みんなの議会

江別市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月23日

(1)市内小・中学校児童生徒の学力について/(2)こども家庭庁の設置について

2022年6月23日、江別市議会の一般質問で、猪股美香議員が「市内小・中学校児童生徒の学力について」「こども家庭庁の設置について」について質問し、市長 三好昇、教育長 黒川淳司、健康福祉部長 白崎敬浩が答弁しました。

質問者
猪股美香 議員
答弁者
市長 三好昇、教育長 黒川淳司、健康福祉部長 白崎敬浩

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。

質問 猪股美香

議長より発言の許可を頂きましたので、通告に従い順次質問させていただきます。1件目、市内小・中学校児童生徒の学力についてお伺いします。1点目、全国学力・学習状況調査についてお伺いします。江別市では、市内の小学6年生と中学3年生を対象に、毎年全国学力・学習状況調査を実施しています。調査の目的は、義務教育の機会均等とその水準の維持・向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図るとともに、そのような取組を通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立するとしています。また、学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てるとしています。試験科目は小学6年生が国語と算数、中学3年生が国語と数学の各2科目で、令和3年度の結果は、小学6年生の平均正答率は国語が全道平均が63%、全国平均が64.7%に対し、江別市平均は67%、算数が全道平均が67%、全国平均が70.2%に対し、江別市の平均が71%と、全道・全国平均を上回る結果となりました。中学3年生の平均正答率は、国語が全道平均が65%、全国平均が64.6%に対し、江別市平均は64%、数学が全道平均が56%、全国平均が57.2%に対し、江別市平均は58%と、国語が全道・全国平均よりやや低く、数学が全道・全国平均を上回る結果となりました。また、学力テストと併せて、質問紙による調査も行っており、児童生徒に対する質問紙調査では、学習意欲、学習方法、学習環境、生活の諸側面等を、学校に対する質問紙調査では、指導方法に関する取組や教育条件の整備の状況等を調査しており、江別市の令和3年度の調査結果の概要は、授業中の私語が少なく、落ち着いていると思う、学習規律を維持した割合は全国平均を大きく上回り、大変落ち着いた状態にあるとのことでした。この全国学力・学習状況調査では、江別市は毎年ほぼ平均値かそれを上回る正答率であり、質問紙調査の結果を見ても、統一的、規律的な学校運営と、それに適した児童生徒の学習効果が力となり、結実したそんな結果だろうと評価いたします。ただ、この調査結果を見ていく中で、調査を受けている児童生徒の数が、市内の該当学年の在籍児童生徒数とは異なっている点が気になりました。小学6年生では、普通学級在籍者数が900人、特別支援学級在籍者数が34人の合計934人に対し、調査を受けた児童数が862人、中学3年生は普通学級在籍者数1,001人、特別支援学級在籍者数が23人の1,024人に対し調査を受けた生徒数が894人とのこと。江別市では全国学力・学習状況調査は普通学級の在籍児童生徒と特別支援学級在籍のうちの一部の児童生徒を対象にしているとのことでしたので、一部を除いた特別支援学級の在籍者と、普通学級のうち何らかの理由で学校に来ていなかった児童生徒を除いた数が調査を受けた児童生徒数なのかと思います。この調査を受けた児童生徒数の割合を過去5年に遡って見ていくと、小学6年生が調査を受けた児童数の割合が平成29年度で97.1%、平成30年度で95.6%、令和元年度で96.1%、令和2年度の報告はなかったので、令和3年度で92.3%と年々調査を受けた割合が減っているのが分かります。また、中学3年生の場合はより顕著で、調査を受けた生徒の割合は、平成29年度で93.1%、平成30年度で93.1%、令和元年度で91.8%、令和3年度で87.3%となり、令和3年度にこの全国学力・学習状況調査を受けた生徒の割合は全生徒数の9割を切っていることが分かります。この原因をたどってみると、小学6年生のケースでは、特別支援学級在籍者数が増加していることが分かりました。平成29年度では21人、平成30年度では21人、令和元年度では29人、令和2年度で37人、令和3年度では34人でした。中学3年生のケースでは、特別支援学級在籍者数に大きな変動は今のところなく、不登校生徒数の増加が原因であると考えられます。ただ、市内中学校全体で見た場合には特別支援学級在籍者数は増加傾向で、今後の調査については大きく影響してくるものと考えます。小学6年生の特別支援学級在籍者数の増加の背景をたどっていくと、特別支援学級の中でも自閉・情緒が増加していることが分かりました。特別支援学級には、様々な児童生徒が在籍しています。知的、自閉・情緒、病弱等です。市内小学校全体で見ていくと、平成29年度の特別支援学級在籍者のうち知的が62人、情緒が69人、平成30年度は知的が74人、情緒が72人、令和元年度は知的が76人、情緒が87人、令和2年度は知的が82人、情緒が100人、令和3年度は知的が85人、情緒が122人という数字になっており、自閉・情緒により特別支援学級に在籍している児童数は、平成29年度の倍近い数となっていることが分かります。自閉・情緒により特別支援学級に在籍している児童生徒は、例えばWISKのような発達検査の結果を見ても、IQは平均や平均以上である場合もあり、友人関係や授業の進め方、クラスの雰囲気等が原因で普通学級に在籍することができていないけれども、学習する力は持っていると考えられます。全国学力・学習状況の調査結果が毎年度よい結果を出していることは大変喜ばしいのですが、そもそも調査を受けられている児童生徒の数が減っている点を考えると、もろ手を挙げて喜んではいられない状況であるように感じます。こうした状況をどのように捉えているのか、調査を受けられていない児童生徒の学力についてはどのように考えているのか、教育委員会の見解をお伺いします。2点目、学級満足度調査についてお伺いします。学級満足度調査は、子供たちの学校生活における満足度と意欲、さらに学級集団の状態を調べることができる調査として、全国自治体の小中高等学校で広く活用されています。最近ちょっと元気がないのではないか、よく頑張っているなどと,教員は子供たちの成長を日々見守っています。しかし、観察だけではどうしても気づけない部分があります。また、大人からすると意外な感情を子供が抱いている場合もあります。そのような教員の観察と子供の実態のずれを補うのが学級満足度調査です。hyper-QUという学級満足度調査では、友達に嫌なことをされると感じるか、被侵害得点、教員や友達に認められていると感じるか、承認得点という2つの側面から検査する学級満足度尺度、友達、学習、学級の3領域、中学生以上は、友人、学習、学級、進路、教師、部活動の6領域について、子供が積極的に取り組んでいるかどうかが分かる学校生活意欲尺度、他者への気遣いを中心とした配慮のスキルと、他者への積極的な働きかけを中心とした関わりのスキルを、どのくらい身につけて発揮しているかが分かるソーシャルスキル尺度を検査することができます。学級満足度調査の江別市での現在の実施状況と調査結果の活用方法について、また今後の方針についてお伺いします。3点目、個別対応の必要な児童生徒の学習支援についてお伺いします。さきに見てきたとおり、昨今の子供たちの成長は多様であり、抱える課題も多様化しています。自閉・情緒により、特別支援学級の在籍者も増え続ける中で、それぞれの育ちに合わせた学習対応が必要になっていると感じています。また、先日の学校一斉公開日では、教室にはなじめない普通学級の生徒が、相談室で個別に授業を受けている様子も見てきました。普通学級に在籍している児童生徒の中にも、全体で同時に進んでいく授業の中では参加するのが難しい子供たちがいることが分かります。個別対応の必要な児童生徒の学習支援について、現状どのように取り組まれているのか、またどんなところに課題があると感じているのか、御見解をお伺いします。4点目、ICTツールの有効活用についてお伺いします。これまで、江別市内では、自閉・情緒により、普通学級ではなく特別支援学級に在籍している児童生徒数が増えている状況や、学級経営のための満足度調査の必要性、個別対応が必要な児童生徒の様子などを訴えてまいりましたが、こうした課題に対してこそICTツールを利活用することができると考えます。例えば、江別市内の児童のタブレット端末には、学習支援ソフトまなびポケットがインストールされ、授業内で活用されています。このまなびポケットの中のeboardというアプリケーションでは、動画をベースに学習を進めることができ、授業において全体学習になじめない児童でも、自分のペースで学習を進めていくことができます。先日の総務文教常任委員会で、江別市教育情報化ガイドラインが示されましたが、主に学校の授業内での活用、協働学習がメインであり、個別学習への活用の視点が不十分であるように感じました。全国学力・学習調査においても、また今回のガイドラインにおいても、全体学習になじむ児童生徒に対して向いているものであり、そこに含まれない児童生徒の姿が見えなかったことに、胸が痛くなりました。公教育は、全体学習になじめないような子供たちも含めて、すべからく行き届くように努める姿勢が求められると考えます。こうした課題に対して、ICTツールを有効に活用することについて、教育委員会の見解をお伺いします。2件目、こども家庭庁の設置についてお伺いします。こども政策を一元的に担うこども家庭庁の設置法案が6月15日の参議院本会議で可決、成立しました。こども家庭庁は、岸田内閣総理大臣が内閣委員会でこどもまんなか社会を目指していくと述べ、内閣府の外局として2023年4月に設置を目指すものです。厚生労働省と内閣府から保育所や認定こども園、少子化、児童虐待、子供の貧困などの担当部署を移し、幼稚園や義務教育、いじめ防止、不登校対策の所管は文部科学省に残すとのこと。また、庁内には諮問機関こども家庭審議会を置き、子供の権利擁護などについてを議論していくとしています。また、これまでの厚生労働省と文部科学省の事務の権限を委譲し明確化するほかに、就学前の子供の育ちの保障や、全ての子供の居場所づくり、また性被害の防止等、子供の安全の保障等が、新たな取組として示されました。この取組で期待されるものは、何よりも、省庁の縦割りを打破して子供の支援を横の連携で行えるようになることだと思います。例えば、現状では、未就学児の担当所管は、保育園が厚生労働省、幼稚園が文部科学省、認定こども園が内閣府となっています。また、認定こども園でも、幼稚園型と保育園型とがあり、所管がまたいでいることもあります。働く保護者が子供を預ける目的の保育園と、教育が主軸である幼稚園では、どちらも共働きの保護者が増えているという実態があるにもかかわらず、また、江別市においては保育施設の入所が難しい際には幼稚園への入所の案内も行っている中で、新型コロナウイルス感染症に対する対応などが担当省庁により規定が若干異なることがあるため、保護者が園ごとの対応の差に疑問を感じる、そんなことがあるとも伺っています。こうした省庁の縦割りが原因となるような利用者の不便感も、今後少しずつでも解消されていくことを期待するところです。1点目、こども家庭庁の設置に伴う市の体制についてお伺いします。現状の国の方針としては、幼稚園、義務教育、いじめ防止、不登校対策は文部科学省に残しながら、保育所や認定こども園、児童虐待や子供の貧困などの部署をこども家庭庁に移すとの考えですが、未就学期の全ての子供への支援といじめ・不登校対策については文部科学省と連携し一体的に展開していくとしています。私としては、現状の江別市の体制では、就学期以降を含めた一体的な子育て支援の体制に課題があると感じています。未就学期の主な接点が健康福祉部子育て支援室子育て支援課所管のものであったものが、就学期以降一気に教育委員会所管のものに移り変わるイメージです。未就学期に抱えていた課題、就学期以降に気づいた課題も、継続して支援を受けることができるのが理想であると考えます。他の自治体では、子供部を設置し、その下に子育て支援課や保健センター、青少年育成に関する課を置くことで、未就学期から就学期以降も一体的に支援するための体制を整えている取組も見られ、一般的になっているように思います。こども家庭庁の設置に伴い、市の体制はどのようにあるのがよろしいとお考えか、現状感じている課題や今後の展望についてなど、市長の考えをお聞かせください。2点目、地域や市民活動との連携についてお伺いします。昨今では子供食堂や食料配布支援など、民間団体による支援活動も増えてきています。コロナ禍前に実際に子供食堂を運営していた団体からは、親子でこうした活動に参加してくれる家庭には、何らかの課題を抱えてやってくるケースもあり、直接相談支援につなげるケースも多々あったと伺っています。子供だけで参加しようとする子供も、家庭に何らかの課題を抱えていました。こうした地域の方や市民活動団体が、関係する所管部署とつながっていることで、支援につなげていくことができると考えますし、今回のこども家庭庁設置に当たり、新たに全ての子供の居場所づくりに力を入れたのも、こうした機能に期待してのものかと思います。地域や市民活動との連携について、現状の取組と今後の展望についてお聞かせください。3点目、支援対象児童等見守り強化事業についてお伺いします。支援対象児童等見守り強化事業は、厚生労働省子ども家庭局家庭福祉課虐待防止対策推進室による児童虐待・DV対策等総合支援事業であり、児童虐待のリスクの高まりを踏まえ、子育て世帯が孤立しないよう支援することが必要であるため、市町村の要保護児童対策地域協議会が中核となって、子供食堂や子供宅食等の支援を行う民間団体等も含めた様々な地域ネットワークを総動員し、支援ニーズの高い子供等を見守り、必要な支援につなげることができる体制の強化を推進することを目的としています。この事業では、この目的に則して、2つの方法で対象児童の見守りを強化する取組に対して、補助を行います。1つ目はアウトリーチ型、居場所型として、補助基準額が1か所当たり972万9,000円、補助率が3分の2、実施主体が市町村のものです。子供食堂など子育て支援を行う民間団体等の支援スタッフが、対象児童の居宅等に訪問等を実施することで見守り体制を強化する取組です。2つ目はクーポン・バウチャー等活用型として、補助基準額が児童1人当たり5万円、補助率が10分の10、実施主体が市町村のものです。これは、市町村もしくは市町村が委託した民間団体が支援ニーズの高い子育て世帯へクーポン等を給付し、そのクーポンを活用してNPO等事業者が実施する学習支援や預かり事業のサービスを受けることができるような見守り体制をつくる取組です。いずれの取組も、要保護児童対策地域協議会が中核となり、定期的な状況把握や支援を行えるような体制を取るものであり、まさに地域総出で子供の見守りを行うものです。令和3年7月時点の交付申請ベースで、全国で102市区町、230か所の団体がこの事業を活用しており、令和4年度も様々な形でこの事業を活用し実施団体を募集している自治体が見られています。江別市内でも、子供食堂や学習支援活動をされている市民活動団体が多数ありますが、団体同士の連携や情報交換の機会はなく、また、行政の所管部署との接点もないのが現状です。また、活動のほとんどがボランティアであり、持続性・継続性に課題を抱えているとの声も伺っています。江別市として、こうした事業を活用し、必要な団体へ補助を行う必要があると考えますが、市長のお考えをお聞かせください。以上で、1回目の質問を終了いたします。

答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)

猪股議員の一般質問にお答え申し上げます。こども家庭庁設置に関しまして、こども家庭庁の設置に伴う市の体制についてでありますが、国のこども政策の新たな推進体制に関する基本方針に基づき、令和5年4月に、こども家庭庁を設置するための法案が、6月15日の国会で可決、成立したところでございます。内閣府の子ども・子育て本部や厚生労働省の子ども家庭局などが移管されるこども家庭庁は、こども政策の司令塔として、こども政策全体の企画立案や小学校に入学する前の子供の育ち、児童虐待、子供の貧困など、幅広い事務をつかさどることになるもので、義務教育や不登校対策等については、引き続き、文部科学省の所管になるものでございます。本市では、子ども・子育て支援新制度の動向に合わせまして、平成26年度から、教育委員会が所管していた幼稚園に関する事務を健康福祉部子育て支援室へ移管し、幼保窓口の一元化を進めてきたところでございます。また、福祉と教育の連携が重要との認識の下、これまでも虐待対応などの状況に応じまして、福祉を担う市長部局と教育委員会が連携しまして、必要な子育て支援を行っているところでございます。こども家庭庁設置後においては、国のこども政策における福祉と教育の連携がさらに進むことや予算規模の拡大等によりまして、子育て支援全体のサービス水準向上につながることを期待しているところでございます。市と致しましては、今後、国から発出されるこども家庭庁設置に関する通知などを踏まえまして、支障を来すことなく円滑に事業を進めることができますよう体制の構築に向けまして、市全体で十分に検討してまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、教育長ほかをもってお答え申し上げます。

答弁 教育長 黒川淳司

私から、市内小・中学校児童生徒の学力について、御答弁申し上げます。まず、全国学力・学習状況調査についてでありますが、当該調査は、文部科学省が全国の小学6年生及び中学3年生を対象に実施している調査で、児童生徒の学力や学習状況を把握、分析し、教育施策の成果と課題を検証し、改善を図る等の目的で行われております。また、市内小・中学校で調査を受けた児童生徒数の割合が減少していることにつきましては、個々の詳細の把握は難しいところですが、学校からは、新型コロナウイルス感染症の影響により、本人や家族の体調不良で登校を控えたなどの欠席もあったと聞いており、減少傾向は石狩管内他市においても同様でありました。なお、学校では、文部科学省の実施要領に基づき、通常学級に在籍する児童生徒のほか、特別支援学級の一部の児童生徒も、学習内容や保護者、本人の意向を踏まえ、調査を受けるかどうかの判断を行っております。また、当該調査の個々の実施状況にかかわらず、学校では日頃から、授業のほか、単元テスト等により児童生徒一人一人の学力を確認・把握しております。特別支援学級の児童生徒につきましても、目標と手だてを設定し、家庭とも連携をしながら、知識や技能を伸ばし、確かな学力につなげるよう努めております。いずれに致しましても、教育委員会と致しましては、一人一人の児童生徒に応じた指導及び支援に取り組んできたところであり、引き続き、学力の向上に努めてまいりたいと考えております。次に、学級満足度調査についてでありますが、よりよい学級集団づくりを進めるために考案されたhyper-QUは、学級満足度などを測る調査として、全国的に多くの学校で活用されているところであります。この調査は、教員が、学級の状態を視覚的に把握して、学級経営に役立てることができ、いじめの発生・深刻化の予防や、不登校の予兆を早期に発見することも可能とされております。教育委員会では、新しい環境で学習や生活が始まる中学校進学後に不登校が増加していることを踏まえ、令和元年度から、市内全ての中学1年生を対象に、hyper-QUを実施しているところであります。調査結果は、学校内で共有し、教員の間で相談や研修を行いながら、学級全体のコミュニケーション能力の向上を図り、生徒にとって居心地のよい学級づくりに役立てております。この調査につきましては、支援が必要な生徒を的確に把握することができることから、声かけの回数を増やすことや、個別面談の実施など、具体的な支援を早期に行うことができると、教員から評価されており、教育委員会におきましても、客観的な指標を用いて児童生徒の心の状態などを把握することができる有効な手法の一つであると認識しております。こうしたことから、教育委員会と致しましては、引き続き、この調査を活用して、各学校が、よりよい学級づくり、学校づくりを進められるよう支援してまいりたいと考えております。次に、個別対応が必要な児童生徒の学習支援についてでありますが、児童生徒の確かな学力の定着には、児童生徒の特性等を十分理解し、個々に応じた指導を行う必要があります。こうしたことから、学習の狙いを踏まえた上で、児童生徒の発達の段階や学習の実態などに配慮しながら、一斉指導に加え、複数の教員によるティーム・ティーチングや別室での個別指導などの指導体制を柔軟に取り入れた授業にも取り組んでおります。具体的には、市の重点的な取組として、児童生徒の理解状況に応じた、きめ細かな指導を支援するため、学習サポート教員を全ての小・中学校へ派遣し、一斉指導の中で児童生徒に寄り添い、個別指導を行っております。一方、課題につきましては、現行の教員定数配置では、個別の指導に対応する十分な体制を組むのが難しいと考えており、教育委員会と致しましては、ICTを活用するなど、工夫して学力の向上に努めてまいりたいと考えております。次に、ICTツールの有効活用についてでありますが、平成28年に定められた、いわゆる教育機会確保法は、地方公共団体に対し、全ての児童生徒の教育機会を確保することを求めております。これまで、一斉学習になじめない児童生徒への学習指導につきましては、個別指導や別室登校のほか、登校が困難な児童生徒には、プリントなどの学習教材を用いて、行ってきております。さらに、令和3年6月からは、タブレット端末を活用したGIGAスクール構想の本格運用が開始され、登校が困難な児童生徒に対するオンライン授業や課題の配信なども増え、各学校では活用が進んできているところです。10月からは、日常的なタブレット端末の自宅への持ち帰りを開始する予定としており、一斉学習になじめない児童生徒の家庭での学習においても、デジタル教材ならではの、個別学習に適した、動画による解説や音声での読み上げなどの機能を活用し、児童生徒一人一人が、これまで以上に意欲的に学習に向き合えるよう、取組を進めてまいります。教育委員会と致しましては、ICTが一斉学習、個別学習の双方に活用されることで、児童生徒の学習が充実するよう、引き続き、教員への研修の実施やGIGAスクールサポーターによる授業での効果的な活用事例の提供などを通じて、学校への支援を進めてまいりたいと考えております。以上であります。

答弁 健康福祉部長 白崎敬浩(健康福祉部長は2023年6月まで)

私から、こども家庭庁の設置についての御質問のうち、2点について御答弁申し上げます。まず、地域や市民活動との連携についてでありますが、平成26年に子どもの貧困対策の推進に関する法律が施行されたことで、社会的に子供の貧困に対する意識が高まったことから、本市においても子供に関連する市民活動として、子供食堂や地域食堂が増加してまいりました。現在、新型コロナウイルスの感染拡大により、子供食堂などが活動を休止または縮小していることから、市と致しましては、市内の子供食堂や地域食堂の運営団体及び社会福祉法人江別市社会福祉協議会との意見交換会などの会議については、現在休止しているところであります。今後、新型コロナウイルス感染症が落ち着いた際には、意見交換会の再開や、子供食堂が円滑に活動を再開できるよう、北海道や関連団体からの運営の参考となる情報の提供や、食料の寄附に係る調整などの支援を行ってまいりたいと考えております。今後におきましては、こども家庭庁の設置により、内閣府や厚生労働省がそれぞれ行っている子供の貧困や児童虐待への対策が一元されますことから、市と致しましては、今後、国から示される総合的な子供の支援策を踏まえ、子供に係る地域や市民活動との連携の在り方について検討してまいりたいと考えております。次に、支援対象児童等見守り強化事業についてでありますが、この事業は、子供食堂などの民間団体を含めた地域のネットワークの中で、支援が必要な子供等の把握や、心のケア、孤独、孤立の解消など、子供の見守り体制を強化することを目的とした国の補助事業となっております。市では、学校の教職員やスクールソーシャルワーカーと健康福祉部の保健師など専門職が連携し、子供の養育に不安がある家庭の相談や、福祉サービスへの橋渡しなど、支援が必要な子供や家庭を早期に把握し、適切な支援につなげる取組を行っているところであります。市と致しましては、こうした取組を進める中で、支援を必要とする子供を見守るためには、地域と市や関係機関の連携は重要であると考えておりますことから、今後の国の動向を踏まえつつ、子供に関わる団体や専門的知識を有する方などの協力を得ながら、見守り体制の充実に向けて、調査・研究してまいりたいと考えております。以上であります。

質問 猪股美香

それでは順次もう少し、お伺いしていきたいと思います。1件目の1点目、全国学力・学習状況調査について再質問します。学校では当該調査の実施状況にかかわらず、日頃から授業のほか単元テスト等により学力を確認、把握しているとのことで、現状できる限りで御対応いただいているのは分かりました。ただ、この調査の目的が、学力や学習状況を把握、分析し、教育施策の成果と課題を検証し、改善を図る等としているのであれば、この調査を受けていない児童生徒に対しても、教育施策の成果と課題を検証し、改善を図る仕組みが必要ではないでしょうか。今は個別に把握し対応しているのだと思いますが、それでは検証が難しく、増え続けている特別支援学級の児童生徒の様子や、不登校児童生徒数の増加を見ても、早急に対応を検討していく必要があると考えます。様々な理由により調査を受けていないような児童生徒に対しても、別途、教育施策の成果と課題を検証し改善を図る仕組みを構築することについて、御見解をお伺いします。

答弁 教育長 黒川淳司

再質問に御答弁申し上げます。調査を受けていない児童生徒への教育施策についてでありますが、各学校では、個々の児童生徒の学力向上を図るため、調査を受けたかどうかにかかわらず、日常の指導を通して個々の状況を把握しており、教育委員会では、これらを教育施策へ反映するよう努めているところであります。教育委員会と致しましては、児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、本来持てる力が発揮できるよう支援することが重要と考えておりますので、児童生徒の実情に応じた指導を行うなど、より一層、確かな学力を育成する教育を推進してまいります。以上であります。

質問 猪股美香

個別対応を中心に、教育施策へ反映しているということで、現状は分かりました。ただ、個別対応だけだと、どうしても担任が変わる、異動する、退職するといったタイミングで振出しに戻ってしまう事例も見られます。特別支援学級の教員、校長、教頭を含めてこれまで支援に当たっていた教員が誰もいなくなるというケースもあります。これだけ多様な子供たちが増えている現状においては、個別対応の必要な児童生徒に対する教育の指針というのも示していく必要性があると考えます。今回の質問の中で市がどれだけ一生懸命、教育計画を立てたり、評価の仕組みをつくったりしても、そこに含まれていない子供たちがどんどん増えていけば、せっかくの計画、評価も一部の子供たちに対する計画、評価でしかなくなってしまうと考えます。どうぞよろしくお願いします。2点目の学級満足度調査について、再質問いたします。答弁では、学級の状態を視覚的に把握して、学級経営に役立てることができ、いじめの発生・深刻化の予防や、不登校の予兆を早期に発見することも可能として、中学校進学後に不登校が増加していることを踏まえ、市内全ての中学1年生を対象にhyper-QUを実施しているとのことでした。しかしながら、これまで見てきたように、小学生での特別支援学級の在籍者数、特に自閉・情緒の児童の飛躍的な増加傾向や、不登校児童生徒数の増加傾向を見ていると、早い段階で学級の中で学級生活に満足していない児童生徒を洗い出し、適切な対応を取る必要があると考えます。小学校での学級満足度調査の調査状況と必要性について、また、この調査の予算措置の現状について、お伺いします。

答弁 教育長 黒川淳司

再質問にお答え申し上げます。小学校での学級満足度調査の実施状況と必要性について、また、この調査の予算措置の現状についてでありますが、教育委員会では、現在、中学1年生に対するhyper-QU実施に係る予算を措置しているところでありますが、小学校につきましては、全17校のうち1校が、独自にhyper-QUを実施しているほか、残りの16校におきましても、類似の調査を実施しております。教育委員会と致しましては、児童生徒が安定した学校生活を送るために、学校においてこのような調査を実施し、その結果を学級づくりに役立てることは重要であると認識しておりますことから、小学校でのhyper-QU実施の必要性について、既に小学校で導入している他市の状況を情報収集するとともに、校長会等に相談してまいりたいと考えております。以上であります。

質問 猪股美香

小学校は現在、学校単位の持ち出しから、それぞれが選ぶ調査方法で実施しているということで確認できました。こちらについては、今後小学校で実施する分にもしっかりと教育委員会として予算を確保していただけるとよろしいと思いますので、御検討をよろしくお願いします。3点目と4点目については、再質問はありません。教育部学校教育支援室学校教育課に新たに教育情報化の担当を設置したことで、ICT教育施策の方向性がかなり見えるようになり、また、スピード感も上がっていると感じています。3点目の個別対応が必要な児童生徒の学習支援について、教育委員会としても、現行の教員定数での配置がかなり難しい、個別の指導に対応する十分な体制を組むのが難しいとの認識であることがよく分かりました。本当にそのとおりと思います。ICTを活用されていくということでしたので、よろしくお願いします。4点目のICTツールの有効活用について、答弁の中で10月から自宅学習での活用も検討とのことで、こちらのさらなる活用を期待します。できれば、このICTを活用した場合の、学習指導要領に基づく評価への反映の仕方といった部分まで指針を示していただけたらと思います。また、例えば江別市で導入している学習支援ソフトのまなびポケットで言うと、個別学習向きのeboardに加え、学級満足度調査のWEBQUであるとか、保護者と学校の連絡ツールなどもあって、教員や保護者の負担軽減に向けての活用などにも期待できるのではないかと考えております。ICTツールの有効活用について、引き続き、調査研究の利活用をお願いいたします。1件目については以上です。2件目のこども家庭庁の設置について再質問していきたいと思います。1点目、こども家庭庁の設置に伴う市の体制について再質問いたします。答弁では、これまでも虐待対応など状況に応じて福祉を担う市長部局と教育委員会が連携して、必要な子育て支援を行っているところであるとのこと、また、国のこども政策において子育て支援全般のサービス水準向上につながることを期待するとの答弁でしたが、おっしゃるとおり、江別市の現状の対応は、虐待などのごくごく限られた本当に必要な箇所には連携するような体制を取っていると思うのですが、国では子育て支援全般の向上を目指してのこども家庭庁、予算の増強になるのだと思います。そういう意味で、限定的な子育て支援ではなく、全体的な子育て支援として、特に未就学期から就学期以降の一体的な支援体制が不十分であると指摘した上で今後の体制の展望を伺いました。不十分であると感じることは、本当に度々あります。例えば、就学相談。就学相談で、未就学期に支援が必要であったとされる子供が、相談の結果、普通学級への進学を決めたとすると、未就学期以前に受けていた支援について、就学後、学校内で状況が共有されていなかった、そんな事例も聞きました。過去に療育施設に通所などをしていれば、事業所経由での情報共有がされる場合もありますが、全ての子供が療育施設に通所しているわけではありませんし、事業所によって対応が異なっています。こういった類似の事例は度々伺います。また、学校に通えていない児童生徒が、現在、平日の日中、通所できるデイサービスも幾つかあって、そういうところに通っている児童生徒もいるのですが、現状の体制では、学校と事業所の情報共有に統一した指針がなく、保護者が積極的に働きかけない限り、情報共有が図られていません。学童期以降の福祉と教育の連携が不十分であると感じます。ここは本当に具体的な体制を整えていかないと、学校の負担が増すばかりで子供に支援が行き届かず、必要な子供に適切な対応が行えないと思うのですが、市長としてどのような体制にするお考えなのか、再度お伺いします。

答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)

再質問にお答え申し上げます。先ほど御答弁申し上げましたとおり、福祉と教育の連携につきましては、必要であり極めて重要であると認識しております。市では、保育・福祉・教育機関が密接に連携し、ライフステージに応じた切れ目のない支援体制を構築するため、保育園等で作成した、入所園児の様子や留意事項などを詳しく記載した保育所児童保育要録などを、就学前に小学校へ提供しております。また、平成30年度には、障がい児等支援連携体制整備事業の推進地域としまして北海道の指定を受けまして、保育所や福祉事業所、学校等の間で情報交換会を開催し、課題を整理するなど、教育と福祉におけます連携の推進と充実に向けた取組を行っているところでございます。今後の体制につきましては、国の動きを踏まえ、支障を来すことなく円滑に事業をできますように、市全体でさらに検討し、多くの子供たちの支援に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。

質問 猪股美香

御検討いただけるということでお願いしたいと思います。1件目の教育部への質問でもいろいろと見てきましたけれども、昨今は、様々なケースの子供たちが増えていることが分かったと思います。さらに、核家族化が進み、給料が上がらず家計を支えるためにも共働き世帯が増えていて、日中は家には人がいません。就学期以降で例えると、学校という居場所からはみ出した子供たちは、今は居場所がありません。そんな子供を家単位だけで支えようとすると、例えば、両親の片方が仕事を辞める、そうすると家計の収入が減って子供に習い事など外へ出る機会を提供することができなくなる、外食ができなくなる、こういうケースでは虐待リスクがとても上がると思います。こういう不安要素のある家庭は、今もう決して珍しいことではなくなってきています。今回のこども家庭庁の設置についても、国の対応としても、もうすごく遅いと感じています。子育てしている生活者、支援に携わる方々は、このままでは大変だ、全ての子供への支援に取り組まなければならないと随分前から感じていたと思います。国の動向を見て、近隣自治体の様子を見て決めるでは遅いと思います。子供はあっという間に育つので、今の体制ではちょっと必要なところに支援が届いていないと感じています。教育と福祉の連携は、教育現場の負担軽減にもなると思います。早急な検討をお願いしたいと思います。2点目、地域や市民活動との連携について再質問いたします。おっしゃるとおり、内閣府や厚生労働省がそれぞれ行っていた対策が一元化され、例えばこれまでは生活困窮者自立支援法の枠組みで行っていたような子供食堂や学習支援活動が、広い意味での居場所づくり事業として活用していけるよう改善されるものと認識しています。実際に子供食堂や学習支援活動をしていると、対象を貧困に絞ることの困難さを感じます。むしろ対象を広くすることで、対象の子供が来やすくなり、支援につながる、そういう様子を見ていますので、このたびの一元化は、現場の声が反映されているのだろうと感じています。今後は市内の子供食堂や地域食堂、社会福祉法人江別市社会福祉協議会との意見交換会を再開して情報提供を行っていくということでしたので、ぜひお願いしたいのですが、気になるのが、そうした連携が取れているのは一部の団体のみなのではないかという点です。市内の子供食堂・地域食堂等の、食料配布支援団体の数と把握の方法について、また、市内の学習支援団体の数と把握の方法について、お伺いします。

答弁 健康福祉部長 白崎敬浩(健康福祉部長は2023年6月まで)

再質問に御答弁申し上げます。子供食堂などの食料配布支援や、学習支援については、市への届出などが必要ないことから、運営開始に係る相談や、関係団体からの情報を基に数を把握しており、市が現在把握している市内の子供食堂・地域食堂の数は12か所、学習支援団体の数は2か所となっております。市と致しましては、今後、機会を捉えて団体の活動を紹介する中で、広く市民からの情報提供をお願いするなど、必要な情報の収集に努めてまいりたいと考えております。以上であります。

質問 猪股美香

市内の子供食堂・地域食堂の数が12か所ということで、思っていたより多くて驚きました。私が把握できていない活動がすごいたくさんあって、こうした団体は本当に日頃から子供たちのために御尽力いただいていて、感謝しきれないそんな気持ちでいっぱいです。学習支援団体は2か所とのことでしたが、私の把握しているところだと、市外の団体が江別市でも活動している、そんな団体のことなのかと思います。ただ、現状では市への届出等が必要ないとのことで、市としても団体を把握するのが難しかったり、こうした団体へ支援の必要な子供たちをつないでいくスキームも今はないのだと思います。行政は全ての市民とつながっており、支援団体と支援の必要な子供たちとのハブの機能が期待されます。今は個々に活動している団体が行政というハブを通して、しっかりと支援の必要な子供たちにつながっていく必要があるのではないでしょうか。地域や市民活動と連携するスキームの必要性についてどのようにお考えでしょうか、最後にお伺いします。

答弁 健康福祉部長 白崎敬浩(健康福祉部長は2023年6月まで)

再質問に御答弁申し上げます。市が地域や市民活動と連携するスキームの必要性についてでありますが、まずは、新型コロナウイルス感染症が落ち着いた際には、意見交換会を通じ、各団体の考えをお聞きしながら、連携の在り方や課題への対応を検討してまいりたいと考えております。以上であります。

質問 猪股美香

承知しました。コロナ禍ということもあり、なかなか進めていくことが難しいのかと推察しますが、必要性については御認識いただいていることと思います。各団体と連携の仕組みづくりについてぜひ御意見を頂き、形にしていただけるようよろしくお願いします。3点目、支援対象児童等見守り強化事業については、再質問は致しませんが、さきにお伺いしたとおり、市民、行政、支援対象者の情報共有の必要性が高まる中で、この事業は国から予算が配分されるだけではなく、支援団体と行政の役割が明確化されているため、連携もスムーズにいく体制が実現できると考えます。行政が実施主体となり要保護児童対象地域協議会をハブとして、民間団体が相互に協力し情報共有しながら支援対象者に支援に当たることとしています。これまで見てきたとおり、これからは、まち一体となった子育て支援が必要です。また、支援が必要な対象者は限られたまれな子供たちだけではなくなっています。多くの子供たちに支援が必要です。こうした事業の活用も含めて、まち全体としての子育て支援策の強化をお願いして、以上で私からの質問を終了いたします。

出典:江別市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月23日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる