきたいと思います。私は、長年にわたり、医育大学において、幅広い内科領域の医学・医療の進歩と充実に心を砕きながら総合力を兼ね備えた専門医の育成に力を注ぎ、多くの医療機関と連携しながら、地域医療の発展に努めてまいりました。将来目指すべき地域医療の形として、私は、高度先進地域医療の概念を用いておりました。元来、対極に位置づけられます地域医療と高度先進医療は、相反する概念ではなく、モノをインターネットにつなぐ技術のIoTと人工知能AIの融合により統一的に理解できる時代を迎えつつあるとの認識に基づくものです。近未来における、高度・広域化に対応する地域医療の機動的連携ネットワークの構築が基本となりますが、より重要なことは、このような考え方が、誇りを持って地域医療に臨む契機となり、いわれなきコンプレックスを払拭する概念ともなるということです。一方、私は、完璧なAIが医療の世界を席巻すると言われる近未来にこそ、我々医療人に求められるのは原点回帰の姿勢であると説いてまいりました。頭のてっぺんから足の先まで診てこその医療であり、何より、患者様の話に耳を傾け、共感し、癒やしてあげられるのは某メーカーのロボットのペッパー君よりも、我々人間のほうが得意でありたいとの思いです。目指すべき地域医療の本質は、一層患者に寄り添う姿勢であり、これを含めてこその高度先進地域医療であると思っております。現在市立病院は、経営再建の最中であり、私はその江別市立病院経営再建計画の中間年という非常に重要な時期に病院事業管理者としてお声がけいただきました。市立病院は、近隣市町村を含めて16万人の住民に医療を提供する基幹病院であり、急性期病院としての救急医療にとどまらず複数の役割を担っております。国民の3割が罹患するがん医療、生活習慣病に対応する予防医療と脳心血管疾患医療、そしてこれらの背景となる高齢者医療等、様々な要素が挙げられます。特に、高齢化の進展を踏まえた医療提供に際しては、主病に合併する複数の疾患・病態への対応が不可欠であり、認知症などへの対応も避けることはできません。いずれに致しましても、市民の皆様が地域での生活を続けるためには、新たな脅威となっている新型コロナウイルス感染症など、新興感染症への対応を含め、各医療機関の連携による地域完結型の医療提供体制が不可欠です。その構築のためには、連携強化と機能分化が不可欠であり、市民の視点に立って、幅広い連携体制を確立しながら、地域医療を提供していくことが基本になるものと考えてございます。次に、江別の地域特性を踏まえた、地域医療における市立病院の位置づけということについてでございます。私が、市立病院に着任して半年が経過しようとしておりますが、この間、各医育大学医局のほか、地域の医療機関や関係機関など、可能な限り多数の施設を訪問させていただきました。その中で、市立病院への期待が高いことを実感し、急性期医療の提供はもちろんのこと、予防医療や緩和医療など、果たすべき役割の大きさに、改めて身の引き締まる思いがしております。江別市立病院経営再建計画の中では、江別市の医療提供体制や受療動向の特性として、多くの診療所があり外来医療が充実していること、がん患者等の入院における市外流出が顕著であること、救急受入れ態勢が縮小していることなどの点が挙げられております。議員御指摘のとおり、江別市は札幌医療圏に属しており、市立病院の位置づけを考えたとき、一定程度札幌市内の医療機関との連携が必要と考えます。年間1,000件以上の救急車を受け入れておりますが、一方で、今後ますます高齢化が進展する中、がんと闘う高齢の患者様が札幌市まで通院しなければならない現状を考えますと、300床以上の病床を持つ市立病院の役割は、急性期の入院治療、地域の医療機関と連携した救急医療、がんをはじめとする一定の専門医療、市内で唯一病床を持つ小児医療、唯一の分娩施設としての周産期医療、認知症対応に欠かせない精神医療など、市民が住み慣れた地域で安心して生活を続けられるよう、公立病院として必要な医療提供体制を維持する責務があると考えております。特に、今般のコロナ禍では、札幌市内の医療体制が逼迫する中、新興感染症への対応が、公的病院としての市立病院の大変重要な役割であることが再認識されました。この間、富山病院長を先頭に病院を挙げて、新型コロナウイルス感染症に対応してまいりました結果、市民の皆様や地域の医療機関の皆様から確かな評価を得られたものと考えております。目下、その可能性が懸念されるこの冬のインフルエンザと新型コロナウイルス感染症の同時流行時における発熱外来の対応準備を進めているところでございます。当然ながら、市立病院が地域医療への役割を果たす上で、経営再建は重要な課題と認識しております。現在、内科をはじめとする診療体制の再構築のため、医師招聘に全力で取り組んでおりますが、経営再建は、医師招聘のみでなし得るものではありません。私自ら診療の在り方の一つの形を示すことができればと考え、病院事業管理者業務については一定程度把握することができたと考えられた8月から、健診センター業務や内科あるいは循環器内科外来での診療に当たっております。4月に市立病院に参りましてから、役職医師のみならず、全部門の職員との面談を通じて、私がまず感じましたことは、経営再建に向けた職員の機運の高まりでありました。全ての職員の情熱と英知を結集して経営再建を成し遂げる姿勢が重要と考えまして、私の名前を冠した幾つかの改革プロジェクトを実施いたしまして、各職員のモチベーションを高める工夫を講じながら、元気の出る組織づくりを進めております。私と致しましては、今後とも職員の前向きな機運をより一層高めながら、経営再建を進めることで、市民や地域の皆様との信頼を醸成し、地域医療における役割を果たしてまいりたいと考えてございます。次に、私の考えを広く市民に伝え、市民の意見を聴くということについてでございますが、私は、患者様はもとより、市民の皆様に信頼されて、安心・安全な医療を届けることが、市立病院の使命であると認識しております。内科診療体制の縮小とともに経営が悪化し、必要な医療を受けられるのか、市立病院自体がなくなるのではないかといった御不安を患者様、市民の皆様に与えておりましたことは事実ですので、その信頼を回復するために、市立病院の情報を発信すると同時に、御意見をお聴きすることは大切であると考えております。市立病院が、何に取り組んでいるのか、何を目指そうとしているのかを市民の皆様に広く知っていただく必要があると考えております。市立病院では、これまでシンポジウムや市民説明会を開催するとともに、経営再建に対する市民意見の募集、経営再建の経過をお知らせする市広報の連載コラムの掲載など、市民との情報共有を図る取組を行ってきたと理解しております。4月以降は、私から、病院事業管理者就任の際の記者会見や市広報誌・ホームページの記事などで、自分の考えを述べてまいりました。また、より分かりやすく市立病院全体の情報をお知らせするため、現在、市立病院ホームページの改修も進めております。今後は、新型コロナウイルス感染症の蔓延の状況を見極めながらになりますが、市立病院が取り組む経営再建のプロジェクトと目指す医療の方向性などとともに、私が長年携わってきました生活習慣病の予防、元気に高齢期を過ごす秘訣、脳卒中・心臓血管病との付き合い方など、市民の皆様の関心が高い健康・医療をテーマとした講演会を開催するなど、私の考えを広くお知らせし、市民の皆様と対話することができる機会をつくる上で、より効果的な手法を検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
答弁 教育長 黒川淳司
私から、小・中学校における主権者教育について、御答弁申し上げます。まず、小・中学校段階における主権者教育の充実の必要性についてでありますが、平成23年に総務省の常時啓発事業あり方等研究会がまとめた報告書において、新たな主権者教育として、国や社会の問題を自分の問題として捉え、自ら考え、自ら判断し、行動していく主権者を育成していくことを目指すとされております。学習指導要領においても、小学校では、地域社会の一員としての自覚、我が国の将来を担う国民としての自覚、世界の国々の人々と共に生きていくことの大切さについての自覚を養い、中学校では、国民主権を担う公民として、自国を愛し、その平和と繁栄を図ることや、他国や他国の文化を尊重することの大切さについての自覚を深めることを目指しており、市内公立小・中学校においても、学習指導要領に基づき、発達段階に応じた主権者教育を行っております。教育委員会と致しましては、児童生徒が主体的に、身近な課題に意見を出し合い、段階的に社会参画の実践を進めるなど、主権者としての資質・能力を身につけていくことが重要であると認識していることから、学校における発達段階に応じた主権者教育の充実は、必要であると考えております。次に、小・中学校における主権者教育の取組についてでありますが、文部科学省が設置する主権者教育推進会議の令和3年3月の最終報告書では、児童生徒にとって身近な社会である学校生活の充実と向上を目指す児童会・生徒会活動は、主権者としての意識を涵養する上で大変重要であると示しております。市内公立小・中学校では、児童会・生徒会活動や学級活動の中で、会長・副会長などの選挙や委員会活動の計画的な運営等、協働して自主的に課題解決に取り組み、自治的な活動を実践的に学ぶほか、修学旅行等の学校行事の内容について、児童生徒が意見を出し合い、計画する場面を可能な限り取り入れることなどにより、児童生徒の主権者としての資質・能力の育成に取り組んでおります。教育委員会と致しましては、社会を生き抜く力や地域の課題解決を社会の構成員の一人として主体的に担うことができる力を児童生徒に育成する教育が重要と考えておりますことから、市内における様々な取組の共有や、全国の先進的な事例を提供することで、市内公立小・中学校における主権者教育の取組がより一層充実するよう、学校を支援してまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 岡英彦
それでは順次、再質問をしていきたいと思います。まず、病院事業管理者の地域医療に対する考え方、中でも地域医療に対する思いについてですけれども、病院事業管理者自らの言葉で御答弁いただいたということで、ありがとうございました。これからの地域医療の姿として、高度先進地域医療とこの近未来のなかなか面白いお話を頂きました。ただ、高度先進地域医療というのは、少し聞き慣れない言葉でございまして、もう少し医療人ではない一般の我々にもイメージしやすいように、具体的にどういったものをお考えになられているかの御説明をお願いしたいと思います。こちらは再質問になります。次に、現在の地域医療における市立病院の位置づけについてでございますけれども、どちらかと言いますと、現在の位置づけというよりも、今後に向けたお話を頂いたというふうに受け止めております。江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会で議論した内容に加えて、コロナ禍でこの数年診療をされてきている中で、市立病院内において、今後の方向性というものが一定程度どういう病院であるべきかというのが見えてきたのではないかというところかと思います。経営再建に向けて、職員の機運が高まっていると病院事業管理者は感じられているとのことで、それは期待したいところではあるのですけれども、現在、公立病院として存続できるか否かのまさに崖っ縁に立っている状況でありますので、答弁にありましたように職員の情熱と英知を結集し信頼を、ぜひ回復していただいて、そして我々にお約束をしていただいております目標を達成いただけますよう、こちらはお願いということにしたいと思います。次に、病院事業管理者の考えを広く市民に伝え、市民の意見を聴くことについてでございますが、信頼回復のために、市民に市立病院の情報を発信すると同時に、意見を聴くことの重要性は御認識いただけているものと理解を致しました。また、市民の皆様と対話をすることができる機会をつくる上で、より効果的な手法を検討していきたいという御答弁でした。今後に本日のところは期待を致しまして、あえて再質問は致しませんが、そう遠くない時期、おおむね、年度内をめどにこの検討というものをしていただいて実際実行していただけるものと本日のところは理解をしておきたいと思いますので、しっかりとした対応をお願いしたいと思います。続いて、小・中学校における主権者教育の充実の必要性について、答弁の中では教育委員会としても、児童生徒が主体的に、身近な課題に意見を出し合い、段階的に社会参画の実践を進めるなど、主権者としての資質・能力を身につけていくことが重要であると認識されているとのことでございました。その認識に基づいていただいて、主権者教育の充実により一層取り組んでいただきたいと思います。現状ではまだまだ十分ではないと思って、私は質問しておりますので、質問の趣旨を踏まえていただいて、ぜひ今後の取組をお願いしたいと思います。こちらも要望で終わります。そして、2項目めの主権者教育の取組についてです。特に、この児童会・生徒会活動での取組について御答弁を頂いたかと思います。児童会・生徒会活動を、学校生活に関する子供のあらゆる声を伝える場として活用していくことは大変重要だと考えておりますので、質問の趣旨を踏まえていただいて、引き続きの取組をお願いいたします。ここからが再質問になりますが、1回目の質問で言及させていただきました、小学校低学年から給食についての子供たちの意見をこれまで以上に反映させていくこと、また中学生においては、校則の見直しに子供たちが主体的に参加していく取組について、教育委員会としてガイドラインなどを示していくことも考えられると思いますけれども、特に1回目の答弁では触れられていなかったようですので、この点についてどのようにお考えになられているのか再質問を致します。
答弁 病院事業管理者 長谷部直幸
岡議員の再質問に御答弁申し上げます。高度先進地域医療に対する具体的内容について改めて説明の機会を頂きまして、大変感謝申し上げます。高度先進地域医療と申しますのは、私の生み出した独自の概念的な造語でありまして、定義や内容がどこかに記載されているものではございません。私が考えますデジタルとアナログの2つの要素を含みます医療概念について、御説明いたします。一つは、デジタルを代表するような先進的・革新的医療技術は、地域医療においてこそ、本領を発揮し得るものでもあるとの捉え方です。例えば、知名度が増してまいりましたダビンチのようなロボット手術は、手術室の片隅に座る人間の手元の操作を、手術台に向き合うロボットの精緻な動きに変えることで、困難な手技を克服するという、遠隔操作医療の最も基本的な形です。こうした遠隔操作医療こそが、文字どおり遠隔地・地域医療の本質的な技術となり得るものとの捉え方です。すなわち、東京都の病院にいる外科医がコントロールパネルを操作することで、江別市の病院の手術台に寝ている患者様の手術を行う時代が来るということです。心臓を養う冠動脈という血管が、狭くなっているときや詰まっているときに、風船で治療するカテーテル治療がありますが、中央部にいる医師が画面を見ながら操作して、遠隔地にいる患者様の狭心症や心筋梗塞を治療しようという試みが、既に実験的に行われております。また、救急医療の現場では、遠隔地にいる患者様の画像データや検査データを、瞬時に中央部にいる医師と共有することで、より早期に適切な医療を選択することができます。先ほどの答弁で申し上げました、IoTとAIの融合による地域医療の機動的連携ネットワークこそが、こうした高度な医療技術・情報技術の有効活用で成り立つ、近未来の医療の在り方というふうに考えてございます。もう一つのアナログの要素と申しますのは、より重要かつ本質的なものですが、先刻申し上げました原点回帰の医療者の姿勢です。迅速さと正確さで人間はAIにかないません。しかし、完璧なAIが医療の世界を席巻するとされる近未来においてこそ、私どもは、一層患者様に寄り添う原点回帰のアナログの医療姿勢を忘れてはいけないとの思いがあります。教育の現場で、検査や画像のデジタルデータだけを見て、病気を理解したつもりの若い医師を指導する際に、私は、頭のてっぺんから足の先まで患者様を診てこそ医療であると申してまいりました。手で触れて診察しなければ分からない異常は山ほどあり、手当てという言葉の語源が、まさに手で触れて治すことにあるのだと、肝に銘じております。そして、患者様の話を聴き、共感し、患者様を癒やしてあげることが、我々人間がAIに優り得る点であろうと思います。より一層患者様に寄り添う、アナログな姿勢を追求することが、高度先進地域医療に不可欠な本質的要素の一つであると思っております。また、高度先進地域医療の概念を導入することが、これまでの地域医療や、僻地医療にまつわる負のイメージを払拭することにつながり、地域医療に携わる、医療者達のプライドを生み出すきっかけになることを、期待するものでもございます。以上です。
答弁 教育長 黒川淳司
私から、小・中学校における主権者教育について御答弁申し上げます。主権者教育に係る小学校低学年児童に給食の意見を聴くこと、また、ガイドラインをつくり校則の見直しに生徒が参画していくことについてでありますが、初めに、学校給食は学校給食法において、心身の健全な発達と食育の推進を図ることなどを目的とする学校教育にとって重要なものであり、議員御質問の子供の意見を聴くことは、栄養バランスなど献立の反映には一定の制約はあるものの、主権者教育につながる取組の一つであると考えております。次に、校則は児童生徒が健全な学校生活を営み、よりよく成長していくための指針となるもので、校長が定めることとされておりますが、校則の見直しに当たり、生徒が意見を述べることは、身近な課題に意見を表明し、合意形成を図り物事を決めていく実践の場として、先ほど御答弁申し上げました、自治的な活動を実践的に学ぶということにも直結する、主権者教育として有効な取組と考えております。また、これらを進めるに当たり、学校間で共通認識を持ちながら進めることについては、校長会と相談をしてまいります。いずれに致しましても、教育委員会と致しましては、市内公立小・中学校における発達段階に応じた主権者教育が、より一層充実するよう、学校を支援してまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 岡英彦
病院事業管理者の地域医療に対する思いでございますが、この高度先進地域医療は、病院事業管理者のオリジナルの概念ということでしたけれども、今ほどの御説明で、近未来も含めたわくわくするようなお話もありましたが、ある程度イメージすることができました。トップ自らが理念やビジョンを内外に示すことは大変重要なことだと私は考えておりますので、今後も、様々な場を通じて、自らの考えを発信していっていただきたいと思います。今回は、新たに就任された病院事業管理者の大枠の考え方を伺いたいという趣旨での質問をしました。ただ、課題は山積しておりまして、毎年度毎年度が勝負の年になっておりますので、次回以降、より細かな点についても質問をしていきたいと思いますが、今後も、病院経営のトップとして、しっかりとした御答弁をお願いしたいと思いますのでよろしくお願いを致します。主権者教育の取組については、給食の献立に子供たちの意見を反映させていくこと、校則の見直しに生徒が意見を述べることは主権者教育の取組として有効と考えており、これらを進めるに当たり、学校間で共通認識を持ちながら進めることについて校長会と相談していきたいという一定程度前向きな答弁を頂いたというふうに思っております。ぜひ、日々の学校生活の中で、子供たちの声が届き、それによって影響を与えられるという経験を積んでいく、そういった仕組みづくりが重要だという今回の私の質問の趣旨を踏まえていただき、今後の取組を実行していっていただきたいと思います。以上で私の質問を終わります。